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第4話
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ヴィオラが元気になってからも毎日何か無理矢理に用事を作り財務部へ通う。
俺の他にも財務部通いの奴は何人もいる。
ヴィオラは美人なのに鼻にかけないし優しくて穏やか。面倒くさいことも笑顔で対応してくれる天使だった。
だから、彼女狙いが多い。
俺は仕事が終わると彼女の家へ差し入れを持って顔を出す。
ケーキやクッキー、チョコレートに花束、女の子が喜びそうなものはなんでも持っていった。
いつも嬉しそうに「ありがとう」と言ってくれる。
最近は部屋の中に入れてくれるようになった。
これは仲良くなったということなのか友人としてなのかまだ分からない。
それでも彼女に近づけて一緒にいられるだけで嬉しい。
だがもう少し深い関係になりたい俺は思い切って告白をした。
「ヴィオラ、俺は君を愛している。恋人になって欲しい」
彼女は頬を染めて嬉しそうに答えてくれた。
「わたしも貴方が好きよ、アンディ」
俺たちは恋人になった。
そして3か月後プロポーズをして恋人から婚約者になった。
ちなみに俺は侯爵令息の次男坊だ。
次男だが、侯爵位の他に母方が爵位を幾つか持っていてその中の伯爵位を結婚したら譲り受けることになっている。
騎士団の仕事と領地運営の勉強も始めてヴィオラとの結婚も視野に入れて頑張っていた。
なのにあの我儘王女セシリア様に気に入られた俺は王女付きの護衛に選ばれた。
彼女の護衛は全て彼女の好みの男達で揃えられている。
セシリア様は騎士達に色気で迫ってくる。
だが17歳の女の子に、しかも王女に手を出そうなんて輩はいない。
それが気に食わないのか王女は自分の1番のお気に入りの騎士に彼女がいて自分に振り向いてくれないからとその騎士の彼女を男達数人に襲わせた。
その彼女は誰の子かわからない子を妊娠させられて、それを苦に自殺した。
騎士は大暴れをしてみんなに押さえつけられ今も牢に入っている。
牢から出せば王女を殺しに来るだろうからと無理やり押し込められている。
それの何が悪いんだ。
ヴィオラがされたら俺なら即殺す。
悪いのは王女だ。
騎士もその彼女も何も悪くない。なのにまるで悪いのは二人で王女は被害者のように扱われている。
そんな王女が今気に入っているのが俺だ。
さすがに前回女性を襲わせて陛下に怒られているので俺の彼女に手は出せない。
代わりに俺が彼女を捨てて王女に乗り換えたと噂を流し始めた。
俺と王女が一晩を一緒に過ごしたとか二人は庭園でデートをしていたとかキスをしていたとか、ふざけた噂が流れて、ヴィオラに信じて欲しいと言っても疑われているようだ。
さらに最近は手紙の返事もないし、会いに行こうとすると団長からの命令で急に仕事を入れられて会いに行けないようにされている。
ふざけんな、俺のプライベートまで他人に支配されたくなどない。
俺は退職願いの紙を用意している。
あとは団長に会って渡せば騎士団を辞められる。
もううんざりだ。
セシリア様の顔を見るだけで怒りが湧いてくる。
陛下もあの我儘娘の所為で俺たち近衞騎士は振り回されていることもご存知のはず。
団長だって自分の姪っ子(団長の姉は陛下の妻、皇后なのだ)が可愛いからか王女が近衛騎士を好きに使っても何も言わない。
もううんざりだ。
憧れてなった近衛騎士はただの王族の玩具だった。
王女に弄ばれた騎士とその彼女だって泣き寝入りだ。
陛下が怒っただけなんて絶対に許せない。
俺は辞める決心をして団長に会いに行った。
「退職願です。お世話になりました」
俺は言い訳などせず差し出した。
すると机にはいくつかの退職願の紙が置いてあった。
