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第10章 英雄王の末裔達
第65話
しおりを挟む「ヒロト様… 」
後ろから、遠慮がちにソニアが声をかけてきた。実は、さっきまで気を失ってしまった王子達を心配そうに見ていたのだが、何とか無事に目を覚ました事を見届けて安心したのか、俺の居る方へと戻って来ていたのだ。しかし、俺が国王と話をしていた為に話しかける事が出来ず、ずっと後ろで控えていたのだ。
ちなみに”兄貴”ではなく”ヒロト様”呼びなのは、一応配下設定だからである。
「ああ、悪いなソニア、それからゴウナム、アーニャ、マーニャ。四人共良い動きだったぞ、良くやった 」
本当は出迎えて、直ぐにでも褒めてやりたかったのだが、さすがに一国の王との話を切る訳にもいかなかったのだ。
「「「「…………!! 」」」」
俺の言葉に、喜びの表情を浮かべた四人だったが、場所が場所なだけに声をあげて喜ぶ様な事はしなかった。
が、一転不安気な顔になって、ゴウナムが問いかけてくる。
「そ、それで、あに…ヒロト様、時間は!時間はどうでしたか!? 」
ああ、そっちな?レイナルドからのいきなりのムチャ振り&時間制限付きの”縛りプレイ”だったからなぁ…、気になって仕方ないんだろう。
「そっちも問題無い。割とギリギリだったけどな? 二十八秒だったよ、良かったな 」
笑いながらそう答えてやると、あからさまに安堵した表情で、四人共に「は~~っ!」っと大きく息を吐き出した。
すると、今度はジオン国王がニヤリと太い笑みを浮かべながら、また話しかけてくる。
「ヒロト、そう言えば、さっきもその四人の事は直接には紹介してもらってないぜ? 俺は強い奴らが好きなんだ、きちんと紹介してくれや 」
ミッション達成の安堵感に脱力して、やや猫背(豹背?)になっていたソニア達の姿勢が、ビクッ!っとして気を付けの姿勢に戻る。
「そうでしたね、では改めて…。私の配下となります、【蒼い疾風】の四人です。まず前衛主戦力のソニア、攻撃兼盾役のゴウナム。この二人は姉弟になります。そしてこちらの双子が中衛のマーニャ、援護と補助並びに戦闘指揮を行う後衛のアーニャです。ちなみに先程の戦術を組み立てたのは、このアーニャになります 」
ソニア達は俺の紹介に合わせて、胸に手を当てて礼の姿勢を取っていく。四人を紹介し終えると、ジオン国王はトンデモない事を言い出した。
「うむ、美事な戦いだったぞ!あれ程の連携はなかなかできるもんじゃねえ。四人共に素晴らしかったが、特にアーニャ…だったか? バカ息子共の攻撃の出鼻を全て挫いた手並みといい、おまけに最後のありゃ何だ!? 凄え技だったな!どうだお前等、ヒロトの配下なんか辞めて俺直属の部下になる気は無いか?」
「「「「………っ!? 」」」」
おいおい…! このおっさん、俺を目の前にして、いきなりヘッドハンティングかよ!? …と思わなくも無いが、ソニア達の事を考えたら、実際にはめちゃくちゃ良い話である。
田舎から出て来た青年達が、己の腕ひとつで一介の冒険者から大国の国王直属の配下に。誰が聞いても憧れるであろうサクセスストーリーだ。
しかし、さすがは元高ランク冒険者、見るべき場所をきちんと良く見ている。こういう上司の元であるなら俺も安心だ。多少寂しく思わなくは無いが、ソニア達にとってはまたと無いチャンスでもある。ここは彼女等の自由意志に任せよう。
「あ…、ありがとうございます。アタ…私達如きに身に余る光栄、勿体無いお言葉でございます。ですが…、せっかくのお誘いで御座いますが、恐れながら御断りさせて頂きます 」
「ほぉ……!? 」
深々と頭を下げながらも、国王の誘いを断るソニア達。だが、その返答に対して、ジオン国王は不快どころか益々面白そうな顔で笑みを深める。
「自慢じゃねえが、俺の直属なんざ、なりたくてもなれるモンじゃないんだぜ?」
「はい、身の程知らずは承知しております。ですが、私達はヒロト様に忠誠を誓った身、先程お褒め頂いた戦いも、全てヒロト様の御指導によるもの、ヒロト様あっての私達なのです。それに…… 」
「「それに」?」
「ヒロト様だけでなく、セイリア様にも、”戦士”として、”女として”も追いついてみせるとお約束しましたので… 」
少し頬を赤らめながら、そうソニアが答えると、愉快で堪らないとでもいう感じにジオン国王は笑い出した。
「わっはははははははっ! なるほど、そうか!? そういう理由か!なら仕方ねぇな! ンだよヒロト、オメェ手ェ早えぇな! 」
「濡れ衣だっ!?」と叫びたいが、それをするとソニアに恥をかかせる事になるし……!? 結果として、俺は口元を痙攣らせながら曖昧な笑みを浮かべるしかなかった………ちくせう…!
