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夜会にて③
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「今夜だけは最後だからここにいて欲しいんだ」
ーー何言ってるのこの人⁈
「え、い、いやです!」
イーサン殿下はそう言うとわたしを無理やり置いて出て行った。
しかも外から鍵を掛けて一人っきりにして。
部屋の中にはゆったりと座れるソファにテーブル。
もう一つの部屋にはな、なんと寝室。
そしてバスルームも備えてあった。
ーーえ?わたしの処女ここで喪失?いやいやそれはないわよね?
なんでここに鍵を掛けられて軟禁状態なの?
「おーい誰かいませんか?天井に「影」さんでもいるのかしら?」
暇なので部屋の中をうろうろして、ブラインドを下ろす時に使う棒をクローゼットの中から見つけ出して、天井をコンコンと叩いて回った。
「「影」さん?いますか?」
自分でも何してるんだろうと思ったけど、一度「影」さんに会ってみたかった。
わたしをお義兄様達やセリーヌ様のお父様に襲われるのを助けてくれた人だから。
「返事なんてないか……」
「コツっ」
ーーえ?
「「影」さん?」
「コツっ」
「ほ、本物?え、えっと、初めましてカトリーヌと申します。いつもわたしを守ってくださってありがとうございます。お顔なんて見れませんよね?」
「…………」
「流石にそれはダメですね」
「わたし、ずっと一人で戦ってきたんです。いろんな人の好奇な目や悪意から。もちろん料理長や数人の使用人の人たちはわたしを助けてくれました。でも友達になってみんなの悪意から守ってくれたのはセリーヌ様が初めてだったんです。だからわたしはセリーヌ様がわたしを殺そうとしたなんて思えないんです。
「影」さんはどう思いますか?」
「コツっ」
「違うと思います?」
「コツっ」
「ですよね?「影」さんが言うんだから間違いないですよね?本当イーサン殿下って酷い。セリーヌ様が悪いみたいに言って!」
「コツっ、コツっ」
「ううん?それはどう言う「コツっ」?」
「コツっ」
「あーやっぱり、「コツっ」じゃわからない!でも「影」さんだもん。仕方ないか」
そして暇なので「コツっ」と返事してくれるだけでもいいからと、イーサン殿下にされたこと、思い出してもムカつくけど悪口を言ったり、学園で出会ったジャン様の話をしたりセリーヌ様やリーゼ様の話をした。
飽きてきたら両親の話もついでにした。
お母様はお仕事が忙しくいつも眉間に皺を寄せていること。
お父様は婿養子なので肩身が狭く、わたしが幼い時に浮気がバレて領地で反省させられたこと。
お姉様はとても綺麗で頭が良くて笑顔が素敵な人。わたしにもとても優しい……だけどなぜか距離を感じてしまうこと。
お義兄様は「影」さんの方が知ってるかも……わたしはあまりお会いしたことがない。お姉様が結婚した時はわたしが記憶喪失になっていた時なので、わたしは覚えていない。
ただあのじとっと見る気持ち悪さがとても嫌でたまらない。
なんて話を3時間ほど永遠に一人で天井に向かって話した。
途中食事が運ばれてきたけど、食べながらも話した。
だって落ち着かないのだもの。
一人でこの部屋にいるのも殿下が帰ってくるのもどちらも落ち着かない。
本音を言うと家に帰りたい。
料理長の美味しい料理とミントの可愛い寝顔をみて癒されたい。
「あ、うちのミントは猫なんですけどとっても可愛いんです。あ、それも知ってますよね?」
「コツっ」
「ですよね?」
ガチャッ。
突然扉を激しく開けようとする音が聞こえてきた。
「イーサン殿下?」
わたしが扉の方を振り向くとそこに立っていたのは……
「……お義兄様?」
「カトリーヌ、こんなところにいたのか?」
「ど、どうしたのですか?」
「君はイーサンと婚約解消をしたいのだろう?」
「は、はい」
「だがイーサンは解消したがらない。だったら既成事実を作るのが一番だと思わないか?」
「え?いや結構です、お義兄様、お引き取りを」
「僕がどれだけ君を欲しているかわかるかい?」
「わからないです……気持ちが悪いです」
「気持ちが悪い?僕が?今から気持ちがいいことをしてあげるよ」
「いえ、いりません。わたしは好きな人とだけでいいです」
「僕はね君が6歳の時初めて会ってずっと君を僕のものにしたかったんだ」
「え?ロリコンですか?」
ーー6歳ってその時ロイズ様はいくつ?13?14歳?
「ロリコンだなんて失礼だね?君のその髪の毛、とても可愛くて綺麗だった。そしてその可愛らしい顔。まさしく僕の好みなんだ。
僕が幼い頃見た従兄弟の恋人と同じ髪の色。
従兄弟はね王子だったんだ。男爵令嬢と恋をして廃嫡になったんだけど、綺麗なピンク色の髪の毛でとても可愛らしい人だった。
今もまだ忘れられない。
僕はね、その髪の色を見ると興奮するんだ、ベッドに押し倒して君を犯してやりたい。ずっとそう思っていたんだ。
だから君を孤立させた。孤立させて僕が優しくしてあげたら君は僕の可愛いお人形になると思ったんだ。セシルに妹の悪い噂をばら撒くように言ったり、イーサンにカトリーヌのことを悪く伝えて君に酷い態度をとるように仕向けた。
全てうまく行ったのに……あの侯爵、君を殺そうとしたんだ。僕の大事な人形が、せめて犯してから死んでくれるならまだしも」
ーーいやいややっぱり「変態」だった。それも思った以上の……
「影」さん、見てるなら助けてよ!
……あっ!でも犯される寸前まで我慢しないとお義兄様を捕まえるのは難しいのかしら?
