上 下
7 / 94

★ 新たな生活

しおりを挟む
お義父様、お義母様、お義祖父様、メイとの楽しい5か月間の生活が終わって、わたしはシャーリーのお屋敷へ行くことになった。

お祖母様とお義父様が一緒に行ってご挨拶をしてくれることになったの。

いよいよ、国立王都学園中等部に入学できるのよ。
ラオールお義兄様は、わたしの2歳年上で中等部の3年生になった。学園から邸までが少し遠くて学園に通うのが大変なので、お義兄様は寮に住んでるの。

週末は一緒に乗馬や剣のお稽古をして過ごしたので仲良くなったの!

学園で会えるのがとっても楽しみ。

ラオールお義兄様は、背が高くて金髪、長い髪を後ろで結んでいるの。
剣を振るう時の動きがしなやかで足捌きが綺麗なの。
もうあの動きがかっこいいの!わたしもあんなかっこいい動きをぜひしたくて、ラオールお義兄様に教えて貰ってるの。

わたしも早くかっこいい人になりたい!

メイは、わたしが学園に行くことになってしばらくは拗ねて喋ってくれなかったの。

でも泣きまねしたら慌てて話し掛けてきてくれたけどね!
ふふっ!

私の勝ちよ!

週末はお義兄様と必ず帰ってくる約束をさせられちゃった。
シャーリーとも街へお出掛けの約束しているし、お義兄様と剣のお稽古もしないといけないし、お義母様と、刺繍やマナーのお勉強をする約束もしているし、わたし毎日がとっても楽しみなの!



◇ ◇ ◇

シャーリーのお家は王都では一番大きいのではないかしら?

スチュワート公爵邸、凄い、凄すぎる。

屋敷の中の大理石の柱に天井面を生かした装飾やカーテン、シャンデリアなど家具にも目を奪われ、もはや芸術品を見ているような感覚で凄い!凄すぎる!

凄すぎて、高価な椅子に座るのもお茶を飲むのも緊張しちゃう。

「エイミー!」

半年ぶりのシャーリーに会えた。

「シャーリー、久しぶりね。とっても会いたかったわ」

「もちろんわたしもよ」

二人で手を取り合って再会を喜んだ。

おば様にも久しぶりにお会いできた。

「スチュワート公爵夫人、お久しぶりでございます。
エイミー・ボガードです」

「ボガード侯爵そしてハディッド前伯爵夫人お久しぶりです」

お義父様のこともご存じみたい。

わたしとシャーリーは、大人の邪魔になるから、二人で客室を出た。

「シャーリー、わたしのお部屋に行ってみたいわ」

「もちろんよ!エイミーの部屋はわたしと同じ2階よ!行きましょう!」


◇ ◇ ◇

「うわあ、広い!可愛い!
ねえ、シャーリー、レースいっぱいのお部屋で嬉しいんだけど、わたし落ち着かないわ」

「ダメよ!変更はなしよ!
エイミーも少しは女の子らしくしないと
学園に通い出したら恋人も出来ないわよ!」

わたし達の親の時代は、親が決めた婚約者と結婚する事が多かったが、今は恋愛結婚も増えてきている。

だから18歳くらいまでは婚約者を作らない貴族が増えつつある。
もちろん婚約している子もいるわ。

わたしとシャーリーは恋愛結婚が夢なの。

でもまだ恋愛するより美味しいものを食べるほうがいいのだけどね。

それに剣のお稽古のほうが恋愛より楽しいもの。したことないからわかんないけど…

こうしてわたしの王都での生活が始まった。















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます

冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。 そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。 しかも相手は妹のレナ。 最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。 夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。 最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。 それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。 「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」 確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。 言われるがままに、隣国へ向かった私。 その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。 ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。 ※ざまぁパートは第16話〜です

