【完結】生贄赤ずきんは森の中で狼に溺愛される

おのまとぺ

文字の大きさ
上 下
17 / 52

17.赤ずきんと狼の熱 ※

しおりを挟む


「ん……ダリア……あ、っはぁ…」

 貪るようなキスを終えると、ダリアは僕をベッドの上に組み敷いた。これから起こることを期待して、身体が熱くなる。少し口付けを交わしただけで、頭は溶けそうだった。

 着ていた服を鬱陶しそうに脱いで、ダリアは僕に向き直る。下着の上からでも彼自身が十分に大きくなっていることが分かった。戸惑いの反面、正直、嬉しいと思う。

「ヒューイ、言ってくれれば良かったのに」
「んぅ……!」
「こんなになるまで放っておいてごめん」

 手が肌の上を滑って、僕の胸に触れた。
 カリカリと引っ掻くように先端を掠める。

 耐性のない僕はそれだけで身体が跳ねた。ダリアが起き上がって棚から香油を持って戻って来る。その不思議な香油にどんな効果があるのか分からないけれど、彼が指先にその液体を纏って肌に触れると、僕はもう自分で制御できないぐらい身体が敏感になってしまう。

 入り口を解しながらダリアは器用に僕を愛撫する。
 胸の突起を口に含んで転がされると、自分でも聞いたことがない高い声が出た。みっともなくて手で塞ごうとしたら、腕を掴まれてそれすら止められる。

 その地獄は、ひどく甘くて深かった。


「ダリア……ダリアぁ、気持ちいっ……!」
「それは良かった。こっちも良いか?」
「………っあぁ…!?」

 秘口の入り口を香油の付いた指でなぞられると、なんとも言えない快感に身体が震える。

「すごいな、軽く触れただけで収縮してる。ヒューイも期待してくれてるのかな?」
「あ、ちが、」
「違う?でもほら、欲しそうだ」
「ダリア、お願い、意地悪しないで…!僕もう……!」
「ごめんごめん。焦ってるヒューイが可愛くて」

 そう言ってゆっくりと挿入されたダリアの肉棒は容赦なく良いところを擦りながら中へ中へと入って来て、僕はただ壊れた機械のように声を漏らすだけになった。

 我慢出来ずに僕はもう何度か射精している。
 ベタつく肉茎を嫌がる素ぶりも見せずに、ダリアは手の中にすっぽりと納めた。そのまま上下にゆるく擦られると僕はまた自身が硬直していくのを感じる。

 時折こちらの反応を伺うように、ダリアは速度を速めた。

「すごいっ、一緒だと、刺激つよ…ぃ……っ」
「気持ち良い?後ろ締まってる」
「ん、気持ちい、こんなのクセになっちゃう…!」
「なって良いよ。今度からは一人でしないで」
「………っんぅ、ダリア…んあっ」
「ヒューイ……出る、」

 硬い異物が抜かれたかと思うと、ビュッと尻に生温かい液体が飛んだ。僕はとっくにダリアの手の中で吐精していて、二人してそのまま倒れ込むようにベッドに沈んだ。

 後ろからダリアの腕が僕を包み込む。
 これは推測ではなく確信で、僕はもうダリアに溺れていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】下級悪魔は魔王様の役に立ちたかった

ゆう
BL
俺ウェスは幼少期に魔王様に拾われた下級悪魔だ。 生まれてすぐ人との戦いに巻き込まれ、死を待つばかりだった自分を魔王様ーーディニス様が助けてくれた。 本当なら魔王様と話すことも叶わなかった卑しい俺を、ディニス様はとても可愛がってくれた。 だがそんなディニス様も俺が成長するにつれて距離を取り冷たくなっていく。自分の醜悪な見た目が原因か、あるいは知能の低さゆえか… どうにかしてディニス様の愛情を取り戻そうとするが上手くいかず、周りの魔族たちからも蔑まれる日々。 大好きなディニス様に冷たくされることが耐えきれず、せめて最後にもう一度微笑みかけてほしい…そう思った俺は彼のために勇者一行に挑むが…

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。 ★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」  洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。 子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。  人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。 「僕ね、セティのこと大好きだよ」   【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印) 【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ 【完結】2021/9/13 ※2020/11/01  エブリスタ BLカテゴリー6位 ※2021/09/09  エブリスタ、BLカテゴリー2位

お妃さま誕生物語

すみれ
ファンタジー
シーリアは公爵令嬢で王太子の婚約者だったが、婚約破棄をされる。それは、シーリアを見染めた商人リヒトール・マクレンジーが裏で糸をひくものだった。リヒトールはシーリアを手に入れるために貴族を没落させ、爵位を得るだけでなく、国さえも手に入れようとする。そしてシーリアもお妃教育で、世界はきれいごとだけではないと知っていた。 小説家になろうサイトで連載していたものを漢字等微修正して公開しております。

【完結】守護霊さん、それは余計なお世話です。

N2O
BL
番のことが好きすぎる第二王子(熊の獣人/実は割と可愛い) × 期間限定で心の声が聞こえるようになった黒髪青年(人間/番/実は割と逞しい) Special thanks illustration by 白鯨堂こち ※ご都合主義です。 ※素人作品です。温かな目で見ていただけると助かります。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。 領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。 *** 王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。 ・ハピエン ・CP左右固定(リバありません) ・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません) です。 べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。 *** 2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

処理中です...