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ハノンの日記
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レオのことは子どもの頃から彼といると周りから羨ましがられ羨望の目で見られることが優越感に浸れるのでいつもそばに居て彼を夢中にさせたと書いていた。
わたしとレオの婚約に腹が立ちわたしに嫌がらせをしたと書いていた。
レオにルディアは妹だと洗脳していったらしい。ずっと「貴方にとってルディアは妹のようなのもの」と言い続けた。
そしたらレオは満足出来なくてメアリー様と恋人関係になった。
それは面白くなくて、メアリー様に今度はレオに我儘を言わせたりしてレオが嫌になり振るように仕向けた。
さらにお金を渡し低位の令嬢達にレオの恋人役をさせるため近づけさせた。体の関係など絶対にしない、数ヶ月で別れるように仕向けてわたしの心を折り、婚約破棄させようとしていた。
レオと姉様が会ったのもわたしを誘導してまだ深い仲に思わせるためだった。
わたしが傷ついて落ち込んでいたのを姉様は陰で笑っていた。
『ルディアの落ち込んだ姿は無様で面白い』
と書かれていた。
そしてメアリー様が訪ねてきた時のこと。
メアリー様とは夜会などのパーティーで知り合い友人だったそうだ。
メアリー様はレオと付き合っていたがさらにラウル様ともお付き合いがあり彼の子を妊娠して相談に来ていたみたい。
『ラウル様の子を妊娠したメアリーが憎い。わたしが唯一愛した人。ラウル様の枷になどさせない。ついでにレオとルディアの仲を掻き回してやれば楽しいわ。レオの同僚が女癖が悪いので彼の名前を教えてあげた。そしてラウル様には言わない方が絶対にいいと思うわ。だって離縁されて公爵も辞めて今は何もない人よ。それよりも昔付き合ってたレオ、覚えている?彼はね、わたしの妹と結婚したの。でもなかなか子宝に恵まれないらしいの……レオはとても欲しがっているのにねと言って、メアリー様を誘導した』
『そして、レオがよく行くと聞いていた酒場の名前を教えた。
「レオったら、子どもが出来なくて寂しいのかよく仕事の帰りに酒場へ行くのよ」
何気ない会話にレオのことを伝える。
さあ、単純なメアリーがどう動くかたのしみ!』
わたしは震える手をギュッと握りしめて日記帳を見つめた。
この事実は何?
わたしは姉様に人生を歪められたの?
姉様の言うことさえ聞いていたらいい。わたしの幸せを一番に考えてくれている姉様。
何かが間違っている………
『ルディアがレオの浮気で侯爵家を出たと聞いた。
メアリーが子どもが出来たとレオの邸に怒鳴り込んで行ったと聞いた時にはびっくりした。
まさか、こんなに上手く行くなんて思ってもいなかった。
わたしは一人微笑んだ。
どうしてラウルに子どものこと教えないのかって?
それはわたしが唯一本気で愛した人だったからよ。
彼は結婚してアイリスに破滅させられた。
ラウルが一人だけを愛したと聞いた時、わたしは嫉妬で狂いそうになったが、シャノンと離縁した。
そして公爵当主を父親に返して、一から出直している。
わたしはラウルの復活をとても楽しみにしている。
彼はとても優秀な人。必ず社交界に戻って来てまた輝く人なの。メアリーなんかに邪魔はさせないわ。
どうせ邪魔するならレオとルディアの仲を邪魔したらいいのよ!
レオが、メアリーに嵌められたと言ってきて、わたしは協力する約束をした。
すぐにメアリーに連絡を取り、証拠と証言を隠すことにした。
酒場のオーナーにお金を積んで店を辞めさせた。そして、ホテルは買収してすぐに売りにだし従業員を総替えした。
レオの同僚は変えることは出来ないのでとりあえず真実を隠しておいた。
生まれた子どもは、ラウルとメアリー、どちらにも似ていた。全くレオに似ていなかった。あたりまえよね。
これではレオの子ではないとすぐにバレるので、半年間メアリーは部屋から出ないで子どもをレオ達に見せないようにして時間稼ぎをしていた。
メアリーの作戦は破茶滅茶だが、上手くいっていた。
メアリーは、レオと離縁するのを嫌がり侯爵夫人で居続けたいと言って相談してきた。
わたしは流石に無理だと思い、アドバイスはしなかったが、
「貴族なんて醜聞には弱いものよ、レオのお父様は特に人に弱みは見せない方よ」
とだけ伝えた。
これがどんな風に動くかはメアリー次第。
とても楽しみだった。
そしてわたしはレオとトムと一緒にメアリーの真実を見つけ出した。
まあ、知っていることを、時間をズラしてレオに報告しただけなんだけどね。
『レオの同僚がメアリーと共謀して罠にかけた』
弁護士にはレオの同僚だけを訴えさせた。
メアリーは子どもを産んだばかりだし子どもから母親を引き離せない、絶対に二人の関係がなかったとはいえないなどとこじつけさせて、メアリーだけは守った。
