21 / 109
シエル⑩
しおりを挟む
ライナとのデートが悲惨な終わり方をした。
トボトボと家に帰ると母上は俺を見ても何も言わなかった。
俺を見て呆れているようだけど、ライナと上手く行っていないことはわかっているみたいだ。
それはそうだ、ライナが全く屋敷に遊びに来なくなったし、両親とライナの両親は仲が良い。
だから俺たちが上手くいっていないことは聞いているだろうし、全て知っているのだろう。
俺がライナとのデートを何度もキャンセルしたことも知っていて最初は苦言を言われていたが最近では両親も兄上達も何も言わなくなった。
俺自身もどうしたらいいのかわからなくなっていた。
ライナのことはもちろん今も愛している。だからこそ自分の力で自立して彼女と結婚したい。
いずれは彼女の実家を継がなければいけないのもわかっている。だが結婚する時は婿入りするのではなく彼女に求婚して嫁として貰い受けたい。
なのに俺のしていることはライナを悲しませ感情に任せて怒ってばかりだ。あんなことを言いたいわけではないのに……ライナを見るとついイライラとして思っていないことを言ってしまう。
本当は噂なんて信じていない。みんながライナに対して羨んでいるからこそ出る言葉なのだと頭ではわかっている。
自分でもよくわからないこの感情を持て余している。
ーーーーー
今日はリーリエ様の学校の学園祭。
少し離れたところでの護衛につくことになっている。
楽しそうに同級生と学園祭を回る姿。
……ただリーリエ様は女子生徒が苦手なのかいつも周りにいるのは男子生徒ばかりだが。それでも楽しそうにしている姿を見れば護衛としてはホッとして見守ることができる。
そんなとき……ライナとサマンサの姿を見つけた。
二人で楽しそうに学園祭を回っている。
「あれ、メイドをやめたライナだよな?」
「……そうだと思います」
「なぁ、やっぱり可愛いよな、声かけてみるか?」
「………仕事中ですよ」
「はぁ、一回くらい声かけて抱きたかった。あの体絶対脱がしたら綺麗だと思わないか?」
「………な、なんて事言うんですか?」
「ライナは、声かけたら結構ついてくるらしいぜ。メイド仲間がそう言ってたからな」
「……そんなわけないでしょう……」
「お前はモテるからライナのことなんて興味ないか。リーリエ様のお気に入りだしな。ライナは明るくて綺麗だけど男にはだらしないらしい。あの笑顔で男をたらし込んでいるとメイド達が言ってたぜ」
「……ライナはそんな子ではありません」
「うわぁお前もライナにたらし込まれた一人なのか?」
「そんなわけないでしょう!」
ーーなんなんだ、ライナが男にだらしない?そんなわけないだろう!
俺たちが遠目でリーリエ様を見守っていると楽しそうに歩いているライナとサマンサ、そしてバズールを見かけた。そしてリーリエ様とすれ違う。
「あら?バズール様ぁ?」
リーリエ様がバズールに話しかけた。
周りにいる男子はバズールの横にいるライナを睨んでいるのがわかった。
ーーバズールに嬉しそうに話しかけるリーリエ様が気に入らずに、何故かバズールをにらまず横のライナを睨んでいるようだった。
ライナは溜息を吐きながらみんなの邪魔にならないようにサマンサと二人で廊下の端っこにぼーっと立っていた。
「バズール様ぁご一緒にまわりませんか?」
「いえ結構です」
リーリエ様を一瞥してさっさと立ち去ろうとするバズールの腕を掴んだ。
「バズール様ぁ、リーリエはあなたをお慕い申しております。是非一緒に回りたいのです」
瞳をうるうると潤ませて泣きそうになりながらバズールの服を掴んでいるリーリ様。
「サマンサ、行こう」
ライナは二人で立ち去ろうとしていた。
「おい!ライナ置いていくな!すまないけど僕は今彼女達と回っているんで君とは回れない。君はそんなにたくさんの彼氏と一緒なんだから僕は必要ないと思うんだ」
バズールはリーリエ様に笑って、みんなに「じゃあ僕は行くね」と手を振りライナのところへと駆け寄った。
「ったく、俺を置いていくなよ!勘弁してくれよ」
「バズール、貴方ってかなりモテるのね。リーリエ様はもちろんだけど貴方といると色んなところからとても怖い視線が突き刺さってくるのだけど、女子に手を出しまくっているの?」
「そんなわけないだろう?俺って一途なんだから。ずっと失恋しているのに」
「っえ?バズールって好きな人がいるの?知らなかったわ」
「………ったく、知らなくていいんだよ」
耳を澄ましていたら二人の会話がかすかに聞こえてきた。
ーーライナのことを好きだとバズールが言っているのがわかる。なのに……ライナは気が付いていない。
それよりも、何で婚約者がいるのに他の男と学園祭を回っているんだ。それも俺に気がつきもしない。俺たちが護衛で目立たないようにしているとはいえこんな近くにいるのに……バズールは俺に気が付いているし、サマンサなんか気がついていて俺のことを無視している。
なんなんだ!
