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夢の中と大確認と二人の女神
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名前・タナカマコト。性別・元男性。現在は女性。
身長150cm。体重46kg。同世代の平均身長よりも身長は低いが胸部と臀部が発達している為、体重は平均をやや上回っている。
3サイズ 上から『90-58-88』。Eカップ。
容姿
髪の色は黒。髪型はショートカット。瞳の色はブラウン。純正の日本人である。
低身長でありながら巨乳、巨尻。所謂『ロリ巨乳少女』であり、元男であるので男の喜ぶ女性の仕草も重々に心得ている。
好む服装はTシャツやショートパンツといったラフな服装。自分を着飾ることを意識してはいなかったが、女性としての生活を楽しむことを決めてからはおしゃれに気を遣う様になった。現在は知り合いの男性に購入して貰った白のブラウスと赤のミニスカートがお気に入り。
スタイル自体は良いため、どんな服装でも似合うと言えば似合う。寒いノースブルグに滞在している間は、セーターとジーンズを着用することが多い。
性格・性癖
元男である為、男性が好む女性の仕草を重々に理解している。愛らしくあどけない容姿を持ちながらも蠱惑的な行動で男を惑わせる様は正に魔性の女。
数々の男を惑わせ、セフレとして関係を結んでいる彼女は、そこに至るまでの経緯をしっかりと構想してから行動に移している。相手に選ばれた男たちの大半はマコトを好き勝手に犯している気になっているが、実のところは全員が彼女の手の上で踊らされていることに気が付いていない。
性癖はかなりのマゾヒスト。被虐的行為を受けることに興奮し、物理・精神、どちらの痛みにも激しい快感を感じることが出来る。ただし、そこに楽しみがなければ虐められることは嫌い。プレイの中で快感を生み出してくれる痛みが好きなのであり、意味や理由も無く痛みを受けることは大嫌い。
他にも露出行為や輪姦、排泄行為を交えてのセックス等も好み。というより、気持ち良ければ何でも良い。
異世界で女性として生きていくことを決心してからは、帰還の時までは好き勝手に生きようと考えている。その為、普通の女性ならば絶対に手を出さない様な快楽にも手を伸ばし、その味に堕ちて行くことも多々ある。(所謂エンディングという奴なのだが、彼女がそれを迎える度にバランスの女神が時間を巻き戻している)
表向きはあどけない美少女、裏の顔は淫乱な尻軽娘、この二つの顔を使い分けて性生活を愉しむマコトは、今後も更なる快楽の海に溺れるのであろう。
「……ふにゃ? またここですかい……?」
もはや見慣れた白い景色の中で目覚めたボクは、久方ぶりの女神の呼び出しに欠伸を噛み殺しながら呟く。最後にここに呼びだされたのはノースブルグに来る前だっただろうから、数か月ぶりくらいになるのだろうか?
