11 / 50
じゅういち。
しおりを挟む
「お待たせしてごめんなさい」
ヒュートが馬車でしばらく待っていてくれた。
キースがヒュートと楽しそうに話していた。
よかった。待たせたけど少しホッとした。
「公爵夫婦がなかなか離してくれなかった?」
怒りもせず心配そうに聞いてきた。
「うーん、ドレス断ったのに用意していたらしいわ。だけどキャサリン様が自分に似合うからって貰ったって」
「はっ?何それ?って言うか、他人のドレス勝手に貰うなんて出来るわけないだろう?」
ヒュートは呆れていたけどキースは使用人の立場なので苦笑するしかなかった。
「あー、キャサリン様は遠縁なんだけど………一つ年下で……ご近所さんで幼い頃は遊びにくる程度だったのだけど、今は公爵家に我が物顔で居着いていてわたしよりもあの家の娘のように振る舞っているわ」
「だからって勝手にドレスを貰うなんてそんな非常識なことする?」
「公爵夫婦が許しているのだから良いのでは?目に入れても痛くないくらい可愛がっているみたいよ?
『お前は娘などではない』
『キャサリンのように可愛い子が娘なら良かったのに』って8歳の時に言われたわ」
「ひでぇな」
「でもわたしもしっかり言い返したわ。
『でしたらわたしを捨てたら良いのでは?キャサリン様を娘にすればいいのです』ってね」
思い出してクスクス笑った。
「そしたら、『バシッ』ってね、公爵様に頬を叩かれたわ。公爵夫人は思いっきりため息をついてたわね。その時、あの人達と親子関係は終わったの」
「拗れてるね。どっちも」
「そうかしら?ハッキリしているわ。わたしはあの人達にとって書類上の娘で本当に娘のように可愛いのはキャサリン様なの。ただそれだけだわ」
「まぁ、ミラー家のお祖母様は嫁の公爵夫人と仲が悪いからな。娘が母親である自分より姑にばかり懐いて良い気持ちはしないだろう」
「はっ?そんな理由なわけないじゃない。それにお祖母様はとても優しい人よ。あの人が勝手に目の敵にしているのよ」
「それ、お前が公爵夫婦にしているのと変わらないじゃん」
「今日のヒュート嫌い」
ちょっと口を尖らせてムッとした顔をしてみせたら
「怒るなよ、お嬢ちゃん。今日は一生に一度のデビュタントの日なんだ、楽しもう。兄貴にも報告しないといけないしな」
「兄様にも見て欲しかったな」
「しっかり報告するよ。お祖母様とお祖父様たちにも」
そう言って頭に手を置こうしたので
「駄目!今日はクシャクシャってしたら髪がグチャってなるじゃない」
「あっ、そうだった」
ヒュートといると落ち着く。
幼い頃から一緒に領地で遊んでまわっていたから気を遣わなくて楽。
「さっ、今日は気合を入れてお嬢様しなくっちゃ」
「お前、ほんと、お嬢様演技、上手に出来るもんな」
「失礼ね。これでもわたしお嬢様なのよ?お祖母様にしっかりマナーだけは鍛えられてるの」
「そうか、じゃあ俺もしっかりエスコートしないといけないな」
二人で笑い合った。
王族の挨拶は、公爵夫婦と一緒にしないといけない。それも公爵家なので最後の方。
順番が回ってくるまでオリヴィアやマックス様達と話しながら過ごした。
そんな時ふと視線に気がついた。
セルジオ様がアイリ様と二人で話をしていた。
殿下の恋人の相手をしているようだ。
話しかけてきたいのかチラチラこちらの様子を窺っているようだ。
ーーーうん、わたしは用事はない。いくら幼馴染でも、ヒュート達と違って仲良くなりたいとは何故か思えない。
近づけば何か問題が起きそうで危険な予感しかしない。
彼の視線に気がついたオリヴィアが言った。