ーー何言ってるのこの人⁈
「え、い、いやです!」
イーサン殿下はそう言うとわたしを無理やり置いて出て行った。
しかも外から鍵を掛けて一人っきりにして。
部屋の中にはゆったりと座れるソファにテーブル。
もう一つの部屋にはな、なんと寝室。
そしてバスルームも備えてあった。
ーーえ?わたしの処女ここで喪失?いやいやそれはないわよね?
なんでここに鍵を掛けられて軟禁状態なの?
「おーい誰かいませんか?天井に「影」さんでもいるのかしら?」
暇なので部屋の中をうろうろして、ブラインドを下ろす時に使う棒をクローゼットの中から見つけ出して、天井をコンコンと叩いて回った。
「「影」さん?いますか?」
自分でも何してるんだろうと思ったけど、一度「影」さんに会ってみたかった。
わたしをお義兄様達やセリーヌ様のお父様に襲われるのを助けてくれた人だから。
「返事なんてないか……」
「コツっ」
ーーえ?
「「影」さん?」
「コツっ」
「ほ、本物?え、えっと、初めましてカトリーヌと申します。いつもわたしを守ってくださってありがとうございます。お顔なんて見れませんよね?」
「…………」
「流石にそれはダメですね」
「わたし、ずっと一人で戦ってきたんです。いろんな人の好奇な目や悪意から。もちろん料理長や数人の使用人の人たちはわたしを助けてくれました。でも友達になってみんなの悪意から守ってくれたのはセリーヌ様が初めてだったんです。だからわたしはセリーヌ様がわたしを殺そうとしたなんて思えないんです。
「影」さんはどう思いますか?」
「コツっ」
「違うと思います?」
「コツっ」
「ですよね?「影」さんが言うんだから間違いないですよね?本当イーサン殿下って酷い。セリーヌ様が悪いみたいに言って!」
「コツっ、コツっ」
「ううん?それはどう言う「コツっ」?」
「コツっ」
「あーやっぱり、「コツっ」じゃわからない!でも「影」さんだもん。仕方ないか」
そして暇なので「コツっ」と返事してくれるだけでもいいからと、イーサン殿下にされたこと、思い出してもムカつくけど悪口を言ったり、学園で出会ったジャン様の話をしたりセリーヌ様やリーゼ様の話をした。
飽きてきたら両親の話もついでにした。
お母様はお仕事が忙しくいつも眉間に皺を寄せていること。
お父様は婿養子なので肩身が狭く、わたしが幼い時に浮気がバレて領地で反省させられたこと。
お姉様はとても綺麗で頭が良くて笑顔が素敵な人。わたしにもとても優しい……だけどなぜか距離を感じてしまうこと。
お義兄様は「影」さんの方が知ってるかも……わたしはあまりお会いしたことがない。お姉様が結婚した時はわたしが記憶喪失になっていた時なので、わたしは覚えていない。
ただあのじとっと見る気持ち悪さがとても嫌でたまらない。
なんて話を3時間ほど永遠に一人で天井に向かって話した。
途中食事が運ばれてきたけど、食べながらも話した。
だって落ち着かないのだもの。
一人でこの部屋にいるのも殿下が帰ってくるのもどちらも落ち着かない。
本音を言うと家に帰りたい。
料理長の美味しい料理とミントの可愛い寝顔をみて癒されたい。
「あ、うちのミントは猫なんですけどとっても可愛いんです。あ、それも知ってますよね?」
「コツっ」
「ですよね?」
ガチャッ。
突然扉を激しく開けようとする音が聞こえてきた。
「イーサン殿下?」
わたしが扉の方を振り向くとそこに立っていたのは……
「……お義兄様?」
「カトリーヌ、こんなところにいたのか?」
「ど、どうしたのですか?」
「君はイーサンと婚約解消をしたいのだろう?」
「は、はい」
「だがイーサンは解消したがらない。だったら既成事実を作るのが一番だと思わないか?」
「え?いや結構です、お義兄様、お引き取りを」
「僕がどれだけ君を欲しているかわかるかい?」
「わからないです……気持ちが悪いです」
「気持ちが悪い?僕が?今から気持ちがいいことをしてあげるよ」
「いえ、いりません。わたしは好きな人とだけでいいです」
「僕はね君が6歳の時初めて会ってずっと君を僕のものにしたかったんだ」
「え?ロリコンですか?」
ーー6歳ってその時ロイズ様はいくつ?13?14歳?
「ロリコンだなんて失礼だね?君のその髪の毛、とても可愛くて綺麗だった。そしてその可愛らしい顔。まさしく僕の好みなんだ。
僕が幼い頃見た従兄弟の恋人と同じ髪の色。
従兄弟はね王子だったんだ。男爵令嬢と恋をして廃嫡になったんだけど、綺麗なピンク色の髪の毛でとても可愛らしい人だった。
今もまだ忘れられない。
僕はね、その髪の色を見ると興奮するんだ、ベッドに押し倒して君を犯してやりたい。ずっとそう思っていたんだ。
だから君を孤立させた。孤立させて僕が優しくしてあげたら君は僕の可愛いお人形になると思ったんだ。セシルに妹の悪い噂をばら撒くように言ったり、イーサンにカトリーヌのことを悪く伝えて君に酷い態度をとるように仕向けた。
全てうまく行ったのに……あの侯爵、君を殺そうとしたんだ。僕の大事な人形が、せめて犯してから死んでくれるならまだしも」
ーーいやいややっぱり「変態」だった。それも思った以上の……
「影」さん、見てるなら助けてよ!
……あっ!でも犯される寸前まで我慢しないとお義兄様を捕まえるのは難しいのかしら?
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