上 下
10 / 11

甘い罰と深い愛(2) (※R-18のお話です)

しおりを挟む


ソムーアと見つめ合うと、ソムーアの余裕のない表情すらも愛しく感じる。

ソムーアの熱い吐息が艶っぽくて、胸がドキドキとときめいてしまう。

これから先は未知の領域だ。

なにせ、男に抱かれるなんて初めての体験なのだ···。
たぶん相手がソムーアでなかったらとても恐ろしい行為だと思う。

だって···男のアレが俺のお尻に入っちゃうんだから···。

そんな事を考えると少し怖く感じてしまい体に力が入ってしまう。

初めては···きっと痛いよな···。

そんな事を考えていると、ソムーアが察して優しい声音で囁いた。

「初めてだから怖いよね···。俺も初めてだからユキが痛い思いしないかすごく不安だよ。だからもし痛くて無理だったら言ってほしい···なんとか我慢するから···」

自分の欲よりも俺を気遣ってくれる優しさが嬉しかった。

例えすごく痛くても···できれば、最後までソムーアを受け入れたい。

「痛くないようにこれ塗るよ?」

近くにあった香油の瓶を手に取るソムーア。
自分の手と俺の固く閉じた蕾にソムーアが香油を垂らした。

俺の誰にも触れられた事のない場所に、ソムーアの男にしてはスラッと綺麗な指が触れる。

ヌルッとした香油の感触とソムーアの指が触れて体がビクンと反応する。

クチュクチュとした卑猥な水音が耳を刺激する。

ソムーアが、触れてはいけない場所に触れていると思うとゾクゾクとした痺れが体を支配する。

やわやわと指が侵入してくる感触にゾクゾクが止まらない。

「ユキ···痛くない?大丈夫そう···?」

気遣うような眼差しが愛しくて、自分からソムーアの唇に口付ける。

「···んんっ···ソムーア···思ったより···気持ちい··い···あっ···んっ···」

痛いのを覚悟していたのに、散々焦らされた体は貪欲にソムーアの指を受け入れていた。

指による刺激に夢中になっているユキを見て、思わずゴクリと息を飲む。

(ああ···堪らない···。早く激しく抱きたい。ユキ···そっちの才能ありすぎでしょ···。)

普段のユキから想像のつかない妖艶さに、もっと淫らなユキの姿が見たいとソムーアの欲望を刺激する。

「もう気持ち良くなってるなんて···ユキエロすぎでしょ···早くユキのここに入りたい···っ」

一気に指を二本に増やすと、ユキが嬌声を上げる。

ユキの固く閉じていた蕾は、すっかりソムーアの指の侵入を受け入れていて、艶かしく指に吸い付いてくる。

「あ···っ··ソムーア···気持ち··いい···っ···体···ゾクゾクするっ···おかし··くなる···っ···!」

指がコリッと前立腺に触れるとユキはビクンビクンと体を震わせた。

「そこ···!やらっ···!?···ああっ──!!」

ユキが大きく体を仰け反らせると体をぶるりと痙攣させた。

すっかりトロトロに蕩けた表情を見てソムーアも理性の限界を迎える。

「もう限界···ユキ、入れるよ?」

ズンッと質量の大きなソムーアの肉槍が侵入してくるとユキは声にならない叫びを上げる。

「やっ···待っ··て···!!今··イッて··るからっ····!!んあっ···おっきすぎ···っ···あん··っ···」

熱く滾ったソムーアの肉槍の圧迫感に必死に耐えるユキ。

ギュウギュウに絞り上げるように締め付けてくるユキの肛内に思わず吐精しそうになる。

(まだダメだ···今出したらもったいない。もっとユキを堪能したい。)