「セルジオ様、カレンに用事があるんじゃないの?」
「わたしはないわ」
「セルジオ様って、確かこの国の宰相のビスター様の息子だろう?」
「よく知ってるわね?ヒュート、この国の人間じゃないのに」
「うちは商売人なんだから国の要人と将来有望な人間のことはしっかり把握してるよ」
「ヒュート様ってカレンの親戚よね?わたしはお会いしたことがないけど実家は商会を営んでいるの?」
「ウィンフリー侯爵家にも贔屓にしてもらっているよ。カレンのお祖母様とうちの祖父様が姉弟なんだ。グラント商会を営んでいる次男のヒュートと言います。よろしく」
「グラント商会?うちの国でも有名よね?お母様が美術品とか宝石とかこの国にはないモノを取り扱っているからとても好んで買っているわ」
「是非これからもよろしく!」
ヒュートは抜け目なく「良いモノをまたお見せします」と商売っけを出していた。
「ルロワール家も取引してくれてるんだけど、それもあってマックスとは仲良くなったんだ」
「うん、僕は外国の珍しい本が欲しくてヒュートに頼んだんだ。そしたらこの国ではなかなか手に入らない本を送ってくれるようになったんだ」
「ヒュートは本が好きだものね。とても詳しいと思うわ」
「知識を得ることは何よりも宝になるからね、一番の財産だと思わない?」
ヒュートの言葉にオリヴィアは苦い顔をした。
「わたしは本より綺麗なアクセサリーの方がいいわ」
「わたしは是非マックス様の本を貸して欲しいわ」
その言葉にマックス様が「いつでもどうぞ。アリシアも喜ぶよ」と言ってくれた。
「じゃあまた伺ってもいいかしら?」
仲良く話していたのでセルジオ様がこちらにくることはなかった。
そして侯爵家以上の人達の挨拶の順番が来た。みんなそれぞれの家族のもとへ行き仲良く話しながら順番を待っていた。
我が家の場合は……公爵夫婦はムスッとしていた。
ヒュートは挨拶をしたけど「ああ、よろしく頼む」と一言だけ。
わたしとヒュートはなんとなく顔を合わせて苦笑いをして無言で順番を待っていた。
目の前の家族はセルジオ様のビスター家がいた。
アイリ様は男爵令嬢らしい。だから早めに挨拶は終わっていた。
待っている間退屈なので会場を見回すと、アイリ様は何人かの子息達と楽しそうに話している姿が見えた。
殿下の取り巻きなのか、それともただの友人達なのか。ちょっとスキンシップ多めな気がする。
そんなことを考えながらボッーと見つめていた。
ーーーあんな姿を見て、殿下と恋人同士なんて聞いても憧れなんてわかないわよね。
殿下の恋人………うん、ないわ。
ヒュートが馬車でしばらく待っていてくれた。
キースがヒュートと楽しそうに話していた。
よかった。待たせたけど少しホッとした。
「公爵夫婦がなかなか離してくれなかった?」
怒りもせず心配そうに聞いてきた。
「うーん、ドレス断ったのに用意していたらしいわ。だけどキャサリン様が自分に似合うからって貰ったって」
「はっ?何それ?って言うか、他人のドレス勝手に貰うなんて出来るわけないだろう?」
ヒュートは呆れていたけどキースは使用人の立場なので苦笑するしかなかった。
「あー、キャサリン様は遠縁なんだけど………一つ年下で……ご近所さんで幼い頃は遊びにくる程度だったのだけど、今は公爵家に我が物顔で居着いていてわたしよりもあの家の娘のように振る舞っているわ」
「だからって勝手にドレスを貰うなんてそんな非常識なことする?」
「公爵夫婦が許しているのだから良いのでは?目に入れても痛くないくらい可愛がっているみたいよ?
