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恋する精霊
1.風の精霊アレクシの恋 <Tuulen hengen Aleksin rakkaus>
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とある冬の朝。フィンランドの首都ヘルシンキ・ステンベック通り。
昨日からの降雪は太陽が昇る前には止み、陽の光が雪をきらきらと輝かせている。
車が行き交う道路沿いに立ち並ぶ家々のひとつ、ある家の二階の窓から赤リスが外を眺めている。赤リスは、白色のマントを深紅のリボンで結んで包まるように羽織り、時折、ため息を吐いている。
何度目かの溜め息を吐いた赤リス姿の風の精霊アレクシは、右手を頰に当てると、
「恋……かな」
うっとりとした目で言葉を零した。
そんなアレクシの様子を、デスクの上にあぐらで座っている小人の女の子トゥーリは面倒くさそうな表情で見やった。「余計なことは言わないでおこう」と内心、独り言ちながら。
トゥーリは、しばし、アレクシの様子を窺っていたが、絡んで来ないと判断すると、ラップトップを操作し、再び動画を視聴し出す。
他方、同じデスクの上で、ビスケットを頬張っている小熊の妖精ヌーッティは、もぐもぐと食べながら、不思議なものを見るような面持ちでアレクシをまじまじと見ていた。
手に持っていたビスケットを食べ終えるとヌーッティは、ビスケットの箱の中からもう一枚取り出して、ぼろぼろ零しながら食べ始める。
「恋……なのかなぁ?」
アレクシは溜め息混じりに、先程よりも声を大きくして独り言ちた。
それを聞いたヌーッティは首を傾げて、静かに動画を観ているトゥーリに視線を移した。
「トゥーリ。アレクシがなにか言ってるヌー。あれは……むぐぅ?!」
トゥーリはヌーッティの口を塞ぐと、もう片方の手の人差し指を立てて、自身の唇にそっと当てた。そして、首を横に振って見せた。それ以上喋ってはいけないといった表情を添えて。
ヌーッティが頷くと、トゥーリはヌーッティの口を塞いでいた手を離す。
トゥーリは横目でちらりと窓縁に座っているアレクシを見る。アレクシは相変わらず溜め息を吐きながら外を眺めている。
ふうっと息を吐いたアレクシは、マントの中から一粒の凍ったブルーベリーを取り出して、頬ばった。口に含んだブルーベリーを咀嚼し、飲み込むと、
「恋……かなぁ? 食欲もないよ?」
トゥーリとヌーッティたちにはっきりと聞こえる声量で、しかし、あくまでも独り言の様に言うと、二人を一瞥した。
トゥーリは視線を逸らした。けれども、
「なにがあったヌー?」
ついにヌーッティがアレクシに声を掛けてしまった。
トゥーリはうな垂れ、アレクシの瞳は輝いた。
「聞きたいのかい? 仕方ないなぁ、でも、どうしようかなぁ?」
もじもじとした仕草でアレクシはじらす。
「聞いてやってもいいヌー! 早く話すヌー!」
いつも通りの上から目線な物言いで、ヌーッティはアレクシに話の先を促した。
「できれば、トゥーリに相談にのって欲しいんだよなぁ」
アレクシは目をぱちぱちとまばたかせ、うんざりとした雰囲気を纏ったトゥーリに、「話しを聞いて」と訴えるような視線を送る。
重い溜め息を吐いたトゥーリは、
「話は聞くけど巻き込まないでよ」
忠告を加えて返答した。
それを聞いたアレクシはブルーベリーを平らげると、ひらりと宙を舞って、二人のいるデスクへと移った。
「恋に落ちてしまったんだ!」
片手を上げてアレクシは声高らかに言ってのけた。
「なにを言っているのかわからないヌー」
間髪入れずにヌーッティが疑問をぶつける。
アレクシは片手を掲げたまま、もう片方の手を胸に当て、
