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序章 英国フォルティア学院
転校生と英理
しおりを挟む「あなたが…
転校生の藤野 周(フジノ シュウ)君ですか?」
「え?Σおわっ!い、いたのかよ!?…じゃなくて、いたんですか!」
転校生はヒドく慌てた様子であわあわ…
「え、えっと… お… もういいや。俺が飛び越えたところとか見た?」
「えぇ… バッチリと」
ニコッと言えば、
「…胡散臭せぇ顔。 無理して笑顔作んなよ!」
会ったばかりの転校生に指摘された。
「え?」
一瞬、英理は理解できず、きょとん… とした目で再度見つめると、薄く笑みを作る
「胡散臭い… ですか。君が初めてです。
生徒会の誰一人気づかなかった私の完璧な笑顔が… 胡散臭いですか。」
ニコッ…
「私は書記の英理・フランシスです。よろしくお願いしますね」
「おう!よろしくな!英理」
にぱっと笑う転校生、周に英理の顔は赤くなる
「やはり君は面白いですね。……気に入りました周」
--クチュッ
「んふっ!ひゃっ… や、め……ろっっ!!」
―― バキッ!
「ぐふっ…」
「このっっ 変態ヤロー!!!」
周はそう最後に叫んで、気絶した英理を放置し、理事長室へと向かった‥。
運命の歯車は廻る…
全ては前兆-
これはクリフェイド に掛かる災厄のまだほんの序章に過ぎなかった。
ーーーーーーーー……
――理事長室
「やぁ、やっと来たね。藤野君… じゃ、お父さんと被っちゃうね。周くんでいいかな?」
「おう!よろしくな」
「ここは日本と色々と違うからね、何かわからないことがあったら周りに訊くか、僕のところに来てくれて構わないよ?」
……とは口で言いつつ、内心溜め息つく。
やっぱ、まずかったかなぁ… 。たぶん、彼、絶対周りを巻き込むタイプだよね… 人の話聞かなさそうだし…… 何よりも・・
―― クリフェイドの一番嫌う人種なんだよね。こういうタイプ…。
「ここで色々と学ぶといいよ」
旧友である君のお父さんに、ああ泣きつかれてはね… 。まぁ成績はいいみたいだけど‥ 編入試験で全教科満点を取ったみたいだし。
「君のクラスは1-S、担任は彼 セイ・スピルバーグ先生だよ」
「セイ?なぁ、セイ よろしくな!!俺のことは周って呼べよな!」
「セイ… だと?スピルバーグ先生だ!!教師を呼び捨てにするんじゃない」
「な、なんでそんなことを言うんだよ!?」
「私とお前は教師と生徒だ!まったく… これだけは言っておく。生徒会に関わるな。というより近づくな」
「な、なんでそんなこと言うんだよ!!」
「少し前までの生徒会は、あってないようなものだった。だが、その生徒会は今は機能し、がた落ちだった風紀からの信頼も回復しつつある。
そんな生徒会にお前が近づくと、ろくなことにならないくらい目に見えている!」
「ま‥ まぁまぁ、スピルバーグ先生、彼も日本から来て色々と心細いのでは…」
理事長室ではスピルバーグ先生をジルタニアスが必死に宥めていた。
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