【完結】浮気された私は貴方の子どもを内緒で育てます 時々番外編

ルディアの悩み

わたしはレオとの再会で、レオが結婚後わたしを裏切っていなかったと知らされた。

それでも信じられない思いと、今までレオにエイミーを奪われるかもしれない恐怖の中での生活は一体なんだったのだろうという思いがあって今も整理がつかない。

でも、今までみたいに頭の中にモヤができて辛かったり悲しかったりする気持ちは無くなって、気分が晴れていた。
わたしは両親とハディッド領へ帰って過ごしている。
姉様に心を落ち着かせるためにしばらくは領地へ帰ってゆっくりしていた方がいいだろうと勧められた。

メアリー様は今牢屋に入って、裁判を待っている状態だと聞いた。
彼女は侯爵家乗っ取りの陰謀と脅迫罪、詐欺の容疑で捕まっている。

メアリー様の息子のアランは、レオの息子として今も生活している。
ラウル様は、時折アランのもとへ会いに行って二人で過ごすこともあるらしい。

まだ親子としてというより剣の師匠と弟子の様な関係だと姉様が言っていた。

わたしは最近姉様とエイミーからの手紙に頭を悩ませている。

姉様は息子のミシェルとエイミーを婚約させたいと手紙が来ている。

エイミーは、婚約したくないので断って欲しいと手紙が来ている。

両親はエイミーの気持ちを大切にしなさいと言われたがわたしは姉様の気持ちも大切にしたい。

姉様はいつもわたしにとって一番だと思える事を考えてくれる優しい人なのだ。

エイミーをボガード侯爵の所へ養子に出すことを考えてくれたのも姉様だった。

レオがエイミーをいつ見つけ出して奪うかもしれないと姉様が教えてくれた。
だから、絶対にハディッド領からエイミーを出さないようにしろと姉様に言われた。
シャーリーと仲良くさせたのも学園に行かせたのも姉様がそうしたほうがいいと言ったからだった。
レオに裏切られて姉様にも会いたくなくてハディッド領で泣き暮らした時は、もう姉様には会いたくなかった。
でも姉様はわたしのことを思ってずっとそばにいてくれた。
幼いミシェルを抱えて領地へやって来て姉様はわたしのために尽くしてくれた。
やはり姉様はわたしのことを一番に考えてくれる。
だから、わたしは姉様の言うことは聞かなければいけないの。

わたしはボガード侯爵にエイミーとミシェルの婚約の承諾を願う手紙を書いて送った。

わたしが了承しても、ボガード侯爵が了承しなければ婚約はできない。
姉様が喜ばれればわたしも嬉しい。
わたしが嬉しければエイミーも喜ぶはず。
エイミーが喜んでくれる事を、姉様が一番に考えてくれたの。