【完結】婚約者は自称サバサバ系の幼馴染に随分とご執心らしい

冬月光輝
恋愛
「ジーナとはそんな関係じゃないから、昔から男友達と同じ感覚で付き合ってるんだ」 婚約者で侯爵家の嫡男であるニッグには幼馴染のジーナがいる。 ジーナとニッグは私の前でも仲睦まじく、肩を組んだり、お互いにボディタッチをしたり、していたので私はそれに苦言を呈していた。 しかし、ニッグは彼女とは仲は良いがあくまでも友人で同性の友人と同じ感覚だと譲らない。 「あはは、私とニッグ? ないない、それはないわよ。私もこんな性格だから女として見られてなくて」 ジーナもジーナでニッグとの関係を否定しており、全ては私の邪推だと笑われてしまった。 しかし、ある日のこと見てしまう。 二人がキスをしているところを。 そのとき、私の中で何かが壊れた……。

ごめんなさい、お姉様の旦那様と結婚します

秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
しがない伯爵令嬢のエーファには、三つ歳の離れた姉がいる。姉のブリュンヒルデは、女神と比喩される程美しく完璧な女性だった。端麗な顔立ちに陶器の様に白い肌。ミルクティー色のふわふわな長い髪。立ち居振る舞い、勉学、ダンスから演奏と全てが完璧で、非の打ち所がない。正に淑女の鑑と呼ぶに相応しく誰もが憧れ一目置くそんな人だ。  一方で妹のエーファは、一言で言えば普通。容姿も頭も、芸術的センスもなく秀でたものはない。無論両親は、エーファが物心ついた時から姉を溺愛しエーファには全く関心はなかった。周囲も姉とエーファを比較しては笑いの種にしていた。  そんな姉は公爵令息であるマンフレットと結婚をした。彼もまた姉と同様眉目秀麗、文武両道と完璧な人物だった。また周囲からは冷笑の貴公子などとも呼ばれているが、令嬢等からはかなり人気がある。かく言うエーファも彼が初恋の人だった。ただ姉と婚約し結婚した事で彼への想いは断念をした。だが、姉が結婚して二年後。姉が事故に遭い急死をした。社交界ではおしどり夫婦、愛妻家として有名だった夫のマンフレットは憔悴しているらしくーーその僅か半年後、何故か妹のエーファが後妻としてマンフレットに嫁ぐ事が決まってしまう。そして迎えた初夜、彼からは「私は君を愛さない」と冷たく突き放され、彼が家督を継ぐ一年後に離縁すると告げられた。

【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。

112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。  ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。  ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。 ※完結しました。ありがとうございました。

愛されないはずの契約花嫁は、なぜか今宵も溺愛されています!

香取鞠里
恋愛
マリアは子爵家の長女。 ある日、父親から 「すまないが、二人のどちらかにウインド公爵家に嫁いでもらう必要がある」 と告げられる。 伯爵家でありながら家は貧しく、父親が事業に失敗してしまった。 その借金返済をウインド公爵家に伯爵家の借金返済を肩代わりしてもらったことから、 伯爵家の姉妹のうちどちらかを公爵家の一人息子、ライアンの嫁にほしいと要求されたのだそうだ。 親に溺愛されるワガママな妹、デイジーが心底嫌がったことから、姉のマリアは必然的に自分が嫁ぐことに決まってしまう。 ライアンは、冷酷と噂されている。 さらには、借金返済の肩代わりをしてもらったことから決まった契約結婚だ。 決して愛されることはないと思っていたのに、なぜか溺愛されて──!? そして、ライアンのマリアへの待遇が羨ましくなった妹のデイジーがライアンに突如アプローチをはじめて──!?

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

【完結】余命三年ですが、怖いと評判の宰相様と契約結婚します

佐倉えび
恋愛
断罪→偽装結婚(離婚)→契約結婚 不遇の人生を繰り返してきた令嬢の物語。 私はきっとまた、二十歳を越えられないーー  一周目、王立学園にて、第二王子ヴィヴィアン殿下の婚約者である公爵令嬢マイナに罪を被せたという、身に覚えのない罪で断罪され、修道院へ。  二周目、学園卒業後、夜会で助けてくれた公爵令息レイと結婚するも「あなたを愛することはない」と初夜を拒否された偽装結婚だった。後に離婚。  三周目、学園への入学は回避。しかし評判の悪い王太子の妾にされる。その後、下賜されることになったが、手渡された契約書を見て、契約結婚だと理解する。そうして、怖いと評判の宰相との結婚生活が始まったのだが――? *ムーンライトノベルズにも掲載

五歳の時から、側にいた

田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。 それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。 グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。 前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

処理中です...