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Internally Flawless
12 熱情 2
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「は……も、知らねえぞ」
まるで、噛みつくような乱暴なキスが唇を塞いだ。無遠慮に差し入れられた舌が、咥内を思う様動き回る。その間にも、二人の着ていたジャケットが床に落ち、服の裾からアキの手が侵入してきた。そのまま、脇を撫で、胸元に上がって、小さな胸の突起を指の腹で押しつぶすように刺激してくる。
「ん……っんむ」
性急な愛撫にスイの鼻からため息のような声が漏れる。アキの首に手を回して、乱暴で甘い口づけに応えると、絡み合う舌から静かな部屋に水音が響いた。
「……は……ん。アキ……ん……んん」
息苦しさに離れた唇がアキの名前を囁くけれど、その唇がまた、塞がれる。壁に押し付けられて、背中を預けたまま、弱いと知られている乳首を執拗に指で攻められて、膝が笑っている。もう、壁を身体を預けないと、立ってもいられない。分かっているはずなのに、アキは支えてくれなくて、アキの首に回した手に力が入ってしまう。
「んんっ。……んむ……」
アキの脚はさっきから、スイの脚の間に割り込んで、緩く刺激を与えていた。いつの間にか気付かないうちにボトムの前も寛げられていて、下着の上から、アキの手がソコに触れる。指先で、もう立ちあがりかけたソコをゆっくりとなぞられて、スイの身体がびくりと反応を返した。
いつも、丁寧すぎるくらいに丁寧な、アキの愛撫とは違う、性急な展開に頭は付いていかない。けれど、身体だけは素直に反応していた。
「……アキ……っ。あ……っぁん」
キスから解放される頃にはすでに、声は蕩け切っていた。アキの服の肩をぎゅっと握って、自分の体を支えて、首元に顔を埋めて、与えられる快楽を一つ残らず拾っていく。ふわり。と、香るアキの匂いがすごく懐かしい気がした。それから、その匂いに身体の奥がぎゅっ。と、押しつぶされるように切なくなる。
「……アキ……んぅ。あっ……アキ……あいし……てる……」
小さく呟いて熱い身体をその人に擦り寄せる。その言葉に、ふ。とアキが笑う。
「俺もだよ。翡翠。愛してる」
耳元で囁かれて、足りなかったものが全部満たされていくような気がした。
でも、それも、一瞬で。アキの手が下着の中に入ってきて、スイ自身を握りこまれると、めまいみたいな快感が身体を駆ける。小さく水音を立てるほど濡れたソコを激しく扱かれて、手の動きのままに声を上げるのを止められない。
「……ぁあっ。あっ。秋生……っ。あんっ」
ふと、アキのあいていた左手がスイの唇に触れる。
「舐めて?」
アキの長い指が咥内に侵入してきた。言われるままにその指に舌を這わせると、少しだけ切なげにアキが眉を寄せる。
「そんな顔して……無意識だとしたら、本当に性質悪いよ?」
充分に湿った指を口から離すと、その指が背中を下がっていって、下着の中に差し入れられる。それから、両手でソコを広げられて、窺うように入口をなぞってから、ゆっくりと侵入ってきた。
「んっ……ふ……ぅ」
久しぶりのアキの指の感触に、ため息のような声が漏れる。
「……?? おかしいな。すごくやわらかいけど……ここ」
耳元でアキが囁く。甘い甘い声。それから、その舌がつ。と、耳を撫で、そのまま甘噛みされた。
アキの言葉に、スイの顔がこれ以上ないくらいに上気する。アキを思ってこの部屋で自分自身を慰めたのはほんの数日前だ。
「なんで。こんなに馴染んでんの?」
スイの表情の変化に気づいたのか、アキの瞳が覗き込んできた。指はスイの中で動かしながら。だ。けれど、その動きはゆるゆる。と、緩やかで、核心の部分に触れてはくれない。
「や……っ。……あ……それ……は」
もどかしくて、けれど、恥ずかしすぎて本当のことなど言えるはずもなく、スイはただ、首を振った。
「自分で。した?」
アキの声はまるで麻薬だ。こんな時に、こんなふうに、耳元で囁かれたらもう、言われるままに頷くしかなくなってしまいそうだ。それでも、スイはふるふる。と、首を横に振った。
「……嘘」
呟いて、ぐい。と、アキの片手がスイの顔を上げさせる。赤い瞳が見つめている。目が逸らせない。