リーリエ様がバズールに振られたことよりライナがバズールといることに腹が立って仕方がなかった。
飛び出して文句言いたくなるのをぐっと堪えていた。
う
先輩はそれを見て
「リーリエ様可哀想に。ライナと一緒にいる男、あんな可愛らしいリーリエ様に声をかけられたのにライナの綺麗さを取ったんだ。やっぱり男を惑わせているのはライナなんだ」
ーーんなわけねぇだろ!
横の先輩を殴りつけたい気分だった。
俺が休憩に入るとライナ達の姿を探した。
ライナとサマンサがベンチに座っていた。
二人の視線はバズールの方へ向いていた。
話しかけるだけのつもりだったのに……
出てきた言葉は………
「ライナ、君はリーリエ様を泣かせて悪かったとは思っていないのか?」
「泣かせた?わたしはリーリエ様とお話すらしていないわ、ねぇ、サマンサ?」
「はいわたし達はリーリエ様のおそばから離れていました」
「リーリエ様はとてもショックを受けていた。君がバズールを無理矢理連れて去って言ったと聞いた。いくら従兄弟だからって男性とずっと一緒にいるなんて醜聞でしかないと思わないのか?
俺にだって立場がある。周りから婚約者が浮気をしているなんて言われたら恥ずかしいんだ。
もう少し考えて行動してほしい。それも主人であるリーリエ様を悲しませてそんなに君が性格が悪いなんて思ってもみなかった」
「わ、わたしはなにもしてい……「また言い訳かい?君は変わってしまったね。すぐに我儘を言ったり人が嫌だと思うことをしたりするなんて、こんなことでは婚約も考え直さないといけないかもしれないな」
「………シエルはわたしが変わったと思っているの?」
「ああ、リーリエ様が仰っていた。我儘を言ってバズールを連れ回して態とリーリエ様との時間を奪っているって。リーリエ様はバズールと約束していたのに君が意地悪ばかりしているんだろう?」
ーーさっきリーリエ様は悲しそうに「ライナはいつもバズール様を独り占めしてわたしを睨むの…どうして邪魔ばかりするのかしら?」と瞳に涙をためていた。
「………サマンサ行きましょう」
「待て、人の話を最後まで聞かないのか?君はそうやってすぐに逃げてばかりだな。リーリエ様と俺が親しいからってヤキモチ妬くのはやめて欲しい。
毎回君の我儘に振り回されるなら俺にも考えがある」
「我儘?振り回す?」
「俺がリーリエ様の屋敷で働くようになって君は俺を追って働き出した、それに仕事中も何かと監視して……はっきり言ってしつこいと思っていたんだ」
ーー言い過ぎた。そんなこと思ってもいないのに……だけど止められなかった。
なんでバズールと仲良くしているんだ、そう思うと責めずにいられなかった。
「……ご…めん…な……さい」
ライナはそう言い終わると走り出した。
「待って!」
ライナは走って去って行った。
トボトボと家に帰ると母上は俺を見ても何も言わなかった。
俺を見て呆れているようだけど、ライナと上手く行っていないことはわかっているみたいだ。
それはそうだ、ライナが全く屋敷に遊びに来なくなったし、両親とライナの両親は仲が良い。
だから俺たちが上手くいっていないことは聞いているだろうし、全て知っているのだろう。
俺がライナとのデートを何度もキャンセルしたことも知っていて最初は苦言を言われていたが最近では両親も兄上達も何も言わなくなった。
俺自身もどうしたらいいのかわからなくなっていた。
ライナのことはもちろん今も愛している。だからこそ自分の力で自立して彼女と結婚したい。
いずれは彼女の実家を継がなければいけないのもわかっている。だが結婚する時は婿入りするのではなく彼女に求婚して嫁として貰い受けたい。
なのに俺のしていることはライナを悲しませ感情に任せて怒ってばかりだ。あんなことを言いたいわけではないのに……ライナを見るとついイライラとして思っていないことを言ってしまう。
本当は噂なんて信じていない。みんながライナに対して羨んでいるからこそ出る言葉なのだと頭ではわかっている。
自分でもよくわからないこの感情を持て余している。
ーーーーー
今日はリーリエ様の学校の学園祭。
少し離れたところでの護衛につくことになっている。
楽しそうに同級生と学園祭を回る姿。
……ただリーリエ様は女子生徒が苦手なのかいつも周りにいるのは男子生徒ばかりだが。それでも楽しそうにしている姿を見れば護衛としてはホッとして見守ることができる。
そんなとき……ライナとサマンサの姿を見つけた。
二人で楽しそうに学園祭を回っている。
「あれ、メイドをやめたライナだよな?」
「……そうだと思います」
「なぁ、やっぱり可愛いよな、声かけてみるか?」
「………仕事中ですよ」
「はぁ、一回くらい声かけて抱きたかった。あの体絶対脱がしたら綺麗だと思わないか?」
「………な、なんて事言うんですか?」
「ライナは、声かけたら結構ついてくるらしいぜ。メイド仲間がそう言ってたからな」
「……そんなわけないでしょう……」
「お前はモテるからライナのことなんて興味ないか。リーリエ様のお気に入りだしな。ライナは明るくて綺麗だけど男にはだらしないらしい。あの笑顔で男をたらし込んでいるとメイド達が言ってたぜ」
「……ライナはそんな子ではありません」
「うわぁお前もライナにたらし込まれた一人なのか?」
「そんなわけないでしょう!」
ーーなんなんだ、ライナが男にだらしない?そんなわけないだろう!