「子どものきみにはわからないだろうね。ぼくのこの気持ちを!」
「恋って、誰を好きになったの? 鬱陶しいから早く言って」
目を細め、うんざりした表情でアレクシを見ているトゥーリが訊ねた。
「あれは数日前のこと……」
アレクシは歌うように語り出す。
「粉雪の舞うある日、公園で素敵な女性を見たんだ。白く透き通る身体につぶらな瞳。凛とした佇まいのその姿を見たぼくは、ひと目で彼女を好きになってしまったんだ!」
輝くまなこで語ったアレクシに、ヌーッティは一言、
「一目惚れだヌー! ヌーもわかるヌー! ビスケットにいつも一目惚れだヌー!」
はしゃぎながら理解を示した。
「いや、違うでしょ。それで、その女性と何か話したの?」
「繊細なぼくがそんなナンパみたいなことできるわけがない!」
頰を紅潮させたアレクシに、
「どこが繊細なんだヌー?」
ヌーッティは的確な突っ込みをした。
「まだ、話しかけてもいないさ。ただ、見つめているだけさ。ただそれだけで、胸がきゅうってなってしまうんだ。これが恋の病ってやつか……」
ヌーッティの発言を無視して、自己陶酔的に話しを続けたアレクシは、掲げていた手を額に当て、首を横に振った。
「ふつーに話しかければいいでしょ。その女性はいつも公園にいるの?」
トゥーリの問いかけにアレクシは頷いて答えた。
「隣、いいですか? 少し話しませんか? それで話せるでしょ?」
「ぼくは決めているんだ。次に彼女に会ったときに、この気持ちを打ち明けようって!」
「なら、わたしに相談する必要ないじゃん」
トゥーリは不機嫌そうにぷいっと顔を逸らして、動画の視聴を再開しようとする。すると、アレクシがトゥーリの腕をがっしりと掴み、ぐいぐい引っ張る。
「聞いてくれよ! その告白をどうしようかって悩んでいるんだよ?! きみの親友が!」
「親友違うし。告白するって決めたんならすればいいでしょ。わたしがどうにかすることでもない……」
「ヌーが手伝うヌー!」
トゥーリの言葉を遮ってヌーッティが挙手をした。
「ぼく的にはトゥーリに手伝ってもらいたいんだけど。セッティングとかいろいろ」
そんなアレクシの発言を意に介さずヌーッティは、デスクの上の小さな水の入ったグラスに差してある薄紫色の一輪の花を手に取る。
「告白にはお花が大事だって聞いたヌー。このお花を持って会いに行って告白するヌー。このお花が今日ここにあるのも、アレクシが今日が告白する日だっていう運命だからなんだヌー」
その言葉を聞いたアレクシはトゥーリから手を離し、ヌーッティから花を受け取る。
「ヌーッティ。ぼくの中のきみの印象が変わったよ。ぼくは今まできみが、ただのわがままでうるさい馬鹿な小熊の妖精だとばかり思っていたけれど、こんなにもちゃんとした話ができるんだね」
きりっとした目でヌーッティはアレクシに親指を立てて見せた。
「ヌーッティ。それ、ばかにされてるよ?」
「なにを言ってるヌー! アレクシはヌーが頭いいって言ってるヌー! 失礼だヌー!」
プンスカ怒って反論するヌーッティを、トゥーリはただ黙って見つめた。
トゥーリは諦めるしかなかった。こうなってしまっては、これ以上何を言っても、猪突猛進なヌーッティをたしなめることは困難を極めるからであった。それよりも、面倒ではあるが、アレクシの告白を手伝って、早く終わらせるほうが手間がかからないと、トゥーリは判断した。
「それじゃあ、今からその女性に会いに行こう。こういうのは勢いが大事だよ」
トゥーリは、さりげなく助言めいた言葉でアレクシを誘った。
「そ、そうだね。風の精霊であるぼくとしたことが及び腰になってしまったよ。ぼくは、この花を彼女に渡し、気持ちを打ち明ける!」
きりっとした表情でアレクシは宣誓した。
