上 下
61 / 284
第9章 王立高等魔術学院

第59話

しおりを挟む
 
 如何にも歴史がありそうな石造りの校舎の建物の廊下を、レイナルドの先導のもと通り抜け、最上階の両開きとなった重厚な扉の前へと辿り着いた。

 ここに着くまで「魔術学院」と名が付くからには、動く絵画や彫像、歩く先々で接続される通路や階段といった、古い”少年魔法使い”の映画のシリーズにあったのようなものを少なからず期待していたのだが、残念ながらそんなお伽話の様なものは一切なかった。
 しかし、元々は王侯貴族の子女が主体としての学び舎であった学校だったそうで、宮殿などの様な華美さは無いかわりに、壁や柱などには所々に精緻な彫刻やレリーフなどの装飾が施されていて、修道院や教会のような厳かで一種静謐な雰囲気を醸し出していた。

 本当なら、もっとゆっくりとそれ等を楽しみながら行ければ良かったのだろうが、行く先々で出会う、またこちらを伺う生徒達から放たれる怒りや憎しみ、悲しみや嘆きの魔力波動に、俺の精神はガリガリと音を立てて削られていくようで、非常に、非常に!居た堪れない。

 その昔、内戦の続くある地域へと派兵された経験があるが、その時に住民や難民達から向けられた視線そっくりだ。 一部権力者達の都合で家族を失い、家を焼かれ、住む場所すら追われた彼等から見れば、正規軍であろうが反政府軍であろうが関係ない。武装した者など敵味方関係なく自分達に不幸を運ぶ憎悪の対象にしかならないからだ。

 うぅ……っ!? 慣れてるよ?セイリアの為だとは分かってるよ?だがやっぱり自分がそういう対象として見られるってのは本当にヘコむ……。

 なので、今目の前にある学長室の扉は、平常ならば立派だなぁ、ぐらいは思ったかもしれないが、今の俺の目にはまるで避難してきた先にあったシェルターの隔壁扉に見えているぐらいだ。

 なので、早く入れて下さい!後ろから見ている生徒さん達の視線が重機関銃の一斉掃射のようで辛いんです!

 と、俺の心の叫びを知ってか知らずか、ここでやっとセイリアが俺の手を離して扉の前に立ち、ノックをする。

 ーーコン、コンーー

「学院長、セイリア・キサラギ三回生、復学のご挨拶に参りました 」
「お入りなさい 」

 ”「失礼致します」”との声と共にセイリアは学長室の扉を引くと、青や緑色をした光の球が一斉にこちらに向かって飛んで来た。一瞬、魔法で攻撃されたのか?とも思って身構えたものの、それ等は全てに着弾?した。
 具体的には、”学長室に入るから”、と下に降ろしたに。そして一斉に眩く輝くと、光の球は二十センチ程の大きさの、昆虫のような翅を持った小さな女の子へと姿を変えた。しかも”臣下の礼”を取るように跪いた姿勢で。

「あらあらあら、この子達ってば、呼びもしないのに出て来たかと思えば勝手に飛び回って!?…でも仕方ないかしらね、こんなが急にいらっしゃったら、そりゃ慌てるわよねぇ……? 」

 突然の出来事につい目を奪われていたが、声に釣られて部屋の中を見ると、窓際の大きな執務机の所で品の良さそうな婦人がころころと可笑しそうに笑っていた。

「お帰りなさい、セイリアさん。それから貴方がヒロトさんかしら?まだまだ授業までは時間がありますから、どうぞお座りになって?お茶でもご馳走しますわ 」

 彼女はそう言って俺達を応接用のソファーへと促した。

「どうぞ、ヒロト様 」

 派手にならず、堅すぎる事も無く、品の良い調度品が置かれた、やや広めの学長室のソファーに腰掛けた俺達の前にあるテーブルに、レイナルドが人数分の紅茶のカップを置いていく。
 婆さんの所はともかく、なぜここでもレイナルドがお茶を淹れているのか?は置いておいて……、全員分の紅茶が並べられた所で、まずセイリアが口を開いた。

