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ORDER-2 ホワイトソーダ
2.連絡先
しおりを挟む「あ………。そうそう、篠原そういえばさ」
深月がそう言いながら思いついたようにスマホを取り出すと、
「ーー連絡先っ!!……だよね?」
篠原もすかさずテーブルの上に置いていた自分のスマホをがしぃ!と掴む。
”聞かれるの待ってました!!”と言わんばかりの顔で、目をぎらつかせている。ちょっと鼻息も荒い。
(あ……なんか……合コンで狙ってたハイスペイケメンに連絡先聞かれて興奮してる婚活女子……みたい……。
なんだこいつ……相変わらずおもしろい……)
引き笑いしながら深月は、メッセージアプリ・lineのID画面を開き、俺の読み込む?と顔を上げる。
二人のアカウントが交換される。
「ありがとう、じゃ、何かあったらここから連絡…」
「いやちょっと待って深月くん。
ーーー電話番号も教えて」
思わず「えっ??番号?」と問い返してしまう。
「うん。だって、電話するのに知らないと困るよ」
「……えっ???いや…アプリ通話で良くない…?無料だし……番号、要る?」
「要るよ‼︎
……だって、もし何か通信障害があったら…電波妨害とかされたらどうする?連絡取れなくなるよ。災害時も困るよ、深月くんのことを捜すのに知ってる情報がlineのIDだけなんて、そんなんじゃ安心できないよ。
あともし万が一俺が携帯落としたりして無くしてしまっても公衆電話から掛けられるし。
うん、やっぱり必要だよ。
ーーーー教えて?電話番号。」
「えっ、、あ、ああ……うん…いいけど…」
携帯落としてんのにどうやって俺の番号知るんだろう?まずそもそもそんな時に電話かける相手俺じゃなくない?などと考えつつも、
ツッコミどころ満載すぎてもはや何も言えず。
深月は引き笑いのままスマホをタップして自分の電話番号の画面を出し「080-xxxx……」と伝える。
その画面をジッ…と見つめ、真剣な顔でうんうん。と頷く篠原。
「うん…ありがとう。暗記した。
登録しとくね」
「えっ?あ、暗記?…………本気?」
「何が?」
「い、いや……まあ、いいけど……」
ーーーガチャ
「おーい、真野、篠原。遅番2人。
交代~~」
早番バイトが上がりとなり休憩室へ入ってくることが、遅番アルバイト開始の合図だ。
二人はハイ!と返事して、居酒屋福々のホールへと向かった。
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