入れたままユキの唇を貪ると、ユキも必死に答えようとしてくれる。

ユキの蕩けた瞳に見つめられると思わず下半身に力が入る。

ムクムクとユキの中でさらに質量を増すソレにユキが思わず嬌声を上げた。

淫らな僕だけの天使。
なんて愛しいんだろう···。

ソムーアは体制を変えてユキを自分の上に跨がらせた。

「これでユキの全部が見える···真っ赤になって可愛いね。このまま突き上げてあげるね?」

必死に快感に耐えて体を仰け反らせるユキの腰をしっかり掴み激しく突き上げると、もっと奥を刺激してほしいのかユキが腰を揺らす。

腰を強く掴み叩きつけるように最奥を突き上げると、ユキは吐精せずにイッた。

しかし、まだイケなかったソムーアにガツガツと貪るように肛内を突き上げられるとユキの頭は真っ白になった。

ぐったりとソムーアにもたれ掛かるユキは気を失ってしまったようだ。

そんな姿にさえも欲情してしまうのだから大概である。

「ユキ···ごめんね···っ出したいっ!」

気を失ってしまっているユキに構わず腰を叩きつけると、ユキは衝撃で目を覚ましたようで···再び襲いかかる快感の波に飲まれる。

「あぁ···もっ···無理っ···。ソムーア···これ以上···気持ち···い···い···のらめ···っ···!!」

体をビクンと震わせ仰け反るユキの最奥に白濁を吐き出す。

肛内に吐き出された熱い白濁の感覚も脳が焼き切れそうなほどの快楽を生む。

完全にユキの意識は飛んでしまい、ぐったりともたれ掛かるユキを優しく抱きとめる。

「初めてなのに無理させてごめんね···。ユキ···愛してるよ」

意識を飛ばしその声は聞こえていないだろう。
それでも伝えずにはいられなかった。

ソムーアの欲を全て受け止めたユキは、スヤスヤと寝息を立てて眠っていた。

眠るユキを自分の外套で包み抱き上げると、ユキを抱えたまま室内を後にする。

「今度こそ絶対に離さないから···」

眠るユキを愛しそうに見つめたソムーアはユキを抱えながら馬車に乗り込んだ。



───────



雪が目を覚ますと、そこは見慣れた雪の私室ではなく、ソムーアの私室だった。

体は綺麗に清められていたが、情事後の気だるい怠さと激しい体の痛みに顔を歪める。

「ユキ体痛いでしょ?まだ寝てていいよ。たくさん無理させちゃってごめんね。」

背後から優しく回される腕にユキは安堵感を覚えて無意識に頬ずりした。

「もうたくさん眠ったからこれ以上は寝れないよ。」

体制を変えてソムーアの方へ向くとすぐ目の前にソムーアの顔があった為、雪は頬を染めた。

「初めてだったけど···あんなに気持ち良くなれるなんて思わなかったから驚いた。····まあした後はアチコチ痛くて地味に地獄だけどね···。ソムーア激しくしすぎなんだよっ···」

頬を膨らませて不機嫌な表情を浮かべるユキが可愛くて、「ごめん···悪かった」と謝りつつユキに口付けするソムーア。

雪は抵抗せずにその口付けを受け入れた。

「余裕がないソムーアが見れたから今回は許すけど、次はもう少し優しく抱いてよね?」

好きになったら負けって言葉も大概合っているかもしれない。

余裕のないソムーアの顔を思い出すと、体の痛みも忘れてあの熱を思い出してしまうのだから。

目の前の困った表情を浮かべるソムーアの顔も愛しくて仕方がないのだから困ったものだ。

きっと何をされても···全て許してしまいそうだ。

ふと指に違和感を感じて目をやると、キラキラと輝くソムーアと同じ瞳の色の石がついた指輪が填まっていた。

「ソムーア···この指輪は···?」

驚いてソムーアの目を見つめると、甘く蕩けそうな笑みを浮かべたソムーアが起き上がり、跪くように目の前に座ると、雪の指輪の填まっている方の手を取りキスを落とした。

「ユキ···私と結婚してください···。これは母の形見の結婚指輪なんだ。ユキに受け取ってほしい」

真剣な表情でソムーアにプロポーズされた。

雪は慌ててガバッと起き上がると、ソムーアに指輪を突き返す。

「こんな大事な物受け取れないよ···。それにソムーアと付き合うことはできても、ソムーアは王太子なんだから···男とは結婚できないだろ?世継ぎの問題もあるし···。
俺は男だから···いくら抱かれても子はできない。
ソムーアの子を産んでやることはできないんだから···。結婚なんて認めてもらえるわけないだろ···?」

