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第20章 本日開店!喫茶店【御菓子猫】

第171話

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「「「「ハァッ!ハァッ!ハァッ!」」」」
「「「「ゼェ…、ゼェ…、ゼェッ!」」」」

 幼馴染みで相棒でもあるティーリが見つけてきた依頼で訪れた、テベスの街の近くにある初心者訓練用ダンジョン最下層で、報告にあった黒いゴブリンの一団と実際に遭遇し、何とか大事に至る前に全て討伐することが出来た。

 出来たのだが………。

「ダぁ~イぃぃ~~~~っ!アンタバカなのっ!本っ当にバカなの⁉︎ あんな所で使ったら、崩れるに決まってンでしょうがっ‼︎ 」

 そうなのだ。今居る場所はその初心者訓練用ダンジョンの第三層、なぜこんな場所で全員が息を切らしているかといえば……、俺が最後に黒ゴブリンウォーリアーに向けて放った〈螺旋雷光衝破ライトニング インパクト〉の衝撃の余波によってダンジョン深部が崩落を始めてしまい、生き埋めになりかけた俺達は命からがらダンジョン表層部まで慌てて退避してきたのだ。

「えー、あー、いや、アイツ等硬かったからさぁー、思いっきり行った方がいいかなーってさー 」
「だからって、限度ってもんがあるでしょうが!この馬鹿ダイっ‼︎ 」

 ティーリの奴が相当におかんむりである。まあ、生き埋めになりかかったんだからしょうがないか~。

 しまったな~、ソニアや【ドリフティ】の必殺技?を見てからだったせいもあって、テンション上げすぎて今のところの必殺技を叩き込んじまったからなぁ……。

 あの技、【螺旋雷光衝破】は、体術と魔法の融合技になる。
 パッと見は棍に捻りを加えた直突だが、実際は魔力波動での〈武器強化〉に加え、【迅雷】の先端部に魔力波動によるを乗せている。

 これだけだとの【螺旋衝波】なのだが、《雷属性魔法》で【迅雷】の周囲に力場を形成して、対象に接触した瞬間に形状を"第三モード"の「九節鞭」に変形させて、溜めた力を一気に解放する事で超必殺技【螺旋雷光衝破】へと変化する。

 つまり、【螺旋雷光衝破】の正体とは、魔法によって再現された"電磁加速超振動砲弾"とでも呼ぶべき代物な訳だ。

 これはもうなら主力戦車の主砲の威力の数十倍、本来なら大型戦闘艦ぐらいにしか搭載されていないような代物だ。如何に強固な防御力を誇ろうと、ただの生物が防げるはずもない。
 そんなモノがブチ当れば黒ゴブリンウォーリアーの身体など一瞬で爆発四散、超振動する物体が、超音速で衝撃波を伴って激突すりゃあ……、ダンジョンの壁なんてそりゃ簡単に崩れるよなぁ……。

 そういえば、この技を思いついて、初めて実験した時も酷かった…。

 魔法に重要なのはイメージ!と、街外れの崖下にある大岩目掛けて"電磁加速砲"をイメージしながら発動したまでは良かったが、突然の超加速に身体が追い付かず、右肩は脱臼するわ棍を握っていた右の掌はズル剥けになるわ。
 的にした大岩は砕けたというか、崩落を始めるわ………。

 何より一番痛かったのが、その時使っていた武器の棍。

 発動した技の威力があり過ぎて、棍はまるで横向きに発射されたバンカーバスターの如く崖ごと大岩を粉砕したのみならず、遥か地中の奥深くまで埋まり込み、回収することは完全に不可能だった。

 その時はまだ【迅雷】ではなかったが、それでもその当時の稼ぎのあらかたを注ぎ込んで、イビルトレントの枝を加工して魔鉄鋼で補強を施して作ってもらった特別製でお気に入りの棍だったのに。

 それがもう戻って来ないと分かった時には、肩や掌の痛みよりもそっちの方が相当に落ち込んだ。

 おまけに当然ティーリには文句を言われるし、崖崩れまで引き起こしてしまったことで、親ばかりではなく街の大人達にまで怒られるし、挙げ句の果てには棍を作ってくれた鍛治師のオッちゃんには「もう作ってやらん!」と拳骨まで落とされて……、本当に散々だった………!

