13 / 13
見えない境界線
しおりを挟む
転生して、軍の幹部補佐になって早半年が経とうとしていること、私もフラメンもお互いに業務を筒がなくこなせるようになり、一人で仕事を託されることが増えてきた。
私に関しては一人という事は無いのだが、決まった時間の監視を任されるようになった。8時半から16時半までは基本一人で監視室で監視カメラと向き合いながら他の業務をこなす。管理責任者のセフィドもいるが彼は16時半から交代で入る。私達以外にもセフィド率いる少数精鋭の部隊が監視している為仮に私達がそれに携わっていなくとも問題はないのだが基本的には幹部が大まかな管理を行う。
最近は何故がコミュ障の私が外交官のブランさんに言われ語学の勉強をすることに。何やら私に外交官としての資質を見出したからか分からないがそれで勉強をしている。コミュ力ならフラメンの方が高いし人の懐に入り込むのも得意なのに何故私……???
理由は分からないが何かあるのだろう。
「あ…フラメン!お疲れ~」
少し遅めの昼食を終えて管理室に戻ろうと廊下を歩いていると書類を片手に歩くフラメンを見かけ声をかける。
「ん?あぁ、お疲れさん。今休憩?」
「さっき昼食食べ終えた所。そっちは??」
「これからノワール総帥の所に向か所。ヴァルメリオさんが今日外に出られてるからね」
「成程。もうここにきて半年経つけど仕事慣れた?」
「今更やな。まぁ慣れたんじゃない?それなりに」
前世と変わらぬ口調に口ぶりに小さく笑みを零す。
変わらないなぁ……という安心感が胸を擽る。
ノワール「あぁ、此処にいたか」
そう声をかけて来たのは先程丁度話に出たノワール総帥だった。その瞬間、スッと表情を変えて静かな笑みをフフラメンは浮かべた。
「どうかなさいましたか?」
ノワール「少々入用でな。ルア、フラメンを借りていくぞ」
「え?あ…はい!それじゃぁ仕事に戻るね~」
本当に、その一瞬で変わる作られた笑み……というべきかあれは……
(壁……を感じる)
2人が横並びに廊下を歩き話している姿は遠目で見ると普通に上司と部下だし、仲良さげにも見えるが
(そう見えるだけなんだ……)
ここにきて半年近くが経った今も、フラメンは警戒心を持ち彼らに対して信頼をしていない。小説の事がある為信用はあるが信頼という言葉は存在していない。
そのことについて言及もしていないし直接聞いたわけでもないが分かる。
私とは全然違う。
(個人的にそれなりに信頼しつつあるんだけどなぁ……一応)
特に仕事で関わるセフィドに関してはお世話になっているし、訓練場で相手をしてくれるルアンとムアンに関してもそうだ。本人がどう思っているは分からないけど……。私は察しはそこまで悪い方でもないし人の感情に関しては敏感な部分があるから何となくは分かる。期待まではされていなくとも仲間として多少は情があると思う。
落ち人といっても出身地も何もかも不明な人間に対して此処まで受け入れてくれているだけありがたいと思っているし、保護されている立場だけど守ってもらえるという事でもあるから気持ち的には楽だ。
でも
(フラメンは違うんだよね……)
互いの思考の性格や考えの違いを改めて感じさせられた。
・
・
・
?
「此方がヴァルメリオさんから伝えるように言われていた報告書の子のなのですが~……」
いつもの変わらぬ笑みを浮かべながら彼女は話す。
その些細な違和感に気が付けるのは私と…後は外交官のブランぐらいだろう。本当に素顔を隠すのが上手いと見える。
「私の顔に何か付いておりますか?」
ノワール「ん?あぁ……そうだな。」
「それは失礼しました。後ほど身なりを整えてきます」
ノワール「いや、その必要はない」
小さくククっと笑いそう返事をすると、彼女は訝しげに少し眉を寄せる。
ノワール「君は警戒心が強いなということだ」
言葉を隠さずストレートにそう言うとスッ……と無表情で私を見る。
「何か問題でも」
臆することのないその表情に感情が高ぶる。この国で私に対してこの表情で、その声で訴えかけてくる人物はいるのだろうかと思うほど底冷えするような冷たい声だ。
ルアと違う性格に感情に表情に心の奥底から興味を惹かれる。
ノワール「いや、それでいい。寧ろそれが君らしいのではないか?」
「………」
少しの無言。彼女は少しため息を吐いた後いつもの表情に戻る。
「仕事に戻りましょうか。ヴァルメリオさんからノワール総帥が訓練場に行かないように見張っておいてくれといわれていますので」
ノワール「なっ!彼奴・・・」
「行きますよ」
なんかヴァルメリオに似てきていないか・・・・?????
