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★高等部2年生⑩
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殿下はわたしが泣いていると、頭を撫でてヨシヨシをしてくれた。
「エイミー、君には知らせたくはなかったんだけどね、ここまで酷いと隠す事は出来なくなったんだ、ギリギリまで伝えようか悩んだんだけどごめんね」
「で、殿下ぁー……グスッ……」
「エイミー、ごめんなさい、わたしが弱すぎたの。全て姉様に頼ってばかりで自分でなんでも頑張ろうとしなかった。わたしが楽なことに逃げていたからいけなかったの」
お母様は頭を下げた。
「ち、違う……わたしもっと伯母様に……引っ叩かれたら良かった。そしたらあの時もっと証拠を見つけることが出来たかも…しれない。もう少し早く…原因がわかったか……もしれない、最後……痛くて避けてしまったの、ごめんなさい」
「引っ叩かれるってなんのことだ!」
お義父様が怒り出した。
「うん?夜会で伯母様に婚約をしなさいって怒られて叩かれたの」
「ふざけるな!うちの娘に手を上げたのか?殿下!その話は伺っておりません」
「うん、そうなるの分かってたから言わなかった。エイミーが頑張って伯爵夫人と対決したんだ。僕たちだって止めに入りたかったさ。エイミーが絶対に邪魔しないでと言われたから少し我慢したけど途中で耐えれなくなって腹が立ったから止めて早めに牢に入れてやったんだ」
「え?じゃああれはわたしを叩いたから?」
「うん、まだ証拠はあまりなかったんだけどね、エイミーを叩いたの見て牢にぶち込んでやった。まあ、証拠も少しだけはあったから何とかなるかなと思ってね、でも夫人はかなり手強いね。さすが口が立つだけあるよね、ああ言えばこう言う、うん、凄いよあの人」
殿下は思い出してうんざりした顔をしていた。
「ハハハ、なんかわかる気がする」
お義父様もから笑いをした。
お祖父様とお祖母様は、居た堪れないみたいでしゅんとしていた。
わたし達は伯母様がこれから取り調べが行われて裁判があることを聞いた。
そしてハディッド伯爵家はミシェルだけでは何も出来ないので、体調の戻ったお祖父様とお母様が二人でしばらくは切り盛りすることになった。
散財のため領地運営が厳しくなっているので一からのやり直しになる。
わたしも時間がある時はお手伝いに行くことに決めた。
◇ ◇ ◇
「ねえ、わたしを牢から出しなさい。どうしてわたしがこんな所にいないといけないの?」
「こんな美味しくない料理なんか食べられないわ」
「着替えと侍女を連れてきてちょうだい、わたしは犯罪者ではないのだからそれなりの対応はしていただきたいわ」
「ねえ、暑いわ、扇子をちょうだい」
「ベッドが硬いわ、もう少し柔らかいマットに変えてくださらない?」
「お風呂はいつ入れるの?」
「美味しい紅茶を飲みたいわ、淹れてちょうだい」
「妹のルディアを呼んでちょうだい。話したい事があるの」
「貴方達、わたしは伯爵夫人よ。少しは話を聞きなさい」
「わたしは犯罪者ではないわ。こんな所に入れたんだから貴方達覚えておきなさい。あとでしっかり訴えてあげるわ」
こんなの序の口……もっと酷い。
もう少し反省でもすれば情状酌量の余地もあるけど、これではほんの少しも酌量の余地はない。
監視をしていた兵士はメアリーよりも横柄で酷いと言っていた。
メアリーは、もう少しで刑が決まる。
こんな女達を相手にしていたラウル殿もレオナルド殿も気の毒というか自業自得というか、僕にはわからなかった。
ただ、エイミーがコイツらの所為で人生を捻じ曲げられたんだからそれなりの罰は受けてもらう。
僕は徹底的に悪事を見つけ出し痛めつける事に決めている。
「エイミー、君には知らせたくはなかったんだけどね、ここまで酷いと隠す事は出来なくなったんだ、ギリギリまで伝えようか悩んだんだけどごめんね」
「で、殿下ぁー……グスッ……」
「エイミー、ごめんなさい、わたしが弱すぎたの。全て姉様に頼ってばかりで自分でなんでも頑張ろうとしなかった。わたしが楽なことに逃げていたからいけなかったの」
お母様は頭を下げた。
「ち、違う……わたしもっと伯母様に……引っ叩かれたら良かった。そしたらあの時もっと証拠を見つけることが出来たかも…しれない。もう少し早く…原因がわかったか……もしれない、最後……痛くて避けてしまったの、ごめんなさい」
「引っ叩かれるってなんのことだ!」
お義父様が怒り出した。
「うん?夜会で伯母様に婚約をしなさいって怒られて叩かれたの」
「ふざけるな!うちの娘に手を上げたのか?殿下!その話は伺っておりません」
「うん、そうなるの分かってたから言わなかった。エイミーが頑張って伯爵夫人と対決したんだ。僕たちだって止めに入りたかったさ。エイミーが絶対に邪魔しないでと言われたから少し我慢したけど途中で耐えれなくなって腹が立ったから止めて早めに牢に入れてやったんだ」
「え?じゃああれはわたしを叩いたから?」
「うん、まだ証拠はあまりなかったんだけどね、エイミーを叩いたの見て牢にぶち込んでやった。まあ、証拠も少しだけはあったから何とかなるかなと思ってね、でも夫人はかなり手強いね。さすが口が立つだけあるよね、ああ言えばこう言う、うん、凄いよあの人」
殿下は思い出してうんざりした顔をしていた。
「ハハハ、なんかわかる気がする」
お義父様もから笑いをした。
お祖父様とお祖母様は、居た堪れないみたいでしゅんとしていた。
わたし達は伯母様がこれから取り調べが行われて裁判があることを聞いた。
そしてハディッド伯爵家はミシェルだけでは何も出来ないので、体調の戻ったお祖父様とお母様が二人でしばらくは切り盛りすることになった。
散財のため領地運営が厳しくなっているので一からのやり直しになる。
わたしも時間がある時はお手伝いに行くことに決めた。
◇ ◇ ◇
「ねえ、わたしを牢から出しなさい。どうしてわたしがこんな所にいないといけないの?」
「こんな美味しくない料理なんか食べられないわ」
「着替えと侍女を連れてきてちょうだい、わたしは犯罪者ではないのだからそれなりの対応はしていただきたいわ」
「ねえ、暑いわ、扇子をちょうだい」
「ベッドが硬いわ、もう少し柔らかいマットに変えてくださらない?」
「お風呂はいつ入れるの?」
「美味しい紅茶を飲みたいわ、淹れてちょうだい」
「妹のルディアを呼んでちょうだい。話したい事があるの」
「貴方達、わたしは伯爵夫人よ。少しは話を聞きなさい」
「わたしは犯罪者ではないわ。こんな所に入れたんだから貴方達覚えておきなさい。あとでしっかり訴えてあげるわ」
こんなの序の口……もっと酷い。
もう少し反省でもすれば情状酌量の余地もあるけど、これではほんの少しも酌量の余地はない。
監視をしていた兵士はメアリーよりも横柄で酷いと言っていた。
メアリーは、もう少しで刑が決まる。
こんな女達を相手にしていたラウル殿もレオナルド殿も気の毒というか自業自得というか、僕にはわからなかった。
ただ、エイミーがコイツらの所為で人生を捻じ曲げられたんだからそれなりの罰は受けてもらう。
僕は徹底的に悪事を見つけ出し痛めつける事に決めている。
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