〜転移サイボーグの異世界冒険譚〜(旧題 機械仕掛けの異世界漫遊記) VSファンタジー!

五輪茂

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第15章 冒険者な日々 2

第94話

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ーー翌朝ーー

『……チェックNo.2570~4204、クリア。続いてNo.4205~…… 』

 早朝、昨夜泊めてもらったキムチェの自宅の庭で、日課である玖珂流の鍛錬をしながら、アイに義体のシステムチェックをしてもらう。

『…チェックNo.8420までの項目をオールクリア。義体各部、動作状況オールグリーン。続いて魔力による《身体強化》状態での作動テストに移行します 』

 アイのチェック報告を聞きながら、太極拳のようにゆっくりだった動きを、徐々に早く、キレのある動きへと変えて行く。
 静かに、ゆっくりとだが、魔力波動を全身へと巡らせ〈壱乃牙  覚〉から〈伍乃牙  鎧〉までを開放し、《身体強化》状態で更に動きの速度を上げていく。 

『生体人工筋肉、及び骨格のディストーションレベル±0.5以内、バランスチューニング……完了。神経系シナプスの反応速度良好。電脳及びマスターの脳波、バイタル等生体部分も全て問題ありません。システムフルチェック終了します 』
『サンキュー、アイ。いつもありがとうな 』

 アフィーちゃんアフィラマゼンダから、こちらに来て早々に貰ったスキル〈義体自動修復)によって、完全にメンテナンスフリーな状態にはなったものの、こうした地道なチェックは欠かせない。
 生身の身体でも怠けていれば筋肉は衰え体力も落ちる。いくら義体とはいえ、いや義体だからこそ、こうして常に状態をチェックしていなければ、”いざ”と云う時に動作不良を起こして貰っては困るからだ。

 だが、今のところそうした兆候は一切見られない。一昔前のサイボーグとは違い、生体部品が使用されているとは言っても、やはり義体は精密機器の塊。あっち地球では定期的なメンテナンスは絶対に欠かせなかった。
 逆に言ったら”自動修復”なんて技術は地球でもまだ実現されていなかったんだから、こっちの方がスゴいんじゃないだろうか。けど、魔法の所為で機械…と言うか、科学文明の発達はさっぱりなんだが、その辺の概念はいったいどうなってるんだろうか?

 まあ、あのままだったら、もしも義体が故障したりしたらその時点でアウトだっただろうし、心配事が無くなって楽になった訳だから、別に良いんだけどな。

 そんな事を考えながら、次第に動きをゆったりとした物に戻して、呼吸を整えて行く。最後の型の構えを取り、残心を残してから鍛錬を終了した。

「おはようございます、ヒロト様。朝食の御用意が出来ております 」
「おはよう、キムチェ。ありがとう、今行くよ 」

 鍛錬の途中からキムチェが来ていることは分かっていたが、秀真屋敷でも毎朝やっていることなので、声をかけるのを待ってくれていたようだ。

 キムチェから差し出されたタオルを受け取り、
 『おい、お前義体だから汗はかかないだろ!』って? ふっふ~ん、そこは抜かり有りませんよ!

 あっち地球ではそこ等中に身体を義体化した人達が居たので、それほど問題にはして居なかったが、全身のほぼ八割方かという俺は、此方の世界では唯一の存在だろう。多少の事なら『鍛え方が違う!』とか言って、強引に誤魔化すことも出来るが、やはり”汗をかかない”というのはおかしい。どうにかせにゃいかん、と思っていたところで、酒盛りの時に冷やしたビールのグラスに着いた結露を見て閃いた。
 そう、皮膚の表面をアイの《水魔法》で微細な霧で覆い、肌に付着させて擬装しているのだ。しかも、わざわざ汗の成分に似せて。体臭までは如何ともし難いが、こうしたやり取りを誤魔化すくらいは出来るようになったのだ!……う~ん、嘘で塗り固めた人生だなぁ……? 
 セイリアやソニアなど、近しい者や信用の置ける者には、その内きちんと地球の事や俺の身体の事なんか、しっかり身の上を話さないとなあ…、アイの事もあるし?  ま、それは今はともかく。

