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離縁してください
【11】
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✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎ソニア殿下✴︎✴︎✴︎✴︎
「お父様ぁ!わたし、嫁ぐことはできないわ」
涙をいっぱいためてお父様の膝に顔を埋めた。
しくしく泣き始めるとお父様が優しくわたしの頭を撫でた。
どんなに泣いて『嫁ぎたくない』と頼んでも聞き入れてもらえなかった。
『もうお前の我儘は聞き入れない』と言われたわ。
でも最近は大人しくしていたからお父様ならきっと私の言うことを聞いてくださるはずよ。
たった一人の可愛い王女なのよ?お父様はどんなことでもわたしの望みを叶えてくれたわ。
隣国の第二王子のもとに嫁ぐなんて絶対に嫌!
お父様に何度もお願いしたけど何故かアレックのことだけはいつも聞いてはくださらないの。
アレックに王命で忌々しいあの女と結婚させたわ。
絶対許さない!
『アレック、どうして結婚したの?お父様の命令なんて聞かなくてもいいのに!わたし、絶対許さないから!』
大好きなアレック。優しいアレック。ずっとアレックのお嫁さんになると決めていたわ。
なのにお父様は『それはダメだ、お前はそれなりの地位のある者と結婚させる』と言って首を縦には振ってくれない。
お母様に頼んでもお兄様に頼んでも困った顔をするだけ。
アレックだってわたしが好きよね?
お兄様がアレックをわたしから配置換えしようとした。わたしは納得できずに怒り狂った。侍女や侍従に八つ当たりをしたし泣いて部屋に篭ったわ。
作戦成功!アレックはわたしの近衛騎士なの。
他の人はいらない、アレックだけがそばにいてくれたらいいの。
いくらアレックがそばにいてくれても結婚した姿が目の前でチラつく。
わたしは絶対嫌だった。許さない、許せない。
だからアレックを脅したの。
『もしシルビアを愛したらシルビアを殺すわ』
わたしはアレックにお願いをしたの。とても可愛らしいお強請りよ。
『いい?もしもアレックがシルビアを抱いたら許さないから!子供が生まれたらその子供もシルビアも殺す!出来ないと思ってる?わたしはずっとずっとあなたが、あなただけが好きだったの。その想いを壊されたのよ?』
わたしはアレックを見つめてとびっきり美しい顔をして微笑んでみせた。
『絶対に許さないわ』
王命での結婚は2年間は離縁は出来ないわ。
だから仕方がない。離縁は2年後、それまでわたしは待たないといけない。
二人の関係が上手くいかないようにアレックとシルビアに監視をつけた。
わたしの愛はアレックに伝わって彼はシルビアを愛することはなかった。
だから安心していたのに……わたしが嫁ぐことになるなんて………
「アレック、屋敷に帰ったら許さないから!この王宮に泊まるの、これは命令よ」
結婚をなんとかやめてもらえるようにお父様にお願いするのに、全く聞き入れてもらえない。
不安と恐怖でわたしの心は壊れそうだった。
だからアレックにそばにいて欲しかった。彼がそばにいてくれるだけで安心するの。
固執?違うわ。これは愛なの。
わたしの大切なアレックを奪ったシルビア、彼女を排除したい。殺せば王女のわたしだって捕まってしまう。
それだけはできない。アレックのそばにいたい。
だったら……シルビアを壊せばいい。アレックのそばにいられなくなるように。
『シルビアったら何枚か大切な書類を命令してこっそり捨てさせたら、彼女のミスになったらしくて信用がなくなってきているみたい、いい気味ね?』
『使っていない部屋に騎士がシルビアを呼び出して無理やり乱暴しようとしたらしいわよ?残念ながら未遂で終わったらしいけど。夫に相手にされないから他の男に抱いて貰えばよかったのに、ねっ?』
アレックにそう伝えると何故かアレックは硬い表情をしていた。
どうしたのかしら?
やっとシルビアから離れられるのに。わたしと共に生きる未来をもう少しで掴めるのに。
そして最後の仕上げ。
お父様にもう一度泣き落としをするの。
「お父様ぁ!わたし、嫁ぐことはできないわ」
涙をいっぱいためてお父様の膝に顔を埋めた。
しくしく泣き始めるとお父様が優しくわたしの頭を撫でた。
どんなに泣いて『嫁ぎたくない』と頼んでも聞き入れてもらえなかった。
『もうお前の我儘は聞き入れない』と言われたわ。
でも最近は大人しくしていたからお父様ならきっと私の言うことを聞いてくださるはずよ。
たった一人の可愛い王女なのよ?お父様はどんなことでもわたしの望みを叶えてくれたわ。
隣国の第二王子のもとに嫁ぐなんて絶対に嫌!
お父様に何度もお願いしたけど何故かアレックのことだけはいつも聞いてはくださらないの。
アレックに王命で忌々しいあの女と結婚させたわ。
絶対許さない!
『アレック、どうして結婚したの?お父様の命令なんて聞かなくてもいいのに!わたし、絶対許さないから!』
大好きなアレック。優しいアレック。ずっとアレックのお嫁さんになると決めていたわ。
なのにお父様は『それはダメだ、お前はそれなりの地位のある者と結婚させる』と言って首を縦には振ってくれない。
お母様に頼んでもお兄様に頼んでも困った顔をするだけ。
アレックだってわたしが好きよね?
お兄様がアレックをわたしから配置換えしようとした。わたしは納得できずに怒り狂った。侍女や侍従に八つ当たりをしたし泣いて部屋に篭ったわ。
作戦成功!アレックはわたしの近衛騎士なの。
他の人はいらない、アレックだけがそばにいてくれたらいいの。
いくらアレックがそばにいてくれても結婚した姿が目の前でチラつく。
わたしは絶対嫌だった。許さない、許せない。
だからアレックを脅したの。
『もしシルビアを愛したらシルビアを殺すわ』
わたしはアレックにお願いをしたの。とても可愛らしいお強請りよ。
『いい?もしもアレックがシルビアを抱いたら許さないから!子供が生まれたらその子供もシルビアも殺す!出来ないと思ってる?わたしはずっとずっとあなたが、あなただけが好きだったの。その想いを壊されたのよ?』
わたしはアレックを見つめてとびっきり美しい顔をして微笑んでみせた。
『絶対に許さないわ』
王命での結婚は2年間は離縁は出来ないわ。
だから仕方がない。離縁は2年後、それまでわたしは待たないといけない。
二人の関係が上手くいかないようにアレックとシルビアに監視をつけた。
わたしの愛はアレックに伝わって彼はシルビアを愛することはなかった。
だから安心していたのに……わたしが嫁ぐことになるなんて………
「アレック、屋敷に帰ったら許さないから!この王宮に泊まるの、これは命令よ」
結婚をなんとかやめてもらえるようにお父様にお願いするのに、全く聞き入れてもらえない。
不安と恐怖でわたしの心は壊れそうだった。
だからアレックにそばにいて欲しかった。彼がそばにいてくれるだけで安心するの。
固執?違うわ。これは愛なの。
わたしの大切なアレックを奪ったシルビア、彼女を排除したい。殺せば王女のわたしだって捕まってしまう。
それだけはできない。アレックのそばにいたい。
だったら……シルビアを壊せばいい。アレックのそばにいられなくなるように。
『シルビアったら何枚か大切な書類を命令してこっそり捨てさせたら、彼女のミスになったらしくて信用がなくなってきているみたい、いい気味ね?』
『使っていない部屋に騎士がシルビアを呼び出して無理やり乱暴しようとしたらしいわよ?残念ながら未遂で終わったらしいけど。夫に相手にされないから他の男に抱いて貰えばよかったのに、ねっ?』
アレックにそう伝えると何故かアレックは硬い表情をしていた。
どうしたのかしら?
やっとシルビアから離れられるのに。わたしと共に生きる未来をもう少しで掴めるのに。
そして最後の仕上げ。
お父様にもう一度泣き落としをするの。
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