『お前は娘などではない』
『キャサリンのように可愛い子が娘なら良かったのに』って8歳の時に言われたわ」
「ひでぇな」
「でもわたしもしっかり言い返したわ。
『でしたらわたしを捨てたら良いのでは?キャサリン様を娘にすればいいのです』ってね」
思い出してクスクス笑った。
「そしたら、『バシッ』ってね、公爵様に頬を叩かれたわ。公爵夫人は思いっきりため息をついてたわね。その時、あの人達と親子関係は終わったの」
「拗れてるね。どっちも」
「そうかしら?ハッキリしているわ。わたしはあの人達にとって書類上の娘で本当に娘のように可愛いのはキャサリン様なの。ただそれだけだわ」
「まぁ、ミラー家のお祖母様は嫁の公爵夫人と仲が悪いからな。娘が母親である自分より姑にばかり懐いて良い気持ちはしないだろう」
「はっ?そんな理由なわけないじゃない。それにお祖母様はとても優しい人よ。あの人が勝手に目の敵にしているのよ」
「それ、お前が公爵夫婦にしているのと変わらないじゃん」
「今日のヒュート嫌い」
ちょっと口を尖らせてムッとした顔をしてみせたら
「怒るなよ、お嬢ちゃん。今日は一生に一度のデビュタントの日なんだ、楽しもう。兄貴にも報告しないといけないしな」
「兄様にも見て欲しかったな」
「しっかり報告するよ。お祖母様とお祖父様たちにも」
そう言って頭に手を置こうしたので
「駄目!今日はクシャクシャってしたら髪がグチャってなるじゃない」
「あっ、そうだった」
ヒュートといると落ち着く。
幼い頃から一緒に領地で遊んでまわっていたから気を遣わなくて楽。
「さっ、今日は気合を入れてお嬢様しなくっちゃ」
「お前、ほんと、お嬢様演技、上手に出来るもんな」
「失礼ね。これでもわたしお嬢様なのよ?お祖母様にしっかりマナーだけは鍛えられてるの」
「そうか、じゃあ俺もしっかりエスコートしないといけないな」
二人で笑い合った。
王族の挨拶は、公爵夫婦と一緒にしないといけない。それも公爵家なので最後の方。
順番が回ってくるまでオリヴィアやマックス様達と話しながら過ごした。
そんな時ふと視線に気がついた。
セルジオ様がアイリ様と二人で話をしていた。
殿下の恋人の相手をしているようだ。
話しかけてきたいのかチラチラこちらの様子を窺っているようだ。
ーーーうん、わたしは用事はない。いくら幼馴染でも、ヒュート達と違って仲良くなりたいとは何故か思えない。
近づけば何か問題が起きそうで危険な予感しかしない。
彼の視線に気がついたオリヴィアが言った。
「セルジオ様、カレンに用事があるんじゃないの?」
「わたしはないわ」
「セルジオ様って、確かこの国の宰相のビスター様の息子だろう?」
「よく知ってるわね?ヒュート、この国の人間じゃないのに」
「うちは商売人なんだから国の要人と将来有望な人間のことはしっかり把握してるよ」
「ヒュート様ってカレンの親戚よね?わたしはお会いしたことがないけど実家は商会を営んでいるの?」
「ウィンフリー侯爵家にも贔屓にしてもらっているよ。カレンのお祖母様とうちの祖父様が姉弟なんだ。グラント商会を営んでいる次男のヒュートと言います。よろしく」
「グラント商会?うちの国でも有名よね?お母様が美術品とか宝石とかこの国にはないモノを取り扱っているからとても好んで買っているわ」
「是非これからもよろしく!」
ヒュートは抜け目なく「良いモノをまたお見せします」と商売っけを出していた。
「ルロワール家も取引してくれてるんだけど、それもあってマックスとは仲良くなったんだ」
「うん、僕は外国の珍しい本が欲しくてヒュートに頼んだんだ。そしたらこの国ではなかなか手に入らない本を送ってくれるようになったんだ」
「ヒュートは本が好きだものね。とても詳しいと思うわ」
「知識を得ることは何よりも宝になるからね、一番の財産だと思わない?」
ヒュートの言葉にオリヴィアは苦い顔をした。
