- カ ミ ツ キ 御影 -

ガキは何処にいるべ！？

　その翌日、

―バンッ!!!!


「お前らぁ！うちらに何しよったべ！？」



部屋に閉じ込められ身動き取れない状況だった俺たちに朝一番怒声を飛ばす村人に俺たちは怪訝な顔をする。

「…何のことかな？見たとおり、俺たちはアンタ達にこの部屋に閉じ込められてから外に出たくても出れないんだけど」


「若ッ！こんな村の奴らなどさっさと…」

「！？おいっ」


徹の言葉に赤坂とかいう警部さんが俺を睨んでくる。

俺はそんな警部さんに苦笑漏らして肩を竦めた


「やめとけ、徹」



手をひらひら見せるも警部さんは怪訝な顔。


「どうもこうもねぇッッ！！！こっちは７人も死体で見つかったんだべ！お前ら以外にいるはずがない！」



村人の恐怖に満ちた顔に嘘を言っているとは思えない。…なら、一体だれが……

「！」


（そういや、クロの奴が土地神がどうの…って言ってたな‥）

俺は腕を組んでクロの言葉を思い出していたら、村人の男が部屋を見渡して片眉を吊り上げた

（まずい！）


「ガキは何処にいるべ！？お前たちと一緒に閉じ込めたはずだ!!!」



「ガキがいないのか！？」


「逃げたか!?」

「この村のことを喋られたら…！」


「慌てるな。ガキは一人だべ。逃げていても、まだその辺りをうろついておるに決まっている！

今から追えばまだ追いつくはずじゃ!!」


老人も杖を掲げて意気込んでいる。その光景は異様だった‥。