〜転移サイボーグの異世界冒険譚〜(旧題 機械仕掛けの異世界漫遊記) VSファンタジー!

五輪茂

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第16章 冒険者な日々〈ヒロトのいない日〉

第109話 side セイリア

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 早朝の通学路、登校する生徒達の列の前を、一台の深緑色をした貴族の馬車が走り抜けて行く。
 貴族の馬車によくある華美な絢爛豪華さは無いが、要所に銀の象嵌を施したシックな魅力に溢れた馬車だ。

 馬車は「王立高等魔術学院」の正門前のロータリーに到着すると、速度を落とし正門前で停車する。

 すると、停車した馬車が生徒達が一斉に正門前に集まり、馬車の主人が降りて来るのを今か今かと待ち構える。

 御者台のダークエルフの男性達が馬車の扉を開けて、胸に手を当て恭しく頭を垂れる。

 まず下車して来たのは銀髪に狼耳の、馬車と同じ深緑色をしたメイド服を着た侍女。続いて穏やかな笑みを浮かべた執事服のダークエルフ。
 二人は先の男性達同様に左右に別れ、恭しく頭を下げる。

 そして、最後に馬車の中から颯爽と現れたのは、長く青味がかった銀髪をの様に高い位置で結えた美貌のダークエルフの女子生徒。その人こそ、この場に集まった生徒達が待ちに待った人物であった。

『『『『『おはようございます!セイリア様!! 』』』』』

「うむ、諸君おはよう。良い朝だな、今日も一日、お互いに頑張ろう 」

 凜として静謐な佇まいながら、朝の光よりも眩しい程の笑顔、涼やかな風にも似た美声。

 男女を問わず、その笑顔に見惚れ、その声に陶然として聞き惚れる生徒達。

 実はこれは、正門前で繰り広げられる、魔術学院の朝の風物詩であった。セイリアの馬車が現れるまで正門前で待っていたり、わざわざセイリアの登校時間に合わせて登校して来る生徒までいるくらいである。

 そんな生徒達の前を、ラーナを後ろに従え正門を潜り校舎に向かうセイリア。ウットリとその背中を見送る者、”ハーメルンの昔話”のようにゾロゾロと付いて行く者…と、ここまでがいつものワンセットなのだが……、今朝はその”いつも”とは様子が違っていた。

 ーー きっかけはひとりの女子生徒が、に気が付いた事だった。

「ねぇ、ねぇ!! ……あれっ!? 」
「ちょっと!?  引っ張らないでよ!」
「そんなこといいから!ほら、セイリア様のあのお耳の所!! 」
「はぁっ!? そんなことって!……まあいいわ、何?セイリア様のお耳って…………、ええぇっ!? 」

 その女子生徒達の驚愕の声を皮切りに、騒めきが生徒達の間に広がって行く。

「まさか……、アレって!? 」
「そんなっ!? ウソ!ウソよぉぉぉっ!?」
「いや……っ!? いやいや違う、きっと違う!違うんだ……っ!?」
「私のセイリアお姉様がぁ…………っ!? 」

 セイリアの耳朶に光るピアスに気付き、呆然と膝をつく者、泣き崩れる者、なおも現実と認めない者と反応は様々だが、若く溌剌とした生徒達が元気に登校し、いつもなら爽やかな活気に包まれているはずの正門前は、今や泣き声や怨嗟の声が響き渡り、大混乱の坩堝と化していた。

 ちなみに、生徒達をその大混乱の坩堝に叩き落した張本人は……、

「やあ、皆んなおはよう!! 」

 背後の阿鼻叫喚に全く気付く事無く、いつも以上に溌剌とした笑顔を振りまきながら教室を目指し歩み去って行くのだった。

 ーーー行く先々で名画”ムンクの叫び”のようになる生徒達(中には教師も)を量産しながら……。

 当然ながら、セイリア自身が学ぶ教室に着いてもこれは同じ事で、セイリアが教室へと到着し、クラスメイト達に挨拶しながら窓際のいつもの定位置に着席するまでに、セイリアの耳朶に輝くピアスを目撃したクラスメイト達の間にも衝撃が走る。
 騒然となる教室内、反応は先程までの生徒達と全く同じかそれ以上だ。
 
 クラスメイト達は、セイリアがそばを通る際に挨拶をされて一応は挨拶を返すものの、呆然とその姿を見送ることしか出来なかった。

 衝撃は徐々に教室の隅々にまで伝播して行き、己が目の捉えた現実にやっと理解が追いついたところでこれまでの生徒達と同じように崩折れて行くクラスメイト達。

 彼、彼女等は皆、学年度当初はセイリアと同じクラスになれた事に歓喜し、運命を司る神へと感謝の祈りを捧げて、その幸福を噛み締めた者ばかりだ。
 昨日までは他の同級生のみならず学院中の生徒達から羨ましがられ、嫉妬の視線と共に優越感に浸る ーー それが彼等にとって一種のステイタスでもあったのだ。だが、その幸運だったものが逆に自分達を苦しめ、を一番目の前で見る結果になろうとは!? 
 
