室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

序章 英国フォルティア学院

室長、目が本気だっち。怖いっス！

「ちょっ… 英理、リチャード…？前となんか雰囲気変わったよね？」


「は？なに言ってるんですか！それよりも周に謝っ【ｶﾞﾝｯ！】かはっ！ぅﾞ…っ」

途中で途切れた英理に驚く。そこには英理の腹を殴り、下に叩きつけ… 踏みつける…クリフェイドがいたからだ。


「ク、クリフェ…」

「あまり嘗めるな、とつい先ほど忠告してやったが、もう忘れたのか？英理・フランシス…」


すぅーっと細められた目に、威圧感を与える声にクリフェイドの足元で呻く英理はﾋﾞｸﾘと震えた



「お前のその頭は… 空っぽか？空っぽな頭は邪魔なだけだろう？………このまま壊してやろうか？」


ス、スンマセン… 室長、目が本気だっち。怖いっス！



「それが嫌なら仕事しろ」


――ダンッ！



持っていた折り畳みナイフを英理の顔すれすれに床に突き刺すと、青ざめた顔でｺｸｺｸっ!と英理は頷いた。


……後に英理はこう語る。本気で殺されるかと思った､と――。

鎖された学園全域に広まるのはそう掛からなかった。