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78話
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「ノア、わたしはレンス殿下とお話をしてみたいの」
ノアが心配してくれている事は分かっている。
それでもレンス殿下に何故か惹かれてしまう。
好きとかそう言う対象ではなく、よく分からないけど彼は分かってくれる、そんな気がする。
それでもなかなか会う機会はなかった。
彼はいつも取り巻きや友人達と一緒にいる。
わたしもユンやミリア、カイラやエレンといつもいるので話すきっかけが掴めない。
ノアもわたしにべったり張り付いて、一人にさせないようにしているのがわかる。
また誰かに狙われるかもしれない。
ノアはそう思っているみたいで、過保護過ぎなんだと思うけど、その一言が言えなくてわたしは半ば諦めて守られている。
でもレンス殿下もわたしを偶に見ているみたいでお互いに目が合う時がある。
向こうもわたしと話したいみたい。
そんなある日の放課後、ユンと二人で馬車に向かっている時に、レンス殿下とすれ違った。
バサッ。
わたしはレンス殿下の目の前で本を数冊わざとに落とした。
「あ……」
わたしが本を拾おうと殿下の前にしゃがみ込むと殿下も拾ってくれた。
「はい」
「あ、ありがとうございます」
慌てて立ち上がった。
わたしはレンス殿下にお礼を言うと、彼の顔を見つめた。
やはり彼はわたしと同じだと思った。
「一度お話をしたいのです」
わたしは彼にボソッと言うと、
「僕も貴女と話したいと思っています」
レンス殿下も同意してくれた。
「お父様からレンス殿下にお茶会にご招待しても宜しいですか?」
「ええ、喜んで」
レンス殿下はにっこりと微笑んだ。
わたしは頭を下げて挨拶をして、屋敷に帰るとお父様と話をした。
「やはりレンス殿下はクロード殿下と同じ巻き戻りの一人だと思います」
「やはりそうか……」
お父様も何か感じるものがあるのか……黙ってわたしの話を聞いて頷いていた。
「お茶会にご招待したいのですがお父様から正式に招待状を送って頂けますか?」
「分かった、公爵家からの正式なお茶会として招待しよう。お前とわたしとスコット……そしてクロード殿下も今王都に来ていらっしゃる。巻き戻った者で話をしよう」
「よろしくお願いします」
わたしは、クロード殿下と会うのは久しぶりだ。
相変わらずノアは、「エリーゼ!一人になるな!」
とうるさいが、今のところ平和な学園生活を送っている。
おかげで「ノアうるさい!」「もう!一人にして!」なんて前回の人生ではあり得なかった言葉を人に言っている。
無表情で感情もなくなっていたわたしが今では友人と口喧嘩したり悪態ついたり、笑い合って過ごしている。
本当にみんなのおかげで今とても幸せだ。
そして、お二人の殿下から、招待状の返事が届き今週末に我が家に来てくださることになった。
前回の記憶は五人とも皆同じ。
でもわたしが半年意識を失っている間に、わたしだけが違う記憶持ちになってしまった。
二人と話して今のユシリス様のことも聞きたい。
そしてわたしの話もしたいと思っている。
◆ ◆ ◆
今回は短めです。すみませんm(_ _)m
次からは五人のお茶会です。
ノアが心配してくれている事は分かっている。
それでもレンス殿下に何故か惹かれてしまう。
好きとかそう言う対象ではなく、よく分からないけど彼は分かってくれる、そんな気がする。
それでもなかなか会う機会はなかった。
彼はいつも取り巻きや友人達と一緒にいる。
わたしもユンやミリア、カイラやエレンといつもいるので話すきっかけが掴めない。
ノアもわたしにべったり張り付いて、一人にさせないようにしているのがわかる。
また誰かに狙われるかもしれない。
ノアはそう思っているみたいで、過保護過ぎなんだと思うけど、その一言が言えなくてわたしは半ば諦めて守られている。
でもレンス殿下もわたしを偶に見ているみたいでお互いに目が合う時がある。
向こうもわたしと話したいみたい。
そんなある日の放課後、ユンと二人で馬車に向かっている時に、レンス殿下とすれ違った。
バサッ。
わたしはレンス殿下の目の前で本を数冊わざとに落とした。
「あ……」
わたしが本を拾おうと殿下の前にしゃがみ込むと殿下も拾ってくれた。
「はい」
「あ、ありがとうございます」
慌てて立ち上がった。
わたしはレンス殿下にお礼を言うと、彼の顔を見つめた。
やはり彼はわたしと同じだと思った。
「一度お話をしたいのです」
わたしは彼にボソッと言うと、
「僕も貴女と話したいと思っています」
レンス殿下も同意してくれた。
「お父様からレンス殿下にお茶会にご招待しても宜しいですか?」
「ええ、喜んで」
レンス殿下はにっこりと微笑んだ。
わたしは頭を下げて挨拶をして、屋敷に帰るとお父様と話をした。
「やはりレンス殿下はクロード殿下と同じ巻き戻りの一人だと思います」
「やはりそうか……」
お父様も何か感じるものがあるのか……黙ってわたしの話を聞いて頷いていた。
「お茶会にご招待したいのですがお父様から正式に招待状を送って頂けますか?」
「分かった、公爵家からの正式なお茶会として招待しよう。お前とわたしとスコット……そしてクロード殿下も今王都に来ていらっしゃる。巻き戻った者で話をしよう」
「よろしくお願いします」
わたしは、クロード殿下と会うのは久しぶりだ。
相変わらずノアは、「エリーゼ!一人になるな!」
とうるさいが、今のところ平和な学園生活を送っている。
おかげで「ノアうるさい!」「もう!一人にして!」なんて前回の人生ではあり得なかった言葉を人に言っている。
無表情で感情もなくなっていたわたしが今では友人と口喧嘩したり悪態ついたり、笑い合って過ごしている。
本当にみんなのおかげで今とても幸せだ。
そして、お二人の殿下から、招待状の返事が届き今週末に我が家に来てくださることになった。
前回の記憶は五人とも皆同じ。
でもわたしが半年意識を失っている間に、わたしだけが違う記憶持ちになってしまった。
二人と話して今のユシリス様のことも聞きたい。
そしてわたしの話もしたいと思っている。
◆ ◆ ◆
今回は短めです。すみませんm(_ _)m
次からは五人のお茶会です。
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