 ティーリのお小言を聞きながら、ふとそんなことを思い出していたところで、こちらに近付いてくる足音が聞こえてきた。

「ダぁメだねぇ、六階層どころか、五階層まで完全に埋まっちゃってるよ~ 」

 足音の正体は【ドリフティ】の偵察役、ナガモッドさん。黒縁眼鏡をかけてノンビリした普通のお父さんのような風貌ながら、その実は凄腕の盗賊職で、本気になれば全くの無音で行動できるすごい人だ。

 今は、崩落した下層部の確認に行って来てくれていたのだ。

「すんませんー、俺の所為でー… 」
「ああ、いやいや、アレは仕方ないと思うよ?僕達も五人掛りじゃなきゃ倒せなかったし… 」

 うわぁ…、この人スッゴい良い人だ⁉︎ 俺が調子に乗ってやり過ぎたのは分かり切っているのに、かえってフォローまでしてくれようとしてる。

「で、でも、せっかくの訓練用のダンジョンが半分埋まっちゃいましたよ?私達、叱られたり責任取らされたりするんじゃないですか?」

 ティーリが恐る恐るナガモッドさんに聞くと、「心配無いよ」とナガモッドさんはニッコリと人の良い笑みを浮かべて言葉を続けた。

「大丈夫だよ、元々ここはダンジョンだからねぇ、どんなに壊れても、"ダンジョンコア"が無事なら元通りに直っちゃうのさ。そうだなぁ…、ちょっと派手だけど、それでも今回のも一ケ月もあれば直るんじゃないかな?」
「本当ですか!よかったぁ…、責任取れなんて言われたらどうしようかと… 」
「アッハッハ! 大丈夫、大丈夫。むしろ危険な【異様種】の被害を未然に防いだんだから、追加報酬があるかもしれないよ~?」
「追加報酬…! ………っ⁉︎ そうだ!黒いゴブリンの素材剥ぎ忘れてた!」

「ああぁ~、そっちは無理かなぁ…、掘り出すのは無理そうだし、たぶんダンジョンが修復される時に一緒に吸収されちゃうと思うよ?」
「えええ…っ⁉︎ 」

 ダンジョンは魔獣を産み出すが、逆に倒れた冒険者や魔獣の死骸もだいたい一晩くらいで吸収してしまうらしい。仕組みはまだ解明されていないらしいけど、一ケ月も放っておいたらそりゃ無くなっちゃうよなぁ……。

 困ったような顔でそう説明してくれたナガモッドさんの話を聞いているうちに、プルプルプルとティーリの体が震えだす。………これは…、来るぞ来るぞ………!

「もう!もうもうも~~うっ‼︎ ほらみなさい、この馬鹿ダイ!あんな!特別指定されてるような特殊な魔獣、素材だって、魔晶石だって、絶対高く売れたのに!バカバカバカ!この馬鹿ダイぃ~~~~~~~~っ‼︎ 」

「まあまあ、ティーリ。ちっとばかりやり過ぎのような気はしないでもないけど、あの黒ゴブリンウォーリアーの始末はきっちり着けたんだ、勘弁してやりなよ 」
「そ~そ~!まだ〈ランクD〉なのに、ほぼひとりでアイツやっつけれちゃうなんて、本当~にスゴイんだよ?」

 あまりにティーリが怒っているので、ソニアやマーニャが俺のフォローに入ってくれたが、ティーリの怒りは収まらない。

「もう!ソニアさんもマーニャも、コイツを甘やかしちゃダメですよ!ダイってば本っ当~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~にっ!馬鹿なんですから!」
「って、ぅおいっ⁉︎ そこまで溜めて言わなくてもいーだろー!」

 と、そこまではフォローをしてくれていたソニアだったが、を思いついたように、ニヒッと悪戯っ子のような顔に変わる。

 ……あ、なんか余計なことを言うつもりだな?

「まあでも、もしもダンジョンが崩れてなくたって、ダイの攻撃を受けた瞬間に木っ端微塵だったからねぇ?結局粉々になっちまって、どっちにしろ回収出来なかったんじゃないかい?やっぱりちょ~っとばかりやり過ぎだったね?アッハッハ!」

「……な~にがアッハッハだよ、そう言う姉貴だって、二匹共魔晶石ごと上半分吹っ飛ばしてたじゃねーかよ。また兄貴に叱られても知らねぇぞ?」

 そういやそうだったな?案の定いらん事を言い出したソニアだったが、俺をイジるつもりが自分まで薮蛇を突いてしまったようだ。高笑いしていたソニアが、ゴウナムの"兄貴"の一言にピタリと笑顔が凍りつき、サァッと青い顔に変わっていく。

「う、う、うるさいよゴウナム!な、内緒だよ?兄貴には絶対言っちゃダメだからねっ⁉︎ 」

「「「ど~しよっかなぁ~~~~!」」」

「ちょっ⁉︎ アーニャとマーニャまで⁉︎ ゴメンって!次は気を付けるからぁ~~~~~~~~っ‼︎ 」

 俺がティーリに説教されるはずだった場が、いつの間にかソニアがイジられる場に変わってしまった。
 ドタバタと騒ぐソニア達の姿に、怒っていたはずのティーリまで唖然としてしまっている。

 そんなティーリを見ながら、さっきの"黒い魔獣"のこと、のことをふと考える。

 両手を腰につき、いつも俺を馬鹿だバカだと叱りつけてくるティーリ。
 だけど、ティーリはこれでいい。お姉さんぶって、『アンタは私が居ないとダメなんだから!』と勝ち気に、元気に笑っている姿が一番いい。

