55 / 516
序章 英国フォルティア学院
ピエロと教会
しおりを挟む
僕が見つめる先、そこには同じくして僕を見つめ返す… ピエロがいた。
「…………」
デカい。あのクローシェとかいう天使と大して変わらないくらい…
その不気味な仮面のような笑みを貼付けた顔に思わず身震いした。奴はそんな僕を見つめて気味悪く、にぃーっと口元を歪めると口を裂けていきなり狂ったように笑いだした…。
怖い… というより、僕はこのとき正直、関わりたくないと思った。頭の狂った変な人、そう…僕は自分自身に言い聞かせた。
よし、無視しよう!
面倒なことは関わるべからず!
「クリフェイド?どうかしたの??大丈夫…? 」
僕が足を止めたことにジル兄さんは気づいたようだ。怪訝な表情で心配そうに僕を呼んでいる。
「…いえ、何もありません」
くるっと振り返り、ジルタニアスに言う
「回廊に彫刻された飾りが綺麗だと思いまして… つい見入ってしまいました」
――そう、関わってはいけない… いけないんだ。だから無視しようとした
……が、
――バサッ
『ほぅ… もう目をつけられたのか小僧。』
まだ一時間も経っていないというのに再会したクローシェは宙に浮きながら胡坐をかいていた。
「ク…リフェイド!?」
ジルタニアスが驚いた声を上げた。視線の先には地面に俯せに倒れたクリフェイドの姿が‥。
ジルタニアスにはクリフェイドがいきなり地面にドタッと倒れたかのように見えたのだが、実際には無視を決め込んだ先ほどのピエロがクリフェイドに乗っかったのである。
ぐっ… 重いっっ!!!
『そいつは悪魔だ。悪魔にもいろいろいるが、そいつは…けっこう人を喰うてるようだぞ?特に子供を好んでるようだが、また面倒なモノに目をつけられたな…』
胡坐をかきながら淡々と教える天使クローシェは… 天使のくせにクリフェイドに手を貸す気はないようだ。
(なぜ悪魔が教会にいるんだ!!!?)
クリフェイドは心の中で叫んだ。
「…………」
デカい。あのクローシェとかいう天使と大して変わらないくらい…
その不気味な仮面のような笑みを貼付けた顔に思わず身震いした。奴はそんな僕を見つめて気味悪く、にぃーっと口元を歪めると口を裂けていきなり狂ったように笑いだした…。
怖い… というより、僕はこのとき正直、関わりたくないと思った。頭の狂った変な人、そう…僕は自分自身に言い聞かせた。
よし、無視しよう!
面倒なことは関わるべからず!
「クリフェイド?どうかしたの??大丈夫…? 」
僕が足を止めたことにジル兄さんは気づいたようだ。怪訝な表情で心配そうに僕を呼んでいる。
「…いえ、何もありません」
くるっと振り返り、ジルタニアスに言う
「回廊に彫刻された飾りが綺麗だと思いまして… つい見入ってしまいました」
――そう、関わってはいけない… いけないんだ。だから無視しようとした
……が、
――バサッ
『ほぅ… もう目をつけられたのか小僧。』
まだ一時間も経っていないというのに再会したクローシェは宙に浮きながら胡坐をかいていた。
「ク…リフェイド!?」
ジルタニアスが驚いた声を上げた。視線の先には地面に俯せに倒れたクリフェイドの姿が‥。
ジルタニアスにはクリフェイドがいきなり地面にドタッと倒れたかのように見えたのだが、実際には無視を決め込んだ先ほどのピエロがクリフェイドに乗っかったのである。
ぐっ… 重いっっ!!!
『そいつは悪魔だ。悪魔にもいろいろいるが、そいつは…けっこう人を喰うてるようだぞ?特に子供を好んでるようだが、また面倒なモノに目をつけられたな…』
胡坐をかきながら淡々と教える天使クローシェは… 天使のくせにクリフェイドに手を貸す気はないようだ。
(なぜ悪魔が教会にいるんだ!!!?)
クリフェイドは心の中で叫んだ。
0
お気に入りに追加
681
あなたにおすすめの小説
ザ・兄貴っ!
慎
BL
俺の兄貴は自分のことを平凡だと思ってやがる。…が、俺は言い切れる!兄貴は…
平凡という皮を被った非凡であることを!!
実際、ぎゃぎゃあ五月蝿く喚く転校生に付き纏われてる兄貴は端から見れば、脇役になるのだろう…… が、実は違う。
顔も性格も容姿も運動能力も平凡並だと思い込んでいる兄貴…
けど、その正体は――‥。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
副会長様は平凡を望む
慎
BL
全ての元凶は毬藻頭の彼の転入でした。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
『生徒会長を以前の姿に更生させてほしい』
…は?
「え、無理です」
丁重にお断りしたところ、理事長に泣きつかれました。
平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。
親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!
慎
BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥
『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。
人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。
そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥
権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥
彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。
――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、
『耳鳴りすれば来た道引き返せ』
なんか金髪超絶美形の御曹司を抱くことになったんだが
なずとず
BL
タイトル通りの軽いノリの話です
酔った勢いで知らないハーフと将来を約束してしまった勇気君視点のお話になります
攻
井之上 勇気
まだまだ若手のサラリーマン
元ヤンの過去を隠しているが、酒が入ると本性が出てしまうらしい
でも翌朝には完全に記憶がない
受
牧野・ハロルド・エリス
天才・イケメン・天然ボケなカタコトハーフの御曹司
金髪ロング、勇気より背が高い
勇気にベタ惚れの仔犬ちゃん
ユウキにオヨメサンにしてもらいたい
同作者作品の「一夜の関係」の登場人物も絡んできます
生徒会補佐様は平凡を望む
慎
BL
※《副会長様は平凡を望む…》 の転校する前の学園、四大不良校の一つ、東条自由ヶ丘学園でのお話。
♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢
『───私に喧嘩売ってるのでしょうか?』
南が前の学園で、副会長として君臨するまでの諸々、武勇伝のお話。
本人の主張する平凡とは言い難い非日常を歩む… そんな副会長サマもとい南が副会長になるまでの過程と副会長として学園を支配… 否、天下の副会長様となって学園に降臨する話である──。
ボクに構わないで
睡蓮
BL
病み気味の美少年、水無月真白は伯父が運営している全寮制の男子校に転入した。
あまり目立ちたくないという気持ちとは裏腹に、どんどん問題に巻き込まれてしまう。
でも、楽しかった。今までにないほどに…
あいつが来るまでは…
--------------------------------------------------------------------------------------
1個目と同じく非王道学園ものです。
初心者なので結構おかしくなってしまうと思いますが…暖かく見守ってくれると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる