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番外編 辺境伯は妻を愛す。②
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ジャスティアが嫁入りした日は、本当に面白かった。
たくさんの嫁入り道具は不要だと断っておいた。なので彼女は自分の大切なものだけ持って嫁に来た。
数人の護衛と付き添いの侍女と共に。
そしてこの土地に着いた第一声は
「何?この場所?何もないじゃない!綺麗な姿で歩いても見渡す限り木と草しかない!」
なんとも面白い発言、想像以上で「あははは、大丈夫だ、我が妻。俺が毎日その姿を愛でてやるよ」
「え?貴方誰?なんで知りもしない他人に愛でられないといけないの?嫌だわ」
その発言に俺の部下達は唖然としていた。
誰も何も言わず黙って見ていた。
「なぁジャスティア、俺がお前の旦那になるウィリー・ビルマだ。よろしくな?」
「………ジャスティアと申します。よろしくお願い致しますわ」
彼女は顔を引き攣らせながら俺の顔を見た。
何か言いたげだったが、それ以上は何も言わずに俺の手を取り城へと向かった。
馬車を降りて城の中へ入ると、物珍しいのか辺りを見回して「まぁ!」「へぇ」「う、うん?」と一人でぶつぶつ言っている。それが可愛くて俺はニヤニヤしてしまった。
結婚式はしないことになっていた。彼女は元王女で身分は剥奪されているし両親がここに来ることはない。
代わりに俺の部下達がたくさん集まり宴を催した。
「なんて野蛮なのかしら?」と文句を言いながらもみんなが祝ってくれる言葉にバレないように嬉しそうにしていた。
初夜は思いっきり甘やかし抱き潰してやった。
流石に王女、身持ちは固く初めてだったジャスティアは俺に
「ケダモノ!ばか!信じられないわ!」
と枕を投げてきて涙目になっていた。
「昨日はあれでも優しくしてやったんだがな」
ジャスティアの髪にそっとキスをしてニヤッと笑うと
「嘘……」
顔が青ざめて首を横に振った。
「嘘、あんなの優しくなんてなかったわ」
「だったら今夜俺の言った意味がわかると思うぞ」
それからは毎晩抱き潰した。
俺を見るとビクッとして逃げようとする姿が子兎みたいで可愛い。
「ジャスティアは可愛いな」
「どこがかしら?可愛くなくて結構よ、お願いだから近寄らないで!ケダモノ!」
必死で俺から逃げるジャスティアを愛でるのが俺の楽しみなのに、最近領地周辺で怪しい動きをする輩が現れた。
我が国に攻め込もうする隣の国のバウセン国。
豊かな土壌の我が国では農作物が実り、鉱産物も採れるので、バウセン国からすれば喉から手が出るほど欲しいらしく、度々いろんなことを仕掛けてくる。
今回は偽の商人を国の中に紛れ込ませて平民達に不満を増長させて内乱を起こさせようとしているとの情報がバウセン国に紛れ込ませている諜報員から連絡が入った。
俺たちは、その商人達が辺境地を超えてこの国に入ろうとしている者を捜索し捕まえ、取り調べを行わなければいけない。
「行きたくない」
「お仕事でしょう?」
「しばらくジャスティアを抱けなくなる」
「あら?早く行きなさいな」
嬉しそうに俺を追い出そうとする。
だからジャスティアを抱きしめて何度も唇にキスを落とした。
「行きたくない、お前を置いて行ったら消えてどこかへ行ってしまいそうだ」
「消える?どこへ行けというの?わたしには帰る場所などないのに」
その答えを言う時、ジャスティアは悲しそうにして服をギュッと握りしめていた。
「すまん、お前はこの国に嫁いできたんだ。帰る場所はここだけだな。愛しているんだ、ジャスティア。お前ほどのいい女はこの国にはいない」
「当たり前よ、わたくしよりいい女なんてそこら辺にいるわけはないわ……ダイアナは違ったけど……」
最後の言葉は誰かに言ったわけではなく自分に言っているようだった。
「貴方も騎士なら女に構うよりもっと寡黙に行動なさい。そっちの方がカッコいいしモテると思うわ」
寡黙な騎士とはジャスティアの初恋の男のことだ。俺が知っているなんて思ってもいないだろう。
「俺は好きな女にだけモテればいい。ジャスティア、そんな心配そうな顔をするな。悪い奴らを捕まえたらすぐに帰ってきてやる。それまでこの領地の女子供を気にかけてやってくれ」
