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第19章 ヒロト先生の新型ゴーレム開発日誌 1

第156話

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「ただいま~~!」

 床の陰になった部分の陰影が急に真っ黒になって水面みたいに波打って盛り上がると、クーガ先生とセイリア副会長がいつも連れてる黒い猫ちゃんが影の中から現れた。

 あの猫ちゃんが喋ることが出来るのも驚いたけど、実は高位の精霊で、《空間転移》の能力まで持っているって聞いてすごく吃驚してしまった。

 、なんだか最近は吃驚してばかり。

 学院のアイドルで副会長のセイリア先輩を始め、王族のゼルド会長やクローレシア先輩なんて、一般庶民で落ちこぼれの私では話をする機会すら無いだろうって思っていたのに、こんな風に仲良くしてもらえるなんて!

 あの日、街で偶然会ったクーガ先生から「今まで食べたことのないお菓子を食べさせてやるから遊びに来ないか?」とご招待をされました。
 友達の少ないこともあって、そんなホームパーティーみたいなものに誘われたのが初めてだった私は、「秀真の國」出身のセイリア先輩の王都での滞在先である「王都秀真屋敷」と呼ばれる、他の貴族様のお屋敷とは少しだけ趣きの違うお屋敷へ、ちょっとだけ緊張しながらも、ワクワクしながら訪れました。
 招待状を門番の人に見せると、"試食会"は立食形式だそうで中庭へと案内されました。
 すると、あたりはもうカーフの香りがフワリと漂います。味はすごく苦いので苦手だけど、匂いはいい香りなんですよね、アレ。嫌いじゃありません。

「おっ?よく来たなメイガネーノ、こっちだ。ここで好きな飲み物とお菓子を取ってテーブルに持って行ってくれ。?ゆっくり楽しんで、率直な意見を聞かせてくれ」
「お招きありがとうございます。はい、分かりました!」

 私の姿を見つけたクーガ先生…いえ、あの時はまだヒロトさん、は、知らない人ばかりでちょっと恐縮していた私の元へすぐに来てくれて、笑顔で案内してくれました。

「ようこそいらっしゃいました。お飲み物は何になさいますか?」

 飲み物を受け取る場所には、これまた綺麗な狐耳のメイドさん。ピンッと立った耳の先まで毛並みがツヤツヤな美人さんです。
 私は苦いのは苦手ですが、なんと⁉︎お砂糖とミルクを入れたカーフがあると聞いたのと、何より「カーフのお店」に出すメニューの試食会なんだから…と、""という物を淹れてもらいました。

 「我慢して飲む必要はないので、試しに一口飲んでみて下さい」と言われて、立ったままで行儀は悪いですがその場で一口。口に含むとお砂糖の甘味とミルクのまろやかさの中に、カーフのほろ苦さが加わって、口の中いっぱいにカーフの良い香りが広がります。何と言うか、今まで飲んだことの無い大人の味?です。ですが、一発で気に入ってしまいました!

 次はお茶受け用のお菓子を選ぶ番でしたが…、何ですかコレ!ヒロトさんが言っていた通り、見たこともないお菓子がテーブルいっぱいに乗っています。しかもどれも全部美味しそう⁉︎

 …パッと見、美味しそうには見えない黒いような茶色いような焼き菓子もあって、最初は遠慮しようと思いましたが、ヒロトさんが「自信作だ。ちょっとだけ食べてみろ」と一欠片をフォークに刺して差し出してきます。

 断ることも苦手な私は恐る恐る口に入れましたが…………………っ⁉︎


 甘ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぃいっ⁉︎

 何コレ?なにこの美味しさ⁉︎ 口の中でホロホロと崩れて溶けていきます。……ああ…、幸せ……!

