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Internally Flawless
24 恍惚 3
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「商品にはね」
にやり。と、笑ってケンジは話し始めた。
「ランクがあるんだよ。
従業員名簿にさ。入館番号ってあっただろ? あれ、注文番号。スイさんのいったとおり、あの掲示板で、あの番号で、注文受けるの。ちなみにスイさんは確か……GGIFd2191008かな?
最初の文字が髪色。次が瞳の色。次の二文字はクリアランス。ちなみにIFはかなりの高ランク。最高はF。スイさんはインターナリーフローレス。2番目かな? このランクがつくのは本当に珍しいんだよ? 100人に1人ってとこかな? 次のは年齢。aがローティーン。bがハイティーン。cが20代前半。dが20代後半。これはスイさんは少しランクが低めかな? でも、スイさんはすごく童顔だし、肌もすっごく綺麗だから、全然気にならないけどね。あと最後の7桁は管理番号。
LINEで注文を受けるんだけど、注文もいろいろ。『生成り』がいいって人もいるし、自分からおねだりしちゃうほどの『強調教』がお望みの顧客もいるよ? 生成りの中にもいろいろあってさ。処女がいいっていう人もいるし、特に男は慣らすのがめんどくさいから挿れられるくらいまでは慣らしてほしいって人もいる。それは、応相談だね。
俺は調教師だよ。ここから売られていった子たちは、殆ど俺が調教した。みんな可愛いコばっかりだったよ? 俺の前の調教師はヤりすぎで、顧客からの評判があまりよくなくてね。でも、俺の調教は質がいいって評判だよ?」
ケンジは酷く饒舌になっていた。自分に酔っているからなのか、スイが手に入ると信じているからなのか、それはわからない。そのどちらでもあるのかもしれない。
「商品の基準はもともとの容姿が美しい、または可愛いことが大前提だね。うちの顧客は可愛い子が好みだよ。
髪色は緑が一番。次が青、紫、ピンク、オレンジ、赤、黄の順番ね。
瞳の色は金が一番。次が緑、次がピンクで紫、青、赤、黄の順番。
でも、それだけじゃ駄目で、組み合わせが大事なんだよ。できるだけ、髪と瞳の色が近い組み合わせがいいとされてる。もちろん同じ色の組み合わせが一番ランクが高い。お目にかかったことはないけど、最もランクが高いのは金髪金瞳。これだけは、別格。1千万人に1人って言われてる。さらに美形となると、数億円で取引されることもあるって。
うちの商品で今までで一番の高額はリンちゃんだよ。あのおっさんよっぽど自分の娘が好きだったんだね。きもちわり。あ。ちなみに、その頃は俺はまだ、参加してなかったんだけど、彼女は『生成り』指一本触れちゃダメってオーダーだった。笑えるよね? 裏町で立ちんぼしていたコなのに、最高のジョークだ。
でもさ……」
そう呟いて、ケンジはスイをじっと見つめる。脚の先から頭の先までゆっくりと眺めてから、その顔で視線を止める。気持ちの悪い視線だった。多分、スイの表情は嫌悪感で満ちていたと思う。
「ランクから言っても、スイさんは最高級品だね。
髪色も瞳の色もまるで翡翠だ。同じ緑でも青に近い緑より、より緑の原色にちかい色がいいって言われてるし、色味が濃い方がいいとされてる。意見は分かれるところだけど、俺はレイのエメラルドグリーンよりスイさんの翡翠色の方が好きだな。もちろん、緑の髪や瞳は、男のほうが段違いに価値が高いしね。
それ以上にさ。
スイさんは綺麗だ。男でここまでの完成度って、普通お目にかかれないよ? そんなに綺麗なのってさ。あの白い髪の人のせい? それとも、黒い髪ほうの人? 焼けるなあ。俺のスイさんにあの人たちって何したわけ? 全部? 全部許しちゃった? あー。もっと早く出会いたかったなー。スイさんの初めて、俺が貰いたかったなー。
でも、まあ、いいや。もうすぐ、他のヤツのことなんて全部忘れて、俺に夢中になっちゃうしね」
また、あの喉の奥から漏れる笑い声。それは、酷く不快な声だった。
にやり。と、笑ってケンジは話し始めた。
「ランクがあるんだよ。
従業員名簿にさ。入館番号ってあっただろ? あれ、注文番号。スイさんのいったとおり、あの掲示板で、あの番号で、注文受けるの。ちなみにスイさんは確か……GGIFd2191008かな?