俺たちが遠目でリーリエ様を見守っていると楽しそうに歩いているライナとサマンサ、そしてバズールを見かけた。そしてリーリエ様とすれ違う。
「あら?バズール様ぁ?」
リーリエ様がバズールに話しかけた。
周りにいる男子はバズールの横にいるライナを睨んでいるのがわかった。
ーーバズールに嬉しそうに話しかけるリーリエ様が気に入らずに、何故かバズールをにらまず横のライナを睨んでいるようだった。
ライナは溜息を吐きながらみんなの邪魔にならないようにサマンサと二人で廊下の端っこにぼーっと立っていた。
「バズール様ぁご一緒にまわりませんか?」
「いえ結構です」
リーリエ様を一瞥してさっさと立ち去ろうとするバズールの腕を掴んだ。
「バズール様ぁ、リーリエはあなたをお慕い申しております。是非一緒に回りたいのです」
瞳をうるうると潤ませて泣きそうになりながらバズールの服を掴んでいるリーリ様。
「サマンサ、行こう」
ライナは二人で立ち去ろうとしていた。
「おい!ライナ置いていくな!すまないけど僕は今彼女達と回っているんで君とは回れない。君はそんなにたくさんの彼氏と一緒なんだから僕は必要ないと思うんだ」
バズールはリーリエ様に笑って、みんなに「じゃあ僕は行くね」と手を振りライナのところへと駆け寄った。
「ったく、俺を置いていくなよ!勘弁してくれよ」
「バズール、貴方ってかなりモテるのね。リーリエ様はもちろんだけど貴方といると色んなところからとても怖い視線が突き刺さってくるのだけど、女子に手を出しまくっているの?」
「そんなわけないだろう?俺って一途なんだから。ずっと失恋しているのに」
「っえ?バズールって好きな人がいるの?知らなかったわ」
「………ったく、知らなくていいんだよ」
耳を澄ましていたら二人の会話がかすかに聞こえてきた。
ーーライナのことを好きだとバズールが言っているのがわかる。なのに……ライナは気が付いていない。
それよりも、何で婚約者がいるのに他の男と学園祭を回っているんだ。それも俺に気がつきもしない。俺たちが護衛で目立たないようにしているとはいえこんな近くにいるのに……バズールは俺に気が付いているし、サマンサなんか気がついていて俺のことを無視している。
なんなんだ!
リーリエ様がバズールに振られたことよりライナがバズールといることに腹が立って仕方がなかった。
飛び出して文句言いたくなるのをぐっと堪えていた。
う
先輩はそれを見て
「リーリエ様可哀想に。ライナと一緒にいる男、あんな可愛らしいリーリエ様に声をかけられたのにライナの綺麗さを取ったんだ。やっぱり男を惑わせているのはライナなんだ」
ーーんなわけねぇだろ!
横の先輩を殴りつけたい気分だった。
俺が休憩に入るとライナ達の姿を探した。
ライナとサマンサがベンチに座っていた。
二人の視線はバズールの方へ向いていた。
話しかけるだけのつもりだったのに……
出てきた言葉は………
「ライナ、君はリーリエ様を泣かせて悪かったとは思っていないのか?」
「泣かせた?わたしはリーリエ様とお話すらしていないわ、ねぇ、サマンサ?」
「はいわたし達はリーリエ様のおそばから離れていました」
「リーリエ様はとてもショックを受けていた。君がバズールを無理矢理連れて去って言ったと聞いた。いくら従兄弟だからって男性とずっと一緒にいるなんて醜聞でしかないと思わないのか?
俺にだって立場がある。周りから婚約者が浮気をしているなんて言われたら恥ずかしいんだ。
もう少し考えて行動してほしい。それも主人であるリーリエ様を悲しませてそんなに君が性格が悪いなんて思ってもみなかった」
「わ、わたしはなにもしてい……「また言い訳かい?君は変わってしまったね。すぐに我儘を言ったり人が嫌だと思うことをしたりするなんて、こんなことでは婚約も考え直さないといけないかもしれないな」
「………シエルはわたしが変わったと思っているの?」
「ああ、リーリエ様が仰っていた。我儘を言ってバズールを連れ回して態とリーリエ様との時間を奪っているって。リーリエ様はバズールと約束していたのに君が意地悪ばかりしているんだろう?」
ーーさっきリーリエ様は悲しそうに「ライナはいつもバズール様を独り占めしてわたしを睨むの…どうして邪魔ばかりするのかしら?」と瞳に涙をためていた。
「………サマンサ行きましょう」
「待て、人の話を最後まで聞かないのか?君はそうやってすぐに逃げてばかりだな。リーリエ様と俺が親しいからってヤキモチ妬くのはやめて欲しい。
毎回君の我儘に振り回されるなら俺にも考えがある」
「我儘?振り回す?」
「俺がリーリエ様の屋敷で働くようになって君は俺を追って働き出した、それに仕事中も何かと監視して……はっきり言ってしつこいと思っていたんだ」
ーー言い過ぎた。そんなこと思ってもいないのに……だけど止められなかった。
なんでバズールと仲良くしているんだ、そう思うと責めずにいられなかった。
「……ご…めん…な……さい」
ライナはそう言い終わると走り出した。
「待って!」
ライナは走って去って行った。
297
お気に入りに追加
8,435
あなたにおすすめの小説

婚約破棄を、あなたのために
月山 歩
恋愛
私はあなたが好きだけど、あなたは彼女が好きなのね。だから、婚約破棄してあげる。そうして、別れたはずが、彼は騎士となり、領主になると、褒章は私を妻にと望んだ。どうして私?彼女のことはもういいの?それともこれは、あなたの人生を台無しにした私への復讐なの?


〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。
ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。
ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。
対面した婚約者は、
「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」
……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。
「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」
今の私はあなたを愛していません。
気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。
☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。
☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)

大好きなあなたを忘れる方法
山田ランチ
恋愛
あらすじ
王子と婚約関係にある侯爵令嬢のメリベルは、訳あってずっと秘密の婚約者のままにされていた。学園へ入学してすぐ、メリベルの魔廻が(魔術を使う為の魔素を貯めておく器官)が限界を向かえようとしている事に気が付いた大魔術師は、魔廻を小さくする事を提案する。その方法は、魔素が好むという悲しい記憶を失くしていくものだった。悲しい記憶を引っ張り出しては消していくという日々を過ごすうち、徐々に王子との記憶を失くしていくメリベル。そんな中、魔廻を奪う謎の者達に大魔術師とメリベルが襲われてしまう。
魔廻を奪おうとする者達は何者なのか。王子との婚約が隠されている訳と、重大な秘密を抱える大魔術師の正体が、メリベルの記憶に導かれ、やがて世界の始まりへと繋がっていく。
登場人物
・メリベル・アークトュラス 17歳、アークトゥラス侯爵の一人娘。ジャスパーの婚約者。
・ジャスパー・オリオン 17歳、第一王子。メリベルの婚約者。
・イーライ 学園の園芸員。
クレイシー・クレリック 17歳、クレリック侯爵の一人娘。
・リーヴァイ・ブルーマー 18歳、ブルーマー子爵家の嫡男でジャスパーの側近。
・アイザック・スチュアート 17歳、スチュアート侯爵の嫡男でジャスパーの側近。
・ノア・ワード 18歳、ワード騎士団長の息子でジャスパーの従騎士。
・シア・ガイザー 17歳、ガイザー男爵の娘でメリベルの友人。
・マイロ 17歳、メリベルの友人。
魔素→世界に漂っている物質。触れれば精神を侵され、生き物は主に凶暴化し魔獣となる。
魔廻→体内にある魔廻(まかい)と呼ばれる器官、魔素を取り込み貯める事が出来る。魔術師はこの器官がある事が必須。
ソル神とルナ神→太陽と月の男女神が魔素で満ちた混沌の大地に現れ、世界を二つに分けて浄化した。ソル神は昼間を、ルナ神は夜を受け持った。
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。

【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる