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24話
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わたしが死んでからの話を二人に話してもらうことになった。
院長先生にもお願いして付き合ってもらって話を聞くことにした。
そしたら院長先生が
「その話は、わたしだけではなくて陛下と王子、ジェフも聞く必要がある大事な話だわ」
院長先生は悩みながらも急いで席を立つと
「しばらくこの部屋で待っていて貰える?
誰か一人でも急いで来てもらうわ」
わたしは会いたくない二人の名前が出て固まっていた。
エレンとカイラは、陛下と王子という言葉に青い顔をして少し怯えていた。
10歳の二人。記憶が17歳まであるとしても王族と子どもがそう簡単にお会いすることはない。
二人がとても怖がっても仕方がないのかもしれないと思った。
院長先生が戻ってくると、わたしの様子を見て心配そうに顔を見た。
「エリーゼ、もう3年半経ったわ。そろそろ逃げないで立ち向かいましょう。
あの人達も、今まで貴方を見捨てていたんじゃないわ。
貴女を守るためにずっと情報を集めて裏で動いてくれていたの。
貴女がこの孤児院で過ごしやすいように男性職員と女性職員が増えたでしょう?彼らは殿下とジェフが雇い入れた護衛達だったのよ」
「え?」
わたしの後に入ってきた職員は6人。
みんな楽しくて優しい方達だ。
一緒に遊んでくれて一緒に仕事をしてくれて、病気をしたら看病してくれて、わたしが大好きな人達。
まさかあの二人に雇われていたなんて、少し裏切られた気分になっていると
「エリーゼ、そんな顔をしてはダメよ。貴女は危険に晒されていたのよ。またいつ命を狙われるかわからないから常に貴女を守っていたの。……そして貴女が危険ということはこの孤児院の子どもたちにも危険が及ぶかもしれないの」
わたしはそれを聞いてハッとした。
「すみません、私の我儘でみんなに迷惑をかけていたんですね」
「それは違うわ、ここに居るように進言したのは私なの。陛下に頼んで王子とジェフに圧力をかけて貰ったのよ、貴女に会わせないようにね」
「ありがとうございます、わたしはここに居られた事がとても幸せでした」
わたしはここを出て行く覚悟をした。
そして来たのは………
お父様と陛下、それに殿下だった。
みんな久しぶりに会った。
陛下とは、前回の軟禁されるの前だったので随分昔だった。
今の陛下は若くてまだとてもお元気そうだった。
わたし達は、陛下に頭を下げて挨拶をした。
「頭を上げなさい、ここでは無礼講で頼む。とにかく時間が余りないので、話を聞かせて欲しい」
殿下とお父様とは、目を合わせないように視線を逸らしたまま、わたしはカイラとエレンを見つめた。
カイラとエレンの話は、わたしが死んだ後の1年間の記憶だった。
◇ ◇ ◇
わたしが死んだ後、殿下とお父様は数ヶ月かけてハウエル公爵派の不正の証拠を全て白日の下に晒し出し、全員を捕まえて処刑したそうだ。
そしてわたしの墓の前で殿下は自殺した。
そのあと、お父様もわたしの墓の前で自殺したらしい。
「二人はどうして自殺などしたのですか?」
わたしのことを嫌って捨てた二人なのに……」
わたしは、死後の二人の行動の意味が分からなかった。
でも二人を見るのは嫌だったので陛下を見ながら問う。
「今度きちんと話をさせて欲しい」
お父様は、苦しそうにわたしを見ながら言った。
それでもわたしは、彼らの顔は見なかった。
「わかりました、皆さんはその先を知りたいのですね」
わたしは今はこれ以上聞いて無駄な時間を取られてはいけないと思い黙って聞くことにした。
殿下と宰相が死んだ後の国は混乱を招いたが、すぐに第2王子であるレンスが立太子した。
「何故?レンスなんだ。レンスには王位継承権はないはずだ。あの子はわたしの子ではない、実子として認めていない、表面上だけの王子だ」
「わたしの記憶では、陛下は病床に伏せていてレンス殿下が王太子となりました。王弟殿下は……意を唱えていましだが、皇后様のご実家のニューベル公爵の後ろ盾もあり他の高位貴族が推して、王弟殿下はどうすることもできませんでした」
「わたし達のお父様は王族派ですので、王弟殿下を推しましたがかなりの強行手段で、巻き返すことはできませんでした」
「強硬手段とは?」
お父様が聞いた。
「王族派の家族が誰かしら襲われて怪我をしたり、屋敷に火をつけられたりしたのです。
我が家もお兄様が大怪我をして、お父様は手を引くしかありませんでした」
カイラが思い出して悔しそうにしていた。
エレンも同じように悔しそうにしていた。
「我が家は、わたしが襲われて護衛達が助けてくれて未遂に終わりましたが、もしかしたら売られていたかもしれません」
「そんな……」
わたしはエレンのそばに寄り手を握った。
「かなり形振り構わず動いたんだな」
陛下はイライラしながら聞いていた。
長くなりそうなので次へ続きます。
すみません ^^;
院長先生にもお願いして付き合ってもらって話を聞くことにした。
そしたら院長先生が
「その話は、わたしだけではなくて陛下と王子、ジェフも聞く必要がある大事な話だわ」
院長先生は悩みながらも急いで席を立つと
「しばらくこの部屋で待っていて貰える?
誰か一人でも急いで来てもらうわ」
わたしは会いたくない二人の名前が出て固まっていた。
エレンとカイラは、陛下と王子という言葉に青い顔をして少し怯えていた。
10歳の二人。記憶が17歳まであるとしても王族と子どもがそう簡単にお会いすることはない。
二人がとても怖がっても仕方がないのかもしれないと思った。
院長先生が戻ってくると、わたしの様子を見て心配そうに顔を見た。
「エリーゼ、もう3年半経ったわ。そろそろ逃げないで立ち向かいましょう。
あの人達も、今まで貴方を見捨てていたんじゃないわ。
貴女を守るためにずっと情報を集めて裏で動いてくれていたの。
貴女がこの孤児院で過ごしやすいように男性職員と女性職員が増えたでしょう?彼らは殿下とジェフが雇い入れた護衛達だったのよ」
「え?」
わたしの後に入ってきた職員は6人。
みんな楽しくて優しい方達だ。
一緒に遊んでくれて一緒に仕事をしてくれて、病気をしたら看病してくれて、わたしが大好きな人達。
まさかあの二人に雇われていたなんて、少し裏切られた気分になっていると
「エリーゼ、そんな顔をしてはダメよ。貴女は危険に晒されていたのよ。またいつ命を狙われるかわからないから常に貴女を守っていたの。……そして貴女が危険ということはこの孤児院の子どもたちにも危険が及ぶかもしれないの」
わたしはそれを聞いてハッとした。
「すみません、私の我儘でみんなに迷惑をかけていたんですね」
「それは違うわ、ここに居るように進言したのは私なの。陛下に頼んで王子とジェフに圧力をかけて貰ったのよ、貴女に会わせないようにね」
「ありがとうございます、わたしはここに居られた事がとても幸せでした」
わたしはここを出て行く覚悟をした。
そして来たのは………
お父様と陛下、それに殿下だった。
みんな久しぶりに会った。
陛下とは、前回の軟禁されるの前だったので随分昔だった。
今の陛下は若くてまだとてもお元気そうだった。
わたし達は、陛下に頭を下げて挨拶をした。
「頭を上げなさい、ここでは無礼講で頼む。とにかく時間が余りないので、話を聞かせて欲しい」
殿下とお父様とは、目を合わせないように視線を逸らしたまま、わたしはカイラとエレンを見つめた。
カイラとエレンの話は、わたしが死んだ後の1年間の記憶だった。
◇ ◇ ◇
わたしが死んだ後、殿下とお父様は数ヶ月かけてハウエル公爵派の不正の証拠を全て白日の下に晒し出し、全員を捕まえて処刑したそうだ。
そしてわたしの墓の前で殿下は自殺した。
そのあと、お父様もわたしの墓の前で自殺したらしい。
「二人はどうして自殺などしたのですか?」
わたしのことを嫌って捨てた二人なのに……」
わたしは、死後の二人の行動の意味が分からなかった。
でも二人を見るのは嫌だったので陛下を見ながら問う。
「今度きちんと話をさせて欲しい」
お父様は、苦しそうにわたしを見ながら言った。
それでもわたしは、彼らの顔は見なかった。
「わかりました、皆さんはその先を知りたいのですね」
わたしは今はこれ以上聞いて無駄な時間を取られてはいけないと思い黙って聞くことにした。
殿下と宰相が死んだ後の国は混乱を招いたが、すぐに第2王子であるレンスが立太子した。
「何故?レンスなんだ。レンスには王位継承権はないはずだ。あの子はわたしの子ではない、実子として認めていない、表面上だけの王子だ」
「わたしの記憶では、陛下は病床に伏せていてレンス殿下が王太子となりました。王弟殿下は……意を唱えていましだが、皇后様のご実家のニューベル公爵の後ろ盾もあり他の高位貴族が推して、王弟殿下はどうすることもできませんでした」
「わたし達のお父様は王族派ですので、王弟殿下を推しましたがかなりの強行手段で、巻き返すことはできませんでした」
「強硬手段とは?」
お父様が聞いた。
「王族派の家族が誰かしら襲われて怪我をしたり、屋敷に火をつけられたりしたのです。
我が家もお兄様が大怪我をして、お父様は手を引くしかありませんでした」
カイラが思い出して悔しそうにしていた。
エレンも同じように悔しそうにしていた。
「我が家は、わたしが襲われて護衛達が助けてくれて未遂に終わりましたが、もしかしたら売られていたかもしれません」
「そんな……」
わたしはエレンのそばに寄り手を握った。
「かなり形振り構わず動いたんだな」
陛下はイライラしながら聞いていた。
長くなりそうなので次へ続きます。
すみません ^^;
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