- カ ミ ツ キ 御影 -

- 異質なる存在 -

――… 翌朝、

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ！


「た、大変ですッ！若ッッ！！む、村で… ！また村人がっっ」

朝方、部屋の扉が勢いよく開くと同時に乱れた呼吸を整えるのは徹だった。


「！」

九条の顔も強張る

ただ一人、欠伸を手で隠す葉月だけは眠たそうにしていた。


――――――――――‥

――――‥ 


『あぁ…

始まってしまいましたね、ひよこ様』


冷ややかに見下すでもなく、楽しそうに笑うのでもなく…

葉月にとって何てことはない”普通の会話”をひよことする。


しかし‥

そんな会話も、特に何も感じていない葉月も


一般の人間からすれば異常に見えることに…


妖と山神の住む杜で育った葉月は気付かない。