「さて、良いモンも観せてもらったし、今夜の事もある。そろそろお開きにしようか? おい!アレ持ってこい!」
一頻り楽しそうに笑った後、同じく国王の側に控えていた側近に声をかける。すると、ひとつ頷いた側近の合図で、使用人らしき人達が現れ、ワゴンの上に何やら大きめの袋を乗せてゴロゴロと押して国王の前まで持って来た。
「これは今の美事なまでの勝負と、クソガキ共の躾けに協力してくれた礼も含めた褒美だ。良い装備を揃える時の足しにでもしてくれや。仲良く分けてくれよ?勝手ばっか言って悪りいが、これで失礼するぜ。じゃあ、またな~~! 」
そう言って、踵を返し、ひらひらと手を振りながら側近を伴って修練場を後にするジオン国王。一応、礼の姿勢を取って見送るが、レイラ王妃もニッコリと笑いながら軽くこちらに会釈をすると去って行った。
何と言うか、セイリアの言った通り、本当に王様らしくない王様だったな………って!
どーすんだよ、あの王子達は!? 放りっぱなしかよ!?
「さて、ではヒロト様、私は今夜の件の事を少々陛下と詰めて参りますので、大変申し訳ありませんが先に御屋敷の方に戻っていて頂けますか?」
「それは構わないけど……、どうするんだ、あの二人は?」
さっきから呆然としたまま項垂れている王子達二人。ずぶ濡れのままだし、あのままにしておくのもなぁ……?
「なに、思い上がった未熟者にはいい薬でしょう。後程、私も少しだけフォローはしておきますので、ヒロト様がお気になさる事でもありません。さ、馬車の所までお見送り致します。こちらへ…… 」
そう言って、スタスタと歩き出すレイナルド。言葉通り、立ち止まる気配も振り返る素振りも無い。余りにもガックリしている姿が気になりはしたが、置いて行かれる訳にもいかないので、俺達も修練場を後にしたのだった……。
『マスター、前方、曲がり角より強力な魔力波動の反応が接近中です 』
『ああ、二つだな 』
来た時とは別の通路を歩いている時に、アイから報告が上がる。
しかし、この城は本当にデカい。郊外型の巨大ショッピングモールでも何個分か?というくらいに広く、不慣れな者なら迷い子になる事請け合いである。
俺?そりゃもう、アイちゃんに各種サーチ&スキャンをお願いして、とっくに3Dによる立体マップまで作製済みである。当然ながら隠し部屋、隠し通路なども全て調べてあるし、さっき会った人達にはマーカーもセットしてあるという完璧仕様。
さすがアイ、いい仕事してる。本当に感謝、感謝だな。
『どういたしまして!……それでマスター? 前方のとは別に、ここに来た時からずっと張り付いている反応はどうしますか?』
『今はマーキングだけで放っておいていいよ、どうせあの王様の手配だろうし。ま、最後にちょっとイタズラさせてもらうけどな?』
『”イタズラ”…ですか?』
『ああ、手伝ってくれよな?』
『ふふ…!イエス、マイマスター!』
ーーガシャ、ガシャ、ガシャーー
そうこうしている内に、前方からの魔力波動が近付いて来た。ちょうど曲がり角の辺りで接触するかな?
もう直に音も聞こえていた為、曲がり角の少し手前でレイナルドが足を止める。そして、曲がり角の向こうから現れたのは……、
ーー……っ!? 白いSD!?…だと!?ーー
姿を現したのは一五○センチ程の大きさのSDと、アルビノかと見紛う程の白銀の髪をした美しい女の子だった。
『アイ!スキャニング!』
即座にアイに指示を出して、自分も〈鑑定〉を使用する。読み取れた表示は、
クローレシア・リグ・ロードベルク
ヒト族 女 18歳 Lv35
ロードベルク王国第三王女
ルクスヴィータ
ミスリルゴーレム【擬似魔法生物】
〔所有者〕クローレシア・リグ・ロードベルク
ゴーレム!? それにしては動きが滑らかだが?