「学院長、戻って来るのが遅くなって本当に申し訳ありませんでした。本日よりまた、精進して参りますので、宜しくお願いします 」
「いいえ、だいたいの所はコイルマイルさんから頂いたお手紙と、、だいたいの事情は知っています。…大変でしたね、ですが、貴女が無事で本当に良かった。こちらこそ、統制会副会長として、またお世話になります。宜しくお願いしますね 」

 そう言って優雅な所作で紅茶のカップを口元に運ぶ学院長。歳の頃は五十代前後だろうか?先程も言ったが、非常に品の良い優しそうな雰囲気の女性である。

「そして貴方が【龍蟲殺し】の英雄さんね!我が校の生徒を救ってくれてありがとう。身内としてだけじゃ無く、学院長としてもお礼を言わせてね?本当にありがとう、心からの感謝を貴方に 」
「いや、そんな!良い意味で偶然が重なっただけで……、って、身内?」

 身内?!? 不躾にも、ついニコニコと微笑む学院長さんの顔をガン見してしまう。すると、何故か ポッと顔を赤らめて恥じらう仕草をする学院長。

「いやですわ、ヒロトさんったら。そんなにジッと見つめないで下さいましな。セイリアさんと婚約したと聞きましたのに、もしかして熟女にも興味がおありなんですの?夫は既に他界していますけど、さすがにちょっと歳の差が……っ!?」

 そう言いながら、両手で赤くなった頬を挟んで、いやんいやん、と身悶える学院長……っ!?

 ぬぁっ!? 急に何を言い出しやがりますか、この人はっ! しまったっ!? 見かけや雰囲気が、ついそうだったから油断した!! この人もやっぱりだった!?

「お戯れが過ぎますよ、イラヤ学院長?ヒロト様、彼女は『イラヤ・マスコーニ』この「王立高等魔術学院」の学院長にして、稀代の”精霊魔術師”であり、嘗ての「大戦乱」では【炎禍の魔女】と双璧を成した大魔法使いです。氷雪系の精霊魔術を得手とするところから、付いた字名が【氷結地獄コキュートス】、我々と共に戦った”英雄”の一人ですよ 」

 いやいや、”お戯れが過ぎる”とか、あなたが言わないで下さい。いっつもあなたが一番ますからねっ!?

「しかし、【氷結地獄コキュートス】…。また一段と物騒な二つ名ですね……!? 」
「うふふ…、お恥ずかしいですわ 」

 そう言いながら、ころころとまた可笑しそうに笑うイラヤ学院長だったが…?

「お恥ずかしいも何も…、一部隊丸ごと、人も馬も、任意の空間全てを凍て付かせて空飛ぶ鳥すら落としてしまうところから付いた字名でしょうに 」
「もうっ!レイナルドったら、若い頃のヤンチャでしょう!? お客様の前でやめて下さいな 」

 ”ちょっとしたヤンチャ”って…!? うん、よく分かった。この人も爺さんや婆さんのだ。色んな意味で!

「ところでセイリアさん?貴女のお膝の上で寛いでいらっしゃる方なんだけれど…、『クーガ』様なのかしら?伝え聞く御姿と随分違うんだけど…?」
「ええ、間違いありませんよ、学院長。…ですが、もう『クーガ』様ではなく『ノア』様ですよ? 」
「うむ、お初にお目にかかる【氷結地獄】よ。だが、今セイリアも言ったが我の名はもう『ノア』だ。ヒロト様より頂いた大事な名ゆえ、これからはそう呼んでくれ。…それから〈氷雪〉や〈風〉の精霊達よ、そう畏まらなくて良い、戻って良いぞ 」

 俺達が座っていたソファーの横で、ずーっと跪いた姿勢で固まっていた小さな女の子達は、一斉にもう一度ノアに向かって頭を下げると、光の球に戻ってイラヤ学院長の方へと飛んでいき、暫く周りを回った後にフッとその姿を消した。

「あらあら、いつもは呼びもしないのに出て来ては大騒ぎで遊び回っているのに、よっぽどノア様が畏れ多いのかしらね?まるで職員室でのお説教から解放された女生徒みたいな顔をして帰っていったわね!」

 そう言って、またころころと笑うイラヤ学院長に見ていると、とても【氷結地獄】なんて恐ろしげな二つ名を持っている様には見えないが、この世界は魔法が普通にある世界、本当に「人は見かけによらない」からタチが悪い。しかし、気になった事がひとつ。

「そういえば、先程「大戦乱」のお話をされていましたが、学院長も長命な種族なんですか?」
「あらあら、女性に年齢の話は禁物ですよ? 」
「あ…!? すいません、つい……!」
「うふふ、意地悪してゴメンなさい、私の耳はですけど、これでも”ハーフ・エルフ”なのよ?母がヒト族でね、その所為なのか外見はヒト族のままなのよ 」

 なるほど、それでか…?エルフ族の特徴である、所謂「長耳」ではなかったので分からなかった。

「身内というのはね、ジェイ兄さんやレン姉さん達とも、もう六百年以上の付き合いでしょ?もう親戚の様なものなのね、セイリアさんの事も産まれた時から知っているし……。私にとってもセイリアさんは孫のようなものなの。だから、本当にありがとうヒロトさん。それからセイリアさんの事をよろしくね? 」
「はい、…と言うか、イラヤ学院長はそれでいいんですか?」

 質問の意味がよく分からなかったのか、イラヤ学院長は、んっ?と首を傾げてこちらを見てくる。

「”爺さん”のは置いといて、貴女はこんな男がセイリアの側に居る事が心配になりませんか?」

 そう言うと、一瞬だけ驚いた顔をして、また可笑しそうにころころと笑う。

「そうね、「全く心配無い」と言ったら嘘になるけれど、そんなのは相手が誰であったって同じでしょう?…それにね、あの子達精霊がね、言うのよ? 貴方はこの先この国の、いいえ、『の行く末に大きく関わる人になる』って。だから問題無いわ 」
「分かりました。「世界に関わる」とかの意味は分かりませんが、学院長が納得して頂けるなら、今はそれで構いません 」

 正直 ホッとした。今までの相手は是であろうが非であろうが、皆んな”勝負”を挑んで来たから、また「認めて欲しくば勝負しろ!」なんて流れになるんじゃないかと内心冷や冷やしていたのだ。【氷結地獄】なんて二つ名を貰っている相手なんて厄介極まりないに決まっている。

 やれやれと内心で胸を撫で下ろしていると、おもむろにレイナルドが口を開く。

「さて、それではそろそろ授業の始まる時間が迫ってきましたね?ヒロト様、学院長への挨拶も終わった事ですし、そろそろ王城の方へと参りましょう 」
「あらあら、ヒロトさんってば、ジオン君にも呼ばれていたのね?無理に引き止めちゃったのかしら!? 」
「いえ、気にしないで下さい。俺としては、このまま帰りたいくらいなんですけどね…… 」
「あら?と直接面識が出来るなんて、なかなか望んでも出来ないのよ?」
「色々な所へ行って、色んな物を見たりしたくて冒険者になったんですよ?”出世”も”名誉”も大して興味が無いんで、権力者との繋がりとか厄介事しか無さそうで、ぶっちゃけメンドくさいです…… 」
「まあ……っ!?」

 嫌々な顔で溜め息を吐く俺を見て、イラヤ学院長は今日一番楽しそうな顔でころころと笑う。

「面倒…なのは、致しますが、この国のトップですので、無視する訳にも参りません。行かなくても罰などはありませんが、そうすると、もっと面倒な事になりますよ?」
「やっぱりそういうクチかよ…っ!?
 ハァ…、仕方ない、ソニア達も待ちくたびれてるだろうし、そろそろ行くか…… 」

 ソファーから重い腰を上げ、やれやれと溜め息を吐く。なんだかこっちイオニディアに来てから溜め息ばっかりなような…?

