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告。新入生諸君
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「その人は、俺の監督官。先生だ」
頭を振って燈は一歩前に出た。
気付いてみれば、何故今まで茉優が本当はか弱いだけではないのではないかと考えが及ばなかったのかと、不思議に思う。まるで、思考に靄がかかっていたようだ。
「失礼なことしないで」
茉優とDDの間に立って、燈は言った。
「燈さん」
「『先輩』だって、言ったろ?」
そう言って、焦って取り繕おうとする茉優の手を燈は振り払った。
「守れないなら、電算部には要らない。それから、連絡事項以外のLINEやめてくれ。守ってやるとは言ったけど、彼氏ごっこはしない。あくまで契約として。だ。それが嫌なら、担任に相談して」
彼女の目を見て、燈はきっぱり。と、言い切った。
あんなに悩んでいたのが嘘のようにすらすらと言葉が出てきた。と、言うよりもなぜ今まで言えなかったのか不思議だ。何故なのか彼女の好意を拒否するのが悪いことのような気がしていた。
まだ、ひよっこ中のひよっことはいえ、これからスレイヤーを目指すなら、依頼者を気遣うのは当然でも、いちいち好意に答える必要がないことくらいは当然だ。
「……そんな。なんで……?」
燈の言葉に、茉優は、ぼそり。と、呟く。
「Excellent」
ぱん。ぱん。と、拍手をしながら、DDが言った。
「正解だ。燈。さすが俺の生徒。優秀だな」
そう言って、また、燈の頭を撫でる。まるで小学生でも扱うようだが、いつものことなので燈はされるがままになっていた。
「さて。shorty。これから燈の授業なんだ。ご退席願えるかな?」
また、恭しくお辞儀をして、DDは茉優を見た。勝ち誇ったような笑顔は、わざとだろうか。おそらく、わざとだろう。
「……っ」
き。と、きつい表情で茉優はDDを睨みつけた。いつもの、愛らしい彼女はどこにもいない。
それから、口を開きかけて、はっとする。DDが明らかにそれとわかるほどの殺気を込めた顔で彼女を見ていたからだ。それに気づいて、彼女は口を噤んだ。それから、憤怒と表現していいような顔になる。
「……こばや……」
しかし、燈が口を開くと、また、はっとしたような表情になって、燈を見た。そして、ぎこちなく笑う。
「……燈さ……せんぱい……」
ゆらり。と、その手がいつものように燈の制服の袖を掴もうと伸ばされる。
思わず、燈はその手を避けた。酷く、忌まわしいもののように感じたからだ。
「……あの。きょう……は部活。おやすみします」
燈の反応に肩を落とした後、取り繕うようにそう言って、彼女は部屋を出ていった。
頭を振って燈は一歩前に出た。
気付いてみれば、何故今まで茉優が本当はか弱いだけではないのではないかと考えが及ばなかったのかと、不思議に思う。まるで、思考に靄がかかっていたようだ。
「失礼なことしないで」
茉優とDDの間に立って、燈は言った。
「燈さん」
「『先輩』だって、言ったろ?」
そう言って、焦って取り繕おうとする茉優の手を燈は振り払った。
「守れないなら、電算部には要らない。それから、連絡事項以外のLINEやめてくれ。守ってやるとは言ったけど、彼氏ごっこはしない。あくまで契約として。だ。それが嫌なら、担任に相談して」
彼女の目を見て、燈はきっぱり。と、言い切った。
あんなに悩んでいたのが嘘のようにすらすらと言葉が出てきた。と、言うよりもなぜ今まで言えなかったのか不思議だ。何故なのか彼女の好意を拒否するのが悪いことのような気がしていた。
まだ、ひよっこ中のひよっことはいえ、これからスレイヤーを目指すなら、依頼者を気遣うのは当然でも、いちいち好意に答える必要がないことくらいは当然だ。
「……そんな。なんで……?」
燈の言葉に、茉優は、ぼそり。と、呟く。
「Excellent」
ぱん。ぱん。と、拍手をしながら、DDが言った。
「正解だ。燈。さすが俺の生徒。優秀だな」
そう言って、また、燈の頭を撫でる。まるで小学生でも扱うようだが、いつものことなので燈はされるがままになっていた。
「さて。shorty。これから燈の授業なんだ。ご退席願えるかな?」
また、恭しくお辞儀をして、DDは茉優を見た。勝ち誇ったような笑顔は、わざとだろうか。おそらく、わざとだろう。
「……っ」
き。と、きつい表情で茉優はDDを睨みつけた。いつもの、愛らしい彼女はどこにもいない。
それから、口を開きかけて、はっとする。DDが明らかにそれとわかるほどの殺気を込めた顔で彼女を見ていたからだ。それに気づいて、彼女は口を噤んだ。それから、憤怒と表現していいような顔になる。
「……こばや……」
しかし、燈が口を開くと、また、はっとしたような表情になって、燈を見た。そして、ぎこちなく笑う。
「……燈さ……せんぱい……」
ゆらり。と、その手がいつものように燈の制服の袖を掴もうと伸ばされる。
思わず、燈はその手を避けた。酷く、忌まわしいもののように感じたからだ。
「……あの。きょう……は部活。おやすみします」
燈の反応に肩を落とした後、取り繕うようにそう言って、彼女は部屋を出ていった。
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