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4.クズ男と謎のルール
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仕事終わりの電車の中。私は、多波さんのアパートに向かっていた。
苦痛だった通勤電車は、今では楽しい時間になった。多波さんの部屋にあった、恋愛小説を読むのだ。先日タイトルをメモした本を、私はすぐに購入した。
実を言うと、こういう甘い小説は苦手だ。でも、これを読んでいる多波さんを想像するのが好きだった。それに、彼の気持ちや考えを、少しでも理解したかった。
多波さんは、無口だ。私が話題を振っても「ああ」とか、「そうだな」とか、一言で終わらせてしまう。「どうして、こんな小説を読むの?」と聞いたら「なんとなく」で終わった。
この甘ったるい小説は、彼の心を知る唯一の手がかりだった。それに、この本を読んでいると、安心できた。・・・彼が、優しい人間に思えたから。
相変わらず、多波さんとは、甘すぎる日々を送っている。けれど、「好き」とか「愛してる」とか、そういう言葉を、彼は一度も口にしない。
「遊んでいるだけ」「悪い男」
多波さんといると、そんな言葉が、ときどき脳裏をよぎる。でも、甘すぎる恋愛小説が、不安を打ち消してくれた。だから、この小説は、私にとって大切な物だった。
「終点ー、終点ー」
電車が終点に着いた。早く会いたくて、駆け足でアパートへ向かった。
今夜は曇り。空一面、雲で覆われている。けれど雲間から、ときどき満月が顔を出して、彼への道を照らしてくれた。
「・・・あ」
空を見ていて、ハッとした。
しまった!
多波さんに、連絡を入れていない・・・。
慌ててスマホを取り出して、メッセージを送る。
「これから行くね」
少し待ったけれど、既読にはならなかった。
・・・まぁ、いいや。多波さんなら、きっと許してくれる。眉間に皺を寄せて「仕方ない奴だ」とか、言うんだろうな。
アパートに着いて、二階を見上げると、多波さんの部屋に明かりがついていた。
留守じゃなくて、良かった・・・
いつもの古い階段をカンカン鳴らして、上がっていく。最後の階段を上って前を見ると、人影があった。
二人。
誰かが抱き合っている。満月が雲から顔を出し、煌々と二人の顔を照らした。男と女がキスをしている。
「え・・・」
ハンマーで殴られたような衝撃が全身に走った。
男は、多波さんだった。
女は、知らない女。セミロング。赤毛。
「誠一、またね」
赤毛の女はにっこり微笑むと、多波さんにヒラヒラと手を振った。
セイイチ・・・。多波さんの下の名前だ・・・。
多波さんは、そこにいるようだった。私は俯いたまま、硬直していた。顔が上げられない。目線の先にある、赤茶に風化した通路を、ただ見つめるしかなかった。
コツコツコツ・・・
ヒールの音が近づいてくる。
サラリ
艶やかな赤毛が一筋、私の頬に落ちてきた。赤毛の女は、私の耳元に口を寄せて、囁いた。
「ルールは、守ってくれないと困るわ」
私は弾かれるように、女から飛び退いた。アパートの階段を駆け下り、無我夢中で駅の方へと走った。
何がどうなっているのか、分からない。動悸がする。悪寒がする。
「何も見てない、何も見てない、何も見てない・・・」
繰り返し唱えた。でも、それは目に鮮明に焼き付いていた。アパートの前で、女と抱き合っていた時の多波さんは、たなみさんの、タナミサンガ・・・、
・・・・・・多なミさんが、女を見る眼差しは・・・
私を見ていた眼差しと・・・同じだった。
・・・優しい目・・・だった。
信じたくない。でも、脳裏に刻まれた二人が、否応無く、現実に引き戻す。
・・・多波さんは・・・そういう男だったんだ。
飲みの席で、聞いたことがある。甘い言葉ばかり囁く、クズ男。クズに恋した同僚は、それでも離れられないと泣いていた。
馬鹿な女。内心せせら笑っていた。
「馬鹿じゃん!」
道行く学生の声に、ビクッと体が震える。
・・・自分の事かと、思った。
「ふーっ」
深く、長く、息を吐いた。
・・・大丈夫、大丈夫、大丈夫。多波さんはクズだった。・・・ただ、それだけの事だよ。
元々、怪しい男だったじゃない。電車では、薄目で私を見ていたし、私が落ちるよう仕向けてきた。部屋が綺麗なのは、女の痕跡を消すため。胸焼けする恋愛小説は、油断させるための小道具だったんだ。
数十分前まで、心の支えだった恋愛小説は、得体の知れない黒い塊になっていた。
バッグからスマホを取りだすと、多波さんの連絡先を選択し、消去ボタンを押した。
本当に削除しますか?