「わたしは本より綺麗なアクセサリーの方がいいわ」
「わたしは是非マックス様の本を貸して欲しいわ」
その言葉にマックス様が「いつでもどうぞ。アリシアも喜ぶよ」と言ってくれた。
「じゃあまた伺ってもいいかしら?」
仲良く話していたのでセルジオ様がこちらにくることはなかった。
そして侯爵家以上の人達の挨拶の順番が来た。みんなそれぞれの家族のもとへ行き仲良く話しながら順番を待っていた。
我が家の場合は……公爵夫婦はムスッとしていた。
ヒュートは挨拶をしたけど「ああ、よろしく頼む」と一言だけ。
わたしとヒュートはなんとなく顔を合わせて苦笑いをして無言で順番を待っていた。
目の前の家族はセルジオ様のビスター家がいた。
アイリ様は男爵令嬢らしい。だから早めに挨拶は終わっていた。
待っている間退屈なので会場を見回すと、アイリ様は何人かの子息達と楽しそうに話している姿が見えた。
殿下の取り巻きなのか、それともただの友人達なのか。ちょっとスキンシップ多めな気がする。
そんなことを考えながらボッーと見つめていた。
ーーーあんな姿を見て、殿下と恋人同士なんて聞いても憧れなんてわかないわよね。
殿下の恋人………うん、ないわ。
78
お気に入りに追加
1,883
あなたにおすすめの小説

〖完結〗幼馴染みの王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。

【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

大好きなあなたを忘れる方法
山田ランチ
恋愛
あらすじ
王子と婚約関係にある侯爵令嬢のメリベルは、訳あってずっと秘密の婚約者のままにされていた。学園へ入学してすぐ、メリベルの魔廻が(魔術を使う為の魔素を貯めておく器官)が限界を向かえようとしている事に気が付いた大魔術師は、魔廻を小さくする事を提案する。その方法は、魔素が好むという悲しい記憶を失くしていくものだった。悲しい記憶を引っ張り出しては消していくという日々を過ごすうち、徐々に王子との記憶を失くしていくメリベル。そんな中、魔廻を奪う謎の者達に大魔術師とメリベルが襲われてしまう。
魔廻を奪おうとする者達は何者なのか。王子との婚約が隠されている訳と、重大な秘密を抱える大魔術師の正体が、メリベルの記憶に導かれ、やがて世界の始まりへと繋がっていく。
登場人物
・メリベル・アークトュラス 17歳、アークトゥラス侯爵の一人娘。ジャスパーの婚約者。
・ジャスパー・オリオン 17歳、第一王子。メリベルの婚約者。
・イーライ 学園の園芸員。
クレイシー・クレリック 17歳、クレリック侯爵の一人娘。
・リーヴァイ・ブルーマー 18歳、ブルーマー子爵家の嫡男でジャスパーの側近。
・アイザック・スチュアート 17歳、スチュアート侯爵の嫡男でジャスパーの側近。
・ノア・ワード 18歳、ワード騎士団長の息子でジャスパーの従騎士。
・シア・ガイザー 17歳、ガイザー男爵の娘でメリベルの友人。
・マイロ 17歳、メリベルの友人。
魔素→世界に漂っている物質。触れれば精神を侵され、生き物は主に凶暴化し魔獣となる。
魔廻→体内にある魔廻(まかい)と呼ばれる器官、魔素を取り込み貯める事が出来る。魔術師はこの器官がある事が必須。
ソル神とルナ神→太陽と月の男女神が魔素で満ちた混沌の大地に現れ、世界を二つに分けて浄化した。ソル神は昼間を、ルナ神は夜を受け持った。

夫は私を愛してくれない
はくまいキャベツ
恋愛
「今までお世話になりました」
「…ああ。ご苦労様」
彼はまるで長年勤めて退職する部下を労うかのように、妻である私にそう言った。いや、妻で“あった”私に。
二十数年間すれ違い続けた夫婦が別れを決めて、もう一度向き合う話。

婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる