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★ エイミーのお友達
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エイミーは最近隣の邸の女の子のことがとても気になっていた。
こちらでは余り見ないフリルがタップリの白を基調としたピンクの花がプリントされた可愛いワンピースを着ていた。
髪は栗毛で両サイドの高い位置で結び赤いリボンを巻いているのが特徴的だった。
「お母様、お隣の邸に住んでいる女の子のことご存知かしら?」
二人は今ハンカチに刺繍を刺しながら話をしている。
「知っているわ。この前執事の方がご挨拶にみえたのよ」
「とっても可愛い子だったの。わたしとも仲良くしてくれるかしら?」
「近所に女の子が少ないから仲良くなれると良いわね」
「ええ。頑張ってみるわ」
「その前に刺繍のお稽古を頑張りましょうね」
わたしはじっとして刺繍を刺すより動いている方が好きなんだけど、淑女の嗜みとして覚えないといけないの。
でも結構得意な方だと勝手に自負しているの。
そんなわたしはエイミー・ハディッド11歳。
お母様はルディア・ハディッド31歳でお父様は……知らないの。
でも大好きなお祖父様とお祖母様と使用人のみんなと住んでいるので寂しくはないの。
エイミーはプラチナゴールドの綺麗な髪、そして緑色の瞳を母から受け継いでいる。
顔立ちは母に似ている。
わたし美人の部類に入ると自負しているの。
だって自分の容姿がどうかなんてこの田舎にいたらわからないんだもん!
だったらいい方に思ってるべきだと思うの!
比べる人もいないし、男の子たちと木登りやかけっこなら割と速いんだけど、女の子の刺繍やピアノ、ダンスなんかはお祖父様、お祖母様、お母様から習っているから出来ているかなんてわからないわ。
だから、とりあえずなんでも割と良い方だと思うことにしているの。
そうしないとやる気もなくなってしまうわ。
良い方に考えなくっちゃね。
◇ ◇ ◇
エイミーは、隣の邸の女の子と仲良くなった。
女の子の名前は、シャーリー・スチュワート11歳。
同じ年だったのよ!
公爵令嬢でお兄様がいるみたい。
お母様が大病をして療養で自然豊かなハディッド領について来ているんだって。
今まで退屈だった刺繍も我が家で一緒にするので楽しい時間になったの。
最近はお勉強も一緒に始めたの。
シャーリーの家庭教師がついて来ていてわたしも一緒に教えていただくことになったの。
「エイミー、そこ違うわ」
「またあ?難しい」
数学は苦手。
でもまだ始めたばかりだもん。
頑張るわ!
◇ ◇ ◇
1年が過ぎて私たちは12歳になった。
「エイミー、わたしね、そろそろ王都の屋敷に帰ることになったの」
二人で勉強をしていたら、シャーリーが話し出した。
「え?どうして?」
「もう12歳でしょう?来年からは国立王都学園の中等部に入るの」
「そっかあ、寂しくなっちゃうね」
「お母様の体調も随分良くなったし仕方ないわ。でも、でもねエイミーと離れるのが嫌なの。
ねえ、国立王都学園に入学しないかしら?エイミーは成績も優秀だし、美人だし、絶対モテるわ」
「何?モテるって。でも国立王都学園は憧れているの。
お祖父様もお祖母様も、お母様もみんな出身校なの。わたしはハディッド領の学校に入学するのかなって諦めているんだけどね」
「わたし、お母様にエイミーのことお願いしたの。
お母様もエイミーが大好きだから賛成しているのよ。
まだハディッド家からは返事は頂いていないんだけどエイミーがうちの屋敷から通えばいいんじゃないかと思うの」
「ええ⁉︎勝手にそんな話になってるの?」
わたしはびっくりした。
「だってエイミーこの1年でお勉強わたしより成績上なのよ!
たった1年で追いつかれて追い越されたの!