はい いいえ
はい、を押したつもりだった。
指が・・・動かない。
多波さんはクズなんだ。
・・・だから・・・もう・・・会ったら・・・・・・ダメだ。
パタ
スマホの画面に、雫が落ちた。
・・・雨かな?
空を見た。雲で覆われているけれど、雨は降っていない。それでも、スマホはどんどん濡れていく。びっしょり濡れた画面を見て、ようやく気がついた。
・・・泣いているんだ、私
多波さんの頭で、ぴょこぴょこしていた寝癖、優しい眼差し、大きな体、私を慈しんでくれた手や唇。彼をクズと思えば思うほど、楽しかった思い出が浮かんでくる。
冷たい夜風が、濡れた頬を、容赦なく切りつけていった。私は、びしょびしょのスマホをバッグにしまうと、雲の隙間から見え隠れする満月を、ぼうっと眺めた。
「ルールは、守ってくれないと困るわ。」
突然、赤毛の女の囁きが蘇った。
そうだ、ルール・・・
ルールって・・・なに?
****
どうして、こう嫌なことが続くんだろう・・・。
会社の机で、私は深いため息をついた。多波さんと赤毛の女を目撃して以来、災難続きだった。
まず、仕事。先輩が、得意先と揉めに揉め、何故かその尻拭いをさせられた。頭を下げて、奔走する日々だった。さらに、今度は自分のミス。商品の郵送先を間違えて、とんでもないところに、荷物が届いてしまった。
「アンタ、入社何年目なの!」
3日前の話なのに、上司の声がまだ頭に響いている。
そして、極め付け。最近下火になっていた、母による、結婚しろしろコールが再発した。
「30歳までに結婚しなさい!歳取ったら、結婚も出産も大変なんだよ!」
このタイミングで、一番聞きたくない話・・・。
・・・いい加減にして欲しい。人生って、ダメな時は、とことんダメだな・・・。
「はぁ・・・」
また、深いため息。
あれから、多波さんとは連絡を取っていない。「これから行くね」の文字が、あの日のままアプリに残っている。変わった事といえば、既読がついた事くらい。
多波さんの存在は、私の中でとても大きくなっていた。辛い毎日の中で、嫌でも思い知らされる。辛い事があると、彼を思い出している自分がいる。
・・・クズなのに。
クズだけど、多波さんは優しかった。認めたくないけど・・・認めるしかない。彼は・・・私の拠り所なんだと。
きっと、他の男を知らないから、こんな事を考えるのかもしれない。でも、だからと言って、ホイホイ新しい男を作れるほど、私は器用じゃない。
それに・・・一つ気になる事があった。女は言っていた。「ルールは、守ってくれないと困るわ」と、その言葉がずっと頭に残っている。
多波さんが女とキスをしていたのは、ショックだった。でも、なにか理由があったんじゃ・・・。他の女とキスする理由なんて、正直、知りたくない。
・・・けど、
優しい多波さんを思い出すと、なにか理由を見出したくなる。
知りたい、知りたくない、知りたい、知りたくない・・・。
もう何日も、その問答を繰り返していた。
・・・でも、最初から答えは決まっていた。
スマホを取り出し、メッセージアプリを起動する。
「今夜、空いてますか?」
送信ボタンの上で、指を止める。
「ふぅー・・・」
一度、深呼吸をして、ボタンを押した。5分と経たずに返信は来た。
「空いてる」
苦痛だった通勤電車は、今では楽しい時間になった。多波さんの部屋にあった、恋愛小説を読むのだ。先日タイトルをメモした本を、私はすぐに購入した。
実を言うと、こういう甘い小説は苦手だ。でも、これを読んでいる多波さんを想像するのが好きだった。それに、彼の気持ちや考えを、少しでも理解したかった。
多波さんは、無口だ。私が話題を振っても「ああ」とか、「そうだな」とか、一言で終わらせてしまう。「どうして、こんな小説を読むの?」と聞いたら「なんとなく」で終わった。
