- カ ミ ツ キ 御影 -

この気配は…

――――……
――…


      ザッ!


砂利が飛ぶ…



  ﾋｭﾝ!

―― キィンッ！！


錫杖と放たれたクナイが対峙する



「道仙…！」

『くくく… そう怒るな。もうすぐ面白い余興が見れるぞ？』


「ッ！どういう…!?まさか… 祠に何かしたんですか!?」

『なに… 我ではないぞ？くく…っ!村の人間が土地神を奉る祠を壊したのだ』


くくく、と笑う道仙に葉月は途端に険しい顔になる。

「この気配は…」


空を見上げると、黒い雲が空を覆っていた‥ いや、違う。それはよく見ると、集団で村に押し寄せる数多の妖達だった

「どうせ――…！」


しかし、空から再び視線を戻すと、そこにもう道仙の姿はなかった‥


ピ！

『御影！』


「わかっています… 村に急ぎましょう！」



踵を反し、葉月とひよこは村へ急いだ。