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知ってる悪役令嬢と何か違う?
しおりを挟む悪役令嬢レティシア・ヴェルサス。
綺麗なプラチナブロンドに、細身の体格。
美人だけどつり目で性格キツそうな少女。
見た目通りにプライドが高くて傲慢で意地悪な女の子だった···。
私の知っているレティシアは。
なのにおかしい。
何かの間違いでは?
だって鏡に映る姿は···。
プラチナブロンドの髪はそのままだけど、優しそうな少しタレ目気味な目元、スッと通った鼻筋、ぽってりとした瑞々しい唇。口元の色っぽい黒子。
華奢な体型なのに自己主張の強い大きな胸、細くくびれたウエスト、程よい肉付きのヒップ。
確か学園入学時は16歳だよね?
明らかにおかしいだろ···この色気は。
乙女ゲームのレティシアは細身の慎ましい体型だったよね?
これじゃあ、前の私に近いじゃん···。
あの愛人だった頃の様な色気···。私が元愛人だからなの?
これ···間違いなく、学園通ったらあだ名「愛人」確定じゃない?
こんなエロボディーのエロ顔の悪役令嬢いる?
絶対変な目で見られるじゃん···。
そこは、デフォルトの悪役令嬢で良かったよね!?
「ねえ?レオ···私の姿見てどう思う??」
私は従者のレオに意見を聞いてみる。
「正直なやつとオブラートに包んだやつ、どっちが聞きたいですか?」
レオは真面目な顔で言ってきた。
「オブラートに包んだのでお願いします。」
私がそう答えると、レオは難しい顔で首を傾げた。
「 愛人···っぽい?」と答えるレオ。
「本音は?怒らないから言ってみて?」
一応聞いてみた。
「今すぐ押し倒して抱きたいです。」
レオは即答だった。
「レオはオブラートに何を包んだのかな?」
レオに冷たい視線を送った。
真面目な顔してそんな事思ってたんかい···。
「仕事なんで手を出したりはしませんよ?」
レオが、心外だと言わんばかりに私を見る。
是非トモソウシテクダサイ。
じゃないと従者変えなきゃいけなくなるからね?
「大半がそういう目で見てくるって事よね···?気をつけるわ。」
自分がどんな目で見られるか理解した。
これはしっかり自衛しないと。
学園の下見をしていた事も考えると···学園入学まであと少しなのだろう。
学園の制服···この顔で似合うのかな?
とりあえず着替えてみた。
学園の制服は白いセーラー服のような清楚なイメージの制服だった。
きっと清楚に見えるはず···。
「レオ···感想は?···オブラートに包んだ方で」
レオの方を向くと、レオは口元を押さえて親指を突き立てていた。
あっ···これダメなやつだ···。
「淫猥なプレイみたいで最高です!」
レオの感想は正直だった。
ですよねぇ····。
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