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第1話
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窓から見える彼女は、背筋を伸ばし前を見て歩く姿に思わず振り返る者は少なくない。
光を浴びきらきらと輝くブロンドの長い髪、空色の瞳はいつも何を映し出しているのか……もう一度彼女の瞳に自分を見て欲しいと何度も望み欲して、俺は諦める。
◇ ◇ ◇
「ねえ、今夜もわたしの部屋に来てちょうだい」
俺は近衛騎士団第一隊副隊長のアンディ・フォーテ21歳。
第二王女の護衛騎士になって三ヶ月、度々夜部屋に呼ばれる。
第二王女のお気に入り、男娼などと揶揄されている。
「セシリア様、お願いですから誤解される発言は辞めていただきたい」
「どうして?」
王女は頬を膨らませ怒った。
「アンディは今夜もわたしの部屋で過ごすの!これは命令よ!」
セシリア様は、17歳で俺より4歳年下。
愛らしい顔をしていて王宮内での人気も高い。
「わたしは、部屋の外で朝まで立っております」
俺はどんなにセシリア様に命令されようと部屋の中には入らないようにしている。
なのにセシリア様の発言に周りは勝手に誤解する。
セシリア様の部屋と隣の部屋には中で行き来出来る扉があり隣で常に侍女が控えている。
だから、俺が部屋に入らないのは知っているにも関わらず誰も否定してくれないし、噂は何故か肯定されている。
俺が愛しているのは、空色の瞳をしたヴィオラ・プラシドただ一人だけだ。
でも彼女は俺を瞳に映さない。
もう二度とこちらを見ない。
わかっている。俺が悪いんだ。
セシリア様とのことを否定しなかったのは俺だ。
婚約者がいながら王女に懸想する近衛騎士。
度々王女に呼ばれ閨を共にしている。
こんな噂を聞いても気丈に耐えてくれていたのに俺は否定も言い訳もしなかった。
いや、させてもらえなかった。
セシリア様は俺を欲しいと言う。
もし、言うことを聞かないなら死んでやると我儘を言い陛下は娘のために俺に我慢しろと言う。
好きでもない女は抱けない。仕方ないのでセシリア様の部屋の前で一晩中護衛として立つ。
それをセシリア様の侍女達は、セシリア様の命令で俺と何かあったかのように噂を流す。
噂を否定すれば自分が恥をかかされた事になるから王宮内に居られなくなる、と泣く。
陛下も近衛騎士団団長もみんな俺がただ部屋の外で立っていることを知っている。
なのに誰も噂を否定してくれない。
一度も部屋の中には入ったことがないし、俺が外に立っている時ももちろん護衛当番数人も近くに立っている。
だから俺が王女に手を出していないことは明らかだ。
頼む、誰か俺の代わりにヴィオラに伝えて欲しい。
愛しているのはヴィオラだけなんだ。
光を浴びきらきらと輝くブロンドの長い髪、空色の瞳はいつも何を映し出しているのか……もう一度彼女の瞳に自分を見て欲しいと何度も望み欲して、俺は諦める。
◇ ◇ ◇
「ねえ、今夜もわたしの部屋に来てちょうだい」
俺は近衛騎士団第一隊副隊長のアンディ・フォーテ21歳。
第二王女の護衛騎士になって三ヶ月、度々夜部屋に呼ばれる。
第二王女のお気に入り、男娼などと揶揄されている。
「セシリア様、お願いですから誤解される発言は辞めていただきたい」
「どうして?」
王女は頬を膨らませ怒った。
「アンディは今夜もわたしの部屋で過ごすの!これは命令よ!」
セシリア様は、17歳で俺より4歳年下。
愛らしい顔をしていて王宮内での人気も高い。
「わたしは、部屋の外で朝まで立っております」
俺はどんなにセシリア様に命令されようと部屋の中には入らないようにしている。
なのにセシリア様の発言に周りは勝手に誤解する。
セシリア様の部屋と隣の部屋には中で行き来出来る扉があり隣で常に侍女が控えている。
だから、俺が部屋に入らないのは知っているにも関わらず誰も否定してくれないし、噂は何故か肯定されている。
俺が愛しているのは、空色の瞳をしたヴィオラ・プラシドただ一人だけだ。
でも彼女は俺を瞳に映さない。
もう二度とこちらを見ない。
わかっている。俺が悪いんだ。
セシリア様とのことを否定しなかったのは俺だ。
婚約者がいながら王女に懸想する近衛騎士。
度々王女に呼ばれ閨を共にしている。
こんな噂を聞いても気丈に耐えてくれていたのに俺は否定も言い訳もしなかった。
いや、させてもらえなかった。
セシリア様は俺を欲しいと言う。
もし、言うことを聞かないなら死んでやると我儘を言い陛下は娘のために俺に我慢しろと言う。
好きでもない女は抱けない。仕方ないのでセシリア様の部屋の前で一晩中護衛として立つ。
それをセシリア様の侍女達は、セシリア様の命令で俺と何かあったかのように噂を流す。
噂を否定すれば自分が恥をかかされた事になるから王宮内に居られなくなる、と泣く。
陛下も近衛騎士団団長もみんな俺がただ部屋の外で立っていることを知っている。
なのに誰も噂を否定してくれない。
一度も部屋の中には入ったことがないし、俺が外に立っている時ももちろん護衛当番数人も近くに立っている。
だから俺が王女に手を出していないことは明らかだ。
頼む、誰か俺の代わりにヴィオラに伝えて欲しい。
愛しているのはヴィオラだけなんだ。
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