この甘ったるい小説は、彼の心を知る唯一の手がかりだった。それに、この本を読んでいると、安心できた。・・・彼が、優しい人間に思えたから。
相変わらず、多波さんとは、甘すぎる日々を送っている。けれど、「好き」とか「愛してる」とか、そういう言葉を、彼は一度も口にしない。
「遊んでいるだけ」「悪い男」
多波さんといると、そんな言葉が、ときどき脳裏をよぎる。でも、甘すぎる恋愛小説が、不安を打ち消してくれた。だから、この小説は、私にとって大切な物だった。
「終点ー、終点ー」
電車が終点に着いた。早く会いたくて、駆け足でアパートへ向かった。
今夜は曇り。空一面、雲で覆われている。けれど雲間から、ときどき満月が顔を出して、彼への道を照らしてくれた。
「・・・あ」
空を見ていて、ハッとした。
しまった!
多波さんに、連絡を入れていない・・・。
慌ててスマホを取り出して、メッセージを送る。
「これから行くね」
少し待ったけれど、既読にはならなかった。
・・・まぁ、いいや。多波さんなら、きっと許してくれる。眉間に皺を寄せて「仕方ない奴だ」とか、言うんだろうな。
アパートに着いて、二階を見上げると、多波さんの部屋に明かりがついていた。
留守じゃなくて、良かった・・・
いつもの古い階段をカンカン鳴らして、上がっていく。最後の階段を上って前を見ると、人影があった。
二人。
誰かが抱き合っている。満月が雲から顔を出し、煌々と二人の顔を照らした。男と女がキスをしている。
「え・・・」
ハンマーで殴られたような衝撃が全身に走った。
男は、多波さんだった。
女は、知らない女。セミロング。赤毛。
「誠一、またね」
赤毛の女はにっこり微笑むと、多波さんにヒラヒラと手を振った。
セイイチ・・・。多波さんの下の名前だ・・・。
多波さんは、そこにいるようだった。私は俯いたまま、硬直していた。顔が上げられない。目線の先にある、赤茶に風化した通路を、ただ見つめるしかなかった。
コツコツコツ・・・
ヒールの音が近づいてくる。
サラリ
艶やかな赤毛が一筋、私の頬に落ちてきた。赤毛の女は、私の耳元に口を寄せて、囁いた。
「ルールは、守ってくれないと困るわ」
私は弾かれるように、女から飛び退いた。アパートの階段を駆け下り、無我夢中で駅の方へと走った。
何がどうなっているのか、分からない。動悸がする。悪寒がする。
「何も見てない、何も見てない、何も見てない・・・」
繰り返し唱えた。でも、それは目に鮮明に焼き付いていた。アパートの前で、女と抱き合っていた時の多波さんは、たなみさんの、タナミサンガ・・・、
・・・・・・多なミさんが、女を見る眼差しは・・・
私を見ていた眼差しと・・・同じだった。
・・・優しい目・・・だった。
信じたくない。でも、脳裏に刻まれた二人が、否応無く、現実に引き戻す。
・・・多波さんは・・・そういう男だったんだ。
飲みの席で、聞いたことがある。甘い言葉ばかり囁く、クズ男。クズに恋した同僚は、それでも離れられないと泣いていた。
馬鹿な女。内心せせら笑っていた。
「馬鹿じゃん!」
道行く学生の声に、ビクッと体が震える。
・・・自分の事かと、思った。
「ふーっ」
深く、長く、息を吐いた。
・・・大丈夫、大丈夫、大丈夫。多波さんはクズだった。・・・ただ、それだけの事だよ。
元々、怪しい男だったじゃない。電車では、薄目で私を見ていたし、私が落ちるよう仕向けてきた。部屋が綺麗なのは、女の痕跡を消すため。胸焼けする恋愛小説は、油断させるための小道具だったんだ。
数十分前まで、心の支えだった恋愛小説は、得体の知れない黒い塊になっていた。
バッグからスマホを取りだすと、多波さんの連絡先を選択し、消去ボタンを押した。
本当に削除しますか?