キースのことなんか思い出さなくていい。俺のことだけを見ていればいい。そう言いたかったのに言えなくて全く違うことを言って誤魔化した。
「ここの人達はわたくしなんかより強くて逞しいわ」
「まあ確かにみんな元気だがお前と違い学がない。知らないことの方が多いんだ。もっと生きやすいように色々してやりたいんだがなかなか忙しくてそこまで手が回らない。少しだけでいいからあいつらに目を向けてやってくれ」
俺は期待して言ったわけではなかった。ジャスティアも俺がいなくて寂しいだろうから騎士達の妻や子供達と接すれば気も紛れるだろうと思っていただけだった。
久しぶりに帰ったらジャスティアはなんと子供達にぎゃーぎゃー言って騒いでいた。
「それわたしのお菓子よ!もう貴方達にはあげたでしょう?」
「え?狡い!俺もっと欲しい」
「欲しいなら自分たちで作りなさい」
「どうやって?」「クッキーって自分で作れるの?」
「あたし、作りたい!」「俺も!」
「だったら今から調理場へ行くわよ、さっさとしなさい」
そう言って10人以上の子供を引き連れて調理場へ向かっていた。
俺は使用人達に「あれはなんなんだ?」と聞くと、
「ジャスティア様にみんな懐いて、いつもジャスティア様が面倒を見ているんですよ」
「へぇ」俺はジャスティアに帰ったと言わずにまた観察していた。
ツンと澄ましているくせに、子供達が話しかけるとふわっと優しい笑顔になる。我に返りまたツンとした顔に戻っている。
子供達はジャスティアの性格をわかっていて懐いているようで俺よりもジャスティアと上手く付き合っている。
「ジャスティア様、焼けたよ!俺の一番上手に焼けたクッキーやるよ」
「わたしの一番のも!はい」
「貴方達、わたしを太らせてどうするの?」文句を言いながら受け取りパクパク食べていた。
「美味しいだろう?」「美味い?」
子供達の言葉に「うちの料理人が教えたんだから美味しいに決まっているわ………それに貴方達の愛情も入っているんだから」とツンとした顔で言うと子供達がジャスティアの手を握った。
「ジャスティア様、顔が真っ赤だよ?」
「照れ屋なんだよ」「え?いつもツンツンしてるくせに」「素直じゃないところがいいんだよ」「怒っても怖くないしな」
子供達の方がジャスティアのことを理解している。
「貴方達、うるさいわよ!そんなことばっかり言うならもう何にもしてあげないんだから!」
そっとその場を後にした俺は少し時間をずらしてジャスティアに会いにいくことした。
こんな楽しい時間を壊すには忍びない。
ジャスティアがこの場所で自分の居場所を自ら作り出した。
久々の再会にーー
「ジャスティア、おいで」
俺は嬉しくて久しぶりのジャスティアを堪能した。
四日後、ジャスティアは顔を引き攣らせ俺から離れようとする。
「わたくし、貴方が帰ってきてから身が持たないわ、ねえ寝室は別にしましょう。子供達に勉強休みにするなんてもう言いたくないわ」
「大丈夫さ、俺のところだけじゃなくどこの家も今も奥さん連中は動けないで寝てるから」
「な、なんて、破廉恥なの!」
「ここじゃあ、旦那が妻を愛するのは当たり前のことさ。なかなか会えない日が多いからな、会える時はべったりなんだ」
俺は今日も可愛いジャスティアを構い倒して、たっぷりの愛情を注ぐ。
もう俺なしでは生ていけないように。
ジャスティアの悪い評判なんてクソ喰らえ。彼女は愛に飢えていた。与えられることもそしてたくさん持っている愛情を人に与えることも下手で不器用なだけ。
子供達はそんな不器用なジャスティアをよくわかって好きでいてくれる。
俺が惚れたジャスティアをみんなが愛してくれる。
だが、俺が一番愛しているんだ。
「ジャスティア、お前に似た可愛い娘を作ろう」
「な、何を言っているの。貴方に似た立派な騎士を産んであげるわよ」
「そうか……じゃあせめて四人は子供を産んでもらわなきゃ困るな」
「はあああ⁈」
終わり
ダイアナの母のエレファのお話は番外編では書きづらいので別のお話として明日から
【 貴方の瞳に映るのは ーエレファの愛ー 】
として書きたいと思っています。
たぶん10話前後の話で終わると思います。
もしよければ読んでみてくださいね。
たぶん悲しくて辛い場面もあると思います。
でも最後……彼女の心は………亡くなってしまうことが前提の話ですが、救ってあげたい心だけでも。
そう思って書こうと思っています。
たくさんの嫁入り道具は不要だと断っておいた。なので彼女は自分の大切なものだけ持って嫁に来た。
数人の護衛と付き添いの侍女と共に。
そしてこの土地に着いた第一声は
「何?この場所?何もないじゃない!綺麗な姿で歩いても見渡す限り木と草しかない!」
なんとも面白い発言、想像以上で「あははは、大丈夫だ、我が妻。俺が毎日その姿を愛でてやるよ」
「え?貴方誰?なんで知りもしない他人に愛でられないといけないの?嫌だわ」
その発言に俺の部下達は唖然としていた。
誰も何も言わず黙って見ていた。
「なぁジャスティア、俺がお前の旦那になるウィリー・ビルマだ。よろしくな?」
「………ジャスティアと申します。よろしくお願い致しますわ」
彼女は顔を引き攣らせながら俺の顔を見た。
何か言いたげだったが、それ以上は何も言わずに俺の手を取り城へと向かった。
馬車を降りて城の中へ入ると、物珍しいのか辺りを見回して「まぁ!」「へぇ」「う、うん?」と一人でぶつぶつ言っている。それが可愛くて俺はニヤニヤしてしまった。
結婚式はしないことになっていた。彼女は元王女で身分は剥奪されているし両親がここに来ることはない。
代わりに俺の部下達がたくさん集まり宴を催した。
「なんて野蛮なのかしら?」と文句を言いながらもみんなが祝ってくれる言葉にバレないように嬉しそうにしていた。
初夜は思いっきり甘やかし抱き潰してやった。
流石に王女、身持ちは固く初めてだったジャスティアは俺に
「ケダモノ!ばか!信じられないわ!」
と枕を投げてきて涙目になっていた。
「昨日はあれでも優しくしてやったんだがな」
ジャスティアの髪にそっとキスをしてニヤッと笑うと
「嘘……」
顔が青ざめて首を横に振った。
「嘘、あんなの優しくなんてなかったわ」
「だったら今夜俺の言った意味がわかると思うぞ」
それからは毎晩抱き潰した。
俺を見るとビクッとして逃げようとする姿が子兎みたいで可愛い。
「ジャスティアは可愛いな」
「どこがかしら?可愛くなくて結構よ、お願いだから近寄らないで!ケダモノ!」
必死で俺から逃げるジャスティアを愛でるのが俺の楽しみなのに、最近領地周辺で怪しい動きをする輩が現れた。
我が国に攻め込もうする隣の国のバウセン国。
豊かな土壌の我が国では農作物が実り、鉱産物も採れるので、バウセン国からすれば喉から手が出るほど欲しいらしく、度々いろんなことを仕掛けてくる。
今回は偽の商人を国の中に紛れ込ませて平民達に不満を増長させて内乱を起こさせようとしているとの情報がバウセン国に紛れ込ませている諜報員から連絡が入った。
俺たちは、その商人達が辺境地を超えてこの国に入ろうとしている者を捜索し捕まえ、取り調べを行わなければいけない。
「行きたくない」
「お仕事でしょう?」
「しばらくジャスティアを抱けなくなる」
「あら?早く行きなさいな」
嬉しそうに俺を追い出そうとする。
だからジャスティアを抱きしめて何度も唇にキスを落とした。
「行きたくない、お前を置いて行ったら消えてどこかへ行ってしまいそうだ」
「消える?どこへ行けというの?わたしには帰る場所などないのに」
その答えを言う時、ジャスティアは悲しそうにして服をギュッと握りしめていた。
「すまん、お前はこの国に嫁いできたんだ。帰る場所はここだけだな。愛しているんだ、ジャスティア。お前ほどのいい女はこの国にはいない」
「当たり前よ、わたくしよりいい女なんてそこら辺にいるわけはないわ……ダイアナは違ったけど……」
最後の言葉は誰かに言ったわけではなく自分に言っているようだった。
「貴方も騎士なら女に構うよりもっと寡黙に行動なさい。そっちの方がカッコいいしモテると思うわ」
寡黙な騎士とはジャスティアの初恋の男のことだ。俺が知っているなんて思ってもいないだろう。
「俺は好きな女にだけモテればいい。ジャスティア、そんな心配そうな顔をするな。悪い奴らを捕まえたらすぐに帰ってきてやる。それまでこの領地の女子供を気にかけてやってくれ」
キースのことなんか思い出さなくていい。俺のことだけを見ていればいい。そう言いたかったのに言えなくて全く違うことを言って誤魔化した。
「ここの人達はわたくしなんかより強くて逞しいわ」
