リセット〜絶対寵愛者〜

まやまや

文字の大きさ
上 下
33 / 411
第2章〜奴隷編〜

オークションの説明

しおりを挟む



コクヨウを傍に、リリスはいつも通り影に中に潜ませて意気揚々と向かうは本日の目的、オークション会場。
今回のオークションが開かれるのは夕方から夜までだそうだから、頑張らなきゃ。


「ようこそ、オークション会場へ。お客様、入場券はお待ちですか?」
「はい、これで良いですか?」


さて、たどり着いたオークション会場。
エントラスホールに足を踏み入れた私達を出迎えてくれた受け付けの人に、ハビスさんから貰った招待状を見せる。
無事、これで入れるだろうか?


「はい、こちらの券です。確かに確認いたしました。ありがとうございます、入場券をお返しいたしますね。お客様、本日のオークションについてご説明は必要ですか?」
「はい、お願いします。」
「かしこまりました。それでは、本日のオークションについて私からご説明させていただきます。」


さて、さて、私の本日のお目当の子達を手に入れるため、気合を入れますか!
受け付けの人の説明に、私は耳を傾ける。


「まず、今回のオークションで出品される目録がこちらでございます。」


手渡される今回のオークションに出る商品目録。
結構な厚みである。
目録の内容に目を通す。


「まず、お客様にはこの商品一覧が掲載されております目録の購入代金としまして、始めに大金貨1枚を支払ってもらいます。これは、商品の購入が目的ではなく、ただの野次馬などで来場しようとする人間を最初に弾く為の処置でありますので、どうかお客様のご理解をお願いします。」
「分かりました。」
「この目録を購入された大金貨1枚分の金額は、商品を購入されてお会計される際に引かれますのでご安心ください。また、競りにご参加され、例えお客様が商品を購入出来なかった場合でも、目録をお返しいただければ、この大金貨1枚分はお帰りになる際に返金されます。」
「それは、どう判断されるんですか?商品が購入できなかった場合、競りに参加した証拠もありませんよね?」
「競りに参加されたお客様には、その証のカードをスタッフがお配りしております。お帰りの際、または、落札した商品の引き渡し時に大金貨1枚を返すか、引くかをいたします。」
「では、大金貨1枚の商品を買った場合、今払うお金と相殺されると言う事ですか?」
「さようでございます。」


なるほど。
最初にお金を支払う意味は分かった。


「続きまして、各フロアには目録に掲載されております商品が展示されておりますので、競りのお時間までご自身の目でご覧になり、購入されるか検討ください。ただし、手を触れる事はしないようお願いいたします。また、購入後の商品の返品はお断りさせて頂いておりますのでご了承くださいませ。」
「商品の説明は、してもらえますか?」
「はい、物には説明書きが添えており、奴隷は、各奴隷商が対応しております。何かご不明な点、詳しいご説明が必要でございましたら、お気軽に中におりますスタッフにお声掛け下さい。」


ふむ、ふむ。
競りの時間まで、自分の自由に見て回れるのか。
その際に、自分が欲しい物を決めておいて、競りの始まりって事ね。


「次に、競りに参加される場合は必ずお手持ちのお金を確認されてからお願いいたします。後で購入資金が足りない、支払える見通しが立たないなどと言う事実が発覚した場合は、重い刑罰に処される事もございますのでご注意を。」
「もし、手持ちが足りなくて後で支払いたい場合はどうなりますか?」
「期日までにお支払いいただけるよう、魔法の誓約書にサインしていただきます。それでも、支払えない場合は、最悪は刑罰としてお客様自身が奴隷に落ちる事もありますので、そこもご注意下さい。」


まぁ、そこは主催者側からとして当然の処置ね。


「あの、私の奴隷である彼の分も大金貨1枚支払うんですか?」
「奴隷につきましては、お客様の所有物扱いですので、お金の支払いは結構でございますよ。ただし、会場内での競りに参加されるのは主人たるお客様のみです。」
「分かりました。」
「他にご質問、分からない事などありますか?」
「ーーーー大丈夫、です。」
「では、入場料としまして、目録の購入代金となります大金貨1枚をお支払い下さい。」


言われた通り、大金貨1枚を支払う。


「はい、確かに大金貨1枚をお預かりいたします。このリボンが入場者の証となりますので、失くさないようご注意下さい。お帰りの際に、このリボンは回収いたしますので。」
「はい、気をつけます。」


手渡されたリボンを、腕に結ぶ。
これなら、どこかでリボンを落としそうになっても直ぐに気付く事ができるだろう。


「それでは、お客様、今宵のオークションをお楽しみ下さい。」
「ありがとう。」


受け付けの人に見送られ、オークション会場となるエントラスホールの奥へと足を踏み入れた。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

男女比崩壊世界で逆ハーレムを

クロウ
ファンタジー
いつからか女性が中々生まれなくなり、人口は徐々に減少する。 国は女児が生まれたら報告するようにと各地に知らせを出しているが、自身の配偶者にするためにと出生を報告しない事例も少なくない。 女性の誘拐、売買、監禁は厳しく取り締まられている。 地下に監禁されていた主人公を救ったのはフロムナード王国の最精鋭部隊と呼ばれる黒龍騎士団。 線の細い男、つまり細マッチョが好まれる世界で彼らのような日々身体を鍛えてムキムキな人はモテない。 しかし転生者たる主人公にはその好みには当てはまらないようで・・・・ 更新再開。頑張って更新します。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

錆びた剣(鈴木さん)と少年

へたまろ
ファンタジー
鈴木は気が付いたら剣だった。 誰にも気づかれず何十年……いや、何百年土の中に。 そこに、偶然通りかかった不運な少年ニコに拾われて、異世界で諸国漫遊の旅に。 剣になった鈴木が、気弱なニコに憑依してあれこれする話です。 そして、鈴木はなんと! 斬った相手の血からスキルを習得する魔剣だった。 チートキタコレ! いや、錆びた鉄のような剣ですが ちょっとアレな性格で、愉快な鈴木。 不幸な生い立ちで、対人恐怖症発症中のニコ。 凸凹コンビの珍道中。 お楽しみください。

調教専門学校の奴隷…

ノノ
恋愛
調教師を育てるこの学校で、教材の奴隷として売られ、調教師訓練生徒に調教されていくお話

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

異世界転生先で溺愛されてます!

目玉焼きはソース
恋愛
異世界転生した18歳のエマが転生先で色々なタイプのイケメンたちから溺愛される話。 ・男性のみ美醜逆転した世界 ・一妻多夫制 ・一応R指定にしてます ⚠️一部、差別的表現・暴力的表現が入るかもしれません タグは追加していきます。

処理中です...