団長は溜息を吐いて言った。
「お前で18人目だ」
「え?」
俺は驚いた。
俺の他にも財務部通いの奴は何人もいる。
ヴィオラは美人なのに鼻にかけないし優しくて穏やか。面倒くさいことも笑顔で対応してくれる天使だった。
だから、彼女狙いが多い。
俺は仕事が終わると彼女の家へ差し入れを持って顔を出す。
ケーキやクッキー、チョコレートに花束、女の子が喜びそうなものはなんでも持っていった。
いつも嬉しそうに「ありがとう」と言ってくれる。
最近は部屋の中に入れてくれるようになった。
これは仲良くなったということなのか友人としてなのかまだ分からない。
それでも彼女に近づけて一緒にいられるだけで嬉しい。
だがもう少し深い関係になりたい俺は思い切って告白をした。
「ヴィオラ、俺は君を愛している。恋人になって欲しい」
彼女は頬を染めて嬉しそうに答えてくれた。
「わたしも貴方が好きよ、アンディ」
俺たちは恋人になった。
そして3か月後プロポーズをして恋人から婚約者になった。
ちなみに俺は侯爵令息の次男坊だ。
次男だが、侯爵位の他に母方が爵位を幾つか持っていてその中の伯爵位を結婚したら譲り受けることになっている。
騎士団の仕事と領地運営の勉強も始めてヴィオラとの結婚も視野に入れて頑張っていた。
なのにあの我儘王女セシリア様に気に入られた俺は王女付きの護衛に選ばれた。
彼女の護衛は全て彼女の好みの男達で揃えられている。
セシリア様は騎士達に色気で迫ってくる。
だが17歳の女の子に、しかも王女に手を出そうなんて輩はいない。
それが気に食わないのか王女は自分の1番のお気に入りの騎士に彼女がいて自分に振り向いてくれないからとその騎士の彼女を男達数人に襲わせた。
その彼女は誰の子かわからない子を妊娠させられて、それを苦に自殺した。
騎士は大暴れをしてみんなに押さえつけられ今も牢に入っている。
牢から出せば王女を殺しに来るだろうからと無理やり押し込められている。
それの何が悪いんだ。
ヴィオラがされたら俺なら即殺す。
悪いのは王女だ。
騎士もその彼女も何も悪くない。なのにまるで悪いのは二人で王女は被害者のように扱われている。
そんな王女が今気に入っているのが俺だ。
さすがに前回女性を襲わせて陛下に怒られているので俺の彼女に手は出せない。
代わりに俺が彼女を捨てて王女に乗り換えたと噂を流し始めた。
俺と王女が一晩を一緒に過ごしたとか二人は庭園でデートをしていたとかキスをしていたとか、ふざけた噂が流れて、ヴィオラに信じて欲しいと言っても疑われているようだ。
さらに最近は手紙の返事もないし、会いに行こうとすると団長からの命令で急に仕事を入れられて会いに行けないようにされている。
ふざけんな、俺のプライベートまで他人に支配されたくなどない。
俺は退職願いの紙を用意している。
あとは団長に会って渡せば騎士団を辞められる。
もううんざりだ。
セシリア様の顔を見るだけで怒りが湧いてくる。
陛下もあの我儘娘の所為で俺たち近衞騎士は振り回されていることもご存知のはず。
団長だって自分の姪っ子(団長の姉は陛下の妻、皇后なのだ)が可愛いからか王女が近衛騎士を好きに使っても何も言わない。
もううんざりだ。
憧れてなった近衛騎士はただの王族の玩具だった。
王女に弄ばれた騎士とその彼女だって泣き寝入りだ。
陛下が怒っただけなんて絶対に許せない。
俺は辞める決心をして団長に会いに行った。
「退職願です。お世話になりました」
俺は言い訳などせず差し出した。
すると机にはいくつかの退職願の紙が置いてあった。
団長は溜息を吐いて言った。
「お前で18人目だ」
「え?」
俺は驚いた。
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