あれから色んなことがあった。女神は全部知っているだろうが、多少の報告を行うには良い機会なのかもしれない。そんなことを考えていたボクの目の前に、唐突に彼女が姿を現す。
「はぁい、マコト! 毎日楽しんでるみたいでなによりね!」
「ん、久しぶり! ノースブルグに異動してから、裏ギルドに入ったりして楽しい日々を送ってるよ! それで? 今回は何の用?」
女神の口振りからすると、彼女はやっぱりボクの全部を知っているのだろう。それでもボクをここに呼び出したということは、何かしらの用事があるということだ。
取り合えず、その用件を済ませてしまおう。そう考えたボクに対して笑顔を見せた女神は、早速大事な話を始めてくれた。
「うんうん、察しが良くて助かるわぁ! ……今日はね、顔合わせをしようと思ってあなたを呼んだのよ」
「顔合わせ……? えっと、誰との?」
「無論、わしじゃな!」
「ふへっ!?」
ボクと女神しかいないはずの空間に第三者の声が響く。驚いて声のした方向を見たボクは、艶やかな長髪を靡かせる一人の美女の姿を見つけて目を丸くした。
長身であり、巨乳であり、大人の女性という表現がぴったりの雰囲気を纏う彼女は、からからと笑いながらボクに近づいて来る。ボクは、初対面であるはずの彼女に何処か親近感を感じつつ、じっと視線を送っていた。
「えっと、あなたは……?」
「うむ! カルバの村を含むあの一帯の土地の守り神、フウロである! 先の儀式では世話になったな!」
「えっ!? フウロっ!? ぼ、ボクに憑りついた、あの?」
「憑りついた、では無く、憑依したと言って欲しい所だな。お主の体を借りたお陰で久々に神らしいことが出来た。感謝するぞ」
「は、はぁ……? それで、あなたは何でここに?」
「驚かないで聞いてね、マコト。なんと、彼女はマコトの守り神の一人として、あなたのサポートをしてくれることになったのよ!」
「ま、守り神ぃ……? ちょっと待って、話がこんがらがって来ちゃった。一つ一つ説明してよ」
「あい、わかった! では、噛み砕いて説明してしんぜよう!」
体を貸してあげた神様がボクの守り神になってくれる、一見すると簡単だが、実際に経験してみると訳がわからないこの事態に混乱し始めたボクに対し、フウロと女神が詳しい解説をしてくれた。彼女たちの言葉を総括するとこういうことだ。
女神フウロはノースブルグの土地神の一人であり、かつては絶大な力を持った存在であった。民に信仰され、崇められた彼女は、愛する人間たちの為に力を振るってノースブルグを豊かな土地へと変化させてきた立派な存在であった。しかし、時代の流れのせいかいつしか彼女を崇める人々は減り、ついには存在を覚えている人間すらも数える程しかいなくなってしまったのである。
土地神は、そこに住まう人々に信仰されないと力を失ってしまう。そういった変化によってかつての力を失ってしまったフウロは、長きに渡って寂れていくカルバの村を見守る事しか出来なかったわけだが――そこにボクがやって来て、あの儀式を行ったのだ。
中身は無茶苦茶だが、あれはれっきとしたフウロを崇める儀式であったらしい。久々に儀式を完遂させたお陰でフウロはかつての力の一端を取り戻し、カルバの村に恵みを与えることが出来た。あの薬液で村の作物が豊かに育てば、人々は再びフウロを崇める様になるだろうとは彼女の言葉だ。
そしてそこに敬意は無かったもののボクも彼女の復活に力を貸した。というより、ボクが一番の功績者である訳だ。彼女に体を貸したのはボクだし、一生懸命セックスを楽しんだのもボク。だから、フウロはそんなボクに恩を返すべく分体と呼ばれる力の一端を持った分身を作り、ボクの守り神として寄越したそうな。
バランスの女神はフウロを喜んで迎え入れ、二人でボクをサポートすることに決めた。今日はそのことを伝えるのと、ボクに軽い能力の追加を行う為に呼び出したという訳なのだ。
「と言う訳で、早速新能力の追加と行きましょ~う! フウロ、よっろしく~っ!」
「うむ! では……はぁっ!!」
気合の籠った叫び声と共に手をボクに向けたフウロ。何かド派手なエフェクトとかBGMとかと共に新スキル習得! みたいな展開を期待したボクであったのだが、取り立てて何かが周囲で起きることはなかった。が、しかし、フウロは非常に満足げだ。
「良し、終わったぞ!」
「ふぇ? もう終わり? なんかこう、バババーッ! と来たりしないの?」
「そんなことをせんでもわしの力はお前に伝わっておるわい! 体の底から湧き上がって来るもんがあるじゃろう?」
「……性欲?」
特に感じるものの無かったボクが素直にちょっとムラムラしていることを答えれば、女神もフウロもギャグマンガみたいなテイストでずっこけてくれた。こういうリアクションを取って貰えると嬉しくもなるのだが、それよりも今はフウロから受け取った能力の確認が優先だ。
「女神~、能力の確認させて~!」
「はいはい、マコトは仕方が無い子ねぇ……ん、これでどうかしら?」
「サンキュー! どれどれ……?」
女神が手を振ると、ゲーム画面のウィンドウの様な物体が出て来た。どうやらこれがボクのステータスみたいだ。それを覗き込み、今しがた貰った能力を探したボクは、少しの検索の後にそれらしい能力を二つ発見することが出来た。
「『魔物会話』と『薬効調整』……? これが、ボクの新能力?」
「うむ、そうじゃぞ! 名前を見れば、効果はある程度分かるじゃろ?」
「まあね。最初のは魔物と話せる様になって、次のは薬品の効果を向上させる、とか?」
「大体正解よ。『魔物会話』はマコトの予想通りの能力で、『薬効調整』は、摂取したポーションや薬品の効き目を向上させることの他に、副作用を軽減させることも出来るの! 何気に役に立つ能力なんだから!」
「ほへ~っ! つまりは異種姦したり、媚薬の効果を強くしたり出来るんだ! セックスにも役立ちそうじゃん!」
「はっはっは! お主の己の欲に忠実な所、嫌いではないぞ!」
女神の話を聞くに、どうやら貰った能力は結構使えるものみたいだ。これは、この先のセックスライフにも役立ちそうですな!