 "あの日" ーー、""、オークの群れが街を取り囲んだ時、引っ込み思案で気の弱かった"僕"を、あちこちに引っ張り回していた元気なティーリが、真っ青になって泣きながら俺に抱きついて震えていたあの日。

 "守らなきゃ!"と、強く強く思った時、僕は"俺"を思い出した…。

 もう二度と、ティーリにあんな顔はさせはしない。その為には、俺はもっと強くならなきゃいけない。あんな黒い魔獣程度、軽く潰せるようにならないとな ーーーー 。

 そう、絶対に口には出せない決意を改めて固めていると、ハッとした表情になったティーリがフリーズから復帰する。

「そうよ!ダイ、アンタもねーー!……………… 」

 またも再開されるティーリの説教。長いんだよなぁ…コレ………。

 怒るティーリに、ドタバタと騒ぎ続けている【蒼い疾風】の四人。とても慎重に行動しなければならないダンジョンの中での風景とは思えない。
 ふと見れば、ナガモッドさんだけでなく、イガーリャさん達【ドリフティ】の他のメンバーも側に来て、ニヤニヤと笑いながら俺達の方を見ていた。

「……なんだよー?」

「ダメだこりゃっ‼︎」

「「「はい!ズパパ ズパパ ズパパパ~~!」」」」

「ネタ違うからぁ⁉︎ いや、違わないんだけど違うからぁっ⁉︎ 」



~~~~~~~~~~




 ーーーーーーーー 何処か。


「ロードベルク王国内で、にしようとしていたダンジョンが潰されたようだ 」

 表情も分からない光の無い闇の中で、複数の者達が顔を合わせていた。

「ふむ?意外と情報が漏れるのが早かったようじゃな?」
「まあ、問題無いんじゃないかしら?他にも候補の場所はあるんだから 」

 最初の男の声に応えたのは、皺がれた老人の声と艶めいた女の声。

「ま、その通りなんだがな、やはりロードベルクは警戒が堅いな。やり辛い 」
「他の地域はどうなのかしら?」
「概ねは順調だな。他だと"帝国"ぐらいか?問題なのはよ 」

 男の声、女の声、様々な年齢を感じさせる声がそれぞれに答えていく。

「帝国?ああ、【鋼鉄の聖女】だっけ?」
「そうじゃな、其奴が開発したという"魔道具"で武装した騎士団には殲滅されたらしいの 」
「ふん!所詮は試作品、おまけにどこまでいってもよ。いくら倒されようと、僅かな痛痒も無い 」
「ま、そーなんだけどねぇー 」

 闇の中での会話。お互いの表情は見えない。……いや、見る必要も無い。何故ならの想いはひとつ。

「そーいえばさー、"ギャンタ"…だったっけ?」
「ギャンタ?……ああ、ロゼルダで駒のひとつにした、取るに足らない賤しい男のことか? 」
「そーそー!あいつの所にロードベルク?の公爵の使いが来たらしいよぉ?」
「ほお…!クックックッ、面白い!とうとうが堤に開いたか?」

 待ち望んでいたものが手に入った時のように、声の男は楽しそうに笑う。だが、その声に含まれる色は

「他の国に比べたら、割といい国なのにねぇ?」
「むしろ、"だから"じゃろう。勝手気儘に下々から搾取出来んのが嫌なのさ。我欲の為には王をも売るとはな、まったく、貴族というのは度し難い生き物じゃて 」
「ああ、まったくだ……… 」
「よく知ってるわ。とてもよく…ね………! 」
「青き血だか何だか知らねぇが、風向き次第で平気で裏切る屑ばかりだからな 」
「金持ちや商人どもも等しくな… 」
「嫌いだよ!皆んな皆んな大っ嫌いだっ‼︎ 」

 闇の中、ブワリッ!と怒りと怨嗟に満ちた魔力波動が膨れ上がり渦を巻く。 

 依然、この場は闇の中、声を発している者達の表情はおろか、姿すら見えない。だが、この場に満ちる怒り、憎しみ、哀しみ、怨みつらみの感情に満ちた魔力波動が、この者達の浮かべているであろう表情を容易に想像させてしまう。

 ーーーー それは、"憤怒"。

 如何なる理由かは分からないが、ここに居る者達は皆、その心に激しい怒りや憎しみを抱いた者ばかりであった。

「まあ待て、落ち着け。今少し、あと少しじゃ。儂等が【怨王】様より頂いた力を持ってすれば、総てを破壊するのは容易い 」

「そうだな……、その為の仕掛けは確実に世界を蝕み始めている 」

もそろそろ最終的な調整段階に入ったしな 」

「我等を否定し、苦しめた世界など、壊れてしまえばいい 」

「楽しみだね!楽しみだよ!全部!全部僕が壊してやるんだ‼︎ 」

「世界に破滅を!混沌の世の到来を‼︎ 」


 ーーーー『『『『『 この世界の総てを【怨王】様に奉じよ‼︎ 』』』』』ーーーー 








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