〜転移サイボーグの異世界冒険譚〜(旧題 機械仕掛けの異世界漫遊記) VSファンタジー!

五輪茂

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第25章 対決‼︎ 元祖ゴーレム研究会

第228話 閑話 勇者様御一行は帰還中 1

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「ひゃあああああああああああああっ⁉︎ コレ速いねぇ~~~~!気ン持ちいいぃ~~~~~~~~っ‼︎ 」

「どこがよっ⁉︎ ちょっとダイぃ!もうちょっとスピード落としなさいよぉっ‼︎ 」

 
 街道をひた走る一台のバイク…。もとい、二輪車バイク型ゴーレム。

 運転しているのは地球からの"転生者"であり、勇者(未覚醒)であるダイ。
 地球での元相棒であるヒロトより再会祝いとして贈られた二輪型試作ゴーレム二号機【HANUMAN】は、ダイが生まれ変わる前の「大輔」であった頃の愛車を模したレプリカとして造られていた。

 元はただの二輪車だったのだが、同行者がひとり増えた事で、バイクの左側には箱のような物が着いて、今や"サイドカー仕様"へと変化している。

 現在、運転するダイの後ろのタンデムシートには、修行先としてヒロト達に同行した「獣王闘国 」で、ダイ達の冒険者パーティ【閃光の一撃ライトニングショット】に新しくパーティメンバーとして加わった鷹翼族の少女バーニャ。そしてダイのすぐ真横、サイドカーのシートには幼馴染みで相棒のティーリが納まっていた。

 軽快に走るバイクのタンデムシートで、キャイキャイとはしゃぐバーニャとは対照的に、ティーリの顔は引き攣り強張っていた。それはなぜか?と言えば………。

「だ~~か~~らぁ~~!速い速い速いっ⁉︎ 速いってばぁっ‼︎ 」

 どっちがダイの後ろに座るか(ダイの背中に抱きつくか)で揉めに揉め、最後はジャンケンでの勝負でこのポジションに決まったのだが、もともと「獣王闘国」への行程で初めてバイクの二人乗りを経験し、久し振りのバイクにテンションが上がったダイが飛ばし過ぎた為に、そのスピードにかなりビビっていたティーリである。
 当初ティーリはジャンケンに負けてバーニャにタンデムシートを譲ったものの、地面に近くまるで剥き出しのバイクのシートよりも、一応周りが囲ってあるサイドカーの方が安心だと思っていた。

 だがしかし、それはである。

 自動車の運転をした事がある人は知っているだろうが、実際のスピードに対して地面に近いほどは上がっていく。例え同じスピードでも、ワンボックスカーとスポーツカーでは、スポーツカーの方が車高が低い分速く感じるのだ。

 皆さんは"レーシングカート"をご存知だろうか?カートと言っても、遊園地にはほぼ必ずあるアレではない。車体の下にコースアウト防止用のレールがある遊具としてのゴーカートではなく、サーキットを走る、本格的な競技用のレーサーマシンである。

 著名なF1ドライバーのほとんどがこのレーシングカートをレースの登竜門として体験しているそうなのだが、排気量など様々なクラスはあれどその構造に大きな違いは無く、パイプフレームにタイヤとシート、エンジンを搭載し、ドライバーはその体をほぼ剥き出しで走行する事になる。

 その際、一般的には『実速度に対して体感スピードは二倍』と言われている。視線が低い方が、速度を感じる為の比較対象となる地面や周りの風景がより視界に入る為、そうした現象が起きると言われている。

 実のところは"体感スピード"とは定義も曖昧で、別にそれを割り出す計算式がある訳では無い。あくまで個人差であり、誰でも同じように二倍に感じるという訳ではなく、苦手としている人には三倍、四倍に感じる人だっているかもしれない。

 何が言いたいのかと言えば、ダイやバーニャにとっては快適で爽快なツーリングでも、苦手なティーリにとっては地面スレスレをブッ飛ばす"絶叫マシン"と大差ないモノであったと言うことだ。
 目を瞑ろうがどうしようが、吹き付ける風とシートから直に伝わる振動や、加速減速カーブで体に掛かるGなどで、自分の今の状況が嫌でも判断出来てしまう。苦手な人にとって、これほどツライ事は無いだろう。

 無理矢理乗せられた絶叫マシンほどツライモノは無いのだ。いや、ホントに。

 空を飛ぶのとはまた違う、初めての爽快感に浸るバーニャや、基本おバカなダイではそんなティーリの惨状には気付かない。その後休憩の為にダイがバイクを停止させたのは、結局それから三十分は後のことだった。

 停車後ダイに、漸く落ち着いたティーリが特大の《氷球アイスボール》を打つけたとしても彼女に罪は無いだろう。



「なぁ~~ティーリ~~、そろそろ機嫌直せよーー。悪かったからさぁ~~~~ 」

 休憩を終え、再び走り出したバイクの上で、珍しく平身低頭でティーリに謝り続けるダイ。
 いつものケンカと違い、涙目になって震えながら怒るティーリに散々怒られたことがよほど堪えたのだろう。