「それでは、イラヤ学院長、私どもはそろそろお暇させて頂きます。暫くの間はセイリアお嬢様の事で学院中を騒がしくしてご迷惑をお掛けする事になると思いますが、申し訳ありませんが宜しくお願い致しますね。 …ああ、そうそう、数日の内に貴族籍の生徒が一人、退すると思いますが、そちらの方はきちんと致しますので御心配無く 」
「ああ、そうね?そうだったわね…。ふふふ……、本当に困った子もいたものね? …そちらはレイナルド、貴方やジオン君にお任せするわ。でも、の時は私にも声をかけてくれると嬉しいわ?」

 柔らかい笑顔はそのままに、その”質”だけを変えて学院長が笑うと、一瞬のうちに、息が白くなるほど室内の温度が下がる。
 なるほど、婆さんと”双璧”という意味が良く分かった。たった一瞬漏れ出た魔力波動でこの冷気、さすがは【氷結地獄コキュートス】と呼ばれるだけはある。…っていうか、”黒い笑顔”が怖いです学院長!?

「ええ、セイレン様にも言われていますし、愚か者共にお灸を据える際にはお知らせしますよ。さて、ヒロト様そろそろ本当に参ると致しましょう 」

 これ程の人達を一斉に敵に回すとか、セイリアを狙った貴族のバカ息子達は、本当にバカな事をしたもんだ。まあ、身を以て思い知ることになるだろうし、同情の余地も無い。

 俺達はイラヤ学院長に別れを告げ、王城に向かう為、学院長室を後にしたのだった……。






しおりを挟む
感想 233

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

あの味噌汁の温かさ、焼き魚の香り、醤油を使った味付け——異世界で故郷の味をもとめてつきすすむ!

ねむたん
ファンタジー
私は砂漠の町で家族と一緒に暮らしていた。そのうち前世のある記憶が蘇る。あの日本の味。温かい味噌汁、焼き魚、醤油で整えた料理——すべてが懐かしくて、恋しくてたまらなかった。 私はその気持ちを家族に打ち明けた。前世の記憶を持っていること、そして何より、あの日本の食文化が恋しいことを。家族は私の決意を理解し、旅立ちを応援してくれた。私は幼馴染のカリムと共に、異国の地で新しい食材や文化を探しに行くことに。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

薬術の魔女の結婚事情【リメイク】

しの
恋愛
『身分を問わず、魔力の相性が良い相手と婚姻すべし』  少子高齢化の進む魔術社会でそんな法律が出来る。それは『相性結婚』と俗世では呼称された。  これは法律に巻き込まれた、薬術が得意な少女の物語—— —— —— —— —— ×以下 中身のあらすじ× ××  王家を中心に複数の貴族家で構成されたこの国は、魔獣の襲来などはあるものの隣国と比べ平和が続いていた。  特出した育児制度も無く労働力は魔術や魔道具で補えるので子を増やす必要が少なく、独り身を好む者が増え緩やかに出生率が下がり少子高齢化が進んでいた。  それを危惧した政府は『相性結婚』なる制度を作り上げる。  また、強い魔力を血筋に取り込むような婚姻を繰り返す事により、魔力の質が低下する懸念があった。その為、強い血のかけあわせよりも相性という概念での組み合わせの方が、より質の高い魔力を持つ子供の出生に繋がると考えられたのだ。  しかし、魔力の相性がいいと性格の相性が良くない事が多く、出生率は対して上がらずに離婚率をあげる結果となり、法律の撤廃が行われようとしている間際であった。  薬作りが得意な少女、通称『薬術の魔女』は、エリート学校『魔術アカデミー』の薬学コース生。  第四学年になった秋に、15歳になると検討が始まる『相性結婚』の通知が届き、宮廷で魔術師をしているらしい男と婚約する事になった。  顔合わせで会ったその日に、向こうは「鞍替えしても良い」「制度は虫よけ程度にしか使うつもりがない」と言い、あまり乗り気じゃない上に、なんだかただの宮廷魔術師でもなさそうだ。  他にも途中で転入してきた3人もなんだか変なやつばっかりで。  こんな感じだし、制度はそろそろ撤廃されそうだし。アカデミーを卒業したら制度の通りに結婚するのだろうか。  これは、薬術の魔女と呼ばれる薬以外にほとんど興味のない(無自覚)少女と、何でもできるが周囲から認められず性格が歪んでしまった魔術師の男が制度によって出会い、互いの関係が変化するまでのお話。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~

十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。

処理中です...