だってメアリーがいれば色々掻き回してくれるから退屈しのぎになるじゃない?』
わたしは呆然としながら読み続けた。
わたしとレオの婚約に腹が立ちわたしに嫌がらせをしたと書いていた。
レオにルディアは妹だと洗脳していったらしい。ずっと「貴方にとってルディアは妹のようなのもの」と言い続けた。
そしたらレオは満足出来なくてメアリー様と恋人関係になった。
それは面白くなくて、メアリー様に今度はレオに我儘を言わせたりしてレオが嫌になり振るように仕向けた。
さらにお金を渡し低位の令嬢達にレオの恋人役をさせるため近づけさせた。体の関係など絶対にしない、数ヶ月で別れるように仕向けてわたしの心を折り、婚約破棄させようとしていた。
レオと姉様が会ったのもわたしを誘導してまだ深い仲に思わせるためだった。
わたしが傷ついて落ち込んでいたのを姉様は陰で笑っていた。
『ルディアの落ち込んだ姿は無様で面白い』
と書かれていた。
そしてメアリー様が訪ねてきた時のこと。
メアリー様とは夜会などのパーティーで知り合い友人だったそうだ。
メアリー様はレオと付き合っていたがさらにラウル様ともお付き合いがあり彼の子を妊娠して相談に来ていたみたい。
『ラウル様の子を妊娠したメアリーが憎い。わたしが唯一愛した人。ラウル様の枷になどさせない。ついでにレオとルディアの仲を掻き回してやれば楽しいわ。レオの同僚が女癖が悪いので彼の名前を教えてあげた。そしてラウル様には言わない方が絶対にいいと思うわ。だって離縁されて公爵も辞めて今は何もない人よ。それよりも昔付き合ってたレオ、覚えている?彼はね、わたしの妹と結婚したの。でもなかなか子宝に恵まれないらしいの……レオはとても欲しがっているのにねと言って、メアリー様を誘導した』
『そして、レオがよく行くと聞いていた酒場の名前を教えた。
「レオったら、子どもが出来なくて寂しいのかよく仕事の帰りに酒場へ行くのよ」
何気ない会話にレオのことを伝える。
さあ、単純なメアリーがどう動くかたのしみ!』
わたしは震える手をギュッと握りしめて日記帳を見つめた。
この事実は何?
わたしは姉様に人生を歪められたの?
姉様の言うことさえ聞いていたらいい。わたしの幸せを一番に考えてくれている姉様。
何かが間違っている………
『ルディアがレオの浮気で侯爵家を出たと聞いた。
メアリーが子どもが出来たとレオの邸に怒鳴り込んで行ったと聞いた時にはびっくりした。
まさか、こんなに上手く行くなんて思ってもいなかった。
わたしは一人微笑んだ。
どうしてラウルに子どものこと教えないのかって?
それはわたしが唯一本気で愛した人だったからよ。
彼は結婚してアイリスに破滅させられた。
ラウルが一人だけを愛したと聞いた時、わたしは嫉妬で狂いそうになったが、シャノンと離縁した。
そして公爵当主を父親に返して、一から出直している。
わたしはラウルの復活をとても楽しみにしている。
彼はとても優秀な人。必ず社交界に戻って来てまた輝く人なの。メアリーなんかに邪魔はさせないわ。
どうせ邪魔するならレオとルディアの仲を邪魔したらいいのよ!
レオが、メアリーに嵌められたと言ってきて、わたしは協力する約束をした。
すぐにメアリーに連絡を取り、証拠と証言を隠すことにした。
酒場のオーナーにお金を積んで店を辞めさせた。そして、ホテルは買収してすぐに売りにだし従業員を総替えした。
レオの同僚は変えることは出来ないのでとりあえず真実を隠しておいた。
生まれた子どもは、ラウルとメアリー、どちらにも似ていた。全くレオに似ていなかった。あたりまえよね。
これではレオの子ではないとすぐにバレるので、半年間メアリーは部屋から出ないで子どもをレオ達に見せないようにして時間稼ぎをしていた。
メアリーの作戦は破茶滅茶だが、上手くいっていた。
メアリーは、レオと離縁するのを嫌がり侯爵夫人で居続けたいと言って相談してきた。
わたしは流石に無理だと思い、アドバイスはしなかったが、
「貴族なんて醜聞には弱いものよ、レオのお父様は特に人に弱みは見せない方よ」
とだけ伝えた。
これがどんな風に動くかはメアリー次第。
とても楽しみだった。
そしてわたしはレオとトムと一緒にメアリーの真実を見つけ出した。
まあ、知っていることを、時間をズラしてレオに報告しただけなんだけどね。
『レオの同僚がメアリーと共謀して罠にかけた』
弁護士にはレオの同僚だけを訴えさせた。
メアリーは子どもを産んだばかりだし子どもから母親を引き離せない、絶対に二人の関係がなかったとはいえないなどとこじつけさせて、メアリーだけは守った。
だってメアリーがいれば色々掻き回してくれるから退屈しのぎになるじゃない?』
わたしは呆然としながら読み続けた。
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