雪はわかっていた。

いくらソムーアを愛していても···ソムーアにいくらプロポーズされても、現実的にそれが無理であることに。

しかし、ソムーアは安堵の表情を浮かべて驚きの一言を放った。

「良かった···それじゃあ、子供さえ産むことが出来れば僕と結婚してくれるって事だよね?」

嬉しそうに微笑むソムーアとは対照的に、雪は訳がわからず困惑の表情を浮かべるのであった。






























しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界に転移したショタは森でスローライフ中

ミクリ21
BL
異世界に転移した小学生のヤマト。 ヤマトに一目惚れした森の主のハーメルンは、ヤマトを溺愛して求愛しての毎日です。 仲良しの二人のほのぼのストーリーです。

元殺し屋だった俺は騎士団長に溺愛されているらしい

MICHE
BL
日本で殺し屋をしていた蒼葉はある日帰宅したとき、突然謎の光に包まれ知らない森に落ちてきてしまう。森を抜けようと試みていたとき、突然やってきた赤髪の獣人騎士に拾われることに。最初は警戒ばかりしていたが、優しい人たちに出会い蒼葉の態度も変わる。しかしその表情はどこか苦しそうで……? ※たまに推敲するので気づいたら文や名前などが変わっていることがあります。

偽物の僕。

れん
BL
偽物の僕。  この物語には性虐待などの虐待表現が多く使われております。 ご注意下さい。 優希(ゆうき) ある事きっかけで他人から嫌われるのが怖い 高校2年生 恋愛対象的に奏多が好き。 高校2年生 奏多(かなた) 優希の親友 いつも優希を心配している 高校2年生 柊叶(ひいらぎ かなえ) 優希の父親が登録している売春斡旋会社の社長 リアコ太客 ストーカー 登場人物は増えていく予定です。 増えたらまた紹介します。 かなり雑な書き方なので読みにくいと思います。

運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました

十夜 篁
BL
 初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。 そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。 「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!? しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」 ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意! 「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」  まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…? 「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」 「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」 健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!? そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…。 《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》

猫が崇拝される人間の世界で猫獣人の俺って…

えの
BL
森の中に住む猫獣人ミルル。朝起きると知らない森の中に変わっていた。はて?でも気にしない!!のほほんと過ごしていると1人の少年に出会い…。中途半端かもしれませんが一応完結です。妊娠という言葉が出てきますが、妊娠はしません。

今日からのんびり過ごしたいのです。

夜ト
BL
産まれたの、僕は前世で多分死んだと思うの。 神獣って何、神獣って確か架空の存在なの。 ふえっ、運命の番なの、運命って何なの。 誤字脱字はスルーでお願い致します。

からっぽを満たせ

ゆきうさぎ
BL
両親を失ってから、叔父に引き取られていた柳要は、邪魔者として虐げられていた。 そんな要は大学に入るタイミングを機に叔父の家から出て一人暮らしを始めることで虐げられる日々から逃れることに成功する。 しかし、長く叔父一族から非人間的扱いを受けていたことで感情や感覚が鈍り、ただただ、生きるだけの日々を送る要……。 そんな時、バイト先のオーナーの友人、風間幸久に出会いーー

天使と悪魔と保護者のお兄さん

ミクリ21
BL
天使と悪魔の双子を拾ったお兄さんは、保護者として大事に育てることに致しました!

処理中です...