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真実の愛がもたらしたもの【そもそもの始まり】
閑話 エイミー・ペインという女① ※エイミー視点
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エイミーの夢は、【お姫様になること】。
それはあと一歩で叶うはずだった。
しかし、エイミーの周りが罪を作り、断罪した相手は、運の悪いことに、王族の血を引く【本当のお姫様】だった。
子どもの時から、お父様にお姫様ってずっと言われて育った。
本当にお姫様になれるのだと信じていたの。
お母さんと住んでいた街でも、みんなに可愛いねって褒めてもらい、天使のみたいねって、お姫様になれるねって言われて、たくさんの男の子のお友達ができた。
みんな、エイミーが好きだという。エイミーは好きじゃなくてもいいという。
出来れば好きになって欲しいけど、みんなのエイミーだから、という。
男の子たちは、お花をくれたり、プレゼントをくれたりしたから、「エイミー、みんなにお礼、出来ないわ」って言うと、頬にキスを送るだけでいいという。
それは時折家に来るお父様とも、ずっと一緒に住んでいるお母さんともしていることだから、エイミーにとって特別じゃなかった。
だから、プレゼントをくれた子と、腕を組んで一緒に街を歩いたり、美味しいものを食べさせてもらったり、帰り際にぎゅっと抱きしめた後に頬にキスをしたりしてあげた。
みんな喜んでくれたし、そうした後はまた贈り物をしてくれる。
そんな日常は、エイミーにとっては特別じゃなかった。
時々、意地悪を言ってくる女の子とかがいたけれど、エイミーが皆にお話しして泣いちゃうと、いつの間にかいなくなった。
あの子、どうしたんだろう?っていうと、男の子たちは、エイミーは気にしなくていいよっていうから、気にしなくなった。
お母さんがいつも聞かせてくれるおとぎ話の魔女みたいに、悪い子はきっと消えちゃうんだろうなって。
だって、エイミーを泣かせるなんて駄目だよって男の子たちが言うから。
でも、お母さんから、女の子たちとも仲良くしなさいって言われたから、女の子たちとも仲良くなるようにした。
男の子たちからもらったプレゼントで、エイミーがいらないって思うものをあげたりすると、すごく喜んでくれる子もいた。
男の子たちみたいに、みんなとはお友達になれなかったけど、喜んでくれた子とはお友達になった。
大きくなったら、お父様がおうちに呼んでくれるようになった。
そこには、優しい顔をしてるけど、お母さんとお父様を引き裂いた悪魔がいた。
この人がお母さんが言ってた、【お父様を捕まえている悪魔】なんだってすぐにわかったの。
でもその悪魔のおうちには、ほかにも捕まってる小さい子が二人いた。
可愛い男の子たちで、お父様からエイミーの弟だよって教えてもらった。この子たちもエイミーが好きっていう。
悪魔も、エイミーに可愛いねって言ってくれるけど、それはきっと嘘なんだなって思ったの。
だって、ぎゅってしたり、キスしたり、頭を撫でたりしないもの。エイミーに触ろうとしないもの。
そんなの、絶対に好きじゃないってこと。
おうちに行くようになってから、自分のことを【エイミー】っていうのをやめなさいって言われた。
これからは、【わたくし】っていうのよって。
お父様が連れてきた女の人は、貴族になるための先生だった。とっても意地悪だったから、お父様にそう言ったら、2番目に来た人は男の人だった。
2番目の先生は優しかったわ。だから、先生ともぎゅってしたり、キスしたりした。
とってもかっこよくて、お父様から子爵様のおうちの人なんだって聞いた。
いい子にしてたら優しくしてあげるって言われて、お父様のおうちだけじゃなくて、街でも会うようになった。
美味しいものをたくさん食べさせてくれて、綺麗なお洋服も買ってくれた。
大好きな先生だったから、先生にも悪魔の話を教えた。お父様のおうちにも悪魔がいることも。
13歳の誕生日のあと、お祝いするからお泊りしようね、お母さんにはお父様のおうちにお泊りするっていうように言われた。
その日は、とっても素敵なお料理と、綺麗なドレスを着せてもらって、お姫様になったみたいだったの。
夜になって。一緒にお風呂に入って、同じベッドで寝た。家族みたいで特別な気がしてうれしかった。
先生は、女の子が気持ちよくなる方法を知ってるから、って、たくさん教えてくれた。
「純潔」だけは駄目だから最後まではしないけど、ってわたしが気持ちよくなることをたくさんしてくれた。
最初はちょっと怖かったけど、そんなのはすぐにどこかに行っちゃった。
先生から、これは特別な人とすることだから、全員としちゃだめだよって、エイミーが特別って思った人とだけだよって教えられた。
特別って?って聞いたら、エイミーのお母さんは、お父様とはしているよ、って。本当に特別だから、最後までして、わたしがうまれたんだって。
それからは、わたしが気持ちよくなることをたくさんしてもらって、お礼に男の人が気持ちよくなる方法も教えてもらった。
先生が授業で、本当は貴族の令嬢はしていないことだけど、エイミーは特別だから大丈夫って。だけど、ほかの女の子たちにバレちゃったら、エイミーだけずるいってなるから、教えちゃダメなんだって。
だから、この特別な方法をしてあげた男の子たちには、絶対に内緒だよって言ってある。
14歳になって、お父様のおうちで暮らすことが決まった。
先生から、「もう悪魔はいないよ」って教えてもらった。弟たちも「エイミーお姉さまを虐める悪魔は追い出したよ」って。
16歳で貴族の子が通う学園に行くから、先生との勉強はちょっと難しくなった。
