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第4章 王都へ
第50話 サマルカンド
しおりを挟む技術都市 サマルカンド、武具や魔道具を製造する多くの技術者が暮らす街である。
技術者のほとんどは、ドワーフと言う民族が占めている。
彼らは、技術者に有りがちな頑固者が多く、無類の酒好きであった。
私達は、夕方にサマルカンド到着する事が出来た。
街のあちこちで煙が立ち、カンカンと鍛冶場の音が聞こえてくる。
私達は、適当な場所に宿を取り、夕食に出掛けた。
純正な飯屋を、探したけど見つからない。
在るのは酒場ばかりだ、仕方が無いので適当な店に飛び込んだ。
程なくして、飲み物と料理が運ばれてきた。
食べ物は、酒のつまみ見たいな物しか無かったので、それを頼んだがどれも味が濃い。
食事も終わり、まったりしていると、隣の席に居たドワーフがサキに話し掛けてきた。
(お嬢ちゃん、変わった剣を持ってるな?ちょっと見せてくれないか?)
サキは、ムサシの方を見て、見せていいか?と確認している。
ムサシは、サキから剣を受け取り、そのドワーフの男の眼の前で居合い抜きを披露した。
【ほら、見せたぞ。】
ドワーフの男は、ニヤリと笑い、良いものを見せてもらった、と頷いた。
(不思議な形だと思ったら、片刃の剣だったのか?)
すると、ムサシは、サキの剣を男に手渡した。
男は、剣を手に取ると鞘から抜いて刃先をマジマジと見ている。
(こりゃ凄い、切れ味の鋭いのもそうだが、長さといい、重さとまるで、お嬢ちゃんの為に、こしらえた様な剣だ。)
ムサシは、サキの剣が褒められたのが、余程嬉しかったのか、その男と飲み始めてしまった。
いい加減、終わりそうも無いので、ウトウトしているサキを連れてマリーナと一緒に店を出た。
翌日、眠そうにしているムサシに尋ねると、あのドワーフと明け方近くまで呑んでいたらしい。
それで、これから、あのドワーフの店に行くらしい。
ムサシは、サキとマリーナを連れて、出かけていった。
昼過ぎになり、ムサシ達が戻って来たと思ったら、直ぐに出かけていった。
夕方になり、マリーナだけが戻って来た。
マリーナを捕まえて話を詳しく聞くと、
昨日のドワーフの店で、例の神剣の手入れをお願いしたが、ある素材が必要だと言う事になり、森に素材を狩りに行っていたと言う事だった。
そして、ついさっきドワーフに素材を渡してきたと言う。
「それで、ムサシ達は何処に行ったの?」
(サキの腕輪の事が、分かる店を紹介されたので、2人でその店に寄って来るって言ってました。)
しばらくして、ムサシ達が戻って来た。
「サキの腕輪の件、どうだったの?」
【駄目だ。どうも古代の魔道具らしくてなあ。下手にいじって壊す訳にも行かないってさ。ただ、古代魔道具の事なら、交易都市 アルトマイの鑑定士なら分判るかも知れないだとよ。】
交易都市 アルトマイは、次の目的地だ。
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