「あ、でも一つ注意点ね。フウロから貰った能力は、まだまだ効果としては弱いのよ。『魔物言語理解』はある程度の知能がある魔物にしか働かないし、『薬効調整』も最初は微々たる効果しか発現できないと思うから、そこだけは注意してね!」
「え? そうなの?」
「私が上げた『ワープ』や『看破眼』は最初からある程度の効果は発揮するスキルだけど、フウロの能力は習得者が使用を重ねることによってレベルアップしていくのよ。だから、その効果を最大限に発揮するにはマコトの努力が必要なのよね」
「う~ん……少し面倒な様な、そうでも無い様な……まあ、頑張って育てて行くよ!」
「それで良い! 多少苦労した方が、作物の収穫は嬉しかろうて!」
「と言う訳で、今回の用件はお終い! 今後はフウロと私がマコトのサポートを続けて行くから、今までの二倍楽しい事が増えると思うわよ!」
「おおっ! つまりは気持ち良いことも二倍だ! そりゃあ俄然やる気も出ちゃうね!」
大口を開けて笑うボクたちは、この新たな出会いに感謝しつつこれからもよろしくねとばかりに視線を交わせた。やることもやったからなのか、ボクの周囲の光景はぐるぐると渦巻いていて、この夢が終わることを予感させている。
「それじゃあ、今後もよろしくね~!」
「お主の幸運を祈っておるぞ~っ!」
「うんっ! それじゃ、またね~!」
二人の女神に手を振って、元気に別れの挨拶を返した後、ボクは意識を真っ白な空間へと沈ませていったのであった……。
「よし、こんなもんかな!」
どちゃどちゃと音を響かせて買って来たポーションの入った瓶を床に転がしたボクは、その内の一本を手に取ると早速口をつけて飲み始める。別段、疲れていたりする訳では無いのだが、これもスキルの上達の為に必要なことだ。
「んあ……? 頭の中に変な文字が……?」
ポーションを飲んでいたら、薬品の効能を説明する文章とこの効果を高めるかの選択が頭の中に浮かび上がって来た。体力回復の上昇量を増大する効果だったので、迷わずYESを選んだボクは、『薬効調整』の効果をある程度理解しつつ一気に瓶の中の液体を飲み干す。
「うん、これで経験値は溜まってるはずなんだよね。問題は『魔物会話』の方だなぁ……」
能力を上昇させられる機会が容易に見つかる『薬効調整』の方は良いのだが、『魔物会話』の経験値稼ぎは大変だ。ともかく、魔物と思わしき生物と話さないと強化されないのだから。先ほどポーションを買う時に見つけた犬に話しかけてみたが、残念ながら普通にわんわん吼えるだけでその子が何を言いたいのかはまるで理解出来なかった。
「犬って結構知能があるはずなんだけどな~……魔物じゃないからダメだったとか? もしくは、もっと頭の良い生物じゃないと駄目とか……?」
効果が発動する基準は分からないが、とにかく近所の犬では経験値稼ぎは出来ないということだけは分かった。となると、別の対象を探さなければならないだろう。どう考えても魔物で、出来る限り知能が高い生物、人型の奴ならばまず間違いは無いと思いたい。ついでにそのままえっち出来ちゃいそうな魔物と言えば――
「……やっぱゴブリンだよね!」
ファンタジー系の王道モンスターにして、序盤の雑魚の代名詞であるゴブリン。二足歩行で人に近しい彼らならば、『魔物会話』の 練習台にうってつけだ。
……ついでに、ボクの初めての異種姦のお相手にもぴったりだろう。なにせゴブリンは、そういうゲームの中では鉄板の竿役なのだから……♡
「よっしゃ~! まずはゴブリンについてお勉強だーっ! 生態と住処、どうやったら仲良くなれるかをちゃんと調べないとね!」
目標が出来たらやる気も出て来る。初めての異種姦に備え、今日からは毎日猛勉強しなければ! 大量に買って来たポーションのお陰で、徹夜での勉強も捗りそうだしね!