 ”汗”を拭ったタオルをキムチェに返しながら、話しかける。

「実家に帰って来たんだから、ゆっくりしてくれて構わないんだぞ? 屋敷ではいつも世話になってるんだし 」
「ありがとうございます。ですが、プライベートでの帰省ならともかく、今回はあくまで”お仕事”です。でしたらやはり私はヒロト様の”専属メイド”です。自分の職分を果たしているだけですので、お気になさらないで下さい 」

 そう言って、ニッコリと笑うキムチェ。その表情には確かに嘘は無いように見える。

「真面目だなあキムチェは 」
「いえ、そうでもありませんよ?(ばいく?の二人乗りとか、ヒロト様と二人きり。結構だと思ってますし)」
「ん?何か言った?」
「いえ、何でもありません。(ニッコリ)それより早く参りましょう 」

 聴力の感度はノーマルの状態にしたままだったので、よく聞き取れなかったが、前を歩くキムチェのフサフサした尻尾が機嫌良さそうにフリフリと振られているから悪い事じゃ無いだろう。
 ああは言っていても、やっぱり生まれ故郷に帰って来て家族に再会出来て嬉しいんだろうなぁ。
 キムチェに案内されて、食卓の場所へ行くと、親父さん達家族は既に揃っていた。どうやら俺待ちだったらしい、悪い事したなぁ…。そう思いながら部屋に入ると、早速チェヂミが飛びついて来た。

「おはよう、ヒロ兄ちゃん! こっち!こっちやよ、チェヂミの横に座って!」
「おはよう、チェヂミ。分かった、分かったから、そんなに引っ張るなよ」

 チェヂミに腕を引かれて食卓に着く。すると、キムチェとお母さんが、温かいスープなどをテーブルへと並べ始めた。

「おはようございます。すいません、待たせちゃったみたいですね?」
「おはようございます。いえ、いつもより早いくらいですからお気になさらず。それより良く眠れましたか?」
「ええ、いきなりの訪問だったのに、部屋を貸して頂いて申し訳なかったですね、お陰様で良く眠れました 」
「ははっ!それこそ何を仰るですよ、ヒロト様は我が家の恩人、自分の家と思って寛いで下さい。さ、大した物ではありませんが、食事にしましょう 」

 やがて料理を並べ終わったキムチェとお母さんも食卓に着き、キムチェの御一家との朝食の時間が始まったのだった。


「ーーほう? ヒロト様はカーフ豆を求めてこの村に御座った来られたかな? ……こう言っちゃ何やけど、変わっとんさるなぁ?」
「ははっ!そうだな、良く言われるよ。ただ、元々親父の影響でカーフは好きだったから、街に出てきたらお茶ばっかりだったから寂しくてさ、キムチェの淹れてくれたカーフがスゴく美味しかったんだ 」

 朝食が終わり、今はキムチェが食後のカーフを淹れてくれている。ちなみに親父さんや俺の話し方が変わっているのは、お互い気を使った話し方はやめましょう、と俺が提案したからだ。
 セイリアとの事があるとはいえ、やっぱり俺は一庶民、へりくだられるのはこそばゆい。

俺んた俺達は昔っからコレばっかやで飲み慣れとるけど、普通は苦げーにがいで、眠気覚ましくらいしか飲まんやろうでなぁ、この村のモン以外では珍しいわ 」
「そうかな? じゃあ、今キムチェの淹れてるカーフを飲んでみてくれよ、きっと驚くぜ?」

 実はカーフの実は食べれる部分は少ないものの、その果肉は甘く、普通はそちらを食べるんだそうだ。アソノ村では、本来なら捨てられてしまう種を乾燥させ、煎ってから細かく砕いて煮出した汁を布で濾す、所謂ネルドリップの原型となった方式で、昔からお茶代わりに飲用されて来たんだそうだ。逆に普通のお茶の需要は少なくて、子供でも薄く薄めたカーフを飲むのだとか。
 
 やがて変わった形のポットを持って、食卓へとキムチェがやって来る。キムチェは慣れた仕草でカップにカーフを注ぎ、俺と親父さん、お母さんの前にカップを並べた。

「変わった形のポットやなぁ? しかし、澄んだええ色したカーフやな、こんなのは初めてやわ。薫りもええし 」
「ホントやね、綺麗なええ色しとるわー 」

 キムチェが少し高い位置から注いでいる為、カーフが空気に撹拌されて、芳ばしく芳醇な薫りが部屋の中に立ち込める。注がれたカーフの薫りと澄んだ色合いに、二人は驚いているようだ。

「どうぞ、先ずは飲んでみて欲しい。俺とキムチェで研究した、今のところの自信作だよ 」

 二人は存分に薫りを楽しんだあと、湯気の立つカップを傾けてカーフを口に含む。

「「……っ!? 」」

 親父さん達の様子に、キムチェと二人、してやったりと笑みを交わす。

「どう?お父さん、お母さん。ヒロト様に御指導頂きながら、豆の焙煎や挽き方、ヒロト様が仰るには”ブレンド”と言うそうなんだけど、豆の配合も色々と研究してみたの。このポットも”サイフォン”と言って、ヒロト様が御自作されたのよ?美味しいでしょう?」

「……こらぁ驚いた。こんな美味いカーフを飲んだのは初めてや……!? 」
「苦味がすっきりとしとって、イヤな雑味があらへんわ…!? コレやったら普通の人でも美味しく飲めそうやね 」

 二人は口々に感嘆の声を上げる。キムチェとの研究成果は、カーフを飲み慣れたアソノ村の人でも、驚くほど上々のようだ。

 カーフが敬遠される理由「苦味」だが、調べたところ、現在の一般的なカーフの飲み方とは、煎った豆を適当に砕いて鍋で煮出し、そのを飲むという”トルココーヒー式”の飲み方だった。だが、これらは飲み方を知らない所為で、濃過ぎたり、豆を煎り過ぎて真っ黒に焦がしてしまったり、はたまた鍋からカップに移す時に豆のカスまで入ってしまい、雑味やカスで口の中にイヤな後味が残る、という事が主な理由の様だった。

 この”トルココーヒー式”がヨーロッパに伝わった際に、布で濾して飲むという”ネルドリップ方式”へと発達して行くのだが、豆カスは取り除けたものの、この時点ではまだまだ原型に近く、ここから更に時間をかけて、焙煎の方法や時間、コーヒー豆の挽き方が様々に試されて行き、その抽出方法にしても、”ペーパードリップ式”や”サイフォン式”、高温・高圧で一気に抽出する”エスプレッソマシン”等々、色々な方法が研究され生まれては、洗練されて来た訳だが、今回俺が選んだのは『ペーパードリップ+サイフォン式』である。

 設備の関係でいちいち布を洗浄するのは手間だし、”エスプレッソマシン”なんてのは絶対無理だ。
 「喫茶店」という後々の事を考えて、ペーパーには繊維質の多い丈夫な(和紙)を使用し、今回は自作したが、方法さえ覚えれば誰でも簡単に操作出来るサイフォンという、品質を維持した上で、最も手間の少ない方法を選んだつもりだ。

「成る程、『喫茶店』。それを王都に開く為の準備としてヒロト様は御座った訳か 」
「ほーやねぇ、この村は殆んど自給自足やし、今までカーフ豆の儲けなんて、生活の程度。もしそれでカーフを飲む人が増えてくれたら、この村も助かるわなぁ… 」

 キムチェの淹れたカーフを飲みながら、しみじみと語る親父さん達。今の時点ではお茶が主流で、カーフは一部のか、冒険者の眠気覚まし程度の需要しか無いからだ。
 だが、だからこそ勝算はあると俺は踏んでいる。

「でもやっぱりカーフはでなぁ、慣れん人んたでは、あんまり受けんのやないやろか?」
「まあ、カーフだけじゃ無くて、カーフに合う”お茶請け”も出すつもりだよ。それに、こんな飲み方もあるんだよ 」

 キムチェに目配せすると、キムチェは二杯目のカーフには、ミルクと砂糖を加えて親父さん達に差し出す。
 まるで”泥水”の様に白く濁ったカーフを見て、僅かに眉を顰めて怪訝な顔をする親父さん達ではあったが、恐る恐る口を付ける。

「なっ!何やコレ!? 」
「甘い!? でも美味しいわ~!私はこっちの方が好きやなぁ~ 」

「美味いだろ?まだまだ色々カーフを楽しむ方法は色々あるんだが、それには牛の乳と砂糖を入れたんだ。薫りは良いままに、円やかさと甘味が加わった事で飲み易くなって、カーフの苦味が気にならなくなるだろ?」
「砂糖っ!? 」
「ひえぇ!? そんなを!勿体無い、勿体無い…!? 」

 砂糖、と聞いて、途端にチビチビと飲み方を変える親父さん達。そう、実は”愛読書”の例に漏れず、このイオニディアでも砂糖は非常に貴重品で、スプーン一杯でも、それなりの値段がするのだ。
 「喫茶店」を開こう、という以上、砂糖は何とか安価で確保したい。でなければカーフ一杯がトンデモない値段となってしまい、一部裕福層の飲み物にしかならない。
 ”薄利多売”でも構わない、俺は皆んなが美味しいカーフが飲める様に、一般へのカーフの普及と浸透がしたいのだ。
 
 だと、誰も見向きもしない家畜用の餌にしかならない作物、例えば甜菜と呼ばれる所謂「ビート糖」が、砂糖の原料になったりするのだが、実はこの村に来たらそういうお約束的展開がないかな~、などと少し期待していたのだが、キムチェに聞けばそんな物は無い、との事だった。
 世の中そんなに甘く無いって事だな……ちくせう。

「まあ、砂糖については、代わりの物が無いかを探している最中だけど、今までよりずっと美味しいカーフになってるのは分かってもらえたと思う。で、今回アソノ村を訪ねたのは、今後収穫したカーフ豆をいずれ「喫茶店」を始める時には買い取らせて貰いたい、という商談をしに来たんだ 」

「ねえ、ヒロ兄ちゃん、それ甘くて美味しいの? 私も飲みたい!」

 横から両親の様子を見ていたチェヂミが、自分も飲みたいとお強請りをして来た。

「こ、こらチェヂミ!? 砂糖はでーれースゴく高いんやでアカンて!」
「えー!お父さんとお母さんばっかりズルい!私も飲みたいーーっ!」

 両親が慌ててチェヂミを嗜めるが、しっかりとカップを握ったままでは、プクーっと頬を膨らませるチェヂミに対してもイマイチ説得力が無い。

「いいよ、キムチェ、チェヂミにもミルクと砂糖をで出してやってくれ。それから人に注ぐばかりじゃなくてキムチェの分もな?」
「やたー!ヒロ兄ちゃん大好き!」

「すいません、ヒロト様。チェヂミがワガママを言って… 」
「構わないさ。ああ!そう言えば、ちゃんと「ゴメンなさい」が言えたらご褒美をあげる約束もあったな? キムチェ、何かお皿を貸してもらえるか?」

 キムチェが持って来た空の皿をチェヂミの前に置くと、キョトンとした表情でチェヂミが俺を見上げて来た。

「ヒロ兄ちゃん、お皿の上、何もあらへんよ?」
「慌てるなチェヂミ。せっかくだから”魔法”を見せてやる。いいか? 一、二、三!」

 皿の上にハンカチを被せて数を数え、サッと勢い良くハンカチを取り去ると、皿の上には、バターと砂糖の甘く香ばしい匂いのホカホカとした出来立てのパンケーキ。
 何の事はない、さも魔法で出したかのようにアイテムボックスから取り出しただけなのだが効果はテキ面、「わぁっ!?」と声を上げて、キラキラとした目をして食い入るようにパンケーキを見詰めるチェヂミ。

 更にその上に甘酸っぱいベリージャムとたっぷりの蜂蜜を垂らしてやると、チェヂミの期待もうなぎ登りに上がっていく。

「良し!完成~~!どうぞお召し上がり下さい、お嬢様 」
「いっただっきま~~~~す!……!? 美味ひい!でーれー美味ひいよ、ヒロ兄ひゃん!? 」
「良かったな。でも食べながら喋るなよ、お行儀が悪いぞ?」
「ふぁ~い!」

 子供がニコニコと幸せそうに食べている姿ってのはいいよな、こっちまで幸せな気分になってくる。

 だが、ーー(((ゴクリ)))ーー そんなチェヂミを見ていると、後ろから聞こえる生唾を飲み込む音が

「キムチェ、お皿追加で頼む 」


 あまりに美味しそうに食べるチェヂミを見て、ついつい喉を鳴らしてしまい、真っ赤な顔をしている大人達の為に、俺は苦笑しながら新しいパンケーキをアイテムボックスから取り出すのだった……。



『マスター…。私もあのパンケーキ食べたいですぅ……! 』


 ーー ゴメン、アイちゃん、後でね…………っ!? ーー



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