「気に入ってくれたみたいだな?ほかにもまだまだ沢山あるからな、色々食べて感想を聞かせてくれよな 」

 私はよっぽど蕩けた顔をしていたのでしょうか?くっくっと、悪戯っ子のような顔で笑うヒロトさん。すっごく恥ずかしくなりましたが、こんなお菓子や飲み物が楽しめるなんて、なんて素晴らしい日なんだろうっ!と、心の中でヒロトさんと女神アフィラマゼンダ様に感謝を送りました。

 ………その時までは……。

 何種類かのお菓子をお皿に乗せてからテーブルに案内されると、

「お帰りなさいませヒロト様!やあ!よく来たねドージッコ二回生、歓迎するよ!」

 と、またまた笑顔で迎えて下さったのはわが【王立高等魔術学院】のアイドルであり、統制会副会長でもあるセイリア先輩。(本当は同学年なんだけど、私はしたので先輩)

 ヒロトさんは貴族としても辺境伯御令嬢のセイリア先輩の婚約者だそうで、この前私がお手伝いしている【御宝屋】に、今先輩が着けている〈エルフ族の婚約の証〉であるピアスを、ベゼルの親方さんに造ってもらいに来ていました。
 うわぁ~~、セイリア先輩、すっごいデレデレ…。学院に居る時と全然違う⁉︎ 学院ではすっごく凛々しくて、全然恋愛に興味はなさそうだったのに…。ヒロトさん、セイリア副会長とどうやって知り合ったんだろう?

 …と、私がまだ普通でいられたのはそこまででした。

 なぜ?何でっ⁉︎ ゼルド会長やクローレシア様はまだしも、なんでジオン国王陛下やレイラ王妃様が居るのっっ⁉︎
 さらにその側にはロイヤルファミリーだけじゃなくて、我が学院のイラヤ学院長様や、伝説の英雄、【黒の武神】様や【炎禍の魔女】様までいらっしゃるっっ‼︎⁉︎

 もう、もう!超重要人物ばっかりです!国王陛下とか王妃様なんて、お祭りの時に遠~~~~い所からお姿を見たことがあったくらいだし、イラヤ学院長様は学院の集会で壇上のお姿を見る程度。セイリア副会長がお孫様なのは知っていましたが、小さい頃に絵本で読んだことしかないような伝説の英雄のお二人が、こんなすぐそばで座って一緒にお茶を飲んでいるとか、いったい何の冗談ですか…っ⁉︎

  ……おかげで緊張し過ぎて、初めのうちは料理の味なんてサッパリ分からなくなってしまいました……。

 しかも、しかもですよ?ヒロトさんったら陛下に向かって"おッさん"呼ばわり…。いったい何者なんですかヒロトさん⁉︎

 え…?ただの田舎者のいち冒険者?

 絶対ウソです………っ‼︎

 そんな感じでクーガ先生と知り合ってから、もうこれ以上驚くことはないだろうな~~、なんて思っていたら、さらにその上を行くような出来事ばっかり。

 でも一番驚いたのは………、

 貶され、笑われ、自分でも失敗作だと思っていた私の魔道具を、ヒロトさん、いえが「凄い」と褒めてくれたこと………。

 最初は、"直角に折れ曲がる短剣"を、と言われ、笑い者にされる為に呼ばれたのか!と思って、悔しくて悔しくて、我慢出来ずに涙が出てしまいました。
 
 いつも、いつもそうだった。…こうした方がいいんじゃないかな?と思って〈魔術回路〉に手を加えると、何故か必ず変な効果が付いて失敗してしまう。
 お父さんやお兄ちゃん達は腕のいい魔道具職人なのに、私だけはいつも皆んなから能無し、役立たず、落ちこぼれと言われて、とうとう学院でも落第してしまった…。

 家族は「気にするな」と言ってくれたけど、少しでも腕を上げたくて、魔道具作りに通じると思って、お父さんの知り合いのベゼルの親方さんに無理を言って見習いとして働かせてもらうことにもした。

 なのに、こんな、こんな国王陛下達の居る前でまで笑われ、恥をかかされる為だけに呼ばれたのか⁉︎って。でも……、

「ああっ⁉︎ 待て待てメイガネーノ!違う違う、本当にこの"短剣"は凄いんだって!」

 と、クーガ先生は慌ててそうじゃないことを私に訴え、作った私本人ですら思いもしなかった、を示してくれたんです。 

 私の魔道具に対して、クーガ先生の考えた有用性、その発展形。話を聞くうちに少し怖くもなりましたが、本当に…、本当に嬉しかった………!


