あなたとの離縁を目指します

二度目の人生にあなたは要らない。離縁しましょう。

【14】

　恐怖の中、部屋で過ごす。

　もうアイリーン様の気配はしない。

　ミーナ……早くきて……わたしもう待てないかもしれない。

　早くこの城から逃げ出さなければ……殺される。

　今度はお腹の赤ちゃんもいる。この子を守るためにもこの城から抜け出すしかない。

　不思議に自覚すればお腹に赤ちゃんがいることを自覚できた。

　癒しの力が強くなったのも多分この赤ちゃんのおかげ。不思議に体の中から魔力が湧いてくる。

　そういえばオーグが言っていた。

『お前の魔力は体の中で留まって固まって外に出せないでいるみたいだ。何かきっかけがあれば解放されるだろう』

　そのきっかけがわたしの死と巻き戻し。それとも赤ちゃん？

　花火が上がる。

　大きな色とりどりの花火が。
　初めて見る花火は絵本で見て想像したよりも綺麗で……

「ああ、もうここで死ぬのもいいかもしれない」

　花火に魅了されてわたしはベランダから逃げるはずなのに……飛び降りようとしていた。

　足がベランダの柵を越えようとした。


「ダメだ……イリアナ……」

　ーーえっ？

　あと少しで楽になれるのに……
　この声は……

　わたしは振り返らずにそのままベランダを飛び越えた。








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最近プライベートが忙しすぎて話がなかなか予定通りに書けずにいます。

ごめんなさい。

しばらくは書けるところまで書いて区切りのいいところで更新する形になると思います。

お付き合い頂けると嬉しいです。

いつも、いいね、エール、感想ありがとうございます😭