「ゴブリンのちんぽかぁ……♡ どんな感じなのかなぁ……?」
人以外のおちんぽに思いを馳せ、ついには発情しておまんこを濡らし始めちゃったボクは、とにもかくにもゴブリンとのセックスに備える為、魔物に関する本を借りて来ようと家を飛び出したのでありました♡♡♡
************************************************
マコトの能力
『看破眼』
人の善悪度、スケベ度などの数値が見える
『ワープ』
一度行った事のある街や村、地域などに瞬時に移動出来る
『薬効調整』
様々な薬品の効果を強化し、副作用を抑える。現在のレベルは2(効果の強化量は少なめ。副作用はほぼ抑えられない)
『魔物会話』
魔物や動物たちの言語を理解し、彼らと会話出来る様になる。現在のレベルは1(人型である程度の知能を持った生物とのみ会話可能)
身長150cm。体重46kg。同世代の平均身長よりも身長は低いが胸部と臀部が発達している為、体重は平均をやや上回っている。
3サイズ 上から『90-58-88』。Eカップ。
容姿
髪の色は黒。髪型はショートカット。瞳の色はブラウン。純正の日本人である。
低身長でありながら巨乳、巨尻。所謂『ロリ巨乳少女』であり、元男であるので男の喜ぶ女性の仕草も重々に心得ている。
好む服装はTシャツやショートパンツといったラフな服装。自分を着飾ることを意識してはいなかったが、女性としての生活を楽しむことを決めてからはおしゃれに気を遣う様になった。現在は知り合いの男性に購入して貰った白のブラウスと赤のミニスカートがお気に入り。
スタイル自体は良いため、どんな服装でも似合うと言えば似合う。寒いノースブルグに滞在している間は、セーターとジーンズを着用することが多い。
性格・性癖
元男である為、男性が好む女性の仕草を重々に理解している。愛らしくあどけない容姿を持ちながらも蠱惑的な行動で男を惑わせる様は正に魔性の女。
数々の男を惑わせ、セフレとして関係を結んでいる彼女は、そこに至るまでの経緯をしっかりと構想してから行動に移している。相手に選ばれた男たちの大半はマコトを好き勝手に犯している気になっているが、実のところは全員が彼女の手の上で踊らされていることに気が付いていない。
性癖はかなりのマゾヒスト。被虐的行為を受けることに興奮し、物理・精神、どちらの痛みにも激しい快感を感じることが出来る。ただし、そこに楽しみがなければ虐められることは嫌い。プレイの中で快感を生み出してくれる痛みが好きなのであり、意味や理由も無く痛みを受けることは大嫌い。
他にも露出行為や輪姦、排泄行為を交えてのセックス等も好み。というより、気持ち良ければ何でも良い。
異世界で女性として生きていくことを決心してからは、帰還の時までは好き勝手に生きようと考えている。その為、普通の女性ならば絶対に手を出さない様な快楽にも手を伸ばし、その味に堕ちて行くことも多々ある。(所謂エンディングという奴なのだが、彼女がそれを迎える度にバランスの女神が時間を巻き戻している)
表向きはあどけない美少女、裏の顔は淫乱な尻軽娘、この二つの顔を使い分けて性生活を愉しむマコトは、今後も更なる快楽の海に溺れるのであろう。
「……ふにゃ? またここですかい……?」
もはや見慣れた白い景色の中で目覚めたボクは、久方ぶりの女神の呼び出しに欠伸を噛み殺しながら呟く。最後にここに呼びだされたのはノースブルグに来る前だっただろうから、数か月ぶりくらいになるのだろうか?
あれから色んなことがあった。女神は全部知っているだろうが、多少の報告を行うには良い機会なのかもしれない。そんなことを考えていたボクの目の前に、唐突に彼女が姿を現す。
「はぁい、マコト! 毎日楽しんでるみたいでなによりね!」
「ん、久しぶり! ノースブルグに異動してから、裏ギルドに入ったりして楽しい日々を送ってるよ! それで? 今回は何の用?」
女神の口振りからすると、彼女はやっぱりボクの全部を知っているのだろう。それでもボクをここに呼び出したということは、何かしらの用事があるということだ。
取り合えず、その用件を済ませてしまおう。そう考えたボクに対して笑顔を見せた女神は、早速大事な話を始めてくれた。
「うんうん、察しが良くて助かるわぁ! ……今日はね、顔合わせをしようと思ってあなたを呼んだのよ」
「顔合わせ……? えっと、誰との?」
「無論、わしじゃな!」
「ふへっ!?」
ボクと女神しかいないはずの空間に第三者の声が響く。驚いて声のした方向を見たボクは、艶やかな長髪を靡かせる一人の美女の姿を見つけて目を丸くした。
長身であり、巨乳であり、大人の女性という表現がぴったりの雰囲気を纏う彼女は、からからと笑いながらボクに近づいて来る。ボクは、初対面であるはずの彼女に何処か親近感を感じつつ、じっと視線を送っていた。
「えっと、あなたは……?」
「うむ! カルバの村を含むあの一帯の土地の守り神、フウロである! 先の儀式では世話になったな!」
「えっ!? フウロっ!? ぼ、ボクに憑りついた、あの?」
「憑りついた、では無く、憑依したと言って欲しい所だな。お主の体を借りたお陰で久々に神らしいことが出来た。感謝するぞ」
「は、はぁ……? それで、あなたは何でここに?」
「驚かないで聞いてね、マコト。なんと、彼女はマコトの守り神の一人として、あなたのサポートをしてくれることになったのよ!」
「ま、守り神ぃ……? ちょっと待って、話がこんがらがって来ちゃった。一つ一つ説明してよ」
「あい、わかった! では、噛み砕いて説明してしんぜよう!」
体を貸してあげた神様がボクの守り神になってくれる、一見すると簡単だが、実際に経験してみると訳がわからないこの事態に混乱し始めたボクに対し、フウロと女神が詳しい解説をしてくれた。彼女たちの言葉を総括するとこういうことだ。
女神フウロはノースブルグの土地神の一人であり、かつては絶大な力を持った存在であった。民に信仰され、崇められた彼女は、愛する人間たちの為に力を振るってノースブルグを豊かな土地へと変化させてきた立派な存在であった。しかし、時代の流れのせいかいつしか彼女を崇める人々は減り、ついには存在を覚えている人間すらも数える程しかいなくなってしまったのである。
土地神は、そこに住まう人々に信仰されないと力を失ってしまう。そういった変化によってかつての力を失ってしまったフウロは、長きに渡って寂れていくカルバの村を見守る事しか出来なかったわけだが――そこにボクがやって来て、あの儀式を行ったのだ。