「知らないっ!…怖かったんだからっ!本っ当~~に怖かったんだからね‼︎ 何度も止めてって言ったのにっ!」
「悪かったよ~~~~!」

 先程とはポジションを変え、ティーリがダイの後ろ、バーニャがサイドカーである。

 スピードも若干緩めで、ダイの背中に抱きついていれば、ティーリもそれほど怖くはないようだ。ちなみにバーニャはダイの背中に抱きつけないということに少々不満は感じるものの、より視線が低くなり、先程より増したスピード感を楽しんでいた。
 この辺りは自身の翼を使い、高速で飛び回る感覚を元々持っているという感覚の違いだろう。


 
「バーニャー、次の街か村までどれくらいだーーーーつ?」
「ちょっと待ってーーっ、えぇ…っとね……?あー、あの森、あの森を越えて少し行った先だから、暗くなる前には余裕を持って着けるんじゃないかしら?」

 ダイに掴まるのに必死で、両手の使えないティーリに代わり、サイドカーのシートに座るバーニャが地図を広げてそう話すが。

「いや、"向こうに見える"って言われてもな~~~~⁉︎ 」
「あ、そうか⁉︎ そうよね、ごめん 」

 バーニャは鷹翼族の獣人族、ということは、空を飛ぶ為の翼がある他にも鳥類の鷹の特性を持っている。鷹の視力は人間のおよそ8~10倍。遥か高空を飛びながら、餌である小動物を発見出来る程だ。つまり、鷹の獣人族であるバーニャも、通常の人間よりも遥かに視力が良いのだ。

「いや、まー、いーんだけどさー。"街道沿いの森"かあ~。……?」
「え?あ、ああ!そうね、たぶん居るんじゃないかしら?」
「だよなぁ~~ 」

 バーニャの相槌に、やれやれといった感じで答えるダイ。そんな二人の会話に、疎外感を感じたのかティーリが割って入る。

「"居る"って、何の話?」
「そーりゃお前、主要な街道にある、逃げ道も隠れて待ち伏せする場所もいっぱいある場所だぞー?そんなトコに湧いて出るなんてー、しかねーだろー 」
「ああ、アレね。そうね、八割方居るんじゃない?」

 ティーリも得心がいったのか、嫌そうな顔になる。だが、そこでバーニャがはた、と気付いてダイへと質問する。

「でもそういえば、「獣王闘国」に来る時も、往きにこの街道は通ったんでしょ?その時は居なかったの?」
「あー、通ったなー。でも往きの時は全員でカッ飛ばしてたからなー。居たとしても気付かなかったし、追いかけて来てたとしても追い付かねーだろうしなぁ~~ 」

 その時のことを思い出したのか、ティーリは非常に嫌そうな顔で眉を顰め、ダイはあはは~と誤魔化し笑いで肩を竦める。

 さっきのやり取りで何となく何があったのかを察したバーニャは、それ以上は深く突っ込むことをやめて、この後どうするのか?を聞くことにした。

「それで、どうするの?何だったら私がひとっ飛びして偵察してくるけれど?」
「ん~~?まあいいさ、そこまでしなくてもー。やる事は変わんねーしー 」
「やる事は変わらないって?」

 バーニャの提案に、ニヒッと笑いながら、あっさりとそう答えるダイ。

「まあ、わざわざバーニャに見に行ってもらわなくても、行きゃー分かるさー。のーんびり行こうぜー、あんまり速く走るとまたティーリに怒られるしなー 」

 そう言ってアクセルを開けたのだった。


 そして ーーーーーー 。

「ケケケッ!女だ!女が二人もいるぜぇ⁉︎ 」
「お、俺あの髪を縛ってる方がいいな!」
「バ~~カ、お頭が先に決まってんだろうが!」


「やっぱ居たかぁ…… 」
「ほらぁ、やっぱり居たじゃない 」
「いーんだよー。先に知ってようが、到着してから分かろうがー、なんだしさー 」

 あ~~あ、という顔のティーリとバーニャに、相変わらずあっけらかんとしているダイ。現在、そんな三人は周りを三十人ほどの男達に取り囲まれているのだった。

 あの後森へと到着し、暫く進んだ辺りで、街道沿いに生えていた大木が突然道を塞ぐように倒れてきたのだ。
 当然ダイがバイクを停車させると、左右の繁みや木の陰から小汚い格好の男達が、手に手に剣などを持ってワラワラと飛び出してきたのだ。

