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12年後、ルディア
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12年前、夫であったレオナルド・グランデ侯爵嫡男と離縁した。
現在は家督を継いでレオは侯爵当主になっている。
◇ ◇ ◇
14歳の時に伯爵令嬢次女であったルディア・ハディッドは19歳の侯爵令息嫡男の幼馴染のレオと婚約した。
ルディアは金色の綺麗な髪に緑色の瞳。小柄ながら整った顔立ちがとても美しく美少女と言われていた。
姉であるハノン17歳もむろん綺麗なのだがハノンは知的な美しさを持っている少女であった。
二人はとても仲の良い姉妹であった。
ハノンは伯爵家を継ぐためトム・バラード侯爵三男20歳と婚約していた。トムに婿入りしてもらうことになっていた。
レオと婚約してからは花嫁修行として侯爵家に学園がお休みの時に毎月数回通った。
侯爵夫人となるための勉強をしていた。
伯爵家の教育より高位貴族としての勉強はさらに厳しくマナーも作法も勉強することばかりであったが大好きなレオと結婚できると思えば頑張れた。
幼馴染である二人はお互いを知っていたので婚約を結ばれた時も抵抗はなかった。
それどころかルディアにとって初恋の相手だったレオと結婚できることは嬉しくて仕方がなかった。
(やったあ、レオのお嫁さんになれるのね)
◇ ◇ ◇
姉とトムの結婚後、ルディアも18歳の時に23歳のレオナルドと結婚した。
二人は結婚後、侯爵家の両親と同じ敷地内に新築の邸を建てて幸せに暮らしていた。
レオは侯爵家の仕事の手伝いをしながら王宮で内務省の文官としても働いていた。
仕事の帰りに職場の仲間と飲んで帰ることもあったが、至って真面目で優しい旦那様であった。
そんなレオに限って浮気して子どもまで作るなど思ってもいなかった。
メアリーという女性が邸に来て大騒ぎになった日、ルディアは執事にお願いして離縁状を用意して貰いそのまま邸を出た。
話し合いをする必要もなかったからだ。
まだ子どもがいない自分よりお腹にレオの子どもがいるメアリーがレオの妻になることは仕方がないことだと思った。
本当はレオに愛されていないことをこれ以上突き付けられるのが嫌だった。
それにレオの子どもと愛人を許して、今まで通りに暮らせるとは到底思えなかった。
惨めにレオの妻にしがみつける程心が強くなかったのだ。
一刻も早く邸を出て行きたかった。
ルディアとの離縁に渋い顔をした侯爵夫婦もメアリーのお腹にレオナルドの子どもがいては頷かざるを得なかった。
そして二人は離縁をしてレオナルドとメアリーは再婚した。
失意の中、ルディアは両親のいるハディッド伯爵の領地にある邸に身を寄せた。
離縁後、体調を崩したルディアは寝込むことが増えた。
さらに立ちくらみや吐き気も伴い食欲も落ちていった。
ルディアが妊娠に気づいたのは離縁してから2ヶ月を過ぎた頃だった。
(そういえば最近月のものがないわ)
不安になり両親に相談をして医者に診てもらうと妊娠4ヶ月になっていた。
離縁してしまった以上今さらレオナルドに知らせる気もなかったし、両親も領地で産み育てることを快く了承してくれた。
レオナルドと同じプラチナゴールドの髪色でルディアの瞳を受け継いだ緑色の瞳。
子どもながらにとても美しく聡明な子どもであった。
自然豊かなハディッド伯爵領でルディアとその娘エイミーは12年間幸せに過ごした。
現在は家督を継いでレオは侯爵当主になっている。
◇ ◇ ◇
14歳の時に伯爵令嬢次女であったルディア・ハディッドは19歳の侯爵令息嫡男の幼馴染のレオと婚約した。
ルディアは金色の綺麗な髪に緑色の瞳。小柄ながら整った顔立ちがとても美しく美少女と言われていた。
姉であるハノン17歳もむろん綺麗なのだがハノンは知的な美しさを持っている少女であった。
二人はとても仲の良い姉妹であった。
ハノンは伯爵家を継ぐためトム・バラード侯爵三男20歳と婚約していた。トムに婿入りしてもらうことになっていた。
レオと婚約してからは花嫁修行として侯爵家に学園がお休みの時に毎月数回通った。
侯爵夫人となるための勉強をしていた。
伯爵家の教育より高位貴族としての勉強はさらに厳しくマナーも作法も勉強することばかりであったが大好きなレオと結婚できると思えば頑張れた。
幼馴染である二人はお互いを知っていたので婚約を結ばれた時も抵抗はなかった。
それどころかルディアにとって初恋の相手だったレオと結婚できることは嬉しくて仕方がなかった。
(やったあ、レオのお嫁さんになれるのね)
◇ ◇ ◇
姉とトムの結婚後、ルディアも18歳の時に23歳のレオナルドと結婚した。
二人は結婚後、侯爵家の両親と同じ敷地内に新築の邸を建てて幸せに暮らしていた。
レオは侯爵家の仕事の手伝いをしながら王宮で内務省の文官としても働いていた。
仕事の帰りに職場の仲間と飲んで帰ることもあったが、至って真面目で優しい旦那様であった。
そんなレオに限って浮気して子どもまで作るなど思ってもいなかった。
メアリーという女性が邸に来て大騒ぎになった日、ルディアは執事にお願いして離縁状を用意して貰いそのまま邸を出た。
話し合いをする必要もなかったからだ。
まだ子どもがいない自分よりお腹にレオの子どもがいるメアリーがレオの妻になることは仕方がないことだと思った。
本当はレオに愛されていないことをこれ以上突き付けられるのが嫌だった。
それにレオの子どもと愛人を許して、今まで通りに暮らせるとは到底思えなかった。
惨めにレオの妻にしがみつける程心が強くなかったのだ。
一刻も早く邸を出て行きたかった。
ルディアとの離縁に渋い顔をした侯爵夫婦もメアリーのお腹にレオナルドの子どもがいては頷かざるを得なかった。
そして二人は離縁をしてレオナルドとメアリーは再婚した。
失意の中、ルディアは両親のいるハディッド伯爵の領地にある邸に身を寄せた。
離縁後、体調を崩したルディアは寝込むことが増えた。
さらに立ちくらみや吐き気も伴い食欲も落ちていった。
ルディアが妊娠に気づいたのは離縁してから2ヶ月を過ぎた頃だった。
(そういえば最近月のものがないわ)
不安になり両親に相談をして医者に診てもらうと妊娠4ヶ月になっていた。
離縁してしまった以上今さらレオナルドに知らせる気もなかったし、両親も領地で産み育てることを快く了承してくれた。
レオナルドと同じプラチナゴールドの髪色でルディアの瞳を受け継いだ緑色の瞳。
子どもながらにとても美しく聡明な子どもであった。
自然豊かなハディッド伯爵領でルディアとその娘エイミーは12年間幸せに過ごした。
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