・
・
・
*
(警戒心が強い?当たり前でしょう)
この世界で信じられるのは自分しかないのだから。
心の中で呟く。少しでも多くの知識を得て活用する。その為ならば人を利用だっしてやる。
少しでも私とルアが平穏に過ごしていけるように動いているのだから。
その事についてはルアにも話はしていない。
(仲良く……なりつつあるもんなぁ………)
そう見えているだけで実際はどうか分からないが、多少なりともそう見える。
(後が辛いかもしれんのに……)
情が湧いたら別れが辛くなる。
いつまでここに居られるかも分からないのに。
(その時はその時か……)
取り合えず目の前にことに集中しよう。
仕事を早く終わらせて勉強したい。
「ッ!!……」
ノワール「どうかしたか?」
「いえ、少し目にゴミが入ったようで」
最近鈍痛が止まない。
また薬を貰いに行かないといけないな………。
私に関しては一人という事は無いのだが、決まった時間の監視を任されるようになった。8時半から16時半までは基本一人で監視室で監視カメラと向き合いながら他の業務をこなす。管理責任者のセフィドもいるが彼は16時半から交代で入る。私達以外にもセフィド率いる少数精鋭の部隊が監視している為仮に私達がそれに携わっていなくとも問題はないのだが基本的には幹部が大まかな管理を行う。
最近は何故がコミュ障の私が外交官のブランさんに言われ語学の勉強をすることに。何やら私に外交官としての資質を見出したからか分からないがそれで勉強をしている。コミュ力ならフラメンの方が高いし人の懐に入り込むのも得意なのに何故私……???
理由は分からないが何かあるのだろう。
「あ…フラメン!お疲れ~」
少し遅めの昼食を終えて管理室に戻ろうと廊下を歩いていると書類を片手に歩くフラメンを見かけ声をかける。
「ん?あぁ、お疲れさん。今休憩?」
「さっき昼食食べ終えた所。そっちは??」
「これからノワール総帥の所に向か所。ヴァルメリオさんが今日外に出られてるからね」
「成程。もうここにきて半年経つけど仕事慣れた?」
「今更やな。まぁ慣れたんじゃない?それなりに」
前世と変わらぬ口調に口ぶりに小さく笑みを零す。
変わらないなぁ……という安心感が胸を擽る。
ノワール「あぁ、此処にいたか」
そう声をかけて来たのは先程丁度話に出たノワール総帥だった。その瞬間、スッと表情を変えて静かな笑みをフフラメンは浮かべた。
「どうかなさいましたか?」
ノワール「少々入用でな。ルア、フラメンを借りていくぞ」
「え?あ…はい!それじゃぁ仕事に戻るね~」
本当に、その一瞬で変わる作られた笑み……というべきかあれは……
(壁……を感じる)
2人が横並びに廊下を歩き話している姿は遠目で見ると普通に上司と部下だし、仲良さげにも見えるが
(そう見えるだけなんだ……)
ここにきて半年近くが経った今も、フラメンは警戒心を持ち彼らに対して信頼をしていない。小説の事がある為信用はあるが信頼という言葉は存在していない。
そのことについて言及もしていないし直接聞いたわけでもないが分かる。
私とは全然違う。
(個人的にそれなりに信頼しつつあるんだけどなぁ……一応)
特に仕事で関わるセフィドに関してはお世話になっているし、訓練場で相手をしてくれるルアンとムアンに関してもそうだ。本人がどう思っているは分からないけど……。私は察しはそこまで悪い方でもないし人の感情に関しては敏感な部分があるから何となくは分かる。期待まではされていなくとも仲間として多少は情があると思う。
落ち人といっても出身地も何もかも不明な人間に対して此処まで受け入れてくれているだけありがたいと思っているし、保護されている立場だけど守ってもらえるという事でもあるから気持ち的には楽だ。
でも
(フラメンは違うんだよね……)
互いの思考の性格や考えの違いを改めて感じさせられた。
・
・
・
?
「此方がヴァルメリオさんから伝えるように言われていた報告書の子のなのですが~……」
いつもの変わらぬ笑みを浮かべながら彼女は話す。
その些細な違和感に気が付けるのは私と…後は外交官のブランぐらいだろう。本当に素顔を隠すのが上手いと見える。
「私の顔に何か付いておりますか?」
ノワール「ん?あぁ……そうだな。」
「それは失礼しました。後ほど身なりを整えてきます」
ノワール「いや、その必要はない」
小さくククっと笑いそう返事をすると、彼女は訝しげに少し眉を寄せる。
ノワール「君は警戒心が強いなということだ」
言葉を隠さずストレートにそう言うとスッ……と無表情で私を見る。
「何か問題でも」
臆することのないその表情に感情が高ぶる。この国で私に対してこの表情で、その声で訴えかけてくる人物はいるのだろうかと思うほど底冷えするような冷たい声だ。
ルアと違う性格に感情に表情に心の奥底から興味を惹かれる。
ノワール「いや、それでいい。寧ろそれが君らしいのではないか?」
「………」
少しの無言。彼女は少しため息を吐いた後いつもの表情に戻る。
「仕事に戻りましょうか。ヴァルメリオさんからノワール総帥が訓練場に行かないように見張っておいてくれといわれていますので」
ノワール「なっ!彼奴・・・」
「行きますよ」
なんかヴァルメリオに似てきていないか・・・・?????
・
・
・
*
(警戒心が強い?当たり前でしょう)
この世界で信じられるのは自分しかないのだから。
心の中で呟く。少しでも多くの知識を得て活用する。その為ならば人を利用だっしてやる。
少しでも私とルアが平穏に過ごしていけるように動いているのだから。
その事についてはルアにも話はしていない。
(仲良く……なりつつあるもんなぁ………)
そう見えているだけで実際はどうか分からないが、多少なりともそう見える。
(後が辛いかもしれんのに……)
情が湧いたら別れが辛くなる。
いつまでここに居られるかも分からないのに。
(その時はその時か……)
取り合えず目の前にことに集中しよう。
仕事を早く終わらせて勉強したい。
「ッ!!……」
ノワール「どうかしたか?」
「いえ、少し目にゴミが入ったようで」
最近鈍痛が止まない。
また薬を貰いに行かないといけないな………。
0
お気に入りに追加
6
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
迷い込んだ先で獣人公爵の愛玩動物になりました(R18)
るーろ
恋愛
気がついたら知らない場所にた早川なつほ。異世界人として捕えられ愛玩動物として売られるところを公爵家のエレナ・メルストに買われた。
エレナは兄であるノアへのプレゼンとして_
発情/甘々?/若干無理矢理/
愛娘(JS5)とのエッチな習慣に俺の我慢は限界
レディX
恋愛
娘の美奈は(JS5)本当に可愛い。そしてファザコンだと思う。
毎朝毎晩のトイレに一緒に入り、
お風呂の後には乾燥肌の娘の体に保湿クリームを塗ってあげる。特にお尻とお股には念入りに。ここ最近はバックからお尻の肉を鷲掴みにしてお尻の穴もオマンコの穴もオシッコ穴も丸見えにして閉じたり開いたり。
そうしてたらお股からクチュクチュ水音がするようになってきた。
お風呂上がりのいい匂いと共にさっきしたばかりのオシッコの匂い、そこに別の濃厚な匂いが漂うようになってきている。
でも俺は娘にイタズラしまくってるくせに最後の一線だけは超えない事を自分に誓っていた。
でも大丈夫かなぁ。頑張れ、俺の理性。
男友達を家に入れたら催眠術とおもちゃで責められ調教されちゃう話
mian
恋愛
気づいたら両手両足を固定されている。
クリトリスにはローター、膣には20センチ弱はある薄ピンクの鉤型が入っている。
友達だと思ってたのに、催眠術をかけられ体が敏感になって容赦なく何度もイかされる。気づけば彼なしではイけない体に作り変えられる。SM調教物語。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる