- カ ミ ツ キ 御影 -

カ ミ ツ キ

山神様と妖怪達に囲まれ育った俺は…


地元からは『山神の杜』と畏れられるこの山で育った。


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ーーー…

ーー此処、山神の杜は地元の人里では山神様と妖が住む山と畏れられていた。


俺の名前は葉月（ハヅキ）。

昔、まだ悠太という名前を持ち、幼かった俺は母の追っ手に追われ追われて真冬の山で命を尽きかけた…


それを山神様もとい父様が拾ってくれた。そして、新しい名前をくれた。

ーー… 葉月と。


忍びの隠れ里、梁山泊で生まれた俺は生まれながらして忍者だった。里の人間も皆、忍者。だけど、ただ一つ。違ったのは…


俺が神憑きを視ることができたこと。


誰も知らない俺だけの秘密。

人の目を忍んでよく妖と付喪神と遊んでいた。
だけど、それを偶然、母に見られーー


俺はここ何年も使われていない蔵に閉じ込められた。


ドンッ！

ーーガチャッ！


分厚い鉄の扉に鍵が掛かる。肩ごしに聞こえた母の言葉は…


『気味が悪い』

『バ ケ モ ノ』



……だった。