最初の文字が髪色。次が瞳の色。次の二文字はクリアランス。ちなみにIFはかなりの高ランク。最高はF。スイさんはインターナリーフローレス。2番目かな? このランクがつくのは本当に珍しいんだよ? 100人に1人ってとこかな? 次のは年齢。aがローティーン。bがハイティーン。cが20代前半。dが20代後半。これはスイさんは少しランクが低めかな? でも、スイさんはすごく童顔だし、肌もすっごく綺麗だから、全然気にならないけどね。あと最後の7桁は管理番号。
LINEで注文を受けるんだけど、注文もいろいろ。『生成り』がいいって人もいるし、自分からおねだりしちゃうほどの『強調教』がお望みの顧客もいるよ? 生成りの中にもいろいろあってさ。処女がいいっていう人もいるし、特に男は慣らすのがめんどくさいから挿れられるくらいまでは慣らしてほしいって人もいる。それは、応相談だね。
俺は調教師だよ。ここから売られていった子たちは、殆ど俺が調教した。みんな可愛いコばっかりだったよ? 俺の前の調教師はヤりすぎで、顧客からの評判があまりよくなくてね。でも、俺の調教は質がいいって評判だよ?」
ケンジは酷く饒舌になっていた。自分に酔っているからなのか、スイが手に入ると信じているからなのか、それはわからない。そのどちらでもあるのかもしれない。
「商品の基準はもともとの容姿が美しい、または可愛いことが大前提だね。うちの顧客は可愛い子が好みだよ。
髪色は緑が一番。次が青、紫、ピンク、オレンジ、赤、黄の順番ね。
瞳の色は金が一番。次が緑、次がピンクで紫、青、赤、黄の順番。
でも、それだけじゃ駄目で、組み合わせが大事なんだよ。できるだけ、髪と瞳の色が近い組み合わせがいいとされてる。もちろん同じ色の組み合わせが一番ランクが高い。お目にかかったことはないけど、最もランクが高いのは金髪金瞳。これだけは、別格。1千万人に1人って言われてる。さらに美形となると、数億円で取引されることもあるって。
うちの商品で今までで一番の高額はリンちゃんだよ。あのおっさんよっぽど自分の娘が好きだったんだね。きもちわり。あ。ちなみに、その頃は俺はまだ、参加してなかったんだけど、彼女は『生成り』指一本触れちゃダメってオーダーだった。笑えるよね? 裏町で立ちんぼしていたコなのに、最高のジョークだ。
でもさ……」
そう呟いて、ケンジはスイをじっと見つめる。脚の先から頭の先までゆっくりと眺めてから、その顔で視線を止める。気持ちの悪い視線だった。多分、スイの表情は嫌悪感で満ちていたと思う。
「ランクから言っても、スイさんは最高級品だね。
髪色も瞳の色もまるで翡翠だ。同じ緑でも青に近い緑より、より緑の原色にちかい色がいいって言われてるし、色味が濃い方がいいとされてる。意見は分かれるところだけど、俺はレイのエメラルドグリーンよりスイさんの翡翠色の方が好きだな。もちろん、緑の髪や瞳は、男のほうが段違いに価値が高いしね。
それ以上にさ。
スイさんは綺麗だ。男でここまでの完成度って、普通お目にかかれないよ? そんなに綺麗なのってさ。あの白い髪の人のせい? それとも、黒い髪ほうの人? 焼けるなあ。俺のスイさんにあの人たちって何したわけ? 全部? 全部許しちゃった? あー。もっと早く出会いたかったなー。スイさんの初めて、俺が貰いたかったなー。
でも、まあ、いいや。もうすぐ、他のヤツのことなんて全部忘れて、俺に夢中になっちゃうしね」
また、あの喉の奥から漏れる笑い声。それは、酷く不快な声だった。
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