そんなにお勉強出来るのに勿体ないわ。先生たちも勿体ないっておっしゃってたわ。
国立王都学園に来てもっと高等教育を学ぶべきだと思うわ。田舎で埋もれてしまうには勿体ない頭なの!」
「わたしだってほんとは行きたいの。
でも王都へ行くことをよく思っていないみたいなの」
「ハディッド伯爵家も王都に邸があるわよね?」
「ええ、お母様のお姉さまであるハノン伯母様達が住んでいるわ。従兄妹もいるのよ。わたし、王都に行ったことはないわ。いつもみんな帰ってくるの」
わたしはハディッド領地から出たことがなかった。
だから、シャーリーが教えてくれる王都の話が楽しかった。
美味しいケーキ屋さん、美味しいレストラン、有名なパティシエのいるお菓子屋さん、色とりどりのキャンディ、チョコレート、とっても興味がある。
ぜひ王都に行ってみたかった。
ぜひ食べてみたかった。
こちらでは余り見ないフリルがタップリの白を基調としたピンクの花がプリントされた可愛いワンピースを着ていた。
髪は栗毛で両サイドの高い位置で結び赤いリボンを巻いているのが特徴的だった。
「お母様、お隣の邸に住んでいる女の子のことご存知かしら?」
二人は今ハンカチに刺繍を刺しながら話をしている。
「知っているわ。この前執事の方がご挨拶にみえたのよ」
「とっても可愛い子だったの。わたしとも仲良くしてくれるかしら?」
「近所に女の子が少ないから仲良くなれると良いわね」
「ええ。頑張ってみるわ」
「その前に刺繍のお稽古を頑張りましょうね」
わたしはじっとして刺繍を刺すより動いている方が好きなんだけど、淑女の嗜みとして覚えないといけないの。
でも結構得意な方だと勝手に自負しているの。
そんなわたしはエイミー・ハディッド11歳。
お母様はルディア・ハディッド31歳でお父様は……知らないの。
でも大好きなお祖父様とお祖母様と使用人のみんなと住んでいるので寂しくはないの。
エイミーはプラチナゴールドの綺麗な髪、そして緑色の瞳を母から受け継いでいる。
顔立ちは母に似ている。
わたし美人の部類に入ると自負しているの。
だって自分の容姿がどうかなんてこの田舎にいたらわからないんだもん!
だったらいい方に思ってるべきだと思うの!
比べる人もいないし、男の子たちと木登りやかけっこなら割と速いんだけど、女の子の刺繍やピアノ、ダンスなんかはお祖父様、お祖母様、お母様から習っているから出来ているかなんてわからないわ。
だから、とりあえずなんでも割と良い方だと思うことにしているの。
そうしないとやる気もなくなってしまうわ。
良い方に考えなくっちゃね。
◇ ◇ ◇
エイミーは、隣の邸の女の子と仲良くなった。
女の子の名前は、シャーリー・スチュワート11歳。
同じ年だったのよ!
公爵令嬢でお兄様がいるみたい。
お母様が大病をして療養で自然豊かなハディッド領について来ているんだって。
今まで退屈だった刺繍も我が家で一緒にするので楽しい時間になったの。
最近はお勉強も一緒に始めたの。
シャーリーの家庭教師がついて来ていてわたしも一緒に教えていただくことになったの。
「エイミー、そこ違うわ」
「またあ?難しい」
数学は苦手。
でもまだ始めたばかりだもん。
頑張るわ!
◇ ◇ ◇
1年が過ぎて私たちは12歳になった。
「エイミー、わたしね、そろそろ王都の屋敷に帰ることになったの」
二人で勉強をしていたら、シャーリーが話し出した。
「え?どうして?」
「もう12歳でしょう?来年からは国立王都学園の中等部に入るの」
「そっかあ、寂しくなっちゃうね」
「お母様の体調も随分良くなったし仕方ないわ。でも、でもねエイミーと離れるのが嫌なの。
ねえ、国立王都学園に入学しないかしら?エイミーは成績も優秀だし、美人だし、絶対モテるわ」
「何?モテるって。でも国立王都学園は憧れているの。
お祖父様もお祖母様も、お母様もみんな出身校なの。わたしはハディッド領の学校に入学するのかなって諦めているんだけどね」
「わたし、お母様にエイミーのことお願いしたの。
お母様もエイミーが大好きだから賛成しているのよ。
まだハディッド家からは返事は頂いていないんだけどエイミーがうちの屋敷から通えばいいんじゃないかと思うの」
「ええ⁉︎勝手にそんな話になってるの?」
わたしはびっくりした。
「だってエイミーこの1年でお勉強わたしより成績上なのよ!
たった1年で追いつかれて追い越されたの!
そんなにお勉強出来るのに勿体ないわ。先生たちも勿体ないっておっしゃってたわ。
国立王都学園に来てもっと高等教育を学ぶべきだと思うわ。田舎で埋もれてしまうには勿体ない頭なの!」
「わたしだってほんとは行きたいの。
でも王都へ行くことをよく思っていないみたいなの」
「ハディッド伯爵家も王都に邸があるわよね?」
「ええ、お母様のお姉さまであるハノン伯母様達が住んでいるわ。従兄妹もいるのよ。わたし、王都に行ったことはないわ。いつもみんな帰ってくるの」
わたしはハディッド領地から出たことがなかった。
だから、シャーリーが教えてくれる王都の話が楽しかった。
美味しいケーキ屋さん、美味しいレストラン、有名なパティシエのいるお菓子屋さん、色とりどりのキャンディ、チョコレート、とっても興味がある。
ぜひ王都に行ってみたかった。
ぜひ食べてみたかった。
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