海と聖女とサムライと

clown

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第3章 賢者

第34話 死闘

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深夜、正面よりスケルトンが3体襲いかかって来た。

ムサシは、正面に向けて風の刃を放つ。

良くは見えないが、相手の動きが止まった様な気がした。

その隙にサキが居合い抜きで光魔法を放つ。

前にワイバーンを倒した様な大きなものではない。

むしろ、サキの握り拳くらいの光の玉だ、それが3発放たれた。

光の玉は、あたりを照らしながら真っ直ぐに飛んで、正面のスケルトンの当たる。

光の玉が当たったスケルトンは、3体共に粉々に崩れて行った。

【次が来るぞ!右手5体。次は、マリアに頼んだよ。サキとマリーナは、フォローだ。】

【俺がさっき見せた様に足止めをする。マリアは、その方向に特大の奴をぶち込むんだ。変に、当てようと思うな。適当で良い。後は、サキとマリーナがフォローしてくれる。】

【マリア、準備は、いいかい。】

「そうゆう事は、前もって教えて置いてよ。準備は、出来たわよ。」

【行くぞ。】

そうゆうと、右手に飛び出して来たスケルトンが何かに押し戻されるように足止めされる。

私は、精一杯の魔力を込めて、杖をスケルトン達に振り下ろす。

すると、さっきまでいた小屋程の光の塊が、スケルトン目掛けて炸裂した。

スケルトン達は、光の中でボロボロと崩れ散った。

ムサシは、私の方を振り返る。

【やり過ぎだよ。お嬢さん。】

と言って笑いを堪えている。

【次、左手。マリーナが足止めだ。サキは、とどめを刺せ】

サキとマリーナ、私とムサシで組になって、襲い掛かるスケルトンを蹴散らしていった。

結局、スケルトンの攻撃は、朝まで続いた。

日が登ると、スケルトンの攻撃は、パタリと止まった。

倒した数は、計り知れない。100体以上は、倒しただろう。

私は、急に、疲れが出て、その場に座り込んだ。

改めて、辺りを見渡すとスケルトンの欠片の山が出来ていた。

私が疲れ果てているのに、他の3人は、楽しそうに、あの場面は、こうする方が良いとか、あの戦法は、良かったとか言ってる。

ムサシは、腹が減ったと言って食事の準備を始めた。

食事の後、少し寝ておけと言われて、昼過ぎまで、仮眠を取った。

ふと目覚めると、サキとマリーナが寝ているが、ムサシの姿が無かった。

しばらく、ボーっとしていると、ムサシが戻ってきた。

【おう、起きたか?どうだい、少しは、疲れが取れたか?】

【サキ。マリーナ、起きるんだ。】

【スケルトンどもが、何処から来たのか調べて来た。】

【今度は、こっちから仕掛けるぞ。】

はあ、こいつは、疲れと言うの知らんのかと、しみじみと考えていた。
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