はい いいえ
はい、を押したつもりだった。
指が・・・動かない。
多波さんはクズなんだ。
・・・だから・・・もう・・・会ったら・・・・・・ダメだ。
パタ
スマホの画面に、雫が落ちた。
・・・雨かな?
空を見た。雲で覆われているけれど、雨は降っていない。それでも、スマホはどんどん濡れていく。びっしょり濡れた画面を見て、ようやく気がついた。
・・・泣いているんだ、私
多波さんの頭で、ぴょこぴょこしていた寝癖、優しい眼差し、大きな体、私を慈しんでくれた手や唇。彼をクズと思えば思うほど、楽しかった思い出が浮かんでくる。
冷たい夜風が、濡れた頬を、容赦なく切りつけていった。私は、びしょびしょのスマホをバッグにしまうと、雲の隙間から見え隠れする満月を、ぼうっと眺めた。
「ルールは、守ってくれないと困るわ。」
突然、赤毛の女の囁きが蘇った。
そうだ、ルール・・・
ルールって・・・なに?
****
どうして、こう嫌なことが続くんだろう・・・。
会社の机で、私は深いため息をついた。多波さんと赤毛の女を目撃して以来、災難続きだった。
まず、仕事。先輩が、得意先と揉めに揉め、何故かその尻拭いをさせられた。頭を下げて、奔走する日々だった。さらに、今度は自分のミス。商品の郵送先を間違えて、とんでもないところに、荷物が届いてしまった。
「アンタ、入社何年目なの!」
3日前の話なのに、上司の声がまだ頭に響いている。
そして、極め付け。最近下火になっていた、母による、結婚しろしろコールが再発した。
「30歳までに結婚しなさい!歳取ったら、結婚も出産も大変なんだよ!」
このタイミングで、一番聞きたくない話・・・。
・・・いい加減にして欲しい。人生って、ダメな時は、とことんダメだな・・・。
「はぁ・・・」
また、深いため息。
あれから、多波さんとは連絡を取っていない。「これから行くね」の文字が、あの日のままアプリに残っている。変わった事といえば、既読がついた事くらい。
多波さんの存在は、私の中でとても大きくなっていた。辛い毎日の中で、嫌でも思い知らされる。辛い事があると、彼を思い出している自分がいる。
・・・クズなのに。
クズだけど、多波さんは優しかった。認めたくないけど・・・認めるしかない。彼は・・・私の拠り所なんだと。
きっと、他の男を知らないから、こんな事を考えるのかもしれない。でも、だからと言って、ホイホイ新しい男を作れるほど、私は器用じゃない。
それに・・・一つ気になる事があった。女は言っていた。「ルールは、守ってくれないと困るわ」と、その言葉がずっと頭に残っている。
多波さんが女とキスをしていたのは、ショックだった。でも、なにか理由があったんじゃ・・・。他の女とキスする理由なんて、正直、知りたくない。
・・・けど、
優しい多波さんを思い出すと、なにか理由を見出したくなる。
知りたい、知りたくない、知りたい、知りたくない・・・。
もう何日も、その問答を繰り返していた。
・・・でも、最初から答えは決まっていた。
スマホを取り出し、メッセージアプリを起動する。
「今夜、空いてますか?」
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