『マスター、間違いありません、スキャンしてみましたが、AIや電子部品はおろか機械部品自体が全く存在していません』
『間違いないのか?』
『はい、念の為”緊急停止”のシグナルも送ってみましたが、一切反応がありませんでした 』
ーーガシャッ!ガチャン!! ーー
だが、次の瞬間、女の子を庇う様にして前に出たSDモドキのゴーレムの両腕から刃が飛び出し、驚くことに警告の声を発したのだ!?
「”警告”シマス!! タダチニ武装解除シテ、ソノ場二伏セナサイ。アナタカラノ、魔力波動ノ放射ヲ感知シマシタ。繰リ返シマス、武装ヲ解除シテソノ場二伏セナサイ!! 」
「待ちなさいルクス! レイの叔父様です。問題無い 」
「…分カリマシタ、武装ヲ解除シマス 」
ジャックナイフのように、手首の辺りで刃を折り畳み武装を解除するルクスと呼ばれたゴーレム。
『なあ、アイ。喋ってるんだが本当にゴーレムなのか?』
『間違いありませんよ?ただ、コアになっている魔晶石は、大きさ、純度共にかなりの高ランクの魔晶石のようです 』
と、なると、【擬似魔法生物】ってくらいだから、アイに近い存在なのかもしれないな? 魔術回路によって擬似的な”意思”はあるものの生物ではない……って事は、俺に言わせるとそれは【擬似魔法生物】じゃなくて、【擬似魔法AI】なんじゃないかと思うんだが? まあ、こちらの人間にAIの概念は無いんだろうし、”生きているように見える”事からそう呼ばっているんだろう。
「御無沙汰しております、クローレシア様。秀真より無事帰って参りました 」
胸に手を当てる「貴人への礼」の姿勢を取りながら、丁寧なお辞儀で挨拶をするレイナルド。
〈鑑定〉で判明しているが、目の前の少女はこの国の第三王女らしい。クセのない白銀の長い美しい髪に、冬の湖面を思わせるアイスブルーの瞳をした美しい少女なのだが……?
今はなぜか目の下にクマが出来ているし、美しい瞳も半開きでやたらとシパシパしてるし……。うん、寝不足だな。何だろう?せっかくの美少女なのに、”残念感”がハンパない……。
この国の王族にマトモなヤツは居ないのか……、ハァ……。
「ん、お帰りなさい叔父様。……と、いう事はセイリアも?」
「はい。帰りの道中で少々トラブルには見舞われましたが、御無事でございます。今朝方、こちらに参る前に学院へとお送りして参りました 」
「そう、それは良かった。ところで…、この人達は? 」
レイナルドと居たことでゴーレムを制止したものの、気にはなっていたのだろう。安心してもらう為にも自己紹介しないとな。
「初めまして、クローレシア様。「ヒロト・クーガ」と申します。お会い出来て光栄に存じます 」
「ん、初めまして、「クローレシア・リグ・ロードベルク」 第三王女。よろしく 」
「クローレシア様、先程言ったトラブルに見舞われた際、こちらのヒロト様に危ないところを間一髪でお助け頂いたのですよ。後ろの者達はヒロト様の配下の冒険者パーティ【蒼い疾風】です。ちなみに、この度ヒロト様はセイリアお嬢様と御婚約なされたのですよ 」
眠たげなクローレシア姫のアイスブルーの瞳が、驚きの為か僅かに見開かれる。
「婚約!? セイリアが?…『男には興味が無い』と言ってたのに……! 信じられない!?」
「で、ございましょうね、余りの変わり様に、私達も吃驚です。学院でお会いになったら、とくと御覧下さい、きっと驚かれるとおもいますよ?」
「ん、分かった 」
こくり、と頷くクローレシア王女。リアクションが少ない……。眠たいのもあるんだろうが、”無表情系美少女”ってヤツかな?
