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序章 英国フォルティア学院
その花瓶だけはやめとけ!!
しおりを挟む―― バンッ!!!
くっそ! 苛つくっっ!!
「…あまり物に当たらないでくれ」
壁に八つ当たりする僕に困惑を浮かべる二十代くらいの男が椅子に腰をかける。
「おーおー… こっえーなぁ… なぁに荒れてんだ、アイツは?」
赤茶髪の青年は、純粋にただ驚いていた‥
それに対し、ぽけーっとした半眼で眺める金髪おかっぱの少年は不思議そうに首を傾げていた
「…珍しいね。あの彼が…… なにやったのさ、クロス?」
ニコッ…
「何かな?君たち。その疑うような視線は・・・。念のために言っておくが、私ではないよ?キサラ、アンリ」
そこは国の最終機関、執行裁判所。その一室で赤髪の彼は暴れていた…
「くっそ!!!アレが日本大統領の甥っ子でなければ、とっくに魚の餌にでもしてやるのに!!」
「「「……………」」」
「おい、クロス… マジで何したんだよ?」
黒縁眼鏡をかけた赤い髪の少年の”魚の餌”という発言に、一瞬無言になったあと、引き攣った顔で上司のクロス裁判官に訊く
「ふむ… カリヤが最近、行動がやり過ぎだと師に怒られたらしい。それも加えて、彼の学園に鬱陶しい子が転校してきたらしいんだが、その子の親が大企業の社長でね…
さらに言えば日本大統領の溺愛する甥っ子なんだよ」
「へー…」
「しかも、彼は何かとカリヤに付き纏ってくるみたいでね…
カリヤの父親と兄が警察関係だから--」
…なんつぅーか、
「だりぃな」
「…………」
ダンッ!と壁に当たる彼を眺めてキサラは小さく溜め息ついた。
「け……… Σ って、うぉぉぉぉい!!なにやろうとしてんだ!!!?やめとけ!その花瓶だけはやめとけって!!!」
花瓶を下に叩きつけようとするカリヤに、傍観を決め込んでいたキサラもさすがに慌てて止めに入った。
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