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★高等部2年生③
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シャーリーの屋敷のわたしの部屋にドレスが送られてきた。
それは、ハノン伯母様からだった。
「もう!!こんなの送られてきたら断れないじゃない!」
わたしは婚約などしたくない。
どうしても結婚しないといけないなら好きな人としたいの。
お母様達の時は家同士の繋がりで婚約して結婚が当たり前だったけど、今は恋愛結婚も増えてきた。
だから、みんな急いで婚約はしない。
もちろん無いとは言えないが、わたしの立場では家を継ぐこともないし、特に必要性がない。
わたしは急いで手紙を書き、送り返すように邸の者に頼んだ。
受け取ったら最後、伯母様の事だから絶対に婚約させられる。
わたしは大きな溜息を吐いて、ついでにベッドの枕を壁に投げつけた。
大人達の思惑なんかに絶対負けない!
◇ ◇ ◇
学園に着くと、ミシェルが門に立っていた。
シャーリーに先に行ってもらってからわたしはミシェルに言った。
「ねえ、ミシェル、いい加減にして欲しいの。わたし達は従兄妹よ。結婚など有り得ないわ。貴方もわたしを好きなわけではないでしょう?伯母様には断りを入れているわ。ドレスも返したはずよ。もう放っておいて欲しいの」
「エイミー、母上が君と結婚するのが一番僕にとって幸せなんだと言うんだ、君にとっても良いと思うんだ」
「有り得ないわ!!」
わたしは大きな声で叫んだ。
「エイミー、相変わらず声がでかいな、そんなんじゃ嫁にも行けないよ」と、アランが声をかけてきた。
久しぶりのアランの嫌味にわたしは助かった!と思った。
「あら、失礼な人ね、こんなわたしでもいいと言ってくれる人はいるのよ、では、ミシェルまたね、さあ、アラン、話があるから行くわよ」
わたしは、アランの腕を掴み、引っ張って教室へ向かった。
「アラン、ありがとう、助かったわ」
「君さぁ、あんなに大きな声で叫んだらみんなの注目の的だよ。少しはお淑やかになったと思ってたのに」
「仕方がないのよ、ミシェルがしつこいんだもん。何度断っても会いにくるの」
「へぇー、物好きもいるんだね」
「ほんと、わたしもそう思うわ」
「え?エイミー、怒らないの⁈」
「だって本当のことでしょう?わたしも物好きだと思うもの、でもね、ミシェルの場合、伯母様に言われてわたしと婚約しようとしているのよ、本人の意思ではないわ」
「婚約?君が?」
「あら!その言い方はさすがに怒るわよ!わたしだって婚約くらいするかもしれないでしょう?」
「だって、君は司書官になって図書館に住むのが夢でしょう?」
「違うわ、司書官になって図書館に住んで死ぬまでに図書館の本を読み尽くすのが夢なの」
「うん、まあ、確かに違うね」
「そうよ」
「ところでどうして従兄妹同士で婚約なんて話になったんだ?」
二人で廊下を歩いていると突然横から殿下が現れた。
「僕も聞きたいな」
「殿下!びっくりするじゃないですか!」
「ごめん、ごめん、珍しく二人が喧嘩しないで仲良く会話していたからね‥…ちょっと声かけづらくてね」
「え?わたしとアランが仲良く??」
「違うの?」
「「違います」」
「うん、まあいいや、で、どうしてそんな話が出ているのかな?」
「実は、ハノン伯母様に呼ばれて伯爵邸に顔を出した時にトム伯父様とミシェルと四人で食事をしていたんです。
「エイミーは結婚をしたくないと言ってたわよね」
「はい、わたしは司書官になりたいんです」
「そうなの、でも貴族はやはり結婚しないといけないわ、エイミーのこと理解して結婚できる相手……ミシェル貴方ならエイミーが司書官になっても全く困らないんじゃないかしら?」
「え、僕ですか?」
「だって、貴方達は従兄妹だからお互いを知っているし、お互いの両親や身内のことも全て知っているわ。だからエイミーも遠慮なく夢を追えるわ。ねえ、貴方?どう思う?」
「エイミーとミシェル…ハノン、君がいいと思うなら僕は反対はしないよ」
「ふふ、では決まりね」
わたしは、もちろん「無理です」って言ったんだけど、聞いてもらえず勝手に話が進んでしまったの」
わたしは、大きな溜息を吐いた。
「お祖父様にお手紙を出して断って欲しいと頼んでいるんだけど、あんなに伯母様が強引な人だと思わなかったわ」
「ふうん、そうなんだ」
殿下は顎に手をやり考え込んでいた。
それは、ハノン伯母様からだった。
「もう!!こんなの送られてきたら断れないじゃない!」
わたしは婚約などしたくない。
どうしても結婚しないといけないなら好きな人としたいの。
お母様達の時は家同士の繋がりで婚約して結婚が当たり前だったけど、今は恋愛結婚も増えてきた。
だから、みんな急いで婚約はしない。
もちろん無いとは言えないが、わたしの立場では家を継ぐこともないし、特に必要性がない。
わたしは急いで手紙を書き、送り返すように邸の者に頼んだ。
受け取ったら最後、伯母様の事だから絶対に婚約させられる。
わたしは大きな溜息を吐いて、ついでにベッドの枕を壁に投げつけた。
大人達の思惑なんかに絶対負けない!