中身は無茶苦茶だが、あれはれっきとしたフウロを崇める儀式であったらしい。久々に儀式を完遂させたお陰でフウロはかつての力の一端を取り戻し、カルバの村に恵みを与えることが出来た。あの薬液で村の作物が豊かに育てば、人々は再びフウロを崇める様になるだろうとは彼女の言葉だ。
そしてそこに敬意は無かったもののボクも彼女の復活に力を貸した。というより、ボクが一番の功績者である訳だ。彼女に体を貸したのはボクだし、一生懸命セックスを楽しんだのもボク。だから、フウロはそんなボクに恩を返すべく分体と呼ばれる力の一端を持った分身を作り、ボクの守り神として寄越したそうな。
バランスの女神はフウロを喜んで迎え入れ、二人でボクをサポートすることに決めた。今日はそのことを伝えるのと、ボクに軽い能力の追加を行う為に呼び出したという訳なのだ。
「と言う訳で、早速新能力の追加と行きましょ~う! フウロ、よっろしく~っ!」
「うむ! では……はぁっ!!」
気合の籠った叫び声と共に手をボクに向けたフウロ。何かド派手なエフェクトとかBGMとかと共に新スキル習得! みたいな展開を期待したボクであったのだが、取り立てて何かが周囲で起きることはなかった。が、しかし、フウロは非常に満足げだ。
「良し、終わったぞ!」
「ふぇ? もう終わり? なんかこう、バババーッ! と来たりしないの?」
「そんなことをせんでもわしの力はお前に伝わっておるわい! 体の底から湧き上がって来るもんがあるじゃろう?」
「……性欲?」
特に感じるものの無かったボクが素直にちょっとムラムラしていることを答えれば、女神もフウロもギャグマンガみたいなテイストでずっこけてくれた。こういうリアクションを取って貰えると嬉しくもなるのだが、それよりも今はフウロから受け取った能力の確認が優先だ。
「女神~、能力の確認させて~!」
「はいはい、マコトは仕方が無い子ねぇ……ん、これでどうかしら?」
「サンキュー! どれどれ……?」
女神が手を振ると、ゲーム画面のウィンドウの様な物体が出て来た。どうやらこれがボクのステータスみたいだ。それを覗き込み、今しがた貰った能力を探したボクは、少しの検索の後にそれらしい能力を二つ発見することが出来た。
「『魔物会話』と『薬効調整』……? これが、ボクの新能力?」
「うむ、そうじゃぞ! 名前を見れば、効果はある程度分かるじゃろ?」
「まあね。最初のは魔物と話せる様になって、次のは薬品の効果を向上させる、とか?」
「大体正解よ。『魔物会話』はマコトの予想通りの能力で、『薬効調整』は、摂取したポーションや薬品の効き目を向上させることの他に、副作用を軽減させることも出来るの! 何気に役に立つ能力なんだから!」
「ほへ~っ! つまりは異種姦したり、媚薬の効果を強くしたり出来るんだ! セックスにも役立ちそうじゃん!」
「はっはっは! お主の己の欲に忠実な所、嫌いではないぞ!」
女神の話を聞くに、どうやら貰った能力は結構使えるものみたいだ。これは、この先のセックスライフにも役立ちそうですな!