捕まったのだと。感じた。
「ホントのこと。言わないと、続き。しないけど。いい?」
まるで、噛みつくような乱暴なキスが唇を塞いだ。無遠慮に差し入れられた舌が、咥内を思う様動き回る。その間にも、二人の着ていたジャケットが床に落ち、服の裾からアキの手が侵入してきた。そのまま、脇を撫で、胸元に上がって、小さな胸の突起を指の腹で押しつぶすように刺激してくる。
「ん……っんむ」
性急な愛撫にスイの鼻からため息のような声が漏れる。アキの首に手を回して、乱暴で甘い口づけに応えると、絡み合う舌から静かな部屋に水音が響いた。
「……は……ん。アキ……ん……んん」
息苦しさに離れた唇がアキの名前を囁くけれど、その唇がまた、塞がれる。壁に押し付けられて、背中を預けたまま、弱いと知られている乳首を執拗に指で攻められて、膝が笑っている。もう、壁を身体を預けないと、立ってもいられない。分かっているはずなのに、アキは支えてくれなくて、アキの首に回した手に力が入ってしまう。
「んんっ。……んむ……」
アキの脚はさっきから、スイの脚の間に割り込んで、緩く刺激を与えていた。いつの間にか気付かないうちにボトムの前も寛げられていて、下着の上から、アキの手がソコに触れる。指先で、もう立ちあがりかけたソコをゆっくりとなぞられて、スイの身体がびくりと反応を返した。
いつも、丁寧すぎるくらいに丁寧な、アキの愛撫とは違う、性急な展開に頭は付いていかない。けれど、身体だけは素直に反応していた。
「……アキ……っ。あ……っぁん」
キスから解放される頃にはすでに、声は蕩け切っていた。アキの服の肩をぎゅっと握って、自分の体を支えて、首元に顔を埋めて、与えられる快楽を一つ残らず拾っていく。ふわり。と、香るアキの匂いがすごく懐かしい気がした。それから、その匂いに身体の奥がぎゅっ。と、押しつぶされるように切なくなる。
「……アキ……んぅ。あっ……アキ……あいし……てる……」
小さく呟いて熱い身体をその人に擦り寄せる。その言葉に、ふ。とアキが笑う。
「俺もだよ。翡翠。愛してる」
耳元で囁かれて、足りなかったものが全部満たされていくような気がした。
でも、それも、一瞬で。アキの手が下着の中に入ってきて、スイ自身を握りこまれると、めまいみたいな快感が身体を駆ける。小さく水音を立てるほど濡れたソコを激しく扱かれて、手の動きのままに声を上げるのを止められない。
「……ぁあっ。あっ。秋生……っ。あんっ」
ふと、アキのあいていた左手がスイの唇に触れる。
「舐めて?」
アキの長い指が咥内に侵入してきた。言われるままにその指に舌を這わせると、少しだけ切なげにアキが眉を寄せる。
「そんな顔して……無意識だとしたら、本当に性質悪いよ?」
充分に湿った指を口から離すと、その指が背中を下がっていって、下着の中に差し入れられる。それから、両手でソコを広げられて、窺うように入口をなぞってから、ゆっくりと侵入ってきた。
「んっ……ふ……ぅ」
久しぶりのアキの指の感触に、ため息のような声が漏れる。
「……?? おかしいな。すごくやわらかいけど……ここ」
耳元でアキが囁く。甘い甘い声。それから、その舌がつ。と、耳を撫で、そのまま甘噛みされた。
アキの言葉に、スイの顔がこれ以上ないくらいに上気する。アキを思ってこの部屋で自分自身を慰めたのはほんの数日前だ。
「なんで。こんなに馴染んでんの?」
スイの表情の変化に気づいたのか、アキの瞳が覗き込んできた。指はスイの中で動かしながら。だ。けれど、その動きはゆるゆる。と、緩やかで、核心の部分に触れてはくれない。
「や……っ。……あ……それ……は」
もどかしくて、けれど、恥ずかしすぎて本当のことなど言えるはずもなく、スイはただ、首を振った。
「自分で。した?」
アキの声はまるで麻薬だ。こんな時に、こんなふうに、耳元で囁かれたらもう、言われるままに頷くしかなくなってしまいそうだ。それでも、スイはふるふる。と、首を横に振った。
「……嘘」
呟いて、ぐい。と、アキの片手がスイの顔を上げさせる。赤い瞳が見つめている。目が逸らせない。
捕まったのだと。感じた。
「ホントのこと。言わないと、続き。しないけど。いい?」
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