でも、綺麗に礼をしたり、字を書いたり本を読んだりは割とすぐにできるようになったし、学園に入る試験も、面接の先生にちょっとだけいい子したらちゃんと合格できた。
それはあと一歩で叶うはずだった。
しかし、エイミーの周りが罪を作り、断罪した相手は、運の悪いことに、王族の血を引く【本当のお姫様】だった。
子どもの時から、お父様にお姫様ってずっと言われて育った。
本当にお姫様になれるのだと信じていたの。
お母さんと住んでいた街でも、みんなに可愛いねって褒めてもらい、天使のみたいねって、お姫様になれるねって言われて、たくさんの男の子のお友達ができた。
みんな、エイミーが好きだという。エイミーは好きじゃなくてもいいという。
出来れば好きになって欲しいけど、みんなのエイミーだから、という。
男の子たちは、お花をくれたり、プレゼントをくれたりしたから、「エイミー、みんなにお礼、出来ないわ」って言うと、頬にキスを送るだけでいいという。
それは時折家に来るお父様とも、ずっと一緒に住んでいるお母さんともしていることだから、エイミーにとって特別じゃなかった。
だから、プレゼントをくれた子と、腕を組んで一緒に街を歩いたり、美味しいものを食べさせてもらったり、帰り際にぎゅっと抱きしめた後に頬にキスをしたりしてあげた。
みんな喜んでくれたし、そうした後はまた贈り物をしてくれる。
そんな日常は、エイミーにとっては特別じゃなかった。
時々、意地悪を言ってくる女の子とかがいたけれど、エイミーが皆にお話しして泣いちゃうと、いつの間にかいなくなった。
あの子、どうしたんだろう?っていうと、男の子たちは、エイミーは気にしなくていいよっていうから、気にしなくなった。
お母さんがいつも聞かせてくれるおとぎ話の魔女みたいに、悪い子はきっと消えちゃうんだろうなって。
だって、エイミーを泣かせるなんて駄目だよって男の子たちが言うから。
でも、お母さんから、女の子たちとも仲良くしなさいって言われたから、女の子たちとも仲良くなるようにした。
男の子たちからもらったプレゼントで、エイミーがいらないって思うものをあげたりすると、すごく喜んでくれる子もいた。
男の子たちみたいに、みんなとはお友達になれなかったけど、喜んでくれた子とはお友達になった。
大きくなったら、お父様がおうちに呼んでくれるようになった。
そこには、優しい顔をしてるけど、お母さんとお父様を引き裂いた悪魔がいた。
この人がお母さんが言ってた、【お父様を捕まえている悪魔】なんだってすぐにわかったの。
でもその悪魔のおうちには、ほかにも捕まってる小さい子が二人いた。
可愛い男の子たちで、お父様からエイミーの弟だよって教えてもらった。この子たちもエイミーが好きっていう。
悪魔も、エイミーに可愛いねって言ってくれるけど、それはきっと嘘なんだなって思ったの。
だって、ぎゅってしたり、キスしたり、頭を撫でたりしないもの。エイミーに触ろうとしないもの。
そんなの、絶対に好きじゃないってこと。
おうちに行くようになってから、自分のことを【エイミー】っていうのをやめなさいって言われた。
これからは、【わたくし】っていうのよって。
お父様が連れてきた女の人は、貴族になるための先生だった。とっても意地悪だったから、お父様にそう言ったら、2番目に来た人は男の人だった。
2番目の先生は優しかったわ。だから、先生ともぎゅってしたり、キスしたりした。
とってもかっこよくて、お父様から子爵様のおうちの人なんだって聞いた。
いい子にしてたら優しくしてあげるって言われて、お父様のおうちだけじゃなくて、街でも会うようになった。
美味しいものをたくさん食べさせてくれて、綺麗なお洋服も買ってくれた。
大好きな先生だったから、先生にも悪魔の話を教えた。お父様のおうちにも悪魔がいることも。
13歳の誕生日のあと、お祝いするからお泊りしようね、お母さんにはお父様のおうちにお泊りするっていうように言われた。
その日は、とっても素敵なお料理と、綺麗なドレスを着せてもらって、お姫様になったみたいだったの。
夜になって。一緒にお風呂に入って、同じベッドで寝た。家族みたいで特別な気がしてうれしかった。
先生は、女の子が気持ちよくなる方法を知ってるから、って、たくさん教えてくれた。
「純潔」だけは駄目だから最後まではしないけど、ってわたしが気持ちよくなることをたくさんしてくれた。
最初はちょっと怖かったけど、そんなのはすぐにどこかに行っちゃった。
先生から、これは特別な人とすることだから、全員としちゃだめだよって、エイミーが特別って思った人とだけだよって教えられた。
特別って?って聞いたら、エイミーのお母さんは、お父様とはしているよ、って。本当に特別だから、最後までして、わたしがうまれたんだって。
それからは、わたしが気持ちよくなることをたくさんしてもらって、お礼に男の人が気持ちよくなる方法も教えてもらった。
先生が授業で、本当は貴族の令嬢はしていないことだけど、エイミーは特別だから大丈夫って。だけど、ほかの女の子たちにバレちゃったら、エイミーだけずるいってなるから、教えちゃダメなんだって。
だから、この特別な方法をしてあげた男の子たちには、絶対に内緒だよって言ってある。
14歳になって、お父様のおうちで暮らすことが決まった。
先生から、「もう悪魔はいないよ」って教えてもらった。弟たちも「エイミーお姉さまを虐める悪魔は追い出したよ」って。
16歳で貴族の子が通う学園に行くから、先生との勉強はちょっと難しくなった。
でも、綺麗に礼をしたり、字を書いたり本を読んだりは割とすぐにできるようになったし、学園に入る試験も、面接の先生にちょっとだけいい子したらちゃんと合格できた。
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