「ヒロト様、クローレシア様はこう見えてロードベルク王国でも随一の【ゴーレム操者】なのですよ?」
「ああ、それで…。そのゴーレムもクローレシア様が?」
「……っ!? ……あなたはいったい何者なの?普通は皆、ルクスの事をゴーレムだとは思わない。話すゴーレムなんていないから。なぜ分かったの? 」
眠そうだったクローレシア王女の目が、訝しげに細められる。その後ろでは、ルクスと呼ばれていた白いゴーレムが王女の不穏な魔力波動に反応してか、身構え、臨戦態勢に入っていた。
「これは失礼しました。先程、強い魔力波動を感じた際に、〈気配察知〉を使用したのです。その時感じた魔力波動は二つ。しかし、生体反応はひとつだけでしたので…… 」
「そう……、なるほど。納得 」
〈鑑定〉のスキルの事を言う訳にはいかないので、もっともらしい嘘を並べてみたが、意外とあっさり信じてくれたらしい。
しかし、ここでもやっぱり”レイナルドクオリティ”、またもや要らない爆弾をレイナルドが投下する。
「ああ、それからクローレシア様?面白い事をひとつ。こちらのヒロト様は先日、”魔晶石を使わない《土人形創造》で、ほぼ単騎で伝説の巨獣【黒殻龍蟲】を討伐なされました”よ 」
「…………っっ!?!?!? …今、あり得ない情報が、ひとつどころか二つも三つも並んでいたような気がしたんだけど…!? 」
クローレシア王女の半開きだった瞳が、今度こそ驚愕に見開かれる。
「《土人形創造》で魔晶石を使わない!? 伝説の巨獣を倒した!? しかも単騎で!!!? いったいどうやって!? そこのところを詳しく!! 」
さっきまでの眠たげな残念美少女から一転、目をキラキラ……いや、ギラギラさせて詰め寄ってくるクローレシア王女。…って、近い、近い!近い!! フンス、フンス!と鼻息も荒くしてエラい喰いつきようである。
「驚かれましたか?ヒロト様。クローレシア様は【ゴーレム操者】であると同時に、この国有数の【ゴーレム術研究】の”第一人者”なのですよ。ですから、ゴーレム術に関しての話には目が無いのです。……それはそうと、クローレシア様?学院の方はいかがなされました? もうとっくに授業が始まっている時間だと思いますが? 」
「……昨夜は研究に没頭し過ぎて寝過ごした……。でも!もう今日は自主休講!そんな場合じゃない、【ゴーレム術】の新しい可能性がっ!?」
拳を握り締め、まるでそれが天から与えられた自分の使命!とでも言わんばかりに堂々とサボり宣言する残念王女……。
「そうですか…、では当然レイラ様も御存知なのですね?」
「もうこんな時間!? 早く行かないと!行ってきます 」
シタッ!っと手を挙げ、ルクスを伴い歩き去ろうとする王女。変わり身早やっ!? そこまでレイラ王妃が怖いか?……怖いか、木刀でシバかれるんだもんなぁ……。
「ヒロト、また今度あなたの話を聞かせて欲しい 」
「はい、私の話で良ければいつでも。また今度、私にも【ゴーレム術】のお話を聞かせて下さい 」
「ん、行こうルクス」
「ヒロト様、失礼シマス」
慌てて立ち去っていくクローレシア王女を見送る。よっぽど見つかりたくないんだろうな?けど、あの王妃様じゃあ、きっとバレるんだろうなぁ……………………あ、コケた。
頑張れ、残念王女。合掌。
その後は馬車のところまで案内されて、カークスと合流したのだが、レイナルドはまだこの後ジオン国王等と今夜の件について打ち合わせの為に残らなければならない。
なので、馬車で帰ることは辞退し、カークスにはレイナルドの為に残ってもらい、俺達は徒歩で秀真の王都屋敷に帰ることにした。
ちなみに、さっきアイと話していた”イタズラ”は、王城の門を出る寸前に発動してやったのだが、”成果のほど”は……はてさて?
さて、なぜわざわざ徒歩で帰るのかといえば、それは勿論、目的は王都見物、即ち観光である。
せっかく王都まで来たのに、何だか”お偉いさん”(問題人物)の相手ばかりだったので、結構ストレスが溜まっていて、少々息抜きをしたかったのだ。ソニア達もこの提案には諸手を挙げて大賛成。
『初めての王都で迷子にならないか?』って? ええ、そこはちゃーんとアイちゃんがお仕事済みですよ、全域では無いものの、グランベルク市街地の3Dマップも、とっくに作成済みでございます!
と、いうわけで、さっきの模擬戦のご褒美も兼ねてソニア達と五人で買い食いやショッピングなど、あれこれ遊んでから帰ったのだが、うっかり俺達だけで楽しんでしまった為、帰宅後、すっかり拗ねたセイリア(&ラーナちゃん)の機嫌を治すのに散々苦労するハメになるのだった……。
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