「まあ確かにみんな元気だがお前と違い学がない。知らないことの方が多いんだ。もっと生きやすいように色々してやりたいんだがなかなか忙しくてそこまで手が回らない。少しだけでいいからあいつらに目を向けてやってくれ」
俺は期待して言ったわけではなかった。ジャスティアも俺がいなくて寂しいだろうから騎士達の妻や子供達と接すれば気も紛れるだろうと思っていただけだった。
久しぶりに帰ったらジャスティアはなんと子供達にぎゃーぎゃー言って騒いでいた。
「それわたしのお菓子よ!もう貴方達にはあげたでしょう?」
「え?狡い!俺もっと欲しい」
「欲しいなら自分たちで作りなさい」
「どうやって?」「クッキーって自分で作れるの?」
「あたし、作りたい!」「俺も!」
「だったら今から調理場へ行くわよ、さっさとしなさい」
そう言って10人以上の子供を引き連れて調理場へ向かっていた。
俺は使用人達に「あれはなんなんだ?」と聞くと、
「ジャスティア様にみんな懐いて、いつもジャスティア様が面倒を見ているんですよ」
「へぇ」俺はジャスティアに帰ったと言わずにまた観察していた。
ツンと澄ましているくせに、子供達が話しかけるとふわっと優しい笑顔になる。我に返りまたツンとした顔に戻っている。
子供達はジャスティアの性格をわかっていて懐いているようで俺よりもジャスティアと上手く付き合っている。
「ジャスティア様、焼けたよ!俺の一番上手に焼けたクッキーやるよ」
「わたしの一番のも!はい」
「貴方達、わたしを太らせてどうするの?」文句を言いながら受け取りパクパク食べていた。
「美味しいだろう?」「美味い?」
子供達の言葉に「うちの料理人が教えたんだから美味しいに決まっているわ………それに貴方達の愛情も入っているんだから」とツンとした顔で言うと子供達がジャスティアの手を握った。
「ジャスティア様、顔が真っ赤だよ?」
「照れ屋なんだよ」「え?いつもツンツンしてるくせに」「素直じゃないところがいいんだよ」「怒っても怖くないしな」
子供達の方がジャスティアのことを理解している。
「貴方達、うるさいわよ!そんなことばっかり言うならもう何にもしてあげないんだから!」
そっとその場を後にした俺は少し時間をずらしてジャスティアに会いにいくことした。
こんな楽しい時間を壊すには忍びない。
ジャスティアがこの場所で自分の居場所を自ら作り出した。
久々の再会にーー
「ジャスティア、おいで」
俺は嬉しくて久しぶりのジャスティアを堪能した。
四日後、ジャスティアは顔を引き攣らせ俺から離れようとする。
「わたくし、貴方が帰ってきてから身が持たないわ、ねえ寝室は別にしましょう。子供達に勉強休みにするなんてもう言いたくないわ」
「大丈夫さ、俺のところだけじゃなくどこの家も今も奥さん連中は動けないで寝てるから」
「な、なんて、破廉恥なの!」
「ここじゃあ、旦那が妻を愛するのは当たり前のことさ。なかなか会えない日が多いからな、会える時はべったりなんだ」
俺は今日も可愛いジャスティアを構い倒して、たっぷりの愛情を注ぐ。
もう俺なしでは生ていけないように。
ジャスティアの悪い評判なんてクソ喰らえ。彼女は愛に飢えていた。与えられることもそしてたくさん持っている愛情を人に与えることも下手で不器用なだけ。
子供達はそんな不器用なジャスティアをよくわかって好きでいてくれる。
俺が惚れたジャスティアをみんなが愛してくれる。
だが、俺が一番愛しているんだ。
「ジャスティア、お前に似た可愛い娘を作ろう」
「な、何を言っているの。貴方に似た立派な騎士を産んであげるわよ」
「そうか……じゃあせめて四人は子供を産んでもらわなきゃ困るな」
「はあああ⁈」
終わり
ダイアナの母のエレファのお話は番外編では書きづらいので別のお話として明日から
【 貴方の瞳に映るのは ーエレファの愛ー 】
として書きたいと思っています。
たぶん10話前後の話で終わると思います。
もしよければ読んでみてくださいね。
たぶん悲しくて辛い場面もあると思います。
でも最後……彼女の心は………亡くなってしまうことが前提の話ですが、救ってあげたい心だけでも。
そう思って書こうと思っています。
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