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4話
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体調が悪く思うように体が動かない。
寝込むようになってからダニエルはあまり屋敷に帰って来なくなった。
余所余所しく目を合わさないダニエル。
ダイアナのことも抱っこすらしない。
「すまない、俺は今忙しいんだ」
ふと感じたのは違和感。そして彼から匂う知らない香水の匂い。
ーー浮気をしているのね。
寝込むことが多く彼と閨を共に出来ないわたしに彼を責めることは出来なかった。
ダイアナはとても寂しがってダニエルを求める。
「ダイアナ、お父様はお仕事がお忙しいのよ」
わたしは本当のことも言えず何もしてあげられないダイアナにいつも「ごめんね」と言いながら頭を優しく撫出てあげるしかなかった。
ダイアナを侍女長のサリーに頼みわたしはいつものように横になっていた。
なんだか気持ちが悪い。
身体の上に人?荒い息が耳元で……
「誰?いや、やめて」
カーテンが閉まり暗い部屋に気持ち悪い声。
「エレファ、わたしに身を任せろ」
「……お義父様?な、何をなさるのですか?いや、やめて、誰か来て!」
「この屋敷の者はお前を助けない。侍女長はわたしの言いなりだ。執事や家令は昼間は忙しくお前のことなど知りもしない。お前はわたしに抱かれるしかないんだ」
「……やめて……お願いです」
「お前の可愛いダイアナだって、もう6歳にそろそろなる年だ。可愛がってやってもいいんだぞ」
「や、やめてください。ダイアナに何をすると言うのです」
「わたしは元々幼児愛好家なんだ、ダイアナはいずれわたしのものにするつもりだ。その前にお前が欲しい」
「ダイアナにだけは手を出さないでください」
わたしは震える手で顔を覆った。
何も考えたくなかった。
気持ちが悪い。ただ目を閉じて何も考えず時間が経つのを我慢して耐えた。
行為が終わると「また来る」と言って出て行ったお義父様。
その後すぐにサリーが来てわたしの体を綺麗に拭いて
「次はもう少しまともな寝間着にしておきましょう」と笑った。
吐き気しかしない。
気持ちが悪い、嫌だった、泣きたかった。
なのに何も知らないダイアナが「お母様?どうしたの?」と心配そうにやってきた。
「なんでもないわ」
そう答えるしかなかった。
お義父様は行為中、ダニエルの不貞について話した。
ダニエルにはもう別の家庭があること。
後継の男の子がいて、わたしが死ねばすぐに再婚するとのこと。
わたしと違い、髪は黒くない。
ダニエルによく似た綺麗な顔立ちの息子でダニエルはとても可愛がっているらしい。
愛人であるミリアに夢中で毎日のように抱いているんだと。
だから代わりにわたしがお前を抱いてやるんだ、お義父様の気持ち悪い声が耳から離れない。
『愛しているエレファ』ダニエルに似ているのにただただ気持ち悪い声。
それからは地獄が続いた。
サリーはいそいそとお義父様が来る準備を始める。
わたしはダイアナに手を出されるくらいならと思い、諦めるしかなかった。
どうせ死にゆく身なのだから。
そんなある日、行為が終わった後
「ダニエルはこのままでは公爵を継がすことはできない。お前がダニエルにしてあげられることはもうわたしに黙って抱かれることだけだ。そうすればダニエルに公爵の座を渡そう」
「そんな……あの人はこれまで努力をしてきたのに」
「わたしの一存であいつを廃嫡することもできる」
「お義父様……本当にダニエルに公爵の座を渡してくださるのですか?」
「ああ、心配するな。ダニエルにはもう新しい家庭があるんだ。お前はダニエルのためにわたしに抱かれ死んでいけばいい」
「……………」
わたしの中でダニエルへの愛は……よくわからなくなっていた。
わたしに会いに来ない。来てもすぐに目を逸らす。
彼が不貞をしているのならわたしも同じ。無理やりとは言えお義父様に何度も抱かれている。
わたしの心は死んでしまっている。後は身体が死んで仕舞えばいいだけ。
いっそすぐに死にたいと思っているのに、ダイアナの顔を見ると死ねない。
わたしが死ねば悲しむ……ううん、それよりもダイアナがお義父様に穢されてしまう。
絶対にそれだけは阻止しないと。
わたしは抱かれたあと初めてお願いをした。
「お義父様、ダイアナをわたしの実家に預けたいと思っています。ダニエルに息子がいるのならダイアナはもういなくてもいいでしょう?」
「そうだな、ダイアナはお前の希望通りブラン王国へ行かせよう」
「わたしはな、エレファをひと目見て焦がれるほどの気持ちを持ったのだ。エレファの美しさは思わず目で追ってしまう。気品と美しさ、そして知性がありそれが自然に立ち振る舞いに出ている、誰もが認める王女としての魅力。
「欲しい」そう思わずにはいられなかった。わたしはお前を自分のものにできたから満足だ。ダイアナは見逃してやろう」
「お願いです、ダイアナには絶対に手を出さないでください」
貴方など死んで仕舞えばいいのに。その言葉をグッと堪えながら。
ダイアナにはお義父様が来られたら絶対にわたしには近寄らないようにと伝えていた。
「ダイアナ、お祖父様が来られたら絶対近くに来てはダメよ。見つからないように隠れていてね」
なのにダイアナに見られてしまった。わたしがお義父様に犯されているところを。
もうわたしは母としても失格だ。
生きることが苦しい。
もういつ死んでもおかしくない身体。
それなのにお義父様はわたしを犯す。
あんたなんか死んで仕舞えばいい。
何度も殺してやりたいと思うのに、ダイアナを人質に取られ、ダニエルを公爵にしないぞと脅され、死に行くわたしに一体どんなことができるのだろう。
耐えるしかないの?
だけど、このままではダイアナが不幸になる。
わたしは誰にも話したことがない王族にしか残されていない力を日記に少しずつ残していくことにした。
「ダイアナを守りたい」
「ダイアナを護って」
その思いを込めて、そして、アシュアとリヴェールにいつかこの日記を読んで欲しくて。
お義父様に脅されたこと。わざとダイアナに見せつけるように犯される辛さ。
夫のダニエルを裏切った自分の辛い心境、そして夫が新しい家族に夢中になり自分とダイアナに見向きもしない日々、それでも夫のために、公爵にさせてやりたいから耐えると書いた。
ずっと耐えてきたこと。女としてどれだけの屈辱だったか…好きでもない男に体を許さないといけなかったこと。
夫のためなのに夫は自分と娘を顧みない。それも全てお義父様の仕業だとわかっていた。
わかっていても病床にいた自分では抗えない。だから愛するダニエルのために我慢した。ダイアナに手を出されないように耐えた。
ダイアナにだけは手を出さないと約束してもらったこと。実家にダイアナを引き取ってもらうこと。
その時思いついたことを必死で書き留めた。
『いつかこの男を断罪するためにこの日記を残す』
ブラン王国には『真実の血判』と言うものがある。
日記には『血判』を使った。
真実だけを記すために自らの血をその紙に注いでから書く。
だから日記は血で染まっている、わたしの辛さや悔しさをたくさん込めた。
そしてダイアナへのたくさんの愛情も。
本当はもっと早くダイアナを実家へ預けたいけど病床の自分では動けなかった。侍女長のサリーが手紙を握り潰してしまう。
ダイアナをあの屋敷から連れ出すことはできなかった。リヴェールやアシュアに助けを求めることも出来なかった。全て侍女長が見張っていて邪魔をしていたから。
それも全てお義父様が次女長に命令していた。
わたしはいつかお義父様の罪を明らかにして欲しいと書いた。
そして、ダイアナをこの屋敷での悪意から守りたいと。
ダイアナにわたしの最後の残りわずかな寿命を使い、守護魔法をかけた。
どこまで守れるかわからない。
だけど唯一わたしが残せること。
本当はこの屋敷から出て行きわたしの実家のブラン王国で幸せに暮らして欲しい。
でもそれが叶わないかもしれない。その時はわたしの守護魔法で少しでもダイアナを守ってあげたい。
「愛しているわダイアナ。そしてわたしを裏切った馬鹿なダニエル。お義父様のせいでわたしも貴方もそしてダイアナも……こんな酷い目に遭わされて……」
寝込むようになってからダニエルはあまり屋敷に帰って来なくなった。
余所余所しく目を合わさないダニエル。
ダイアナのことも抱っこすらしない。
「すまない、俺は今忙しいんだ」
ふと感じたのは違和感。そして彼から匂う知らない香水の匂い。
ーー浮気をしているのね。
寝込むことが多く彼と閨を共に出来ないわたしに彼を責めることは出来なかった。
ダイアナはとても寂しがってダニエルを求める。
「ダイアナ、お父様はお仕事がお忙しいのよ」
わたしは本当のことも言えず何もしてあげられないダイアナにいつも「ごめんね」と言いながら頭を優しく撫出てあげるしかなかった。
ダイアナを侍女長のサリーに頼みわたしはいつものように横になっていた。
なんだか気持ちが悪い。
身体の上に人?荒い息が耳元で……
「誰?いや、やめて」
カーテンが閉まり暗い部屋に気持ち悪い声。
「エレファ、わたしに身を任せろ」
「……お義父様?な、何をなさるのですか?いや、やめて、誰か来て!」
「この屋敷の者はお前を助けない。侍女長はわたしの言いなりだ。執事や家令は昼間は忙しくお前のことなど知りもしない。お前はわたしに抱かれるしかないんだ」
「……やめて……お願いです」
「お前の可愛いダイアナだって、もう6歳にそろそろなる年だ。可愛がってやってもいいんだぞ」
「や、やめてください。ダイアナに何をすると言うのです」
「わたしは元々幼児愛好家なんだ、ダイアナはいずれわたしのものにするつもりだ。その前にお前が欲しい」
「ダイアナにだけは手を出さないでください」
わたしは震える手で顔を覆った。
何も考えたくなかった。
気持ちが悪い。ただ目を閉じて何も考えず時間が経つのを我慢して耐えた。
行為が終わると「また来る」と言って出て行ったお義父様。
その後すぐにサリーが来てわたしの体を綺麗に拭いて
「次はもう少しまともな寝間着にしておきましょう」と笑った。
吐き気しかしない。
気持ちが悪い、嫌だった、泣きたかった。
なのに何も知らないダイアナが「お母様?どうしたの?」と心配そうにやってきた。
「なんでもないわ」
そう答えるしかなかった。
お義父様は行為中、ダニエルの不貞について話した。
ダニエルにはもう別の家庭があること。
後継の男の子がいて、わたしが死ねばすぐに再婚するとのこと。
わたしと違い、髪は黒くない。
ダニエルによく似た綺麗な顔立ちの息子でダニエルはとても可愛がっているらしい。
愛人であるミリアに夢中で毎日のように抱いているんだと。
だから代わりにわたしがお前を抱いてやるんだ、お義父様の気持ち悪い声が耳から離れない。
『愛しているエレファ』ダニエルに似ているのにただただ気持ち悪い声。
それからは地獄が続いた。
サリーはいそいそとお義父様が来る準備を始める。
わたしはダイアナに手を出されるくらいならと思い、諦めるしかなかった。
どうせ死にゆく身なのだから。
そんなある日、行為が終わった後
「ダニエルはこのままでは公爵を継がすことはできない。お前がダニエルにしてあげられることはもうわたしに黙って抱かれることだけだ。そうすればダニエルに公爵の座を渡そう」
「そんな……あの人はこれまで努力をしてきたのに」
「わたしの一存であいつを廃嫡することもできる」
「お義父様……本当にダニエルに公爵の座を渡してくださるのですか?」
「ああ、心配するな。ダニエルにはもう新しい家庭があるんだ。お前はダニエルのためにわたしに抱かれ死んでいけばいい」
「……………」
わたしの中でダニエルへの愛は……よくわからなくなっていた。
わたしに会いに来ない。来てもすぐに目を逸らす。
彼が不貞をしているのならわたしも同じ。無理やりとは言えお義父様に何度も抱かれている。
わたしの心は死んでしまっている。後は身体が死んで仕舞えばいいだけ。
いっそすぐに死にたいと思っているのに、ダイアナの顔を見ると死ねない。
わたしが死ねば悲しむ……ううん、それよりもダイアナがお義父様に穢されてしまう。
絶対にそれだけは阻止しないと。
わたしは抱かれたあと初めてお願いをした。
「お義父様、ダイアナをわたしの実家に預けたいと思っています。ダニエルに息子がいるのならダイアナはもういなくてもいいでしょう?」
「そうだな、ダイアナはお前の希望通りブラン王国へ行かせよう」
「わたしはな、エレファをひと目見て焦がれるほどの気持ちを持ったのだ。エレファの美しさは思わず目で追ってしまう。気品と美しさ、そして知性がありそれが自然に立ち振る舞いに出ている、誰もが認める王女としての魅力。
「欲しい」そう思わずにはいられなかった。わたしはお前を自分のものにできたから満足だ。ダイアナは見逃してやろう」
「お願いです、ダイアナには絶対に手を出さないでください」
貴方など死んで仕舞えばいいのに。その言葉をグッと堪えながら。
ダイアナにはお義父様が来られたら絶対にわたしには近寄らないようにと伝えていた。
「ダイアナ、お祖父様が来られたら絶対近くに来てはダメよ。見つからないように隠れていてね」
なのにダイアナに見られてしまった。わたしがお義父様に犯されているところを。
もうわたしは母としても失格だ。
生きることが苦しい。
もういつ死んでもおかしくない身体。
それなのにお義父様はわたしを犯す。
あんたなんか死んで仕舞えばいい。
何度も殺してやりたいと思うのに、ダイアナを人質に取られ、ダニエルを公爵にしないぞと脅され、死に行くわたしに一体どんなことができるのだろう。
耐えるしかないの?
だけど、このままではダイアナが不幸になる。
わたしは誰にも話したことがない王族にしか残されていない力を日記に少しずつ残していくことにした。
「ダイアナを守りたい」
「ダイアナを護って」
その思いを込めて、そして、アシュアとリヴェールにいつかこの日記を読んで欲しくて。
お義父様に脅されたこと。わざとダイアナに見せつけるように犯される辛さ。
夫のダニエルを裏切った自分の辛い心境、そして夫が新しい家族に夢中になり自分とダイアナに見向きもしない日々、それでも夫のために、公爵にさせてやりたいから耐えると書いた。
ずっと耐えてきたこと。女としてどれだけの屈辱だったか…好きでもない男に体を許さないといけなかったこと。
夫のためなのに夫は自分と娘を顧みない。それも全てお義父様の仕業だとわかっていた。
わかっていても病床にいた自分では抗えない。だから愛するダニエルのために我慢した。ダイアナに手を出されないように耐えた。
ダイアナにだけは手を出さないと約束してもらったこと。実家にダイアナを引き取ってもらうこと。
その時思いついたことを必死で書き留めた。
『いつかこの男を断罪するためにこの日記を残す』
ブラン王国には『真実の血判』と言うものがある。
日記には『血判』を使った。
真実だけを記すために自らの血をその紙に注いでから書く。
だから日記は血で染まっている、わたしの辛さや悔しさをたくさん込めた。
そしてダイアナへのたくさんの愛情も。
本当はもっと早くダイアナを実家へ預けたいけど病床の自分では動けなかった。侍女長のサリーが手紙を握り潰してしまう。
ダイアナをあの屋敷から連れ出すことはできなかった。リヴェールやアシュアに助けを求めることも出来なかった。全て侍女長が見張っていて邪魔をしていたから。
それも全てお義父様が次女長に命令していた。
わたしはいつかお義父様の罪を明らかにして欲しいと書いた。
そして、ダイアナをこの屋敷での悪意から守りたいと。
ダイアナにわたしの最後の残りわずかな寿命を使い、守護魔法をかけた。
どこまで守れるかわからない。
だけど唯一わたしが残せること。
本当はこの屋敷から出て行きわたしの実家のブラン王国で幸せに暮らして欲しい。
でもそれが叶わないかもしれない。その時はわたしの守護魔法で少しでもダイアナを守ってあげたい。
「愛しているわダイアナ。そしてわたしを裏切った馬鹿なダニエル。お義父様のせいでわたしも貴方もそしてダイアナも……こんな酷い目に遭わされて……」
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