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★高等部3年生④
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わたしは隣の席の殿下の顔を見ないように過ごしている。
昼食は無視などしたくないので一緒に食べているが話すことはしない。
昼食が終わって教室に帰っているとクレインがわたしを見て少し不思議そうに覗き込んだ。
「今日のエイミーは不細工だぞ」
「うーん、そうかも」
「殿下の留学の話で怒っているんだろう?」
「だってみんな知っているのに友達だと思っていたわたしだけが知らないんだよ」
「一番仲が良いから言えなかったんだと思うけどね」
「どうして?」
「だってしばらく会えないんだよ、寂しいじゃん。
俺も留学生だから分かるんだ。この国に来てお前たちに出会えて今は楽しいよ。でも国を離れる時仲が良かったみんなと離れるのは辛かったな、特に気になる女の子と離れるのはなんとも言えないくらい寂しくてさ」
「クレインにも気になる女の子がいたのね」
「うん、まあね、もう婚約しちゃったけどね」
「クレイン、うちの国にも沢山いい女はいるわ、大丈夫よ」
「うん、ありがとう。慰められるなんて、なんか虚しいな」
「ふふ、怒ってたのが馬鹿みたい。殿下に謝ってくるわ、いってらっしゃいって言ってあげないといけないしね」
「エイミーは殿下に会えなくなるのに寂しくないのか?」
「え?寂しい?…帰ってきたら会えるしせっかく留学するのよ。笑顔でお別れしなきゃ、ね?」
「うん、そうだね、帰ってきたら会えるよね。でもその時殿下に婚約者が出来たら今みたいに話せなくなるよ」
「え⁈そ、そうなんだ、仲良くは出来ないのか。それはちょっと寂しいね。でも殿下が幸せになるんだったらお祝いしてあげなきゃいけないよね」
「エイミー、まだ婚約者ができた訳ではないよ、その可能性もあるって事だよ」
クレインはわたしを見てなんとも言えない顔をしていた。わたしはよく分からなくてとりあえず笑って誤魔化した。
教室に戻ると隣に殿下が座っていたのでいつものように声をかけた。
「殿下、拗ねてごめんなさい。殿下はわたしのことをちゃんと友達だと思ってくれているのに拗ねてしまったの。クレインにも会えなくなるんだと言われてこのままでしばらくさよならは嫌だから仲直りさせてください」
わたしは殿下に頭を下げて謝った。
「エイミーは僕と会えなくて寂しい?」
「うん、もちろん。でも羨ましいかな」
「羨ましい?」
「わたし、ハディッド領でずっと育って今は王都にいるけど他に行った事がないから外の世界を見れる殿下が羨ましいです」
「そうか、では帰ってきたら沢山お土産になりそうな話を探してくるね」
「はい、待ってます、ところでいつから行くのですか?」
「………1週間後」
「え?もうすぐ?」
「うん、そうなんだ。半年後に帰ってくる予定だから卒業式には出られるしエイミーが司書官が決まった頃には帰ってくるよ」
「良かった。では半年間会えないだけなんだ」
「うん、半年も会えないんだよ」
二人はにこにこしながら笑い合った。
「ねえ、殿下の微笑み、今ちょっと怖くない?」
「わたしもそう思うわ」
「エイミー、これ分かってないやつだと思うわ」
「うん、全く殿下の気持ちわかってないわ」
「あのエイミーにわかるわけないよ」
シャーリーとイザベラとクレインは三人でこそこそと話しをしていたことにわたしは気づかなかった。
昼食は無視などしたくないので一緒に食べているが話すことはしない。
昼食が終わって教室に帰っているとクレインがわたしを見て少し不思議そうに覗き込んだ。
「今日のエイミーは不細工だぞ」
「うーん、そうかも」
「殿下の留学の話で怒っているんだろう?」
「だってみんな知っているのに友達だと思っていたわたしだけが知らないんだよ」
「一番仲が良いから言えなかったんだと思うけどね」
「どうして?」
「だってしばらく会えないんだよ、寂しいじゃん。
俺も留学生だから分かるんだ。この国に来てお前たちに出会えて今は楽しいよ。でも国を離れる時仲が良かったみんなと離れるのは辛かったな、特に気になる女の子と離れるのはなんとも言えないくらい寂しくてさ」
「クレインにも気になる女の子がいたのね」
「うん、まあね、もう婚約しちゃったけどね」
「クレイン、うちの国にも沢山いい女はいるわ、大丈夫よ」
「うん、ありがとう。慰められるなんて、なんか虚しいな」
「ふふ、怒ってたのが馬鹿みたい。殿下に謝ってくるわ、いってらっしゃいって言ってあげないといけないしね」
「エイミーは殿下に会えなくなるのに寂しくないのか?」
「え?寂しい?…帰ってきたら会えるしせっかく留学するのよ。笑顔でお別れしなきゃ、ね?」
「うん、そうだね、帰ってきたら会えるよね。でもその時殿下に婚約者が出来たら今みたいに話せなくなるよ」
「え⁈そ、そうなんだ、仲良くは出来ないのか。それはちょっと寂しいね。でも殿下が幸せになるんだったらお祝いしてあげなきゃいけないよね」
「エイミー、まだ婚約者ができた訳ではないよ、その可能性もあるって事だよ」
クレインはわたしを見てなんとも言えない顔をしていた。わたしはよく分からなくてとりあえず笑って誤魔化した。
教室に戻ると隣に殿下が座っていたのでいつものように声をかけた。
「殿下、拗ねてごめんなさい。殿下はわたしのことをちゃんと友達だと思ってくれているのに拗ねてしまったの。クレインにも会えなくなるんだと言われてこのままでしばらくさよならは嫌だから仲直りさせてください」
わたしは殿下に頭を下げて謝った。
「エイミーは僕と会えなくて寂しい?」
「うん、もちろん。でも羨ましいかな」
「羨ましい?」
「わたし、ハディッド領でずっと育って今は王都にいるけど他に行った事がないから外の世界を見れる殿下が羨ましいです」
「そうか、では帰ってきたら沢山お土産になりそうな話を探してくるね」
「はい、待ってます、ところでいつから行くのですか?」
「………1週間後」
「え?もうすぐ?」
「うん、そうなんだ。半年後に帰ってくる予定だから卒業式には出られるしエイミーが司書官が決まった頃には帰ってくるよ」
「良かった。では半年間会えないだけなんだ」
「うん、半年も会えないんだよ」
二人はにこにこしながら笑い合った。
「ねえ、殿下の微笑み、今ちょっと怖くない?」
「わたしもそう思うわ」
「エイミー、これ分かってないやつだと思うわ」
「うん、全く殿下の気持ちわかってないわ」
「あのエイミーにわかるわけないよ」
シャーリーとイザベラとクレインは三人でこそこそと話しをしていたことにわたしは気づかなかった。
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