 そして今日は「私の作った魔道具が見たい」とのクーガ先生の要望で、私のにクーガ先生やセイリア副会長、ゼルド会長にクローレシア様をお招きしましたが、私の作品を見たクーガ先生は、担任の先生が「役に立たない」「意味が無い」と評価がもらえなかった魔道具に対して、その評価を次々と否定、これにはこんな使い道が…と、また新しい可能性を教えてくれました。


 そしてひとつの魔道具、それを見た時から先生の様子がおかしくなって…、あれ?いきなり猫ちゃんを呼び出した?

 え?この魔道具の部品を取り替えるんですか?はい、すぐに出来ますけど?

 渡された素材は見たこともないような高品質の魔獣の翅と魔晶石。

 えっ!こ、これ、わ、〈ワスプ・レックス〉の翅なんですか⁉︎ それからこっちが?〈スパイク・ウルフ〉の魔晶石ぃ⁉︎ …そんな高ランク魔獣の素材どうやって…。え?普通に狩っただけ?…普通にって……っ⁉︎

 どうやらクーガ先生は表向きは〈ランクB〉の冒険者ということにしてあるそうですが、実はもっと強い冒険者らしい?です。

〈ランクB〉よりも強い、ということは、〈ランクA〉?まさか…〈ランクS〉⁉︎ ………いやいやいや、それは…さすがに…。いやでもまさか?……いやいやいや。……いやいやいやいやっ‼︎⁉︎

「メイガネーノ、これから俺が何回かこちらからこの魔道具を使ってみるから、どんな感じだったか全部記録しておいてくれ 」

 そう言い残すと、クーガ先生は一瞬で全身を影に包まれると、足下影にトプンッと沈むように消えてしまいました。

「痛ぅ~~!って、何が「おたんちん!」なんだよ⁉︎ まったく教官は、今度はいったい何がしたいんだ⁉︎ 」
「分かりません…。ですが、ヒロト様のこと、ドージッコ二回生の魔道具を見て、また何か私達では及びもつかないような画期的な利用法を考え付かれたのではないでしょうか?」

 ゼルド会長が、クーガ先生にいきなり叩かれた頭をさすりながらセイリア副会長とそんな会話をしているのを聞いていると、ーーー ビイィィン…ッ!ーーー 手に持った魔道具が小さく振動をし始めた。どうやら先生が一回目の"実験"を始める様子。

 ーーー『ビィン…ぁー、あ…、…ステス。聞こぇ…るか、ビィ…メイガネ…ノ?』ーーー

 すごい!やっぱりさっきまでよりハッキリ聞こえる!

「はい!聞こえますよ~!」

 そう返事を返したものの、いったい先生はどこに行ったんだろう?工房の裏かな?

 何度か"実験"を繰り返すと、だんだんと聞こえ辛くなってきて、そのうちに魔道具の翅部分が小さくビリビリいうだけで、先生の声は聞こえなくなってしまいました。暫くすると「ただいま~」の挨拶と共に、先生と猫ちゃんが戻ってきて、冒頭の場面に戻ります。

「どうだった、メイガネーノ?」
「あ、はい!一応先生が言われた通り、全部記録してありますけど…?」
「そうか、ありがとう、見せてくれるか?」
「これです 」
「ふむふむ、なるほどな…。よしノア、 !」

「御意に御座います 」

 私が渡した記録用紙を見てふむふむと頷いていたクーガ先生は、について得心がいったらしく、猫ちゃんに命令すると少しもゆっくりする事もなく、慌ただしくまた何処かへ消えてしまいました。

「 ンだよっ、説明も無しかよ!今度はいったい何処へ行ったんだっつーの!」

 意味も分からず頭を叩かれたゼルド会長にすれば、せめて"なぜ?"くらいの説明が聞きたかったのでしょうが、既に先生が何処かへ行ってしまった以上、どうしようもありません。

 ーー そしてまた暫く、三十分ほど待ってると ーー、部屋の中に影が盛り上がり、先生が帰って来ました。…が、先生の他にあと…二人?