こうして、トゥーリとヌーッティとアレクシの三人(?)は、アレクシが思いを寄せている女性が訪れる公園へと向かうことにした。青みがかった薄紫色の花スカビオサを携えて。
昨日からの降雪は太陽が昇る前には止み、陽の光が雪をきらきらと輝かせている。
車が行き交う道路沿いに立ち並ぶ家々のひとつ、ある家の二階の窓から赤リスが外を眺めている。赤リスは、白色のマントを深紅のリボンで結んで包まるように羽織り、時折、ため息を吐いている。
何度目かの溜め息を吐いた赤リス姿の風の精霊アレクシは、右手を頰に当てると、
「恋……かな」
うっとりとした目で言葉を零した。
そんなアレクシの様子を、デスクの上にあぐらで座っている小人の女の子トゥーリは面倒くさそうな表情で見やった。「余計なことは言わないでおこう」と内心、独り言ちながら。
トゥーリは、しばし、アレクシの様子を窺っていたが、絡んで来ないと判断すると、ラップトップを操作し、再び動画を視聴し出す。
他方、同じデスクの上で、ビスケットを頬張っている小熊の妖精ヌーッティは、もぐもぐと食べながら、不思議なものを見るような面持ちでアレクシをまじまじと見ていた。
手に持っていたビスケットを食べ終えるとヌーッティは、ビスケットの箱の中からもう一枚取り出して、ぼろぼろ零しながら食べ始める。
「恋……なのかなぁ?」
アレクシは溜め息混じりに、先程よりも声を大きくして独り言ちた。
それを聞いたヌーッティは首を傾げて、静かに動画を観ているトゥーリに視線を移した。
「トゥーリ。アレクシがなにか言ってるヌー。あれは……むぐぅ?!」
トゥーリはヌーッティの口を塞ぐと、もう片方の手の人差し指を立てて、自身の唇にそっと当てた。そして、首を横に振って見せた。それ以上喋ってはいけないといった表情を添えて。
ヌーッティが頷くと、トゥーリはヌーッティの口を塞いでいた手を離す。
トゥーリは横目でちらりと窓縁に座っているアレクシを見る。アレクシは相変わらず溜め息を吐きながら外を眺めている。
ふうっと息を吐いたアレクシは、マントの中から一粒の凍ったブルーベリーを取り出して、頬ばった。口に含んだブルーベリーを咀嚼し、飲み込むと、
「恋……かなぁ? 食欲もないよ?」
トゥーリとヌーッティたちにはっきりと聞こえる声量で、しかし、あくまでも独り言の様に言うと、二人を一瞥した。
トゥーリは視線を逸らした。けれども、
「なにがあったヌー?」
ついにヌーッティがアレクシに声を掛けてしまった。
トゥーリはうな垂れ、アレクシの瞳は輝いた。
「聞きたいのかい? 仕方ないなぁ、でも、どうしようかなぁ?」
もじもじとした仕草でアレクシはじらす。
「聞いてやってもいいヌー! 早く話すヌー!」
いつも通りの上から目線な物言いで、ヌーッティはアレクシに話の先を促した。
「できれば、トゥーリに相談にのって欲しいんだよなぁ」
アレクシは目をぱちぱちとまばたかせ、うんざりとした雰囲気を纏ったトゥーリに、「話しを聞いて」と訴えるような視線を送る。
重い溜め息を吐いたトゥーリは、
「話は聞くけど巻き込まないでよ」
忠告を加えて返答した。
それを聞いたアレクシはブルーベリーを平らげると、ひらりと宙を舞って、二人のいるデスクへと移った。
「恋に落ちてしまったんだ!」
片手を上げてアレクシは声高らかに言ってのけた。
「なにを言っているのかわからないヌー」
間髪入れずにヌーッティが疑問をぶつける。
アレクシは片手を掲げたまま、もう片方の手を胸に当て、
「子どものきみにはわからないだろうね。ぼくのこの気持ちを!」
「恋って、誰を好きになったの? 鬱陶しいから早く言って」
目を細め、うんざりした表情でアレクシを見ているトゥーリが訊ねた。
「あれは数日前のこと……」
アレクシは歌うように語り出す。