 今度は掌を返したように一転して運命の神へと一斉に呪詛めいた文句を送り始めるクラスメイト達。
 今頃はその運命の神も『言い掛かりだっ!?』と神界で嘆いていることだろう。

 しかし、騒ぎはそれだけでは収まらない、今や噂を聞きつけた学院中の生徒達がセイリアの教室前へと詰めかけて、教室の外は最早パニック寸前、まるで戦禍や災害から逃れようとする難民の群れの如く押し寄せていたのだ。

 実際のところ、学院の生徒達の間では、暗黙の了解で先日のヒロトの一件はにされていたのだったりする。

 いつもならでは真っ先に動く【セイリア親衛騎士団】が全くの静観をしている事や、あの日以来ヒロトが学院へは一切姿を見せない事もあって、アレは何かの見間違い、もしくは誰かの”集団幻覚魔法”による悪質なイタズラか何かだったと無理矢理でも理由を付けて、あの日の出来事を”一切無かったこと”にしようとしていたのだ。なにしろお互いに話題にする事すらタブーとしていたくらいである。

 所詮”臭い物に蓋をする”様な現実逃避でしかない行為なのだが、人間は元々ように出来ている。
 況してやセイリアは彼等にとっては女神アイドルに等しい。信じたくないと思うのも当然であるだろう。

 だが、セイリアの耳に輝くピアスは、そんな彼等の儚い願いを粉々に打ち砕いてしまった。

 エルフ族や獣人族など、ヒト族以外の他の種族を”亜人”と蔑み差別したり、「ヒト族至上主義」までを唱え、人間とすら認めない様な他国とは違い、ここロードベルクでは例えでも、ゴブリンやオークなどの体内に『魔晶石』を有し、全く意思疎通が出来ない様な一部魔獣指定の種族を除き、”全ての種族は等しく人間である”と国の法によって定められている。

 その為、様々な種族の慣習や文化の違いはそれなりに知れ渡っている。特に六百年前の『大戦乱』に於いて【英雄王】の窮地に駆け付け、共に戦った【黒き武神】や【炎禍の魔女】など数々の救国の英雄を輩出したエルフ族については広く知れ渡っていて、その中にはエルフ族の女性が”耳飾り”を着けるの事も当然含まれている。

 ーー 女神アイドルからこそ女神アイドルたり得る ーーー

 今回の件は、”セイリア副会長は誰の物でも無い”と生徒達が自分達に都合良く思い込もうとして来た事を、”既に”だと、正に目に見える形で思い知らされた形になるのだ。

 ”集団心理”とは恐ろしい物で、教室の壁がある為まだ持ち堪えているものの、高まりすぎた異様なテンションの為に事態は一触即発、暴動寸前の様相まで高まっていたのだが、当のセイリアと言えばそんな状況には全く気付かず、時折ピアスを弄りながら、嬉しそうにラーナと会話している。

 そう、実はセイリアはセイリアですっかりいて、普段通りの彼女では無かったりする。その所為で周りの状況が全く目に入っていないのだ。

 教室の内外で、嘆き哀しむ多数の生徒達と、ひとりニコニコと幸せそうなセイリア。そのあまりにも対極に位置する両者、実にシュールな光景である。

 既に始業準備の鐘も鳴り、本当なら生徒達は皆自分達の教室へと帰り、授業の準備をしていなければいけない時間である。だが、集まった生徒達は嘆きのあまり誰一人その場を動こうとしない。

「こら、お前達!とっくに鐘は鳴っているんだぞ? さっさと教室に戻れっ!! 」

「煩い!俺の事は放っておいてくれよっ!! 」
「もう終わりよ!終わりなのよぅ! うわあぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!! 」

 異変を察知した(と言っても殆んどの生徒が教室に居ないのだから丸分かりだが)何人もの教師達が生徒達に注意を促すが、生徒達は皆、その指示に従うどころか文句まで言い返してくる始末である。

 このままでは授業どころか、本当に暴動へと発展しかねない。学院の教師達が危惧を深めているその時だった。 
 混沌とした只中にあって、獅子が吼えたかの様な猛々しい一声が生徒達の間に響く。

「セイリア!『セイリア・キサラギ』三回生は居るか!! 」

「…っ!? は、はい!セイリア・キサラギ三回生、ここに居ります!」

 現れたのはこの国の第二王子にして『王立高等魔術学院』全生徒を統括する”統制会”会長の『ゼルド・ラグ・ロードベルク』
 彼は”モーゼの十戒”の如く、生徒達で出来た嘆きの海を割り開いてセイリアの教室の前まで来ると、大きな声でセイリアの名前を呼んだ。