「こ、これは…っ!へ、陛下…っ⁉︎ 」
「聞きてぇことは分かるが、今は取り敢えず黙っとけ。いいか?このことは誰にも話すんじゃねえぞ?扱いだと思え。誰かに喋ったりしたら…?」
「ぎょ、御意に御座います…!」

 クーガ先生と一緒に現れたのは、まさかのジオン国王陛下!と、あれは…?
 
「…⁉︎ 【国家錬金術師】筆頭の「エドワルド・ハーガネィ」様っ⁉︎ 」

 す、すごい!ロードベルク王国の全錬金術師の憧れ、【錬金術師】エドワルド様!な、生エドワルド様なんて、は、初めて見たっ⁉︎
 何だか"国家機密"とか、私が聞いちゃいけない不穏な単語が聞こえたような気がするけど、聞こえなかったことにしよう。

 あっ!いけない、いけない!陛下の御前だもの、跪かなくっちゃ!

 予想もしてなかった陛下とエドワルド様の登場に呆気に取られていた私と違い、ゼルド会長やセイリア副会長を始めとした全員が跪いて頭を下げた姿勢を取っていることに気がついて、私も慌てて跪く。

 ………痛たたた…!慌てた所為で膝を打っちゃった…⁉︎

「おう!お前等久し振りだな、公の場じゃねえんだし、まあそう固くなるな。ほらほら立て立て!…何やってやがんだゼルド、クローレシア、お前等まで…、気持ち悪いぞ?」
「うるせえよっ!一応気を使ってやったんだろうが!」
「酷い…、お父様… 」

 陛下やゼルド会長達の、とても王様と王子様とは思えないやり取り…。後から知ったけれど、これがこの人達の普通らしい。セイリア副会長から『王族らしくない』とは聞いていたし、気を使わないのはいいけれど、夢が壊れたようで何だかちょっと複雑……。

「さて、時間も無えことだし、ちゃっちゃっと用件を済ませるかよ。メイガネーノ・ドージッコ、試食会で会って以来だな、元気にしていたか?」

 えっ!私?何で私に⁉︎

「は、はい!げ、元気にしておりまするでございまひゅっ⁉︎」

 あわわわっ!しておりまするでございますってなに⁉︎ 慌てて変な言葉使いに!おまけに ひゅっ!って⁉︎ 大事なところで噛んじゃったし⁉︎

「わはは、まあそう緊張するな。ヒロトから、お前の開発した魔道具と、その実験結果を見せてもらった 」

 ええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!先生ったら、よりにもよって陛下に見せたのおぉぉぉぉぉぉっ⁉︎

「はい」

「ありゃあスゲぇ、この俺だけじゃねえ、そこのエドワルドも吃驚だ。よく頑張ったな」
「本当に。素晴らしい魔道具です 」

「はい!お誉めに預かり光栄です!」

 ひぇぇぇっ!陛下とエドワルド様に褒められてしまった⁉︎ でも、陛下のお話しにはまだまだ続きがありそうで?

「そこで、だ………………、メイガネーノ・ドージッコ、お前を【国家錬金術師】に任命する‼︎ 」




「………………………………はい?」




 え?えっ?えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ‼︎⁉︎ 


 ………もう何が何だか………、クーガ先生と知り合ってから、吃驚することばっかりですぅ………っ⁉︎




~~~~~~~~~~~~~~~~~~

のエドワルド・ハーガネィ。(笑)
 別に片手片足が義手義足になってたりはしていません。(笑)

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