◇ ◇ ◇
学園に着くと、ミシェルが門に立っていた。
シャーリーに先に行ってもらってからわたしはミシェルに言った。
「ねえ、ミシェル、いい加減にして欲しいの。わたし達は従兄妹よ。結婚など有り得ないわ。貴方もわたしを好きなわけではないでしょう?伯母様には断りを入れているわ。ドレスも返したはずよ。もう放っておいて欲しいの」
「エイミー、母上が君と結婚するのが一番僕にとって幸せなんだと言うんだ、君にとっても良いと思うんだ」
「有り得ないわ!!」
わたしは大きな声で叫んだ。
「エイミー、相変わらず声がでかいな、そんなんじゃ嫁にも行けないよ」と、アランが声をかけてきた。
久しぶりのアランの嫌味にわたしは助かった!と思った。
「あら、失礼な人ね、こんなわたしでもいいと言ってくれる人はいるのよ、では、ミシェルまたね、さあ、アラン、話があるから行くわよ」
わたしは、アランの腕を掴み、引っ張って教室へ向かった。
「アラン、ありがとう、助かったわ」
「君さぁ、あんなに大きな声で叫んだらみんなの注目の的だよ。少しはお淑やかになったと思ってたのに」
「仕方がないのよ、ミシェルがしつこいんだもん。何度断っても会いにくるの」
「へぇー、物好きもいるんだね」
「ほんと、わたしもそう思うわ」
「え?エイミー、怒らないの⁈」
「だって本当のことでしょう?わたしも物好きだと思うもの、でもね、ミシェルの場合、伯母様に言われてわたしと婚約しようとしているのよ、本人の意思ではないわ」
「婚約?君が?」
「あら!その言い方はさすがに怒るわよ!わたしだって婚約くらいするかもしれないでしょう?」
「だって、君は司書官になって図書館に住むのが夢でしょう?」
「違うわ、司書官になって図書館に住んで死ぬまでに図書館の本を読み尽くすのが夢なの」
「うん、まあ、確かに違うね」
「そうよ」
「ところでどうして従兄妹同士で婚約なんて話になったんだ?」
二人で廊下を歩いていると突然横から殿下が現れた。
「僕も聞きたいな」
「殿下!びっくりするじゃないですか!」
「ごめん、ごめん、珍しく二人が喧嘩しないで仲良く会話していたからね‥…ちょっと声かけづらくてね」
「え?わたしとアランが仲良く??」
「違うの?」
「「違います」」
「うん、まあいいや、で、どうしてそんな話が出ているのかな?」
「実は、ハノン伯母様に呼ばれて伯爵邸に顔を出した時にトム伯父様とミシェルと四人で食事をしていたんです。
「エイミーは結婚をしたくないと言ってたわよね」
「はい、わたしは司書官になりたいんです」
「そうなの、でも貴族はやはり結婚しないといけないわ、エイミーのこと理解して結婚できる相手……ミシェル貴方ならエイミーが司書官になっても全く困らないんじゃないかしら?」
「え、僕ですか?」
「だって、貴方達は従兄妹だからお互いを知っているし、お互いの両親や身内のことも全て知っているわ。だからエイミーも遠慮なく夢を追えるわ。ねえ、貴方?どう思う?」
「エイミーとミシェル…ハノン、君がいいと思うなら僕は反対はしないよ」
「ふふ、では決まりね」
わたしは、もちろん「無理です」って言ったんだけど、聞いてもらえず勝手に話が進んでしまったの」
わたしは、大きな溜息を吐いた。
「お祖父様にお手紙を出して断って欲しいと頼んでいるんだけど、あんなに伯母様が強引な人だと思わなかったわ」
「ふうん、そうなんだ」
殿下は顎に手をやり考え込んでいた。
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