「セイリア・キサラギ三回生、イラヤ学院長がお呼びだ。大至急学院長室まで出頭せよ!」
「はっ!セイリア・キサラギ三回生、大至急学院長室に出頭致します!」
「うむ、急げ。…それから貴様等!栄光ある魔術学院の生徒が何というていたらくだ、恥を知れっ!! 即刻各自の教室に戻り授業に戻らんか!立てっ!急げっ!! 」

 【百獣の王】の咆哮の如き大喝が、蹲ったままの生徒達の身体の芯までビリビリと震わす。さすがは【英雄王】直系の血筋の為せる技か、いくら教師達が声を荒げようと全く動こうとしなかった生徒達が、大慌てで立ち上がり蜘蛛の子を散らす様にバタバタとそれぞれの教室へと走り去って行く。

 だが、よく見れば随所に複数の生徒達が立ち、慌てた生徒達がパニックにならない様に誘導しているのが見える。
 彼等こそくだんの【セイリア親衛騎士団】にして統制会役員の面々だ。

「ゼルド会長…… 」
「いい。ほら、さっさとイラヤ学院長の所へ行ってこい 」

 ゼルドに声をかけられた事で、やっと教室の内外が凄い事になっていた事を知るセイリア。間違い無くこの騒ぎのが自分だという自覚があるだけに、気不味そうにゼルドへと声をかけるが、返って来たのは苦笑と素っ気ない一言だった。

 ラーナと共に早足で学院長室へと向かうセイリアの背中を見送るゼルドの背後には、いつの間にか先程随所で生徒達を誘導していた”騎士団”の面々が集まっていた。そんな彼等を振り返る事無くゼルドは口を開く。

「……諸君、ご覧の通りだ。残念だが……、我等の”姫”には心に決めた相手が出来た様だ……。これまでの諸君等の献身、誠に感謝の念に絶えない。だが、安心するといい。”姫”の選んだ者は、俺どころか、すら足下にも及ばない凄い男だ 」
「せ、先代団長!? まさかザイン様よりもですかっ!? 」

 騎士団の生徒達の驚きの声に、やっと振り向くゼルド。

「そうだ。だから…、もうお前達も。見守るのは……、俺一人でも……大丈夫だ…… 」
「うぅ…っ! 団長ぉっ!」

 肩を震わせ、静かに涙を流すゼルド以下親衛騎士団の男子生徒達。だが、その内のひとりが、眦を決してゼルドに告げる。

「いえ、団長、俺もお供させて下さい!セイリア副会長が卒業するまで、俺も、俺も陰から見守り続けます!! 」

「俺も!」「俺もだっ!」「俺だって!」

 涙に濡れた頬をぐいっと拭き、無理矢理作った笑顔になって口々に叫ぶ騎士団員達。

「お前等…っ!? ……………だぞ?」
「覚悟の上ですよ。入団の時に立てた”誓い”は伊達じゃありませんよ?」
「無理しやがって……。全く揃いも揃って馬鹿ばっかりだな?」
「よく言いますね?鹿でしょうに!? 」

 そのひとりの男子生徒の言葉に、『違いない!』と相槌を打ちながら騎士団員達が笑い合う。

「フッ……! 分かった、貴様等の決意、このゼルドが確かに受け取った。これからも宜しく頼むぞっ!! 」

『『『『『 はっ!!!! 』』』』』

 ゼルドの言葉に、一斉に敬礼で返す【セイリア親衛騎士団】の一同。

 やり取りだけを聞いていると、まるで”絶望的な戦い”を前にして、決死の覚悟を固めた騎士団の会話のようにも聞こえてくるが、それでも”自身の幸せよりも、惚れた女の幸せを祈り見守る” 。彼等は今日この時、また一歩を登ったに違いない。
 そんな”ほろ苦い決意”を固めた騎士団の生徒達の笑顔は爽やかで、実に輝いていた。

 …………いたのだが、いまいち”感動出来ない”のは、サイリウムの光る棒を振りながらご贔屓のアイドルのコンサートで踊り狂う一団が、そのアイドル本人から『私、結婚します!』という衝撃発言を受け、『それでもボクは◯◯ちゃんを応援するよ!』と涙ながらに宣言するのとあまり変わらないからだろうか……?

 まるで”昭和の青春ドラマ”の様なノリで、暑苦しい笑顔を浮かべながら、お互いに新出発を誓う漢達。

 だが、彼等はひとつ大事な事を忘れている。

 ーーー いいから君達もさっさと授業に出なさい。ーーー



~~~~~~~~~~~~~~~~


 更新が大変遅れて申し訳ありませんでした!

 来週からは普段通りのペースに戻せる様頑張りますので、宜しくお願い致します。
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