「粉雪の舞うある日、公園で素敵な女性を見たんだ。白く透き通る身体につぶらな瞳。凛とした佇まいのその姿を見たぼくは、ひと目で彼女を好きになってしまったんだ!」
輝くまなこで語ったアレクシに、ヌーッティは一言、
「一目惚れだヌー! ヌーもわかるヌー! ビスケットにいつも一目惚れだヌー!」
はしゃぎながら理解を示した。
「いや、違うでしょ。それで、その女性と何か話したの?」
「繊細なぼくがそんなナンパみたいなことできるわけがない!」
頰を紅潮させたアレクシに、
「どこが繊細なんだヌー?」
ヌーッティは的確な突っ込みをした。
「まだ、話しかけてもいないさ。ただ、見つめているだけさ。ただそれだけで、胸がきゅうってなってしまうんだ。これが恋の病ってやつか……」
ヌーッティの発言を無視して、自己陶酔的に話しを続けたアレクシは、掲げていた手を額に当て、首を横に振った。
「ふつーに話しかければいいでしょ。その女性はいつも公園にいるの?」
トゥーリの問いかけにアレクシは頷いて答えた。
「隣、いいですか? 少し話しませんか? それで話せるでしょ?」
「ぼくは決めているんだ。次に彼女に会ったときに、この気持ちを打ち明けようって!」
「なら、わたしに相談する必要ないじゃん」
トゥーリは不機嫌そうにぷいっと顔を逸らして、動画の視聴を再開しようとする。すると、アレクシがトゥーリの腕をがっしりと掴み、ぐいぐい引っ張る。
「聞いてくれよ! その告白をどうしようかって悩んでいるんだよ?! きみの親友が!」
「親友違うし。告白するって決めたんならすればいいでしょ。わたしがどうにかすることでもない……」
「ヌーが手伝うヌー!」
トゥーリの言葉を遮ってヌーッティが挙手をした。
「ぼく的にはトゥーリに手伝ってもらいたいんだけど。セッティングとかいろいろ」
そんなアレクシの発言を意に介さずヌーッティは、デスクの上の小さな水の入ったグラスに差してある薄紫色の一輪の花を手に取る。
「告白にはお花が大事だって聞いたヌー。このお花を持って会いに行って告白するヌー。このお花が今日ここにあるのも、アレクシが今日が告白する日だっていう運命だからなんだヌー」
その言葉を聞いたアレクシはトゥーリから手を離し、ヌーッティから花を受け取る。
「ヌーッティ。ぼくの中のきみの印象が変わったよ。ぼくは今まできみが、ただのわがままでうるさい馬鹿な小熊の妖精だとばかり思っていたけれど、こんなにもちゃんとした話ができるんだね」
きりっとした目でヌーッティはアレクシに親指を立てて見せた。
「ヌーッティ。それ、ばかにされてるよ?」
「なにを言ってるヌー! アレクシはヌーが頭いいって言ってるヌー! 失礼だヌー!」
プンスカ怒って反論するヌーッティを、トゥーリはただ黙って見つめた。
トゥーリは諦めるしかなかった。こうなってしまっては、これ以上何を言っても、猪突猛進なヌーッティをたしなめることは困難を極めるからであった。それよりも、面倒ではあるが、アレクシの告白を手伝って、早く終わらせるほうが手間がかからないと、トゥーリは判断した。
「それじゃあ、今からその女性に会いに行こう。こういうのは勢いが大事だよ」
トゥーリは、さりげなく助言めいた言葉でアレクシを誘った。
「そ、そうだね。風の精霊であるぼくとしたことが及び腰になってしまったよ。ぼくは、この花を彼女に渡し、気持ちを打ち明ける!」
きりっとした表情でアレクシは宣誓した。
こうして、トゥーリとヌーッティとアレクシの三人(?)は、アレクシが思いを寄せている女性が訪れる公園へと向かうことにした。青みがかった薄紫色の花スカビオサを携えて。
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