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16 飯炊き女は先生になる2★
しおりを挟む「………っ、」
「俺はアカデミーに在籍していた頃、ほとんどの授業をなんてつまらないんだろうと思っていたが、」
「いっ……ぁ、あぁっ、それ待って…!」
「お前が教師だったらもっと楽しかっただろうな」
言いながらじゅるっと胸の先端を吸う。
オリヴィアはシーツを掴んで必要以上に無様な声が漏れ出ないように必死だった。これは彼の特殊なプレイに付き合っているだけで、恋人とするような時間ではない。
いわば、仕事の一環なのだ。
それゆえに意識を手放して動物みたいに乱れるわけにはいかない。あくまでも冷静に、自分を持って応じなければ。
「オリヴィア先生、脚を開いて」
「………はい」
「やけに素直だな。お前、役に入ってまで俺への忠誠心を持ち続けてるのか?それはそれで面白いが」
「そっ、それはだって、」
「モノは試しだ。ネロと呼べ」
「え……?」
「これはそういうプレイなんだ。敬称は要らないから、俺の名前を呼べ。遠慮を感じると楽しくない」
「……ネロ………?」
ドキドキしながらチラッと反応を見る。
皇帝は満足そうに笑みを深めた。
「良いな…悪くない。それでは続きを、」
「っひゃぅ……!」
再びネロの舌が胸の突起を捉える。ピンと張ったそれは執拗に舐められて赤く充血しているように見えた。昼間仕えている我が君主が、赤子のごとく乳を吸う姿は、なんとも言えない恥ずかしさをオリヴィアに与えた。
淫靡な水音、布の擦れる音なんかに意識を向けないように天井の模様を睨んでいたら、スカートの下へとネロの片手が侵入した。
止まることなくその手は真っ直ぐとオリヴィアの秘所へと向かって、下着越しに割れ目へと添えられる。
「……えっ?」
「なんだ、もう濡れているのか?」
「ちっ、違います!」
「なにが違うんだ?布の向こうが十分に潤っていることは事実だろう。それとも自分で確かめるか?」
そう言ってオリヴィアの腕を掴むから、言葉に詰まる。
「先生は嘘吐きなんだな」
「………っ!」
「ほら、聞こえるだろう?少し擦っただけでこんなにぐちゃぐちゃいやらしい音がする。それともまだ異論が?」
「どうしてそんな意地悪を言うんですか…!」
「真っ赤になって否定する顔が可愛いから」
キッと睨み付けるとネロは嬉しそうに目を細めて顔を近付ける。何をしてもこの男には逆効果のようで、純朴な生徒のカケラもない皇帝は尚もふにふにと恥丘を撫でる。
「さっ、さわらないで……やぁ…ッ!」
「逆効果なんだよ、オリヴィア」
喉の奥で笑ってネロは下着を取り払った。
視線を感じる。せめて部屋の電気は暗く、とリクエストしておいたからそこまでハッキリは見えないだろうけれど、隠すべき場所を他人にこうも見続けられると恥ずかしさで逃げ出したくなる。
しかし、そっと閉じようとした両脚は我が君主によって妨害され、代わりに大きな身体が割り入った。
「………良い眺めだ。舐めても?」
「だっ、ダメです!まだお風呂に入ってないんですよ!?汗だって掻いてるし今すぐ顔を離してください!」
「だから良いんだ。尚のこと興奮する」
「変態!そんなことしたら明日からもうお相手は出来ません!」
「それは……困る」
ネロは小さく舌打ちして少し距離を取る。
顔を覗き込まれてドギマギしていると、安心させるように優しい口付けが降って来た。短いキスを終えると「大丈夫だ」と耳元で言い添えられる。
「お前が嫌がることはしない」
「………本当に?」
「ああ。本当に」
オリヴィアはほっとして重ねられた手を握り返す。
この特殊な性癖を持つ皇帝が、変態ではあるものの、野蛮な男ではないことは徐々に分かってきた。悩ましいプレイを要求してくるけれど、悪い人ではなさそうで。
「よし、じゃあそろそろ良いか?」
「何がですか?」
「もう挿れたい。俺は我慢は苦手だ」
「へ……?」
オリヴィアが何かを言う前に、素早く取り出されたそれはズイッと蜜口に押し入った。声にならない声が唇を震わせる。
前言撤回、この暴君は有罪。
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