「おうおう、何話してやがんでぇ!何を相談したところでお前等はもう助からねぇぜ?観念するんだなぁっ!」

 ニヤニヤとティーリとバーニャを舐め回すような目で見ながら、下卑た笑いを浮かべて周りを囲む男達の中で、髭面の一際体の大きな毛皮を着た男が、手にした斧をダイ達に見せつけるようにして叫ぶ。

「う~ん、髭面で毛皮で斧。いかにも『ザ・山賊の親分』って感じだなー?」
「なんなのよ、その"ザ・"って……… 」
「いや~、ピッタリじゃねー?」

「何くっちゃべってやがんだ、コ………!」
「ああっ⁉︎ お、お頭っ!ほら、コイツ等ひと月くらい前に、スゲぇ速さで通り過ぎてった、馬のいねえ馬車の連中ですよっ‼︎ 」

 緊張感のカケラも無く、ワイワイと話すダイ達に、思わず毛皮の男が声を荒げるが、すぐ横にいた男がそれを遮って声を上げた。というか、やっぱり『ザ・山賊の親分』で正解だったようだ。

「何いっ⁉︎ そりゃ本当かっ?そうか、テメェ等、あんときゃあ随分コケにしてくれたなあっ!」
「いや、知らんしー?」
「音に気付いて木を倒そうとしたら、その前に通り過ぎやがるし、必死で追いかけたのに追い付けなかったじゃねえか‼︎ 」
「だから知らんってーの⁉︎ 」

 コケにするも何も、ダイ達はヒロト達とただ通り過ぎただけなのだが、どうやら本当に追いかけられていたらしい。で、やっぱり追い付けなかった、と。 

「やかましいっ!とにかくテメェ等は俺達に恥をかかせたんだよ!………くくくっ、だがお前は運が良い。その魔道具と女共を置いてくなら……… 」
「「俺の命だけは助けてやる」ってかー?」
「よく分かってるじゃねえか 」

 顔を赤くして怒っていた山賊親分が、突如としてニヤリと口元を厭らしく歪めてダイに交渉?を持ちかける。

「なるほどなー。『だが断わる』‼︎ 」
「何だとテメェっ‼︎ 」
「ありがとう!」
「何故礼が出てくるっ⁉︎ 」
「言ってみたかったからだ‼︎ 」

 やたらと良いドヤ顔で胸を張って言い切るダイに、呆気に取られて一瞬絶句する山賊親分。ダイが内心で「ヒロトに自慢してやろ~♪ 」などと思っているのはここだけの話だ。

「テメェっ⁉︎ 俺達【黒熊の熊爪】を馬鹿にしてやがるなっ?もういい、テメェは死ね。女共は俺達で散々愉しませてもらってから奴隷にして売り飛ばしてやらぁっ‼︎ 」

「【黒熊の熊爪】って熊二つも入ってるじゃない。バカなの?」
「まあ、見るからに頭悪そうだもんね。で、ダイ。どうするの?やっちゃうんでしょ?」

 やれやれと呆れ顔のティーリに同意しながらも、既に両手を鉤爪に変えてのバーニャ。

「だ、なあー。放っておいても他の人が迷惑だしー、潰しといた方が世の中のためだよなー 」
「よぉし、んじゃサクッと殺っちゃうよ?」
「ああっ!待った待ったー。から、【HANUMANコイツ】の"実験"したいんだよなー 」
「"実験"…って何よ?」

 バーニャが両手を完全に鉤爪に変化させて、今にも飛び立とうと翼を広げたところでダイがストップをかけた。

「いやー、ヒロトがなー?魔法使いのティーリには、俺が戦ってる時にティーリを守る"壁役"が必要だろう、ってさー、コイツのを教えてくれたんだよなー。それでー、どれくらい使えるのか、試してみるのにちょうどいい相手かなぁー?ってなー 」

 ガラの悪い男達に囲まれたままだというのに、脅えるどころか「今日のご飯はどこで食べるか?」とでもいうようなノリで話し続けるダイ達三人。だが、無視され続けている山賊達にしてみれば堪ったものではない。
 その完全に舐めた態度に、とうとう山賊親分は顔を真っ赤にして怒り出す。

「テ、テメェ等完全に俺達を舐めてやがるなっ?おう、お前等、構わねぇからやっちまいなっ‼︎ 」

『『『『『 おおおおおおっ‼︎ 』』』』』

 やっと出された親分からの命令に、得物を振り上げながら嬉々として駆け出す【黒熊の熊爪 】の山賊達。

「ちょっとダイ、来るわよっ⁉︎ 」

「わぁーってるよー。ティーリ、この前やった耳飾り着けてるだろ? アレに触って、魔力波動を流しながらこう叫べー  」

 迫り来るたくさんの山賊達を前に、楽しそうなダイがニヤリと笑みを浮かべ、ティーリへと"コマンドワード"を告げた。


「 ーー『チェンジ!【HANUMAN】ド‼︎ 』ーー ってなー‼︎ 」





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