「あ、でも一つ注意点ね。フウロから貰った能力は、まだまだ効果としては弱いのよ。『魔物言語理解』はある程度の知能がある魔物にしか働かないし、『薬効調整』も最初は微々たる効果しか発現できないと思うから、そこだけは注意してね!」
「え? そうなの?」
「私が上げた『ワープ』や『看破眼』は最初からある程度の効果は発揮するスキルだけど、フウロの能力は習得者が使用を重ねることによってレベルアップしていくのよ。だから、その効果を最大限に発揮するにはマコトの努力が必要なのよね」
「う~ん……少し面倒な様な、そうでも無い様な……まあ、頑張って育てて行くよ!」
「それで良い! 多少苦労した方が、作物の収穫は嬉しかろうて!」
「と言う訳で、今回の用件はお終い! 今後はフウロと私がマコトのサポートを続けて行くから、今までの二倍楽しい事が増えると思うわよ!」
「おおっ! つまりは気持ち良いことも二倍だ! そりゃあ俄然やる気も出ちゃうね!」
大口を開けて笑うボクたちは、この新たな出会いに感謝しつつこれからもよろしくねとばかりに視線を交わせた。やることもやったからなのか、ボクの周囲の光景はぐるぐると渦巻いていて、この夢が終わることを予感させている。
「それじゃあ、今後もよろしくね~!」
「お主の幸運を祈っておるぞ~っ!」
「うんっ! それじゃ、またね~!」
二人の女神に手を振って、元気に別れの挨拶を返した後、ボクは意識を真っ白な空間へと沈ませていったのであった……。
「よし、こんなもんかな!」
どちゃどちゃと音を響かせて買って来たポーションの入った瓶を床に転がしたボクは、その内の一本を手に取ると早速口をつけて飲み始める。別段、疲れていたりする訳では無いのだが、これもスキルの上達の為に必要なことだ。
「んあ……? 頭の中に変な文字が……?」
ポーションを飲んでいたら、薬品の効能を説明する文章とこの効果を高めるかの選択が頭の中に浮かび上がって来た。体力回復の上昇量を増大する効果だったので、迷わずYESを選んだボクは、『薬効調整』の効果をある程度理解しつつ一気に瓶の中の液体を飲み干す。
「うん、これで経験値は溜まってるはずなんだよね。問題は『魔物会話』の方だなぁ……」
能力を上昇させられる機会が容易に見つかる『薬効調整』の方は良いのだが、『魔物会話』の経験値稼ぎは大変だ。ともかく、魔物と思わしき生物と話さないと強化されないのだから。先ほどポーションを買う時に見つけた犬に話しかけてみたが、残念ながら普通にわんわん吼えるだけでその子が何を言いたいのかはまるで理解出来なかった。
「犬って結構知能があるはずなんだけどな~……魔物じゃないからダメだったとか? もしくは、もっと頭の良い生物じゃないと駄目とか……?」
効果が発動する基準は分からないが、とにかく近所の犬では経験値稼ぎは出来ないということだけは分かった。となると、別の対象を探さなければならないだろう。どう考えても魔物で、出来る限り知能が高い生物、人型の奴ならばまず間違いは無いと思いたい。ついでにそのままえっち出来ちゃいそうな魔物と言えば――
「……やっぱゴブリンだよね!」
ファンタジー系の王道モンスターにして、序盤の雑魚の代名詞であるゴブリン。二足歩行で人に近しい彼らならば、『魔物会話』の 練習台にうってつけだ。
……ついでに、ボクの初めての異種姦のお相手にもぴったりだろう。なにせゴブリンは、そういうゲームの中では鉄板の竿役なのだから……♡
「よっしゃ~! まずはゴブリンについてお勉強だーっ! 生態と住処、どうやったら仲良くなれるかをちゃんと調べないとね!」
目標が出来たらやる気も出て来る。初めての異種姦に備え、今日からは毎日猛勉強しなければ! 大量に買って来たポーションのお陰で、徹夜での勉強も捗りそうだしね!
「ゴブリンのちんぽかぁ……♡ どんな感じなのかなぁ……?」
人以外のおちんぽに思いを馳せ、ついには発情しておまんこを濡らし始めちゃったボクは、とにもかくにもゴブリンとのセックスに備える為、魔物に関する本を借りて来ようと家を飛び出したのでありました♡♡♡
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マコトの能力
『看破眼』
人の善悪度、スケベ度などの数値が見える
『ワープ』
一度行った事のある街や村、地域などに瞬時に移動出来る
『薬効調整』
様々な薬品の効果を強化し、副作用を抑える。現在のレベルは2(効果の強化量は少なめ。副作用はほぼ抑えられない)
『魔物会話』
魔物や動物たちの言語を理解し、彼らと会話出来る様になる。現在のレベルは1(人型である程度の知能を持った生物とのみ会話可能)
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